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第8節 草津戦

2010-04-29 13:09:16 | ファジアーノ岡山
 強豪千葉に勝利した次に戦う相手が最下位草津.少し気が抜けても仕方ない…わけがない.上昇ムードにする絶好のチャンスとして絶対に生かさなければならない.しかし試合前の監督のコメントは「草津はいい選手がいるので油断してはダメ」と何か上から目線.チームが相当浮ついていたのだろう.この時点でこの日の試合は半分諦めた.
 ファジアーノはJに参入して以来大事な試合の多くは失敗している.メンタルが原因だ.この日のような空気を変えられる選手(ベテランなど)が補強されていない今季も同じことを繰り返すのは必然だ.


 この日先発はFWを中野から李東に,SHを小林から小寺に変えた.「勝ったチームはいじらない」という原則を外した割には中途半端な選手起用.特に連携が重要なワントップに新加入選手というのは疑問だったし,そもそも李はワントップ向きでは無いと思う.
 そもそも今季勝利した試合は前にも書いたようにカウンターに徹した試合だ.重要視されるのはチームの連携と言うより局面の個人技.ならば攻撃陣は個人技の優れる選手を上から順に起用するべきだと思う.つまり明らかに技術の劣る臼井を下げて李と中野の2トップにすべきだったと思う.とにかくこれだけ怪我人が続出している状況では捨てるところ,生かすところははっきりした方が良いと思う.

 試合は最初の10分両チームともボールが落ち着かずJFLのような蹴りあいで互いにシュート0.正直なところ草津は順位通りの,明確な意図を感じないサッカーだった.「この相手なら…」と思ったがファジアーノも試合前の悪い予感どおりだった.岡山は10分どころか20分までシュートさえ打てなかった.両チームとも縦パスの精度が酷かったのは共通していた.
 集中が感じられない岡山.責任逃れのパスが続き守備も曖昧.そんなチームに勝利の女神は微笑まない.PKは明らかに相手が自分でジャンプしてこけたのだが,気迫に勝るチームに判定は傾いたのだろう.

 その後は草津が自信を取り戻したように一気に動きが良くなる.逆に岡山は更に嫌な空気が支配し,集中力の欠けたプレーと焦りが誘発するミスが頻発した.
 とにかく前節機能していた川原のところを完全に封じ込まれ攻撃にタメができなくなり,更にその川原の守備の弱さと,やたら前線までチェイスして戻りの遅い臼井の間にできるスペースを突かれて攻撃され,チームは守勢に回るしかなかった.

 早く臼井を下げて中野を入れて2トップにして…,と思ったら李を中野に交代.前節を見れば臼井は後半早くに足が止まることが予想され,機能もしていない.なのに唯一FW(新中はFWとは言えない)の控えをFWと代えたりすれば攻撃の枚数を増やせない.愚策だったと思う.守備でプレスも必要?負けた状況で守備を頑張って勝ち点が貰えるなら良いが.

 一応後半わずかに盛り返した,と言ってもカウンターとロングボールからの攻撃だけ.それも草津が岡山を支配したおかげで攻撃寄りになったから.内容が良くなって試合を支配できたからではない.そして0-1の敗戦.こんなゲームをしていれば仕方ない結果だ.


 いつからこんなに戦えないチームになったのか?千葉に勝った程度で慢心するようなくだらないチームになったのか?不満が94%という山陽新聞のアンケートが示す通り全く魅力の無いチームになっている.
 こんな状況なら観客だって減っていく.親会社の無いチームにそれは致命的だということを選手は分かっているのだろうか?負けたらチームが無くなるかも.そんな状況を跳ね返すように戦っていた昔のチームの方が余程魅力的だった.
 とにかく慢心して勝利の無い最下位チームに内容無く敗戦というのは危機的状況だと思う.


 しかしスカパーe2は2戦連続録画(翌日放送)とか酷い扱いだ.しかも録画は今季何試合目?せめてその日のうちに再放送すべきだ.これで金を取れるなんて楽な商売だ.

 それでは勝手に採点.

