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第23節

2007-08-31 01:19:08 | Sports:football
 まずは2位3位決戦.

 この試合は今シーズンの優勝争いを占う一戦となるだろう.そんな試合だったG大阪と鹿島の対戦.そんな試合をホーム万博でできないってのも悲しい話だ.専用競技場なら問題なかったのだが.
 試合はきわどい戦いになると予想した.しかし予想は見事に外れた.G大阪の圧倒的なサッカー.前節までと全く動きの違うチームがそこにはあった.集中力の違いがこの結果をもたらした.攻守ともに非常にボールに集中し,かつての攻守の切り替えの速いサッカーを取り戻していた 鹿島は立ち上がり決して悪いものでなかった.前からのプレッシングの運動量は多かったし,攻撃もスピードがあった.ロングボールでG大阪の中盤を無効化させようとする意図も見えた.けれども攻守の切り替えがG大阪のそれに全く追いつけなかった.そのために逆にG大阪にスペースを与えていた部分もあった.

 そしてG大阪の前への意識,ゴールへの意識がここ数節と全く違った.とにかく前へ.珍しく遠藤まで前へ.二川もかつての動きを取り戻したように.一人ついていけてなかったのが加地か?ちょっと疲労感が強い.
 こんな試合を続けていればG大阪は未だに首位を独走していただろう.しかしシーズンには必ず悪いときが来る.その修正がこの相手に対し,この時期にできたのは非常に大きい.昨年,一昨年は11月にその時期を向かえ取り戻せなかった.今年は8月.後は巻き返すのみだ.

 対する鹿島.今年の鹿島が上位に戻ってきたのはマルキーニョスの存在が大きいと思っている.彼の抜けた清水が順位を落とし,得点を減らしていることからもその存在の大きさがわかる.彼の決定力はJ屈指だし,中盤でもボールを持てる.非常に優れた選手だ.彼一人の力とは言わないが,チーム力が向上した部分よりそれが大きいように思う.結果彼が仕事できない環境では勝負が厳しくなるように見えた.イタリア帰りの彼はこの日はよくわからなかった.


 次に神戸と浦和.

 意外に神戸は浦和にいい勝負するのでは?という予想.神戸のサッカーは決して悪く無い.個々の経験不足がこの順位にしているだけで,自信を持てば一気に上位に顔を出しても不思議では無い.
 しかしこの日はボッティが出場停止.神戸の勝利の確率が一気に落ちる.ただ相手も鈴木が出場停止.そして阿部ボランチに3バックという4人のCBがいるような状態.神戸の勝利の確率もわずかにあがった.あとはまだ見たことの無いデビッドソンがどういう働きをするか?だ.

 前半は完全に神戸のペース.前からの連動したプレッシングでスペースを消し両サイドを使った攻撃で相手を5バックにする.浦和対策のお手本のような戦い方.ただ浦和のCBは高い.サイドを使っても単純なクロスでは崩せない.ニアに飛び込むかドリブルで勝負するか.残念ながらボッティのいないこの日は3列目からの効果的な飛び出しはできなかった.それに加え近藤のフィニッシュの精度の低さ.少なくとももう少し枠へ飛ばして欲しかった.

 前半を0-0で終えた時点で神戸の勝利は難しいという印象.神戸はDFが若く経験不足というのは前にも書いた.浦和は組織的な攻撃は期待できないが一瞬だけ個人技で勝ち,その瞬間にゴールするというのが勝利のパターン.そしてそのパターンに見事にはまるだろう,という予測.
 更にいえば,前半から石櫃の守備の不安定さが目立っていた.逆サイドにボールがあるときのマークが甘いし裏を取られやすい.攻撃的選手だからといえど,ちょっと酷い.しかもその分中央がカバーに入るので選手を疲労させる.

 結局見事に一瞬でやられた.ただ80分くらいまで0-1であれば面白い勝負になるだろうと予想した.神戸も前半終了間際からかなり運動量が落ち,特に大久保は走れなくなっていたが,浦和はそれを上回っていた.終了間際に必ずチャンスがあるはず,と思ったがCKから失点.神戸にそこから2点を取り返す力はない.

 神戸は惜しい試合を逃したが,必然だったように思う.近藤の精度の低さは運動量とレアンドロ,大久保で補っており問題では大きな無いが,DFの経験不足はどうしようもない.またセットプレーも正直怖さを感じない.身長のある選手が多いのだが,それを生かせていない.来期の補強はこのあたりか.あとデビッドソンの連携不足もこの日の敗因不足だ.仕方ないのだが.特に失点直前の決定機のパスミスは非常に大きかった.とりあえず今年は10位前後だろう.

