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うつ病・自殺対策 カウンセラー協会設立へ /富山

2011-08-19 14:49:47 | TOYAMAな多文化共生
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設立総会は9月11日の予定。

(以下、毎日新聞【富山】から転載)
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’11記者リポート:うつ病・自殺対策 カウンセラー協会設立へ /富山
 ◇「安心」経験者がサポート

 うつ病患者や家族のサポート活動をしているNPO法人「エッセンスクラブ」(富山市)代表の赤穂依鈴子(えりこ)さん(43)が、うつ病や自殺対策を進めるため「日本ピア・カウンセラー協会」を来月設立する。「ピア」は英語で「仲間」の意味。うつや人間関係でのストレスから回復した人が、同じように悩む人を「仲間」として支援するのがピア・カウンセリングだ。全国的な課題となっている自殺者対策に光明をもたらすこの取り組みに迫った。【大森治幸】

 ◆毎年約3万人が自殺する日本

 厚生労働省の人口動態統計によると、全国で昨年自殺したのは2万9524人で、98年以降3万人前後の高い水準で推移している。人口10万人当たりの自殺者数は秋田県の33・1人が最も多い。北陸3県では、富山県23・1人(全国で26番目)▽石川県22・4人(同31番目)▽福井県19・8人(同43番目)--となっている。

 自殺の要因の一つがうつ病だ。赤穂さん自身もうつの経験がある。01年、当時住んでいた兵庫県宝塚市のマンションで小学生が投身自殺したのをきっかけに人間関係がつらくなり、心をコントロールできなくなった。自傷行為にも及んだ。03年に県内に帰郷。うつ病を治療する一方「闘病の経験を生かし、苦しんでいる人を支えたい」とNPO法人を立ち上げた。

 ◆富山県がうつ支援の養成講座

 富山県も対策に乗り出した。昨年10月、うつ病患者らを地域で支援する「こころのサポーター」の養成講座を赤穂さんらに委託。今年1月にはさらにレベルアップした「ピア・カウンセラー」養成講座も始まった。今月30日には上級コースが修了し、ピア・カウンセラー第1期生約30人が誕生する。

 富山市の浦裕子さん(41)も参加者の一人だ。かつてはうつから「人間関係をカットしたい」と思う時もあった。しかし、芸能人にちなんだ「ユウコデラックス」の愛称で呼ばれ、似たような過去を持つ参加者たちと出会うなかで「うつになり、居場所が無くなっている人を少しでも癒やしていければ」と次第にサポートする側に立つ意思が固まっていったという。

 ◆協会設立へ

 赤穂さんが目指すのは、ピア・カウンセラー同士の横のつながりだ。今月末で養成講座が修了することを受け「受講生たちが経験を生かしたり、情報交換できる場があれば」と協会設立を思い立った。活動内容は、人材育成▽スキルアップのための研修・勉強会の実施▽カウンセリングを実践する相談窓口の開設--を予定。養成講座の修了生やエッセンスクラブ会員ら約60人がメンバーとして名乗りを上げているという。

 ピア・カウンセリングの利点について赤穂さんは「相手が似たような経験をしていると、相談する方も安心感が得られること」と説明する。行政機関などと比べて敷居が低いのも特長だ。

 高ストレス社会と言われるいま。「自殺への芽が出る前の種の段階で気軽に話せる場を作りたい。そして、うつが後ろめたい病気だと言われない社会になればいい」。赤穂さんの取り組みに注目が集まりそうだ。

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