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シリア

2007-03-29 07:49:55 | Sports:football
 3-0で日本の勝ち.

 この試合を見に行った人はラッキーだ.多分ここ数年の各年代の代表戦の中でも面白かった試合の1つだと思う.相手を結果も内容も圧倒する.人とボールが連動して動く.本当に見ていて面白かった.オシムの目指すところも近いように思う.
 ちなみにシリアはそこまで弱くなかった.序盤および後半開始直後は押しこまれた.明らかにコンディションは悪かったのですぐにプレーの質が落ちたが.足元は日本選手のほうが上だった.ただ相手は昔の中東サッカーではなかった.

 この試合で最も良かったのは,前の選手に連動して後ろから追い越し(なんなら更にもう一人追い越し),そこからコンビネーションで相手を翻弄したことだろう.相手は平山を警戒し,そこはガチガチに抑えてきたがその後ろで色々な場所へフラフラと動く家長を全く捕まえることが出来なかった.
 そしてもう一つ良かったのが前への圧力.前半の平山のクロスバーに当たったシュートの前の場面では,ドリブルでどんどん前へ行こうとする圧力があった.ああいった姿勢はA代表を含めて非常に少ない(ペルー戦の高原が例外).
 このチームには水野,家長という日本でも屈指のドリブラーがいる.こういう場面が出てきたのはこのチームが機能しだした証拠でもあるだろう.

 そしてチーム全体が非常にコンパクトに守れ,中盤でのプレッシャーを強くかけれたことも試合を優位に運べた要因だろう.それはこの日セカンドボールを日本がどれだけ拾っていたかを見ればよくわかる.
 この日のシステムは3-4-1-2.この場合4のとこの真中二人がどれだけ動けるか?というのが試合を左右する.この日は梶山,本田拓の二人の出来が非常に良かった.特に本田.これまでいい評価したこと無かったけれどこの日の本田は本当に良かった.彼が相手の出だしを抑えることで時間を作り,チームに守備の余裕をもたらせていた.彼らの運動量が全体をコンパクトにできた理由でもある.

 とにかく非常にいい内容の試合だった.可能性のある攻撃をたくさん見ることができた.敢えて悪いところをいうなら,まずフィニッシュの精度の低さは相変わらず.もっと点は取れた.ただエースが存在感を出してきたのは収穫だ.落ち着きとシュートのうまさはさすが怪物君.名前負けしていない.
 あとは守備.相手の精度の低さと,細かなミスをついてこなかったところに助けられていた.またセットプレーでの弱さも目についた.この辺りを修正すれば相当いいチームに仕上がる可能性を感じた.あとは押し込まれたときに如何に跳ね返すか?くらいか.


 いきなりここまでチームが変わった理由は,監督の理想に選手を押し付けてきた弊害がなくなったことが大きい.A代表に呼ばれる選手を控えにして人材のいないFWを3枚使っていた.
 あとはA代表で水野,家長が出場したことか.あれは同世代の選手には相当刺激になったはずだ.

 控え(代表落ち)にもJのレギュラーがいる.十分な実力を備えた世代だ.今回の勝利でほぼ2位以内は確定だろう.より厳しい最終予選を目指して頑張って欲しい.

 ちなみにこの日のBSの実況はとても良かった.試合を細部まで良く見てるから現在の状況を細かく伝えられていた.多分サッカー好きなんだろう.


 というわけで勝手に採点.

平山(7.0)やっぱりシュートが上手い.
李(6.0)よく動いた.2点目はアシストに近い.ただこの試合なら得点はほしいところ.
カレン(5.5)試合に入るまでに時間がかかった.第1の選択肢がシュートじゃない.

家長(7.5)MOM.試合を支配した.
本田拓(7.0)守備だけでなく前線への飛び出しも効果的にできた.
梶山(6.5)中盤で試合を締めた.地道に動いた.前線との絡みも良かった.
水野(7.0)あのくらいのプレーは普通か?自由自在.サイドチェンジも抜群.
本田圭(5.0)一人でサッカーをしていた.クロスが悪すぎた.チームで浮いていた.
枝村(6.0)短い時間で結果を残した.
上田(-.-)次は左サイドのレギュラーで.