 対する浦和はいつもどおりのサッカー.守備の田中がいなければ普通のチームかもしれない.攻撃より相手の守備対策の方が必要に思う.まぁ浦和もいつか問題点が浮き出るだろう.


 最後にこの試合のスカパーの実況.スカパーは基本的にホーム寄りの実況なのにこの日はやたら浦和寄り.やたら感情を込めて浦和の話をする.腐った地上波民放の野球中継じゃない有料放送なのだから,もう少しまともな実況をして欲しいもんだ.TBS見てるのかと勘違いしそうになった.終いには「リリーフ」なんて言い出すし.それって野球用和製英語だし.金返せよ,と言いたくなった.

トルコGP

2007-08-30 23:19:19 | Motor
 簡単に感想を.

・ようやく新人にもトラブル発生!!!そんな甘くないよ,と思ったが5位フィニッシュ.したたかだ.
・そんなときにアロンソは3位.キミは2位.フェラーリ勢はもう厳しいかな?キミは勝負弱いのかも知れない.
・BMWが来期へ向けての戦いをしているのかな?という感じ.ドライバーも決まったし.
・ルノーはウィリアムズに負けないように,ってところか.
・ウィリアムズはブルツが調子が上がらないのがネック.来年は中嶋?

・日本勢は本田も豊田も論外.日本GPだけをモチベーションに来年頑張りましょう,というところ.
・本田の1点は冗談にもならない成績.豊田でもしゃれにならない成績だが.
・それでも本田は来年同じドライバーで.来年も1ポイントでいいのか?
・アグリは資金など問題多い中アンソニーの好走が目を引く.
・佐藤君と2台で調子が良いグランプリを見てみたいが,イモラ,スパでは厳しいかな?
・本田はアグリを買ったほうが速くなるんじゃないの?

・トルコはサーキットは面白いけどあんまり抜けない.もっと規制をかけないとレースは無理かな?

U-17W杯 フランス戦

2007-08-29 23:03:18 | Sports:football
 1-2の逆転負け.

 フランスという欧州先進国だが,チームは殆どがアフリカ系の選手.フランスの香りはユニフォーム以外からしてこない.日本は結局身体能力系の3チームとの対戦になった.フランスは教育されシステマチックになったハイチという印象.ナイジェリアのような想像外の怖さは無いが,しっかりとした印象を受ける.

 日本は疲労からか動きがかなり悪い.全体の押し上げが遅く,攻撃は単発になる.人とボールの動くサッカーからは程遠いものだった.それでも何とか凌いでいたところに柿谷の素晴らしいゴール.ようやく天才らしさを見せた.
 しかしその後は防戦一方.U-20のチェコ戦がどうしても頭をよぎるのだが,この日のフランスにあの日のような圧力は無い.耐えられなくは無い攻撃だった.しかし立て続けに失点.実況が「同点でも…」なんて言うからだ.日本人のメンタリティーがあの実況に集約されていたように思う.

 結局そのまま敗戦.客観的に見れば実力どおりだろう.TVでは「新黄金世代」なんてキャッチコピーをつけていたが,正直U-20の方がそれに近い.このチームにはタレントが少なすぎた.柿谷,岡本,河野,あと入れていいのはGKと水沼くらいか?Jリーグで活躍できそうなのは.DFはちょっと判断しかねる.
 最も大きな問題は,このチームに決定的なFWらしいFWがいなかったことだろう.だからこそのこのチームの戦術だったのかもしれないが.

 ここからの数年はいろいろなものがもの凄く延びる時期だろう.次に表舞台に立つ時を楽しみにしたい.

第22節

2007-08-28 22:56:21 | Sports:football
 まずは川崎とG大阪.

