多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

長野県、外国人住民4.6%減 減少率は全国3位

2014-06-26 09:11:47 | 多文化共生
(以下、日本経済新聞から転載)
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長野県、外国人住民4.6%減 減少率は全国3位
2014/6/25 23:03

 長野県では製造業を担ってきた外国人住人が減少していることも、人手不足に拍車がかかる一因となっている。

 総務省が25日に発表した「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」によると、2014年1月1日時点の長野県の外国人住民は2万9929人で、1年前に比べ4.6%減少した。減少率は静岡県と福井県に次いで都道府県別では全国で3番目に大きい。

 県の県民文化部国際課は「景気低迷で働き口が減っていたことが影響しているのではないか」と指摘する。

 県内では有効求人倍率が今年1月から1倍を超え、雇用環境は改善している。

 だが外国人住民が「すぐに増加に転じるかはわからない」(同課)。長野県から転出した外国人住民は、国内の他の地域で仕事を見つけている例が多いようだ。

武田薬品、創業家一族ら「反旗」 あす株主総会、外国人社長就任反対へ

2014-06-26 09:11:18 | ダイバーシティ
(以下、SankeiBizから転載)
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武田薬品、創業家一族ら「反旗」 あす株主総会、外国人社長就任反対へ
2014.6.26 06:56

武田薬品工業の株主総会前に株主が提出した質問状

 日本最大手の薬品メーカー、武田薬品工業が逆風にさらされている。OB株主や創業家一族の一部が、既に内定している外国人の社長就任に反対したほか、医師主導の臨床研究への組織的関与も明るみに出た。27日の株主総会後に長谷川閑史社長は退任するが、株主からの批判は必至で、大荒れの総会となりそうだ。

 武田の幹部OBによると、創業家一族やOBらが今年2月初めに「タケダの将来を憂う会」を結成。同月下旬、長谷川社長に面会を求めた。

 面会では、米ミレニアム・ファーマシューティカルズやスイスのナイコメッドなどのM&A(企業の合併・買収)が効果を上げていないなどと主張。

 長谷川社長を含む執行部の退陣や、グラクソ・スミスクライン出身のクリストフ・ウェバー氏の社長就任を見送り、日本人社長の選出を求めた。長谷川社長はその場で回答せず、幹部OBは「その後も面会を求めたが、実現しなかった」と話す。

 このため、4月に7項目からなる「定時株主総会の事前質問状」を112人の連名で提出した。ナイコメッドのM&Aの非合理性を突き、その失敗の責任を追及する内容だ。長谷川氏が進める国際化路線についても、「形の上からのみの実態を伴わないもの」と批判。創薬などにおける中核技術の海外流出を危惧している。

 提出者の持ち株は、創業家一族も関わるとはいえ全体の1~2%にすぎない。総会でウェバー氏の社長就任が覆る可能性は低いが、かつての身内が現経営陣に反旗を翻したことに社内の動揺は大きい。

 武田は本業でも社会的信用が損なわれつつある。第三者機関の法律事務所は今月20日、降圧剤ブロプレスを使った医師主導の臨床研究において、武田の不適切な組織的関与があったとの調査報告を発表した。

 長谷川社長は「製薬企業全体の信頼を失わせる行為で、真摯(しんし)に反省している」と謝罪したが、総会ではこの件でも経営責任を問う質問が予想される。

 また、武田は「月額4000万円以内」とする全取締役の報酬額について、「国内外を問わず世界でもトップレベルの人材を確保するため」として、9000万円以内へと改定する議案を出した。

 武田の最終利益は、売れ筋の新薬開発が進まず、主力商品の特許切れなどもあって下降傾向にあり、一般株主にも同社への不満が広がる可能性も出ている。

日本人学生と外国人留学生が共生――今どきの学生寮はグローバル

2014-06-26 09:10:53 | 多文化共生
(以下、大学プレスセンターから転載)
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日本人学生と外国人留学生が共生――今どきの学生寮はグローバル
ニュース特集2014/06/26


日本にいながら異文化交流ができる場として、国際学生寮を設置する大学が増えている。共有スペースを多く作ったり、イベントを開催するなどして、さまざま国の学生と交流を行っている。異なる価値観に触れる機会を通して、これからの時代に求められる力を持つグルーバル人材を養成している。
【麗澤大学、中央大学、神奈川大学、国際大学、京都産業大学】

 麗澤大学(千葉県柏市)は2013年に“Global Learning Community”(国際的な「学び」の共同体)の形成をコンセプトにした学生寮「グローバル・ドミトリー」を開設した。寮生の約半数が留学生で、学生各自が国際的な感覚を養い、人間性を高める学びの場とするのが狙いだ。寮は個室だが、6人ごとに「ピア・ユニット」というコミュニティを形成。寮生の割合を日本人と留学生の半々にすることで、多文化を実体験し、生活レベルの切磋琢磨を経て、人格形成と社会人基礎力の養成をする。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=4827 )