李(5.0)全く機能しなかったが起用方法自体にも問題があった
小寺(5.5)中央の方が機能した
臼井(3.5)チャンスとチャンスの芽を潰しすぎ
岸田(5.5)唯一攻撃らしい攻撃をしている.シュートは…
川原(4.5)厳しいプレスがあるといつもの川原に
植田(4.5)攻撃の組み立てを避けているようにみえる
野田(5.5)攻撃は魅力的だった
澤口(5.0)パスの精度の低さはどうしようもない
近藤(5.5)ちょっと集中を欠くときがある
後藤(5.0)ロングフィードは上手いのだからもっと使うべき
真子(6.0)セービングが良いのは変わらず

中野(5.5)シュート力はあるんだからもっと打って欲しい
新中(3.5)能力不足でファールするのは相変わらず
田所(-.-)新中と代えたら良かったのに

影山(4.0)
 チームのモチベーションをコントロールできないなら,そういう選手を補強するしかない.昨季からの問題点が解決できていないのは昨季からコーチとしている監督にも問題がある.あと交替選手を含めた選手起用はセンスを感じない.

第7節 千葉戦

2010-04-24 17:59:54 | ファジアーノ岡山
 この日の相手には佐藤,山口,工藤,倉田,茶野,櫛野.控えにも巻,坂本,谷澤,深井….どうみてもJ1の戦力.そんな相手に主力が大幅離脱しているファジアーノ.大分戦以上に絶望的.とにかく今後の動員のためにもボロ負けだけは避けたいところ.

 千葉の核は佐藤と工藤の中盤だ.彼らが目立つようなら勝ち点は奪えないだろう.岡山の中盤は馬場に代わり川原となった以外は前節と同じ.ただこの日はダブルボランチというより植田がアンカー気味に構え川原は少し前に位置した.
 正直なところ守備の弱い川原を千葉相手にボランチに入れるのは不安が大きかった.ただシャビのような,遠藤のような….まぁ期待しすぎだ.

 ただこの日の中盤,特に守備はかなり機能していた.植田と川原の役割がはっきりしたために中央の守備が安定し千葉の中盤を目立たせなかった.中央のスペースは前節とは比較にならないくらい少ない上に植田は高い壁となった.京都にいたときのシジクレイのように植田もこの位置が最も能力を発揮できそうだ.
 このように中央が安定した上に今季初先発の後藤が最終ラインに入ることで前半は格上の千葉を封じ込めることができた.この日の守備力だけで言えば千葉にも大きく劣っていなかった.

 ただ攻撃にはプラスの要素は何も無い.つまりJ2最下位レベル.いくら後ろが頑張っても前では殆ど形が作れず.ただカウンターに徹したおかげで前節よりも可能性のある攻撃ではあった.それでも殆どゴール前までボールは運べなかったが.
 普通なら一進一退という試合なのだが,明らかな選手の能力差,つまり個人の力の連鎖で千葉に押し込まれた.それでも意外に好ゲームになったのは岡山の選手が戦い続けたからだろう.

 こういう試合では怖いのがミス,セットプレー,攻守の切り替えだ.この日は奇跡的に岡山はミスが少なく,そこから失点を招くことは無かった.セットプレーへの対応はこれまでと見違えるほど良くなっていた.いつもそれやれよ,と思うほどだった.
 しかし攻守の切り替えは千葉が上回っていた.最も技術が不要なところで岡山が負けていたのだ.特に岡山の攻→守が遅く,千葉の守→攻が速かった.

 そして後半に入り岡山の足が止まり始め,中央にスペースを与え始めた.そこに切り替えの遅さも重なった.そしてこのときに限って近藤のネットのマークが外れ野田がフォローする形に.ここまで重なれば失点も仕方なかった.


 中央にスペースを与え始めた岡山にもう勝機は見当たらなかった.シュートもここまで2本.セットプレーで点を取れれば…,そう思っているところにCK.ニアで岸田が逸らしてゴール.直前のCKも考えれば櫛野のポジショニングミスだろう.それでもあそこに叩き込めたのは見事だった.

 その後は千葉の猛攻が始まった.勝ち点1とれたら凄いけど厳しいな.そんな感じだった.

 ただこの日1人川原が見事なプレーをしていた.前節も良かったが,プレッシャーの少ない低い位置になったことでフィジカルの弱さを気にせず攻撃できた.しかも選択肢の多い中央は彼の持ち味を発揮出来ていた.遠藤…,とは言わないが同質のプレーは見せていたと思う.

 川原がDFからのクリアをきっちり収めて時間を作れたことで,普段ならクリア一辺倒になるチームが少しだけ落ち着いた.そしてボールを持つと常に前を向いて自分で前にボールを運ぼうとしたところも良かった.
 これまでは過剰にダイレクトパスにこだわったために,ボールを奪っても時間を作れずに,そして能力が不足しているのですぐにミスしてボールを奪われていた.選手は上がれないし,上がってもすぐ戻る,というドタバタ慌てた攻撃ばかりになっていた.ボールを運ぼうとする川原のプレーはチームに非常に良いアクセントとなっていた.