水本(6.5)守備も前線への飛び出しも効果的.
伊野波(6.5)要所要所を確実に締めた.
青山(6.0)攻撃に出ると戸惑った.

西川(6.5)一本凄いロングフィードを見せてくれたんでそれで十分.

反町(6.0)信念を曲げたことを評価.このサッカーなら変える必要は無い.

開幕

2007-03-25 17:28:50 | Sports:football
 開幕,と言っても野球じゃない.

 今年のサッカーA代表が開幕した.この日の相手はペルー.少なくとも1軍では無い.実況が相手チームの選手名を全く言わないところからすると1.5軍以下だろう.しかしペルーは足元は上手い.そして球際も粘っこいし強い.そこそこの相手.しかし試合を決定付ける技術は無い.日本にとっては本当に「練習試合」という意味合いが強い試合となった.

 結果は2-0.2点はセットプレーからという相変わらずの内容.正直物足りない結果だった.高原,中村が入ってもゴールへの意識の低さは余り改善されなかった.相変わらずボールを持ってもパスのプライオリティが高い.前へ,前へという圧力は少なく,ペナルティエリア付近での勝負は殆ど無かった.
 ただしめちゃくちゃ悪い出来でもなかった,というのが煮え切らないところだろう.もっと悪ければ逆にすっきりしたかもしれない.とにかく選手が流動的に連動して動くサッカーは間違いなく浸透してきている.「誰がどこのポジション?」と感じたオシム千葉のサッカーにはなっていた.ただそれが攻撃力に繋がらないのが哀しいところだが.
 ただし守備は良かった.DFでなく前線からのプレッシングが非常に良かった.後半は相手が嫌がって攻める気さえ失っていた.

 印象に残ったのは高原のプレー.前を向く意識が非常に高いし,ゴールへのイメージが凄く出来ていた.そして強い.倒されても平気で立ち上がる(まぁ欧州のリーグを見ているとアレが普通なんだけれどJでは普通じゃない).見ていて期待できる動きだった.対する巻のゴールへの意識の低さがそれを際立たせていたように思う.

 対して非常に印象が悪かったのは阿部.もう過剰な期待はしないでおこうと思わせるぐらい酷かった.ボールを受けたときの判断は悪いし遅い.パスもミスが多かった.サイドチェンジも見ることは出来なかった.阿部のところで攻撃が止まってしまっていた.こんな選手だった?と本当にがっかりした.動いているだけだった.

 そして加地.酷かった.ボールを受けるととりあえず後ろにパス.ボールが無いときも集中できてないのか動きが遅れる.えぐるとき,中に入るときのタイミングが周りと全く合わず(これは一人の責任じゃないけど).右サイドを使えとオシムに言われてもあれじゃ使いにくいだろう.俊輔が左から中央よりにいることが多かったのもあるけど.

 中村はセルティックで見せているプレーのままだった.オシムが言うようにもっと速いプレーも欲しかったが.相手があれだったので余裕がありすぎたのかもしれない.


 では勝手に採点.

高原(6.5)W杯で見たかった.
巻(5.5)1点取った.それだけ.調子が上向くのを期待.
矢野(6.0)結構好きなタイプ.期待で+0.5.

俊輔(6.0)2アシストだけどこれが流れの中だったら・・・
遠藤(5.5)FKの差を見せ付けられた.中村がいても目立たないと.
鈴木(6.0)相変わらず地味にいい仕事をする.
阿部(4.5)不調か実力か?
憲剛(6.5)途中交代の選手で一番良かった.守備的位置でも十分.
羽生(5.5)もっと出来たはず.
藤本(-.-)時間が無かった.
水野(6.0)短い時間で存在を見せた.
家長(6.0)A代表でドリブル勝負したことで合格点.

駒野(6.0)崩しはOK.あとはクロスの精度.
加地(5.0)水野の方が良かった,と言われてしまう内容.
田中(6.0)ちょっと集中が切れた.パスが悪かった.
中澤(6.0)パスの悪さは相変わらず.安定感が無い気がする.

川口(6.0)0点なんで.