 中央大学(東京都文京区)のにある「ルームシェア型」の中央大学国際寮では、日本を含め8カ国・地域(アメリカ・イギリス・デンマーク・クロアチア・中国・台湾・韓国)の学生が3人1組のユニットで共同生活を営んでいる。普段から英語や中国語、韓国語、そして日本語が飛び交っているのはもちろんのこと、機会を見つけてはスポーツ大会を開催したり、自国の料理を寮生にもてなしたりするなど、学生が主体となって異文化交流が行われている。このほか「ワンルームタイプ型」の国際交流寮もある。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=6577 )

 神奈川大学(横浜市神奈川区)は2014年度、女子国際寮「エスペラール」をオープンした。外国人留学生と共住することで、国内に居ながら日常生活の中で異文化交流が実現できる。プライベートな空間を担保しながら、仲間とのふれあいが生まれるシェアキッチンやコミュニティスペースなど豊富な共同スペースが設けられている。希望者には食堂で朝・夕食も提供されるので、日本での生活にまだ慣れていない留学生も安心して生活できる。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=6611 )

 国際大学(新潟県南魚沼市)は原則全寮制。在学生(332名中日本人47名、8割以上が34カ国からの留学生)のほとんどがキャンパス内にある混住型学生宿舎、3棟の単身寮と世帯寮1棟で生活している。寮室提供時に男女に関係なく多国籍の学生の混住を意図的にしており、各学寮には最低18カ国の国籍の男女学生が混住している。学業のみならず日常生活をさまざまな国の学生たちと共にすることで、異文化を理解し、尊重する感性が身につく。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=6618 )

 京都産業大学(京都市北区)の国際交流会館(International House、通称I-House)は、日本人学生と留学生が日常生活を共に過ごし、異文化交流を図ることによって、教育的効果をよりいっそう高めることを目的として設置された。寮内での共同生活やイベント企画などは、I-Houseアシスタントとして活動する学生がサポートしている。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=6632 )

職場うつを防ぐレジリエンス

2014-06-26 09:10:10 | ダイバーシティ
(以下、WEDGE Infinityから転載)
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職場うつを防ぐレジリエンス
企業の構造的課題を補う対応策
HRビジネスパートナー 舞田竜宣社長に聞く
2014年06月25日(Wed)  海部隆太郎 (ジャーナリスト)


レジリエンスという言葉(行動)に注目したい。直訳すれば回復力、復元力などを意味し、日本では企業システムやハード面で予期せぬ事象への対応などに使われることが一般的という。だが、大事なのは取り換えができるシステムやハード対応ではない。人である。社員が挫折や困難な状況に打ち勝つ「変化に強い心」を養える取り組みこそ、本来的なレジリエンスと捉えるべきではないか。これがうつ症状への予防につながる。気が付かないうちに忍び寄る状況にも、気づきを与える効果があるように思える。そこで、人事・組織マネジメント分野で活躍するHRビジネスパートナーの舞田竜宣社長に企業が直面する問題とレジリエンスについて聞いた。

舞田竜宣(まいた・たつのぶ)
グロービス経営大学院教授、多摩大学大学院(MBAコース)客員教授。東京大学経済学部卒。外資系人事コンサルティング会社の日本法人社長を経て、HRビジネスパートナーを設立。リーダー育成、M&A、グローバル経営、事業再生などの人事・組織マネジメントを手掛ける。日本行動分析学会会員、国際行動分析学会会員。主な著書に『24時間の使い方で人生は決まる』(ファーストプレス)『社員が惚れる会社の作り方』(日本実業出版社)『10年後の人事』(日本経団連出版)など多数。

組織の強者に広がるメンタル不調

―― グローバル化とダイバーシティへの対応は、日本企業にとって必携とも言うべきキーワードになっています。まだ、一部企業の話なのかもしれませんが、企業環境は確実に変化しています。その状況では、働く人のメンタルにも変化が生じると思いますが、客観的に企業を見ている立場でどのような感じ方をされていますか。


HRビジネスパートナー 舞田竜宣社長
舞田:日本企業の生きる道は、国内に踏みとどまることではなく海外に活路を見出すこと。問題なのは、この流れに組織が対応しきれていないことがあげられます。乱暴な表現になりますが、以前であれば職場うつなどメンタル問題は、組織内の弱者に多く見られた現象ですが、今は強者といわれてきた人たちの問題にまで広がっているように見えます。グローバル対応や新規事業開発などに携わる人材たち、言い換えると企業の競争力の源泉とも言える人たちが、強度のストレスにさらされている。それも昔なら一部の人たちだけが関わる仕事であったものが、今は多くの人が関わるようになってきた。例えば、心の準備もないままに新興国への赴任が決まったり、新規事業の最先端を担うようになったり、とミッションを抱え込んでいます。大企業だけのことではないとみています。

 景気上昇時ならば企業も余裕があり、その中で展開する海外進出、新規事業開発でしたが、今はそのような状況ではありません。人は増やさず、生産性、効率性が求められるような背水の陣ともいえる中で、ギリギリのサポートしかなく、能力、心の準備も整っていない。これで最前線へ飛び込むのですから、どこかで無理が生じてしまう。セーフティネットがないのに綱渡りをさせられるのでは、メンタル不調者が出てしまうのも必然と思えてきます。時代の変化に企業が対応しきれていない構造的な問題だと感じています。

