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外国人みこし担ぎ手に 長崎くんち史上初

2011-07-04 10:04:20 | 多文化共生
(以下、西日本新聞から転載)
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外国人みこし担ぎ手に 長崎くんち史上初 米国人のヘスリングさん
2011年7月4日 00:25

土のうを積んだ約300キロのみこしを苦しそうに担ぐマイク・ヘスリングさん

 370年以上の歴史を誇る長崎くんちで史上初めて、外国人がみこしの担ぎ手を務めることになった。今年の神輿守町「伊良林神輿守町連合会」に加わった米国人のマイク・ヘスリングさん(52)は3日、初練習に参加して汗を流した。目標は担ぎ手の花形「本肩(ほんかた)」。10月の本番に向け、精進を誓っている。

 ヘスリングさんは日本に留学していた米国人の父と日本人の母の間に生まれた。生後すぐ米国に移住し米国籍になったが、母が日本を恋しがり小学校3年のとき再び来日し、中学まで東京で過ごした。

 その後は米国と日本を転々とし、22歳のとき、商談でシリコンバレーを訪れる日本人相手に通訳の仕事を始めた。30年近く米国で働いた末に、ラスベガスで出会った妻・玲子さん(40)と結婚。08年に玲子さんの実家がある長崎に移り住んだ。

 くんちを知ったのは長崎に来てから。「町全体が盛り上がるのがいい」。毎年観客として楽しんでいたが、翻訳の仕事のため通い出したパソコン教室で担ぎ手経験者と知り合いスカウトされた。

 ヘスリングさんは渡りに船だったが、同連合会の西脇金一郎会長(76)は戸惑った。各連合会の会長に確認したが、長い歴史のなかで外国人がみこしを担いだことはない。念のため諏訪神社に尋ねたところ、宮司は「しきたりを理解して無礼がないなら、外国人でもまったく問題ない」と快く受け入れてくれた。

 みこしは諏訪神社の神を乗せ、くんち初日にお旅所(長崎市大波止)に下り、最終日に神社に戻る。中でも両日に県庁坂や諏訪神社の長坂などを一気に駆け上がる「もり込み」が見せ場で、これを担当する「本肩」は、担ぎ手の憧れだ。

 ヘスリングさんは3日、3キロ減量して初練習に臨んだが、20キロの土のうを持ってのダッシュについていけなかった。約300キロのみこしを担いで何とか歩いたものの「侮っていた」と反省しきり。しかし勝負はこれから。「本格的にトレーニングして、本番は本肩になります」

=2011/07/04付 西日本新聞朝刊=

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