 4-1で川崎が勝ったが,G大阪にしてみれば「とうとう来る日が来た」という感じだ.G大阪は主力の疲労と構造的疲労が重なり守備崩壊を起こした.
 元々G大阪の連携は非常に良い.逆にその良さのために連携重視となり,いざそのシステムが機能しなくなったときに脆さが出る.対戦相手は今のG大阪には前への圧力を感じていないだろう.そのシステムが機能しなくなった原因はやはり遠藤だ.彼が止まるとチームが止まり単調になる.昨年からそれは明らかになっている事実だ.その穴埋めは容易ではないが,代わりを用意するのも監督の仕事だ.
 この日MFには家長がいた.しかし彼はFW要員.すると誰がいたか?彼のポジションに入ることができる選手はいなかった.可能性だけで言えば倉田がいるが,この日はベンチ外だった.
 結局彼を交代できなかった.ここ3試合は交代すべきだった.交代しなかった監督で負けたともいえる.次の鹿島で倉田を使えるか?無理だろう.現有のメンバーの奮起に期待するしかない.

 試合に移ると,この日も水曜に代表戦に出た遠藤はスタメン.しかしマグノがようやくこの日怪我から復帰した.G大阪唯一の光だ.対する川崎も調子が良いとはいえないが,マギヌンの復帰で勢いを取り戻してくる可能性は十分にある.
 試合は遠藤のカメルーン戦を見るような横パスを相手に奪われコーナーキックを与え,そこからG大阪は失点した.立ち上がりすぐのこの失点はあまりにG大阪には大きすぎた.逆に川崎には非常に大きな点となった.これが殆ど試合の流れを決めたと言っても過言では無い.川崎はあとはいつものように後ろで守って前3人に任せる.
 対するG大阪はマグノに頼りすぎ攻撃は中央に集中する.川崎の大きな3バックに中央から勝負したところで簡単に得点できるわけが無い.G大阪はマグノ頼みで点を取るが,その彼がいなくなれば唯一の光は消える.前半は代わりに入った家長がチームの意図とは違うプレーをしバレーが前で孤立する.自身の調子も良くないバレーにはこの局面を打開する力は無かった.
 G大阪は後半開始早々家長は前でのプレーをはじめ,わずかにチームが機能し始めたと思った瞬間に一気に3点を失った.バランスを失った中盤はすでに機能していなかった.

 G大阪はここでどの方向に進化するか?それが今後を握るだろう.もちろん監督による控え選手のマネジメントも必要だが.川崎はこれで息を吹き返すだろう.ただちょっと遅かった.ACLを考えると躍進は厳しいだろう.


 次に浦和とFC東京.

 正直「見づらい」戦い.どっちも出たとこ勝負のような戦い方.その中で浦和の方が選手の質が上回っていたということか?浦和の攻撃はやはりゴールを強く意識している.田中が入って以降その傾向が強い.組織の中で個人技を生かす,というのでなく,個人技の連携が組織,という感じか?調子がいい間はこの方法は正しいだろう.
 守備は相変わらず強固.守備にあれだけ人が割けるのは,強い攻撃陣がいるからだろう.今の浦和にはこの戦い方がベストだろうし,勝つには現実的だと思う.でも見づらい.

 対するFC東京は動いているようで動かないサッカー.選手がボールウォッチャーになることが非常に多い.攻守の切り替えも遅い.順位どおりの試合内容だろう.今野がもう一人いればかなりチームは変わるのだろうが.もう1トップ,2トップとかいう問題では無いと思う.負けていてもやたら笑顔を出す右サイドの選手などがその象徴だろう.クラブも迷走気味だし,一度下に落ちるのもチーム発展のためにはいいのかもしれない.それに値するチームではあると思う.

U-17W杯 ナイジェリア戦

2007-08-25 01:18:09 | Sports:football
 0-3の完敗.手も足も出なかったというのがぴったりの試合だった.

 ハイチの選手もかなりの身体能力だった.それと同程度を予想してみたらその考えの甘さを知らされた.プレ大会で0-5で敗戦したという意味はすぐに分かった.とにかく瞬発力が異常にある.3歩目くらいまでの速さは日本人では無理だろう.この日見たカメルーンも凄かったが,彼らは豹とか言うより「野生」だ.人間が潜在的に持つ身体能力を使ったらこうなる,というような動き.最初の5分だけで勝てるなんていう考えは消えた.
 あるとすれば彼らが疲れること.しかし後半最後まで走りきったのはナイジェリア.日本のほうが全く走れなかった.彼らを抑えるために使う体力だけでこの試合は終わった.

