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通訳官に直通 新110番で外国人も安心 

2014-07-30 09:11:57 | 多文化共生
(以下、読売新聞から転載)
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通訳官に直通 新110番で外国人も安心 
2014年07月30日


 日本語が分からない外国人からの110番の内容を素早く把握できるよう、県警は通報を通訳官の携帯電話につないで3者通話を行う新たなシステムの運用を始めた。県警本部や各署で勤務する警察官のうち語学に堪能な49人を通訳官に指定。13言語で24時間対応し、外国人と通信指令係とのやりとりをサポートする。

 県警通信指令課によると、以前のシステムでは110番回線を加入電話や携帯電話に接続できず、外国人から通報を受けた場合は、通信司令室と同じフロアにある教養課通訳センターから通訳官を呼んだり、通訳官から通報者に電話をかけ直したりしていた。

 2月に導入した新システムでは、通報をそのまま通訳官の携帯電話につないで3者で会話できるようになった。運用が始まったのは6月23日からで、対応言語は英、露、北京、広東、韓国、アラビア、ウルドゥー、スペイン、ポルトガル、タイ、タガログ、ベトナム、ペルシャ。

 昨年の110番約14万件のうち外国人からの通報は144件で、日本語が通じないケースは4件あった。同様のケースは過去6年間で年平均2・5件と多くはないが、昨年4月に新潟市中央区の信濃川で中国籍の男女2人が転落して死亡した事故では、転落直後に一緒にいた中国人男性が110番したものの日本語が通じなかった。騒ぎを聞いた近隣住民が6分後に通報し、新潟中央署員が現場に向かったという。

 通信指令課は「外国人からの通報にも迅速に対応したい。事件事故があれば日本語ができなくても迷わず110番してほしい」と呼びかけている。

2014年07月30日

ダイバーシティの成果で輝くルノー

2014-07-30 09:10:36 | ダイバーシティ
(以下、読売新聞から転載)
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ダイバーシティの成果で輝くルノー
2014年07月14日 09時00分

ルノーの女性ディレクターがダイバーシティを語る


ダイバーシティについて語る、ルノーの品質担当ディレクターであるアドリアーナ・カーネイロ・リベイロ
 フランスの自動車メーカーであるルノーは、ダイバーシティ(多様性)に取り組む世界でも有数の企業だ。

 そこで働く女性、しかも品質担当のディレクターであるアドリアーナ・カーネイロ・リベイロに様子を聞くと

 「ルノーでの女性比率を紹介すると、マネージメントレベルの職責の19.6%に達します。実際、人事の面で、役員や管理職に女性を積極的に入れるようになっています。

 ただし、大事なのは、男性か女性かではなく、男女の融合ということに注目すべきです。それによって、いろいろな調査結果からも、ダイバーシティの取り組みの成果が出ています」。

 ダイバーシティとは、幅広く性質の異なるものが存在するという意味がある。まさにそこを、融合という言葉でアドリアーナは表したのだろう。

 「成果の一例として、私の母国ブラジルでは、販売するルノーの約半数は女性のお客様です。他の国でも、ルノーのお客様の2~3割は女性です。仕事に女性が加わることで、女性のお客様が求めていることへの理解が進み、結果として、ルノーのお客様の女性比率が高いという成果に結びついていると言えるでしょう」

 単に、雇用の機会均等という平等性だけでなく、ダイバーシティに取り組むことで企業の成長に結びついているのである。

ダイバーシティがいきる、ルノーのデザイン


人生というLIFEを中心に、人生を六つのステージに例えたライフ・フラワーというデザイン概念

オランダ人チーフデザイナーが率いて描かれた、斬新なデザインの一つ、コンセプト・キャプチャー
 ダイバーシティとは、単に男女を区別なくするだけでなく、あらゆる国籍の人たちとの融合でもあると、アドリアーナは説く。

 「ルノーのデザインセンターには、29におよぶ国籍の人たちが働いています。また、パリのほかに、ルーマニア、韓国、スペイン、ブラジルにもデザインセンターがあり、新車のデザインは、各デザインセンターから、さまざまな国籍のデザイナーたちによって提案されてきます。

 そうした競合の中から、世界で通用するルノーデザインが生まれるのです」

 いま、ルノーのデザインは、オランダ人のチーフデザイナーであるローレンス・ヴァン・デン・アッカーが率いる。そして、ローレンスが推進するデザイン戦略は、〈サイクル・オブ・ライフ〉と呼ばれる。