オシム(5.5)
 阿部,加地はもっと早く交代しても良かった.若い選手を試すことが出来たのは収穫だろうけど,ちょっと時間が短すぎた.あとは如何に攻撃を機能させるか.

お隣さん

2007-03-22 00:58:39 | 興行--日本野球--
 こんな記事があった.

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070321-00000025-yonh-spo

 何かと思えばお隣のプロ野球.日本とよく似てる.しかも「世論の反対で」球団売却が出来なかったって・・・.いいじゃん,企業チームは企業のものなんだから.観客が来なくても親会社がいれば経営できるのが企業スポーツなんだし.

 野球も韓国が駄目になるとホント国際化の道は,というか野球の盛んな国がアジアにはなくなってしまう.日本の野球にとっても結構致命的だと思うんだけど.

第2戦

2007-03-21 23:37:57 | Sports:football
 ACL第2戦.

 まずは川崎とバンコク.ホームの川崎だが立ち上がりからプレーの精度が非常に悪い.試合に入っていけない感じ.対するバンコクは意外に出足が良い(調べると大学生のチームでは無いらしい).と思っている間にサイドへうまいスルーパスを通され簡単にフェイクでかわされ失点.ちょっと情けない失点の仕方.そのまま川崎は得点が取れないまま試合終了.ただ相手が得点をくれたので何とか同点で終わることができた.
 とにかくこの日は立ち上がり.足が止まっているし相手のプレスに驚いたような対応.それが全てだった.選手で言うとボランチの河村,右サイドの井川,そしてマギヌン.この3人のプレーが足を引っ張っていた.あからさまに動きが悪かった.
 あとは全てのシュートの精度.「クロスバーを越えた」という実況を何度聞いたか.せっかく高さがあって優位にセットプレーをこなせるのに,あれでは・・・.まぁセットプレー以外で相手をあまり崩すことが出来なかったのもちょっと悲しいものがあったが.

 しかしホームであの内容で拍手するサポーターって一体なに?と思ってしまった.引き分けにしても内容が悪すぎる.もうちょっと厳しくてもいい気がする.


 次にシドニーと浦和.驚いたのがシドニーが完全に浦和の穴を見抜いていたことだ.つまり3バックのサイドのスペースで守備の弱い側,つまり小野のサイド.1点目はまずそこへボールを出してネネを釣り出して後ろに戻す.すると守備に戻らない小野のところにノーマークが出来る.そして悠々とクロス.そのこぼれ球を拾われて失点・・・.
 穴への攻撃は延々と繰り返される.浦和,というか小野とネネはコミュニケーションがとれず.左サイドの低い位置をどっちが守るか?全く決まらないまま.そしてサイドが下げられ必然的にシドニーのペースになる.それはFWからDFまでの距離も長くしてしまう.最悪のパターン.
 後半4バックにしてようやくリズムを取り戻す.そこからはシドニーを圧倒.今年からプレスの意識が少し上がったがそれが垣間見れた.そして同点で試合終了.後半の内容であれば勝てた試合だろう.ワシントンがボールにあまり絡めなかったのが痛かった.

 浦和はそろそろ日本で勝てるからOK,というチーム作りを脱却して欲しい.3バックでも4バックでも良い(1トップのチームに3バックはどうかと思うが)が,今のシステムで小野をあのポジションで使えるのは弱いチームとの対戦だけだろう.もっとレベルの高い相手を想定してチームを作って欲しいものだ.そうすれば日本のレベル自体も上がるだろうし.

 何にしろ豪州まで行ったあれだけのサポーターには頭が下がる.海外まで応援に行くなんて日本だとサッカーチームのファンだけだろう.


 というわけでACLを見たが,ACLは次のシステム変更を期に一気に盛り上がりが増すような予感がした.多分日本は今より枠が増えるだろうから.応援してないチームの国際試合でもあれだけ面白いのだから.相手にシドニーなんてそこそこのチームが出てくると尚更.浦和も川崎も点を取られたら何か悔しいし.豪州のやつらが喜ぶ顔はW杯を思い出してもっと悔しいし.とにかく本場のCLが盛り上がる理由はよく分かった.