 ただ全くチャンスが無かったわけではない.相手は前掛かりになり,後ろには広大なスペースがあった.しかしそれを生かしきれなかった.相手の前向きの守備は,ボールを持たせてからの守備でなく,ボールを持たせるまでを重視する.失敗したら他がフォローに行く.Jリーグに代表される日本の後ろ向きの守備とはちょっと違う.
 そのためU-17でもA代表もいつもなら通ると思って出した横パスが何度もカットされる.日本では横パスにそれ程スピードが無くても通ってしまう.狙いもしていないからだ.その癖が染み付いた選手は無意識に同じパスを繰りだす.そして相手に奪われる.
 そして奪われてからも日本とは異なる.彼らは日本人には無いスピードでボールをゴールへ運ぼうとする.サッカーがゴールゲームというのを改めて意識させられた.これが日本人相手ならば,スピードが無いので追いつけるし,前に人がいればスピードを落としたり横パスをだしたりして自分から攻撃を止めてくれる.だから日本では横パスに対する怖さが身につかないのだろう.
 この解消には,日本人がもっとサッカーを「ゴールゲーム」として意識することだろう.日本では「パスゲーム」でしかない.そういった攻撃が増えることで攻める方も意識が変わる.ただこれにはまだまだ相当時間がかかるだろうが.

 パスゲームが好きな日本人の特徴は,カウンター攻撃時のゴール前のパスにも現れていた.チャンスで突破をためらう.抜けばゴールに近づくのに.逆に突破すべきでないときにシュートを打つこともあった.
 この日の試合を前にTVでオシムが言っていた.日本の選手は技術でなく,その場面で何が正しい選択か?という判断の技術が低い,と.この言葉は本当に日本人の欠点を的確に表していて妙に納得した.判断力を技術という視点で見ていなかったからだ.海外の選手がそれを意識しているわけではないと思うが(彼らは自然にそうなっている).この試合もその技術の低さが目立つものだった.

 とにかくこの完敗は,柿谷のような優れた選手には特に成長のきっかけとなると思われる.相手が優勝候補だったという割り切りをする前に,ボロ負けしたという悔しさを胸に如何に彼らに近づくかを考え,この大会そしてその後のプロ生活を送って欲しい.まだW杯では無いのだから.

U-22 ベトナム戦

2007-08-24 20:19:47 | Sports:football
 1-0で勝利.決して喜べるものではない.

 スタメンを見るとそこがホームであること,そしてできるだけ得点を取って勝たなければならない相手であることを忘れさせた.相手が2トップと予測して3バック.そこにダブルボランチ.守備的な選手が5人.この日はそこまで警戒しなければならない相手なのか?アウェイか?2トップが怖いなら4バックのダブルボランチにしておけば,十分に対応できたはずだ.そしてU-20からは柏木.いい選手だがこれまでU-22の試合で使われていない選手.
 この時点でこの監督の評価は十分できた.いや,内容が良ければそれで問題ない.

 相手はアジアカップ出場メンバーを多くそろえる.アジアカップでは確かにいい試合をしていた.勤勉だしシステマチックだし.けれども決勝トーナメントに出たチームでは最も力は劣っていたし,A代表も明らかな実力差を見せて戦っていた.
 そんなチームにU-22の選手が加わっているチーム.アジアカップより力は劣るはず.そんな相手に日本のU-22が苦戦こそしても,内容まで拮抗することは無いだろう.試合前はそんな風に思っていた.

 試合開始5分くらいまで見て思ったこと.「スコアレスドローの可能性は十分にある」「それどころか負けだってある」「取れても1点」「取れるとしたらセットプレーから」.
 スタメン以外にもそう思わせる原因があった.ベトナムは引いて1トップでカウンターのみを狙ってきた.日本はいつものように横にずれる中途半端な4バックに変えてきたが守備的な選手のSBは効果的でない.更には本田がSBに下がることになり,攻撃は右しかなくなる.そこに柏木との連携を中心に選手同士の意図が噛み合わない.人もボールも動かない.個人技があり,突破のできる柏木と水野だけが攻撃をしていた.
 「この3年間は何だったんだ」というのはプレ大会での監督の言葉だが,その前に一体お前はこのチームでどう攻撃したいんだ?ということを聞いてみたかった.「決定力不足」という言葉が踊っていたが,それ以上にチームとして如何に攻撃するか?というポリシーが全く見当たらなかった.その結果が決定力不足に繋がっただけだ.個人技に頼る攻撃.相手を崩しきれないからFWも十分なスペースをもらえない.マークだって外れない.

