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イスラムコミュニティーと向き合う地方警察の活動を取材しました。

2013-07-30 13:28:34 | 多文化共生
(以下、FNNニュースから転載)
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イスラムコミュニティーと向き合う地方警察の活動を取材しました。

国際化が進む中、日本で暮らす外国人と接する機会も年々増えています。
中には、文化や風習の違いから、摩擦が生まれることもありますが、私たちはどのように向き合っていけばいいのでしょうか。
イスラムコミュニティーと向き合う、地方警察の活動を取材しました。

栃木県内のある町に、朝から続々と集まる車。
その多くはパキスタン人で、およそ500人はいるという。
この日、開かれたのは、中古車のオークションだった。
会場近くのモスクを訪ねた。
モスクの中でビジネスの話をすることは禁止されているが、こうした場を通して出会った仲間たちと、情報を交換するという。
ロシアへの貨物船が入る、富山・射水(いみず)市。
人口9万5,000人の町に、およそ300人のパキスタン人が暮らし、そのほとんどが、中古車販売業に従事しているとみられている。
現在、204社の業者がある。
14年前に来日したザヒード・ムハマドさん(41)は、ビジネスは順調だと語るが、顔色はさえない。
ザヒードさんは「泥棒関係とか、わたしの会社に4回くらい(入られた)。それが怖くて、夜、自分たちも防犯パトロールしている」と話した。
本社と車両置き場に、連続して4回窃盗に入られ、現在も犯人は逮捕されていない。
こうした状況に、近隣住民も不安を感じている。
近隣住民は、「昔はそんな玄関の鍵とか、周り(の家も)かけたことなかったけど」、「排水路というか用水路というか、昔の田んぼのそこにごみとか捨てている」などと話した。
ごみを投げ捨てる、農道にキャリアカーを止めるといったトラブルは、現在も多い。
捜査員は「今から行くところが(外国人が)一番、集中しているところになりますね」と話した。
富山県警港湾地区特別捜査隊は、2007年、パキスタン人コミュニティーや、港を含む地区の治安維持のために設立された。
特捜隊のパトロールに同乗し、コミュニティーへ向かった。
捜査員は「昔は、ああいう形での路上駐車が、道路沿いにありましたから、渋滞を呼んだりしていた。こちらとしては、敷地に入ってというふうな指導はしていますが、入る余地もないところ」と話した。
また、道路脇には、大量のごみがあった。
捜査員は「(ごみですか?)そうですね。指導とかしているんですが、すぐあっという間に」と話した。
ほんの300メートルの通りに、パキスタンやロシア、バングラデシュ人が経営する中古車店が数十社、軒を連ねている。
この通りだけが、まるで外国のような一角となっていた。
近隣住民も、この道は通らないという。
この日、捜査員は盗難被害に遭った業者を訪ねた。
捜査員は「羽振りがいいやつ、うわさでもあれば言っていただけると助かります。本当にね、捕まえたい」と話した。
業者は「警察が来たんだけど、うちの写真撮って、指紋とって、それで帰っちゃうから。それはおかしい」と話した。
捜査員は「それを積み上げて、やってはいるんだけど、なかなか」と話した。
業者は「それはおかしい。うちは被害者でしょ? それを犯人みたいに」と話した。
捜査員は「いや、犯人じゃないから」と話した。
車内で、捜査員は「わたしらの目としては、人の流れですね。新しい、新規で来ておられる方がおられれば、どこから来られたのか、ものとしては、最近こんなものがとられたっていうデータが、やっぱり出ていますので、どこかそのへんに転がっていないかと、似たようなものが(ないか捜査する)」と話した。
特捜隊管内の犯罪数の推移を見てみると、地道な捜査で犯罪件数は減ってきてはいるが、依然、年間5,000件近い。
防犯意識を高めようと、特捜隊が2013年から取り組んでいるのが、外国人コミュニティーとの話し合いだという。
しかし、業者から厳しい意見が飛んでいた。
パキスタン人中古車業者は「警察は、いつも事件のあとに動きますけど、僕たち昼間仕事して、夜(自主パトロールして)起きて、どうやって生活できるの。生活むちゃくちゃになってしまうじゃないですか。それの全部、責任者はお巡りさん、あなたたちです」と話した。
この席には、あのザヒードさんも来ていた。
ザヒードさんは「この富山県を、自分のふるさとと思っている、わたしたち。今はわたしたちの気持ち、どんどんどんどん、どんどん怖い気持ちになっている」と話した。
港湾地区特別捜査隊の青木貴夫隊長は「文化の違い、考え方の違いがあって、相互意思の疎通ができない面もあると思いますので、話し合いをしながら、共存共栄できればいいのかなと思っています」と話した。
ザヒードさんは「日本人の中にも、車で弁当食べたあとに捨てたりする(人がいる)。その弁当を、わたしたちが片づけてる。ただ、見た目では外国人多いから、そういう目で見てしまうんですけど。わたしたちは、日本人にすごくコミュニケーションが取りたい」と話した。
国際化を目指す中で、外国人コミュニティーとどう向き合っていくのか、今問われている。

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