 アジアで盛り上がっていないわけでは無い.日本と韓国が例外的に盛り上がっていないだけだった.韓国は知らないが日本は各局がスポーツニュースで取り上げるレベルになった.サッカー人気の定着とCWCの存在が大きい.更にはACLに豪州が加入したことで全体のレベルが上がったことも無関係では無いと思う.


 最後に.川添は「よーし!」を言い過ぎ.家と勘違いしてるんだろう.ゴール入ったときだけにして欲しい.
 それに浦和戦の実況.「土曜に代表の試合があるから怪我しないようにして欲しいですね」.自分ところで代表戦放送するから?なにそれ.こんな意識のメディアがいたら盛り上がるものも盛り上がらない.

 日本の地上波系のメディアの中は相当古い体質がはびこってるんだろうな.

開幕

2007-03-21 22:51:38 | Motor
 F1も開幕した.

 まず予選でみせたのはアグリの佐藤君.まぁ昨年の本田ワークスベースとは言え10位は上出来.昨年まで第2セッションまでいけなかったチームがいくらワークスの1年落ちを貰えたからと言って最終まで残るとは誰も思わなかっただろう.
 佐藤君が肩車されているシーンを見ても分かるが,日本だけでなく欧州のメディアもその躍進には驚いていたようだ.

 そしてレース.ミハエルがいない今年,一体誰が主導権を握るのか?それが今年の注目点だ.だがそれはすぐにわかった.ライコネンの独走.圧倒的.当分他のチームは追いつけないだろうと思わされた.
 この独走には一つ大きな理由がある.フェラーリはずっとブリヂストンユーザーだった,ということだ.それによるアドバンテージがあるのだろう.いくらなんでも差が大きすぎた.当分フェラーリ優位は揺るがないだろう.

 で,2-3フィニッシュのマクラーレンが第2勢力というのは間違いないだろう.ハミルトンにはまだ興味はないが,あれだけ速いフェラーリにアロンソがどれだけ食いつくかには興味がある.その次の集団はBMWを筆頭に,ちょっと落ちたところにルノー(コバライネンはそこまでじゃ無いのか?).その更に結構後ろにトヨタ,本田,そしてそのちょっと下にアグリ.そんな形が見えた開幕だった.


 ミハエルが引退して新時代の幕は開けたが誰がその主役の座に着くかはまだ分からない.ワークス以外で表彰台まで来るようなドライバーが出てくれば楽しいのだが.ちなみに今年は近年稀に見るほどトップチームのドライバーが変わり,しかもそこにルーキーが入ってきたりしている.そういった意味では楽しみなシーズンではある.主役不在のみが問題だ.
 ただ,ルーキーがいきなりトップチームに入ると言うのはGP2を見ていれば面白いのだろうけど,正直いきなりいい車と言うのは気に食わなかったりする.「車が良いから」というイメージを払拭してくれるようなドライバーになってくれればいいけど,今までそういうドライバーは殆どいないし.


 でこの日の佐藤君.スタートからしばらくは良かったけれど最後にちょっと遅れた.ハードタイヤと相性が悪いのか?まぁそれでも悪くは無いスタートだろう.

 正直F1を見るモチベーションはこの貧弱なプライベーターの戦い方くらいしかまだ無い.本当のレースを期待するからだめなんだろう.

不人気

2007-03-19 01:33:33 | 興行--日本野球--
 裏金とかが不人気につながっているのか?

 この間タイガース戦の「ただ券」が回ってきた.日にちが悪くていけれなかった.オープン戦だと思っていたが,後からちょっと気になって調べたら,その気になっていたことが的中した.

 そのチケットは「開幕戦」のもの(!!!).

 これは一体?何が起きているのか?そんなもの以前はプラチナチケット.欲しくても手に入れる方法は無かった.それが「欲しくなくても」回ってくる.決して要望したわけでもない.裏金問題とかでいきなり不人気になったわけではないと思うけど.

 問題の現象が目に見え出したら終わりだと思うのだが.

第3節

2007-03-18 19:46:48 | Sports:football
 今回見た試合を.