 出たとこ勝負の試合,そこにはドイツW杯最終予選のコインブラジャパンが重なって見えた.この日はまさに北朝鮮戦.シチュエーションもよく似ている.そして「勝っただけ」という内容も.「コインブラと同じなら本大会出れるじゃん!中身は無くてボロ負けするんだろうけど」なんて思ったが,多分五輪は無理だろう.反町はコインブラのように神様ではない.あんな奇跡は起こるはずも無い.

 日本サッカー協会がコインブラのことを反省しているなら,監督を変えるのは今しかない.

 試合は半分くらい倍速で見た.カメルーン戦の後というのもその酷さを際立たせたのかもしれないが,それにしても見所は無かった.大分に行った人はいいものを見れたと思うが,国立に行った人は2時間を無駄にした形だろう.U-22にU-20を加えるのでなく,U-20に西川と水野と家長と青山くらいを足して,あっちの監督にした方がよっぽど強いだろう.
 では勝手に採点

平山(4.5)家長がこれでもかとお膳立てしたクロスに驚いて慌てるなんて.
李(4.5)サイドに流れるFWはいらない.足元うまくてドリブル突破できるなら別だが.
柏木(6.0)一人前で動きを作ろうとしていた.ただ連携できるはずも無く.
水野(6.0)一人別の試合をしているようだった.
本田拓(6.0)昔よりだいぶ安定した感じ.
梶山(5.0)彼である必要があるか?
本田圭(5.0)走れない,ドリブル無いのにSBじゃね.監督に殺された感じ.
細貝(5.0)できないSBを彼なりにこなした感じ.決して効果的ではなかったけど.
水本(5.5)DFで目立たなかったから良かったということだと思う.
青山(6.0)得点したから.無失点だし.
山本(6.0)1点止めたから.

家長(5.0)パス出した後走れ.歩きすぎ.
岡崎(5.5)存在感が無かった.

反町(2.0)
得点がセットプレーからだけというのはコインブラ以下かも.これまで何してたの?

カメルーン

2007-08-23 23:17:53 | Sports:football(A代表)
 2-0で日本の勝ち.

 スタメンは阿部以外システムまで予想通りだった.ここのところのオシムを見ていると3トップを基本形にしようとする姿勢が伺える.しかし「ボランチ」の阿部だけは解せない.鈴木が出るなら出す必要があるとは思えない.守備的に行くならともかく.

 試合は序盤を見るとカメルーンのコンディションの悪さが目に付いた.聞くとアップする時間も無かったという.ただでさえ疲れがあるのにそれでは良いパフォーマンスは期待できないだろう.しかしそれでもけっこうな面子で選手個々のレベルの高さは一目瞭然だった.特にその身体能力は同じ人間には見えないほどで,それは日本が「農耕馬」とすると「豹」という形容になるだろうか?しなやかで速い.日本にとっては非常に価値のある相手だった.

 前半は明らかに日本ペース.アジアカップでは攻め手を欠いたのが嘘のように前でどんどん仕掛けられる.最も目立ったのは前田.確かに大久保や田中ほどアグレッシブでは無いが,楔になるプレーやそのポジションでの判断の良さ,ボールが無いところでの動きは非常に質の高いものだった.彼がいるからこそ両サイドが仕掛けやすかったのだと思う.
 逆に悪かったのは遠藤.まぁ予想通りだが.「冷静に落ち着いて」というのが彼の特徴かもしれないが,実際は冷静に落ち着いた「フリ」になり,焦って余裕も無い強がった状態だったのではないだろうか?この試合,彼の中で通用すると思っていたプレーの多くが通用していなかったように見える.いくらパスの精度が高くても,ワンパターンな動きはあのレベルの相手は簡単に読んでくる.何をするか分からない雰囲気で相手を遅らせないと,この日多くカットされた横パスのようになってしまう.

 前半は1-0で折り返すと後半は完全にカメルーンペースになった.前半は彼らは思い通りにいかずイライラしてラフプレーにはしった.それは日本を舐めていた証拠だろう.失点してから徐々に彼らはパフォーマンスを上げはじめ,後半に入ると現時点のコンディションではトップに近いプレーを見せ始めた.
 それに対し日本はバランスを崩す.まずは3バックにした時点で中央のスペースが開いた.阿部は後ろに行く傾向があるので余計にスペースは広がった.そもそもなぜ3バックにしたのか?これがアジアカップなら分かるが,親善試合だ.アジアカップでも殆ど4バックで戦っている.相手が2トップだろうと.そのシミュレーションをするなら4バックのまま2トップにどれだけ耐えられるか?を試しても良かったのではないか?
 選手の判断らしいが,その判断をするようでは強くはなれないだろう.それは尊重されるらしいが,そ判断をした選手は尊重されるべきでは無い選手だと思う.