レジリエンスは落ち込むことが前提になる

―― 企業はどのような対応をしていけばいいのですか。産業医によるカウンセリングなどが受けられる企業は多いと思いますが、これだけでは不十分でしょうか。

舞田:メンタル不調者への対応は多くの企業で実施されています。それでも不調者は減らないし、広がりをみせている。社員がうつ病を発症し、休職、復職となると本人も会社も負担が大きいし、最前線で働く社員であれば戦力ダウンは企業の命運にも関わってしまう。うつ予防とケアをしているから安心というわけではなく、さらに予防の充実が必要だと思います。簡単には心が折れない、何かあっても回復できる力を養うなどレジリエンスを人財育成のプログラムに組み入れていくことが、グローバル化にさらされる企業にとって、自己防衛であり競争力の強化につながるはずです。

―― レジリエンスとは、具体的にどのような概念ですか。

舞田:平たく言えば精神力です。ただ、根性とか曖昧なことではなく学術的な要素が加わります。習得することで鉄の心を持つようなことではありません。相手を跳ね返すのではなく、むしろ壁にぶつかった時にへこんでしまうことを前提にするのです。与えられたミッションを遂行する途中で、何らかの形でぶつかる相手は巨大です。これには勝てるわけがない。だから一度はへこんでしまい落ち込むのですが、そのまま抑うつ状態のようになるのではなく、回復していく力といえます。竹は折れにくく曲げてもしなるだけで元に戻ります。このイメージでとらえると分かりやすい。職場で落ち込む要因は多様ですが、回復する力をもつことで折れない心を自身でつくりあげていくことができます。

―― 何事もうまく行かないのが当然だと考えると、何かあっても気持ちをとり直せるような気がしますが、積極性がなくなるような気もします。

舞田:ぶつかって突き抜けられなければ腹を切るというのが日本人の発想にあります。そうではなく弾き飛ばされてもへこんでも、もう一度立ち上がっていかなければいけない再起の力と考えてください。行動しなければへこまないという消極的な考え方とは基本的に違う。レジリエンスは精神力の持ち方ですが、これを伝えていくのは難しい。数種類のトレーニングを組み合わせ、多様な角度から取り組むことで折れない心を作り上げていきます。私の研究では、6つのトレーニングを通して総合的にレジリエンスを身に付けて行く技法が最適だと考えています。

折れない心を築く6つのトレーニング

―― 具体的に教えてください。

舞田:1番目は自分の軸をもつこと。軸とは、しっかりとした自分の行動、方向性を判断する価値観といえます。日本人は、とかく評判や他人の顔色を伺う傾向にあり、他人軸に振り回されてしまいます。これだと未知の局面や否定された時に太刀打ちできない。自分の価値観を自覚できているかどうかレジリエンスにつながります。2番目は人とのつながりです。自分軸を持ちつつ、人が支えてくれたことを振り返ってみる。そうすると人に与えたことよりも人から受けたことの方が多いはず。これに感謝し、人に尽くすことを行動に出せば、良好な人間関係を構築できます。行き詰まったとき、何で誰も助けてくれないのかと思うのか、人に尽くしていないからと思うのかでは大きな差になります。

 3番目は柔軟な考え方です。認知行動療法にも取り入れられていますが、認知の考え方を変えること。コップに水が半分しかないと嘆くのか、まだ半分あると希望をもつのか、ポジティブにみる姿勢です。4番目はアクションを組み立てるための力です。心の持ち方などを変えるだけでなく具体的なアクションを起こす力がなければいけません。何を目指すのか長期的な目的に向って構造、課題、アクションをシンプルに分け遂行する力です。

 5番目は自己コントロール。自分の精神状態を安定させるためのトレーニングです。事象を見てすぐに判断しない。驚かない、動揺しないように訓練をします。瞑想などで動じない心をもつことは回復力のベースになります。最後の6番目が良い習慣です。心身の状態をキープするには、生活が乱れていてはできません。睡眠、適度な運動、バランス良い食生活などを心がける健康の基本です。

 簡単に説明しましたが、この6つのトレーニングを実践していくことで、折れない心を築いていくことができます。

―― 自分軸をもつことは、日本の社会で重視される協調性を失うことにつながりませんか。

舞田:例えば武士道をみると、自分の道を究め、それを相手に押し付けないことを重視していました。和を尊ぶことを表面上のみとらえ自己表現しないこととする考え方が蔓延していますが、それは違う。自分の考え価値観をもつことと、我を通すことを混同してはいけないでしょう。言い換えるとレジリエンスの実践は、古き良き日本人らしさへ回帰する方法ともいえるかもしれません。

―― レジリエンスは健康な状態の時に行う自己啓発とみていいのでしょうか。

舞田:メンタル不調時にトレーニングをやれといっても無理があるでしょう。どちらかといえばケアでありません。ただ、今は実践できなくても知識として知っておくことは無駄ではないでしょう。冒頭に話しましたように企業内の人材育成として取り入れるパターンが多いと思います。もちろん、うつ病を予防する効果も大きい。