 まずは横浜FMと神戸.序盤は行ったり来たり.どちらが優位と言う展開では無かった.ポジションを下げた大久保が機能したため,神戸は横浜FMに対抗できていたように見えた.
 そしてその大久保から一本の縦パスでパクへ出したことで横浜GKにレッドカード.ちょっと厳しい判定にも見えたが.ただこのキーパーもよく飛び出すのがスタイルだから仕方ないところかもしれない.
 そこから大久保の移籍後初得点で先制した神戸だが,すぐに1点を返される.正直一人多い神戸がDFが寄せられてフリーを逆サイドに作られるのはちょっと恥ずかしい.これでこの試合が分からなくなった.

 しかし後半は相手のGKのミスで再度勝ち越し結局1-4.神戸がよくやった,というより横浜FMがちょっと迷走している感じだった.実際神戸はサイドに開いた大久保をうまく使えていなかったし.ただ大久保はボールを持つと非凡なところを随所に見せていたので,アツ君が復活してもこのポジションでよいのではないだろうか?ちょっと田中の動きが気になるが.


 次に川崎と横浜FC.まぁ結果からいうと6-0という酷いスコア.まぁ前年2位のチームと対戦したらこのくらいの差があってもおかしくない(昨年の優勝チームがあのスコアでは恥ずかしいのだが).これまでのチームと何が違うか?というとチームとしてのプレッシングの速さと攻撃の速さだろう.FCもチームとして機能しているが川崎はもう一つ上のレベルで機能しているというのがいいのだろう.神戸戦より明らかに出来も良かった.

 ただ試合は序盤はFCも何とか耐えていたし,攻撃も出来ていた.しかしジュニーニョをフリーにし過ぎた.1点目はジュニーニョの前ががら空き.2点目もその状況からパスを展開された.この2点目が大勢を決めた.

 そして3-0で向かえた後半にもジュニーニョに4点目.あんなディフェンスではあのレベルの選手を守ることが出来ないことがよく分かったのではないだろうか?多分これまでの対戦の中で最もスピードと技術のあるFWだったろう.
 あと5,6点目はGKのポジショニングってどうなんだろう?と思った.ニアにより過ぎ?GKは特によく分からないんだけどあっさり決められすぎのように感じた.


 で今節最も面白い試合を期待したG大阪と広島.G大阪はいいとして,広島は今季穴として期待しているチーム.それがどう戦うか?G大阪がどれだけ苦戦するか?

 そんな期待が無駄だと言うことは始まって5分くらいで分かった.とにかくG大阪のプレスが凄い.相手に何もさせない.広島は後ろでまわしてロングパス.前向きにプレーは殆どできず,プレスで奪われた瞬間にG大阪が怒涛のように攻めてくる.
 そもそもG大阪のシステムも3トップかと思ったが4-4-2っぽい.しかし二川が前からプレスするのでFWと同じような位置でずっとプレーする.家長が3トップのようになることもあった.とにかく流動的で広島はマークに付き辛かったのではないだろうか?
 一つ問題があったとすれば右サイドで加地の上がるタイミングが早すぎたことくらいか?家長のスペースを殺してしまった.他には特に言うことは無いくらい上出来だったと思う.

 あの状況で広島は何が出来ただろう?ワンタッチでボールを動かしスペースが作れればよかったのだが,あまりにG大阪が良すぎてプレッシャーでパスが通らない.あとはミスをせずにチャンスを待つしかなかった.けれどミスをしてしまった.そこで勝負は決まった.
 本当にどうしようも無かったと思う.あえて言うなら4バックに変える,っていう博打を見てみたかった.いきなり変えても機能しないだろうが.

 スコア以上にG大阪の圧勝,という試合だった.攻撃陣が完全に機能してなくてこれ.今年は強い.

第2節

2007-03-16 20:03:28 | Sports:football
 遅くなったけど第2節.今回はスタジアム観戦あり.

 

 そのスタジアム観戦は写真のとおり神戸と川崎の試合.「川崎のほうが人が多く見える」という隣の人のコメントどおりインドネシア帰りの川崎のほうが攻守の切り替えが速かった.神戸は中盤でボールが全く落ち着かずサイドに光明を見出そうとするがそれもかなわず.前半はミドルシュートは数本あったものの決定的な場面は作れずじまいだった.
 ただ川崎もそれほど多くチャンスを作れていたわけでもなかった.しかし黒津のスピードは脅威だったし,ジュニーニョは存在そのものが脅威だった.中村からのパスがうまく繋がらなかったのが救いだった.