 そして次に前田が抜けて前の起点がいなくなった.そこに遠藤の疲労.チームは機能しなくなった.中村,橋本は勢いに乗った相手になすすべもなかった.

 最後は山瀬がセットプレーから得点し勝利.この勝利は悪く無い.特にこれまで日本に足りなかった個人での仕掛けが多く見られ,前線が活性化し攻撃が相手に脅威を与えるものになったことは収穫だろう.アジアカップでこれをやったら…,などと何度も思った.
 足りなかったのがDFライン裏へのスルーパス.エトーのようにハーフライン超えた辺りから長いスルーを入れろとは言わないが,もうちょっと前に行ったらスルーパスをチャレンジしても良かったのではないだろうか?パス好きな選手も多いことだし.こういう試合を見ると全盛期の中田は凄かったなと思い出してしまう.

 それ以外で最も良かったのはエトーが最後まで出てくれたこと.前半途中で下がるかも,とか思っていたので.彼のような素晴らしい選手と1試合丸ごと対戦できたのは選手にとっては大きかっただろう.

 で,最も悪かったのは審判.まぁお隣だから仕方ないが,あの一貫性の無い笛は面白い試合を何度も壊しかけた.そこはもうちょっと金をかけてもいいところのように思う.

 では勝手に採点.

前田(6.5)カメルーン相手にここまでできるとは予想外.
田中(5.0)ゴール近くで前を向けず脅威になりきれてなかった.
大久保(5.5)非常に積極的な仕掛けでチャンスを作ったがシュートが少なかった.
遠藤(4.5)疲れてるならベンチに座っていればいい.
鈴木(5.5)彼の中では良い方のプレーだと思う.
阿部(5.0)もっと攻撃的だった記憶があるんだけど.
駒野(5.5)疲れか?良くなかった.
加地(5.5)いいほうのプレーだとは思う.それに満足できないだけ.
中澤(6.5)MOMかな?いい判断が多かった.
田中(6.0)上がるタイミングを計り間違えることが多かった.
川口(5.5)フィードも飛び出しのタイミングも悪かった.

山瀬(6.5)リーグの好調を維持.前のどこかのポジションを奪って欲しい.
今野(6.0)SBもそつなくこなす感じ.
高松(5.5)入った時間帯が悪かった.
佐藤(5.5)入った時間帯が悪かった.
中村(5.5)中盤を締めることはできなかった.
橋本(5.5)前回よりは代表に慣れた.

U-17W杯 ハイチ戦

2007-08-20 21:07:20 | Sports:football
 3-1で幸先の良いスタートとなった.

 ハイチと言われてもサッカー界では無名.正直どこに国があるかもわからない.そんな国が北中米1位で通過したということに驚いたし,世界のサッカー地図は日々変わっているのだと実感させられた.メキシコ,アメリカのいる北中米で1位というのはアジア1位より余程価値がある.どんなチームか?というのがとりあえずの興味だった.

 監督でさえ「掴み所が無い」というこのチーム.確かになぜ強いの?と言われたらよく分からない.分かるのはちょっと前のアフリカのチームそっくりということ.非常に身体能力が高く,それに頼った荒削りなサッカーをする.とにかく豪快なサッカーだ.
 試合はその身体能力に驚きながら,慣れていきながらという展開.日本は「らしい」サッカーをするが,彼らの常識以上の動きに戸惑い,そこから逆襲を食らう.しかし彼らには組織に対応する力は乏しい.日本の素早い組織的展開に何度か崩されていた.この辺を見て勝てない相手ではないという印象となった.

 そして日本は相手の荒削りにありがちな集中力の欠如を突いて得点.この辺は戦略勝ちだろう.これで一気に優位に立つが何をするか分からない怖さが付きまとう.そして「こういう風にして勝ってきたんだろうなぁ」と思わせるとんでもないシュートを決めた.事故みたいなものだが,これが海外の相手と対戦するときの怖さだろう.日本人では久保以外では見られないシュートだ.

