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低い高校進学率解消へ 外国籍生徒に情報提供 宇大が初開催

2010-10-25 17:56:57 | 多文化共生
(以下、下野新聞から転載)
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低い高校進学率解消へ 外国籍生徒に情報提供 宇大が初開催
(10月25日 05:00)

 宇都宮大の多文化10件公圏センターは24日、宇都宮市峰町の同大峰キャンパスで、日本語が母語でない外国籍の中学生と保護者を対象にした「多言語による高校進学ガイダンス」を初めて開催した。国内の高校進学率はほぼ100%だが、外国籍生徒に限ると50%前後にとどまるとされる。ガイダンスを企画した同大国際学部の田巻松雄教授は「低い進学率の要因の一つに、情報不足があるのではないか」とみている。

 ガイダンスはポルトガル語、中国語、スペイン語など6カ国語で行われ、県内全域から生徒・保護者約100人が参加。県内の高校の種類、学科の特色、学費、入試方法といった基本情報について通訳者が説明した。

 質疑応答では「奨学金はどこで申し込めるのか」「推薦入試を受ける場合はどんな手続きをしたらいいのか」といった質問が相次ぎ、さまざまな不安を抱えている様子がうかがえた。

 ボリビアから2年前に来日した当山雄一さん(15)は来春、県立高進学に再挑戦する。日本語でのスムーズな会話はまだ困難で、母国語のスペイン語により情報を集められる機会はほとんどない。母親のジャネットさん(35)とともに「今日初めて聞けた話がたくさんあった。来て良かった」と話していた。

 学校基本調査によると、県内の外国人児童生徒(小学校・中学校)は増加傾向で、本年度は約1400人。しかし、高校進学状況については「『3割』『5割』などといわれるが、実際は正確なデータすらない状況」(田巻教授)という。

 義務教育ではない高校への進学は生徒本人や保護者の判断に委ねられるが、外国籍の場合は日本語が高い壁となっている。田巻教授は「経済的事情だけでなく、必要な情報が得られず進学を断念しているケースも多いのではないか」と懸念する。

 ガイダンスのニーズは高いとみて、今後、県内各地での開催も検討している。

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