 後半すぐに神戸は失点.左サイドでややジュニーニョが自由になれた瞬間に生まれたゴールだった.あれを決めてしまうのが技術の差というやつだろう.この時点で勝ち点3は無いだろうという予想を立てたが,その後すぐに谷口の退場があり流れが一気に変わった(退場するのにスタンドにウィンクするのはどうかと思う).

 しかし結局神戸は同点止まりだった.退場後圧倒的に攻め続けたこと,ホームであることを考えればこの引き分けは残念な結果だろう.目立ったのは大久保が全く機能していなかったこと.そのために攻撃が機能しなかったとも言える.とにかくボールを受けたときの判断が遅すぎるのか,それとも癖か?それとも良い状況でボールを保持できなかったのか?受けると必ず複数回ボールタッチを入れる.スペースに飛び出す動きもほとんど無い上ボールを受けたときに殆ど前も向けなかった.もう少し彼とFW,2列目で連携が取れなければ神戸はこのまま厳しい状態が続くだろう.ポジション変更もひとつの選択肢だ.力はあるのだから.

 スタジアムのチラシで神戸のシステムが4-4-3となっていた(しかも2箇所)のはどうかと思う.


 次に横浜対横浜.ダービー.フリューゲルスを知っている世代には何とも言えない感じがした.しかもFMからFCへの移籍組もいる.盛り上がらないわけが無い.あぁいう盛り上がりは見ていても楽しい.
 試合は前戦のとおりFCが「引いて守り速攻」というスタイルをとってきた.ひとつ違ったのはキングが左サイドにいたことか.正直運動量は前半終わりくらいで落ちたしスピードも無いがその存在感は一番だった.それこそがこの日のFCにとって重要な要素だった.久保,奥に加えカズのところである程度ボールが収まる.右サイドの内田も攻撃で目立った.この日は前戦より攻撃が機能した.
 その結果が1-0というスコアだろう.これは美しくは無いがチームとして意図する戦いができた結果と言える.資金力・戦力の不足しているチームの戦術としては見事だ.

 対するFMだが,FCの堅い守りを破ることはできなかった.決定力というよりFWの存在が目立たなかったことが問題だろう.マルケスの前半での負傷交代が響いたのかもしれない.選手では長谷川の存在感が目を引いた.確かにルーキーでも使いたくなるのはわかる.全く不足は感じなかった…,と思っていたら全治4ヶ月.これは痛い.


 最後は鹿島とG大阪.いきなり10対10になるという展開.とにかく安田は不用意すぎるファールだった.播戸の必死のアピールで相手も退場してくれたが.
 そういう状況で普段よりスペースができた試合.それにどう対応するか?というのがこの試合の興味に移った.G大阪は守備は4-4-1という形で播戸が守備に戻り,攻撃では4-3-2,3-4-2という形を巧みに使う.明らかに鹿島よりプレスが速く,また攻守の切り替えも速い.チーム全体が連動するので間延びすることも無く試合を展開できた.そんな状況で後半から家長の投入.これで勝負は決まった.

 と書いてみたが,G大阪戦はどうしてもG大阪よりに見てしまうので,鹿島主体の視点が全く無かった.もうちょっと両サイドから試合を見るようにしよう.ただ今年の試合を見ていて今年は家長の年になるんじゃないかな?という気がした.

開幕

2007-03-12 23:55:23 | Sports:football
 サッカーの2つ目の開幕,ACLが開幕した.ACLはアジア版CL(出場条件は違うが)といったところ.今年は一昨年の天皇杯覇者の浦和とJリーグ2位(浦和が優勝したので)の川崎の出場となった.Jリーグ屈指のサポーターを持ち金銭面で最も裕福で戦力も豊富な浦和と,長身で屈強なDFと抜群の得点力を誇る川崎という2チームとあって,その戦いぶりが注目される(正直なところ昨年でなく今年のG大阪には出て欲しかったが).