 そこから日本は切り札を投入.あまりこの世代でチヤホヤするのは嫌だが何かをしてくれそうな雰囲気を漂わせる.彼とその前に投入した東京Vの河野.この年代でトップで出る選手はやはりちょっと違う.見事に勝ち越しを決めた.やはり柿谷がいないことはこのチームの攻撃力をかなり落としていた.代わりに入った選手は当然チームと完全にフィットしているとはいえなかった.柿谷と,攻撃のアクセントとなる河野.攻撃力が一気に上がった印象だった.

 見事緒戦を勝利した若き日本代表.ただハイチがサッカー先進国で無いことがこの試合の勝利の大きな要因だろう.相手はペナルティエリア内で欧州のようにファールを貰いに来ることが殆ど無かった.サッカー文化が成熟していない国だからこその真っ向勝負だった.PKを取れそうな場面でもかまわず立て直して前に出る彼らのサッカーは非常に新鮮だった.日本も昔は「ずるい!」とか言っていたもんだ.

 この後2戦は更に厳しい相手.U-17なので評価は避けるが,MOMはGKかな?あの流血したときの飛び出しが無ければ負けていただろう.あと良かったのは水沼,岡本.山田と大塚はちょっと…という感じ.まぁ次の試合も頑張ってほしい.

第21節

2007-08-20 00:01:13 | Sports:football
 まずは横浜FCとG大阪.

 「首位」G大阪にしてみれば,「最下位」横浜FCには勝って当然だし,できるだけ早く勝負を決めて省エネで終わらせたかっただろう.見るほうも間違っても引き分け以下は無いだろうという気持ちで見た.

 しかし前半は「パスをまわしているだけ」という西野監督のコメント通りのサッカー.最近どこかでそんなコメントを聞いたような・・・,そうアジアカップの代表のサッカーだ.まぁその主力がいるチームだからそうなるのは疲れているときは必然なのかもしれない.
 試合は最低の立ち上がりからそのまま攻撃的になれない内容.そこにぎこちない2トップがいる.個の力で打開しようにも,相手が人数をかけて守ればそれを突破するのは簡単ではない.そして後半すぐに家長の投入.この日は播戸ではなかったが遠藤でもなかった.この日は解説も言っていた通り遠藤は前節に増して運動量が無く疲れていた.しかもシュートへの意識が低かった.交代させるべき選手だっただろう.けれども安田を交代.攻撃的に行くべき場面にも関わらず.前節と同じように悪い予感がした.

 この日のような引き気味の相手を崩すには後ろの選手の運動量が大事になる.しかしボランチに下がった遠藤に運動量は期待できない.相手が10人になっても数的優位を生かせない.そこに控えの層の薄さ.交代のカードを使いきれずに引き分けた.得点はPKのみ.G大阪にとっては課題が見えた非常に嫌な引き分けだった.

 G大阪はやはりマグノアウベスの不在は痛い.彼のようなFWとしてオールマイティな選手はG大阪には他にはいない.そのために前の組み合わせが減り,余計に選手層が薄く感じる.更にはバレーがヘディングがうまくないことで余計に攻撃のオプションを欠く.ただ本来は一人が抜けただけでチームのバランスを欠くほど悪いチームではないのだが,遠藤の疲れがこのような状態にしているのだろう.

 G大阪はこの2節で遠藤を代えられない監督により逃した勝ち点5は今後に大きく響くだろう.対する横浜FCは降格に片足をずっぽり突っ込んでいたが,かすかな光くらいは見えただろうか?見えないか.やはり一貫したポリシーで戦い続けるべきだったと思う.


 次に神戸と新潟.お互い調子が良く好ゲームが期待された.

 試合は神戸ペースで進む.神戸は前からのプレッシャー,セカンドボールへの反応が良く,新潟陣内へ押し込み続けた.しかし新潟のカウンターから失点.それしかないという形での失点は,神戸の経験値の低さを示すものだった.神戸はDFラインが若い.こういう経験をもっと積むしか解決方法は無いのかもしれない.

 その後も神戸はうまく攻めるが新潟は引く.攻めあぐねだした時間に得たPKは大きかったが,それを外せば試合は当然厳しくなる.神戸は後半に入りまた若さを見せる.まだまだ時間があるにも関わらず急いで前へ前へ.それが自らの体力さえ消耗させる.更にはカウンター対応でラインが下がり,時間が経つにつれチームが機能しなくなった.
 神戸は監督の交代も疑問が残るものだった.パクは仕方ないが酒井の交代は逆にチームに混乱を生んだ.全体を前がかりにするならもう少しあとでも良かっただろう.そうすれば栗原を出して引っ込めるなんてこともしなくて良かったのだが.