 クルマが、単に移動のための手段だけでなく、人生とともに歩むパートナーであることに注目し、ルノーの車種構成を考え、デザインしていく手法だ。

 「サイクル・オブ・ライフから生まれた、最新のルーテシアやキャプチャーが、世界各地で人気を呼んでいるのは、まさにダイバーシティの成果です。

 もし、ルノーがフランス人だけの自動車メーカーだったら、フランスのよさを外へ発信することは考えないかもしれません。しかし、国籍の異なる人たちによってフランスらしさ、ルノーらしさが語られ、作り込まれていくことにより、フランス車ルノーのよさが世界へ伝わっていきます」

 「また、各国の人々は、その国の気質や好みを熟知していますから、それぞれの市場でどのようなクルマが望まれているかも知っています。

 ダイバーシティによって、こうしたことがルノーの中で融合し、魅力ある新車が誕生しているのです」

 誰の目にも明らかなデザインという視点でも、ダイバーシティの効果をアドリアーナは確信する。

サイクル・オブ・ライフから生まれたルノーの新車


LOVEをテーマに、情熱的で快活な走りが魅力の小型ハッチバック、ルーテシア

冒険心に富んだ斬新なデザインと、大地の色をテーマとしたオレンジ色の小型クロスオーバー車、キャプチャー
 ルノーの新しいデザイン戦略である、サイクル・オブ・ライフから生まれた新車が、最新のルーテシアとキャプチャーだ。

 サイクル・オブ・ライフは、人生を六つの場面(LOVE、EXPLORE、FAMILY、WORK、PLAY、WISDOM)に分け、そこにルノーの各車種を当てはめて展開する。

 第1弾のLOVEをテーマに、男女のめぐり合いのクルマとして登場したのが、小型ハッチバック車のルーテシアである。テーマカラーには赤を選び、情熱的で快活な走りが魅力のクルマだ。

 第2弾の、冒険するという意味の言葉、EXPLOREをテーマに、世界中を旅する小型クロスオーバー車として誕生したのが、キャプチャーである。冒険心に富んだ斬新なデザインは、モーターショーのコンセプトカーから強く影響を受けている。

 アドリアーナは

 「フランスでは、ルーテシア(フランス名はクリオ)の発売以来、毎月の販売台数でナンバーワンを記録しています。キャプチャーも毎月トップ5に入っています。ダイバーシティの効果によって、優れた販売実績を残しています。


日本人女性が担当した、キャプチャーのインテリアデザイン
 女性の活躍について具体的に紹介すると、キャプチャーの場合、室内をデザインしたのは日本人女性です。車両開発のチーフも女性です。クルマの仕様書を作ったのも女性。キャプチャーの製品マネジャーも女性ということで、キャプチャーではとくに、開発プロジェクトのマネジャークラスの半数が女性でした。

 女性の活躍と、国籍の違いを含めた広い意味でのダイバーシティの取り組みは、何年も前からルノーは行っていますが、こうして新車というかたちでいま成果が出て、販売も好調というわけです」

 と、ダイバーシティに裏付けられたルノーの成功を語るのである。

日本の女性も、諦めず、結果を求め、頑張って!


日本の女性へ、「諦めず、頑張って!」と声援を送る、アドリアーナ
 ダイバーシティを語るアドリアーナは、ブラジルからフランスにわたり、ルノー社内で着実な成果を残してきた。

 「私は、世界を冒険したいという思いから、国際的な企業であるルノーに入りました。まず、ブラジルの小さな事務所から仕事をはじめ、3年後にフランスに招かれ、ルーマニアのプロジェクトや、ロシアの工場などで働きました。そして、ルーマニアやロシアの工場の生産台数を2倍にする実績を残しました。いまは、品質を担当することで、生産だけでなく、営業やデザインにも関わりを持ちます。

 ルノーは、自分がやりたいことを実現させてくれる可能性を持つ企業です。そして、一つひとつ成果を残すことで信頼が生まれ、次の挑戦の扉が開いていきます。

 私は、どのような仕事でも興味を持ち、成果を残してきました。結果を残せば、ルノーでは扉が開くのです。


菱形をしたルノーのロゴマークを心に宿し、会社を愛し、クルマを愛する人たちが、ルノー車を作っていると、アドリアーナは熱く語った
 日本の女性も、どの分野、どの産業でも、諦めず、常に男女は平等だという考えを持ち続け挑戦してほしいと思います。そして、結果を残してください。結果を残せば、機会は平等にやってくるでしょう。私の取り組みが、そうしたみなさんの後押しになるとしたら光栄ですね」

 ダイバーシティに取り組むルノーのクルマは、いま、輝いている。また、そこで働く人々も輝いていると、アドリアーナは言う。

 「ルノーで働いている人たちは皆、とても情熱的で、クルマを愛しています」

 日本でも、ダイバーシティに裏付けられたルノーのデザイン戦略、サイクル・オブ・ライフによって生まれた最新のルーテシアやキャプチャーは、注目を集めている。(文中敬称略)