 ACLは日本と韓国以外では非常に注目度が高い(昨年の決勝は中東では満員だったが韓国ではガラガラ).昨年は地元でさえ人気の無い勧告チームが優勝する,という最悪の結果だった.日本でもそれほど多くの観客はいなかったが,GW中の万博ではリーグ戦と変わらない観客が入っていた.韓国よりは注目度があがってきている.
 日本で注目度が上がり始めたのはACLがCWCへ直結する大会となったことが影響しているだろう.一般人はともかくサポーターにしてみれば自分のクラブがバルサなんかと公式戦で対決するかも(今年は無理だが)しれない,と考えれば応援にも熱が入る.しかもアジアどころか世界的にも注目されるクラブになるのだから.こういうのは助っ人の補強にも当然影響してくるので,クラブの地位向上にもつながるというのもある.

 このように注目度があがるとアジアの他の国のチーム名も覚えるようになり,覚えることでACL自体もまた面白くなってくる.もしACLが無ければアル・イテハドやアル・ヒラルの中東の国やシドニーFCやら中・韓の国のチームを知ることも無かっただろう.Jリーグの位置づけも分からなかっただろう.そういう意味でアジアのサッカー界にとって非常に重要な大会だ.
 その盛り上がりは今年の浦和により日本でも更に火がつくのでは?と期待している.あのサポーターの数は知らない人にも興味を持たせるだろう.韓国はKリーグが盛り上がらない限り無理そうだが.


 そのACLでJリーグ勢の成績だが,前身の大会はともかくこの大会では1次リーグさえ突破できない有様.実力的には十分可能性はあるのだが,各クラブが力を入れていなかったこと,アジア特有のジャッジがあったこと,そしてリーグがACLを考慮した日程作りをしていなかったこと(確かマリノスはリーグと同じ日か次の日かに試合していた)が影響し,実力どおりの結果を出すことができていなかった.
 しかしCWCとつながったことや,川淵がACLの改革のリーダーになったこともあり,日本国内でもACLを重視する空気は少しずつできてきている.今年こそはまず1次リーグ突破!という目標を果たして欲しい.


 まずは川崎とインドネシアチーム.完全なアウェイ.すごいサポーターがいると聞いていたが本当に凄い.会場は本当の超満員.大歓声.この日3-1で川崎は勝ったが,国際経験の少ないこのクラブにとってみればその勝ち点よりもあのアウェイの中で試合ができたことのほうが余程価値があっただろう.あの観衆だけでなく偏りがちな審判,そして酷いピッチにラフプレー(比較的ラフなプレーの川崎も可愛く見えるほど.思わず「森がんばれ!」と応援してしまった).あの経験は何より大きい.そしてそこで勝ったことも.
 わずかにあそこに来ていた川崎サポーターは偉い.あれも大変だったと思う.

 試合だが,この日の一番大きな誤算は我那覇だろう.相手のラフプレーに萎縮している感があった.どこか痛めた?というくらいに目立たず.黒津に変わり一気にチームが機能し始めたのはそのためだろう.またDFに高さには強いがスピードに難があることも分かった.相手のスピードのあるFWに負け気味だった.
 と書いたが,とにかく勝ったことが一番だ.これで負けていたら本当に後のリーグ戦まで引きずってしまっていただろう.


 次に浦和.こちらは国内ACL史上最高の観衆を集めた.インドネシア相手にあのサポーターの数は見事.ただサポーターが期待したほどの点差はつかなかったのではないだろうか?もし立ち上がりの山ほどあったチャンスを生かしていればもっと楽な試合ができただろう.しかしそれをことごとく外し試合を難しくしてしまった.
 幸運だったのは相手が速攻を挑んでこなかったことだ.パスをまわしてゆっくり攻めるので浦和は十分に守備を固めることができた.浦和くらいのチームに時間を与えればチャンスはそう多く訪れない.相手はこの試合1度として浦和DFを崩すことはできなかった.

 攻撃に関して言えば前戦の横浜FCとの戦いと同様に引いて守られた時に課題を残しただろう.チームとしてこういう相手にどう対応するか?というのがまだ明確になっていない.山田のような選手を中に入れたほうが現時点では機能するとは思うが.オジェックが目指すスタイルがどういうものか?というのが分かるのはもう少し先か?多少メンバーが変わったためかもしれないが変化は見える.