 というわけで0-1.神戸は勝っていれば一気に順位も上がったのだがまぁこれが実力通りの順位ということだろう.神戸は攻撃のオプションをもう一枚欲しいところだ.特にレフティ.対する新潟はこの試合良いところは殆ど無かった.ボールへの対処も遅れ気味だった.それでも勝てるようになったのが今年の順位をもたらせているのだろう.2チームとも来年の飛躍のためには残り試合が非常に大事になる.

 しかし大久保の代表選出.MFとして,というのが意味深だ.以前のコメントでは「彼は今MFだ.MFとして他のプレーヤとの比較になる」とあった.その他MFより評価されたということだろう.期待してみたい.

第20節

2007-08-17 01:34:59 | Sports:football
 まずは首位争いの大一番から.

 浦和は小野の負傷により永井と田中の2トップ.正直G大阪には浦和のこの布陣が現時点で最も嫌なものだろう.前節のように機能しない布陣が良かったのだが.
 試合は浦和優位の展開.G大阪はボールを回すが浦和のプレッシャーにペースを乱され,ミスなどからボールを失いカウンターを食らう.最後のところもプレッシャーが甘く,浦和のシュートは枠内へどんどん飛んだ.それが繰り返されることでG大阪の守備は慎重になり,いつもより中盤に多くのスペースが生まれ,いつまでたっても主導権を握ることができなかった.決してG大阪が攻撃ができていなかったわけではなかったが.

 しかしそれでも前半は0-0.ワシントンがいないからG大阪は失点しなかっただけだった.また攻撃に関して言えば,前節より懸念だった2トップがうまく機能しない.ウィング気味のバレーと裏を狙う播戸の狙いがかみ合っていないのだろう.
 だからといって後半から播戸を家長に変えたのは敗戦を予感させるものだった.バレーだけでボールを納めるのは余りに厳しい上,その後ろの3枚の中に遠藤がいる限り前の方が孤立するのは見えていたからだ.予想通りこの布陣は機能せず,そのまま失点してしまった.
 そしてG大阪のもう一つの問題点がこのあとに出た.サブの力だ.特にFWは中山を出さざるを得ない状況.そして中盤もまだ実績の無い倉田を切り札的に使わなければならない状況.さすがにこのシビアな場面では機能しないだろう.

 G大阪は,ボールを失うことが多く,決定的な仕事もできず,そして全く走れなかった遠藤を家長に代えられなかったことが全てだろう.特にG大阪の攻撃的MFを担う選手に運動量が無ければG大阪の怖さは半減する.A代表レベルの控えがいるのだから,それをうまく利用できなければこの先もしばらく厳しいだろう.

 対する浦和は2トップに加え,左サイドを比較的守備的な選手を入れてきたのが最も良かった.エレガントなサッカーでは無いが,前の3人でかなりのチャンスを作れるチームなので戦術としては有効だった.特に3バックでサイドの選手が相手より少ない状況なので,わざわざそこから攻撃して相手にチャンスを与える必要も無かった.まだこの手法は,戦力があれば日本では有効だろう.まぁ守備的戦術が生きるのは,個々の選手が常にゴールを意識しているためだが.結局は両チームの差はそこだったのかもしれない.


 次に鹿島と千葉.

 前半と後半の最後だけだったが,そこを見るだけで千葉が今苦戦している理由は見えてきた.守備時の集中力の欠如が一つ.1点目はボールをフリーで持たせ,プレッシャーが遅れたことから始まり,2点目は安易にボールをクリアしたのがミスになり,相手に奪われゴール.
 そこに昨年から困っているGK.昨年後半から千葉がペースを乱した大きな要因はGKにあると思っている.岡本よりはマシだか立石も安定しているとは言いがたい.千葉のような走るサッカーをするチームには,最後にミスがあると相当ショックは大きいと思う.正直この日の2点も防げなくは無いと思う.せめて1点は止めて欲しかっただろう.

 そして致命的なのがこの日の千葉は全く走れていなかったこと.暑いし仕方ないかもしれないが,鹿島よりも走れていなかったくらいだ.とにかく好きだったイビチャの千葉のサッカーの面影は消えかかっていた.残念だ.