 この2チームの試合を見ていて思ったのだが,両チームとも3バックというのがありどうしてもサイドで数的優位を簡単に作れない.逆に相手はサイドを使って攻撃してくる.このレベルならともかく,この先の競合との対戦ではその辺りが鍵になりそうだ.とにかく幸先良いスタートだった.

開幕

2007-03-08 00:52:37 | Sports:football
 今年もJリーグが開幕した.

 まずは浦和と横浜FC.横浜が勝ったりしたら面白いだろう,という人は多かったと思う.試合は横浜の作戦どおりに進む.リアクションサッカーの浦和に対し自陣に9人を残し攻撃のスペースを消し,ボールを持たせ,そして速攻をさせないよう注意深く守った.そのサッカーは華麗ではないが現実的な戦い方.
 個人技中心で戦う浦和はチームでスペースを作れないので攻め手を失う.ワシントンにはスペースを与えすぎているようにも見えたが実際は罠だったのかもしれない.ボールが入ってもワシントンは仕事ができないままだった.

 しかし試合は横浜の2つのミスで決まった.これが個人の実力差だろう.チームとしての出来は決して横浜が負けていたわけではない.あと少し個人の力があれば十分に勝てた試合だったろう.更にこの戦い方は他のチームが浦和と対するときに大いに参考になるだろう.
 また久保と奥の入った横浜の攻撃陣は悪くは無かった.しかしあと一手欲しいところだ.前でキープするにはさすがに2人では厳しい.それ以外は今季の戦いに希望がもてる試合だった.まぁこの試合は久保のあのシュートだけで十分だった.W杯で見たかった.


 次にG大阪と大宮.正直G大阪の楽勝と思っていたが大宮が昨年と比較してチームの質が上がっていたのに驚いた.目を引いたのは守備のときの運動量だ.ポゼッション重視のG大阪に試合を支配させなかった.昨年の「何がしたいかわからない」というサッカーから脱却していた.まだ攻撃は機能していなかったが今後に期待は持てる内容だったと思う.引いてプレスして速攻,という戦い方でもいいからまず形が無ければ何も始まらないし.皮肉なのはお隣のチームとスタイルが近くなってしまうことくらいか.

 対するG大阪はXEROXでうまく行き過ぎたのか,ちょっと躓いた形だ.決して劣勢とは思わなかったが相手を圧倒する程の出来ではなかった.この間は浦和が悪すぎたからうまくいったのかも知れない.個人でいえば二川は良くなかった.この選手はムラがあるのか?それとも相手にうまく抑えられたのか?もうちょっとチャンスを作れても良かったと思う.
 最終的には今季の目指すスタイルの3トップにして勝利した.この日の4-4-2では仕掛ける選手がいないのでスペースが無い場合に中々局面を打開でいない.次節から家長をどう使うか?使わない場合はどう戦うか?この辺りが今年の成績に大きく関わってくるだろう.


 あと東京と広島の試合を少しだけ見た.広島は昨年途中で監督が交代してようやく長い期間のキャンプを行えた.昨年後半から上り調子で来ており,更に主力選手が殆ど変わらない今季は戦術も浸透し更に期待できる.
 その初戦だが,その期待通りに広島が4得点で東京を倒した.広島はウェズレイ,佐藤の強力2トップに梅崎よりもユースで目立っていた柏木が加わる攻撃は見ごたえがある.青山や駒野が後ろからも組み立てられるので攻撃も厚みがあり,東京DFは全く抑えることが出来なかった.確かに東京のDFは茂庭を怪我で欠き万全とは言えないが,いたところで抑えられたかどうか.
 しかし広島も守備は良くなかった.東京の攻撃力も高いのだが,東京のミスのおかげで2失点で済んだように見えた.この辺りの修正は必要になるだろう.

 対する東京はさすがに原監督らしく攻撃的に変わっていた.チームとして淡白なイメージが抜けないままなのが気がかりだが.個人的には梶山と伊野波がもっと汗をかくようにならないと強くならないとは思う.


 という風に開幕したJリーグ.CLとかも見ているが,正直こっちの方が身近で入り込めて面白かったりする.今年は益々現代化された上での日本化が進むように見えた.