 相手はネットが交代し青木の投入.青木も怖いがそれ以上に怖かったネットが消えたことで引き分けも可能か?と思った.しかしサッカーはこれだから面白い.予想できない結果が起きるのだから.
 このホーム初勝利は怪我人続出で暗いムードになっていたチームにとって物凄く価値のあるものだし,どんどん減り続けていた観客数にも良い影響を与えるだろう.


 ようやく2勝目.ただどちらも良い内容とは言えなかった.特に攻撃の形が去年からさっぱり見えない.この日もシュート4本.平均シュート数最下位.この数字だけでも今のチームが機能していないことは明らかだ.選手のレベルに問題があるにしても,それなりの対応をしなければこのままズルズルといってしまうだろう.

 それでは勝手に採点.

MOM
川原(7.0)
 1得点1アシスト.特に前を向く意識が良かった.SHかトップ下でこのプレーができれば最高なのだが.

中野(5.0)ボールは収まらないしシュートも打てない
小林(5.5)持ち味を発揮することから始めて欲しい
臼井(5.5)献身的な動きもチャンスを逃しすぎ.足も後半早々に止まった
岸田(7.0)ゴールも,2点目の囮の走りも見事
植田(6.0)大きなミスなく中央を固めた
野田(6.0)初先発もそつなくこなす.裏のスペースはちょっと怖い
澤口(5.5)パスの精度が悪すぎる.守備は良かった
近藤(6.5)千葉の強力な攻撃を冷静に抑えた
後藤(6.5)祝初出場.北九州市長杯の時より良かった.
真子(6.5)何度もピンチを防いだ

小寺(5.0)全く試合に入れず
李東(6.0)祝初出場.わずかだったが可能性を感じさせるプレー

影山(6.0)
 このメンバーで勝利をもぎ取ったのは見事.ただし喜べる内容ではなかった.

第6節 大分戦

2010-04-16 23:39:14 | ファジアーノ岡山
 降格組と連戦第1弾,大分戦.昨年からの戦力ダウンは大きいとは言え有能な若い選手と現役韓国代表を含む助っ人陣はファジアーノの戦力のはるか上を行く.リーグから多額の借金しているチームの戦力としてはどうも解せないが(控えの前田,森島は岡山なら主力だろう).

 対する岡山は怪我人だらけ.前節から更に福本,西野が離脱.特に今季期待の補強だったボランチ2人の離脱はあまりに痛い.この日は植田,馬場のボランチで岸田が1列前へ行きFW,SHは小林と川原.何とも心無いMF陣.もちろん試合ではこのポジションがボトルネックとなった.

 試合は立ち上がりはマシだったが馬場の消極的なバックパスに対する野本のクリアミスでリズムを崩す.攻撃は(引き気味の指示だったのかもしれないが)FWにボールが入っても後ろの反応が遅くFWによる単発の攻撃しかできず.たまに中盤がボールを持っても不要なワンタッチパスなどで自ら攻撃の芽を摘んだ.
 特にボランチは攻守に渡り散々なパフォーマンスだった.守備では馬場は中途半端なポジション取りで相手に簡単に縦パスを通させた.周囲との連携も悪くボールばかりを追いチームの守備バランスも崩していた.攻撃は植田も含め判断が遅いために攻撃が手詰まりになった.

 そのため岡山は相手がミスをするまでボールを奪えないというような,とても同じディヴィジョンの試合とは思えない内容で,20分までゴールどころかシュートさえ打てなかった.

 ただ失点場面については多少不運もあった(もちろん失点時の植田のマーキングはいつものように酷いものだったが).それは審判の笛だ.まず岸田が攻撃時に何でもないプレーでファールをとられ,そのFKからの大分のロングボールで今度は岡山の守備がファールをとられ,そのFKからの失点だった.
 ただでさえファールを取りまくるJリーグだが,今季のJリーグのファールの基準は異常だ.まるでバスケだ.誰も幸せにならないこの方針を決めた審判団の責任者はさっさと責任を取るべきだろう.大失策だ.欧州でもACLでもあんなくだらない笛を吹いて試合をぶち壊す審判はいない.あれはサッカーではない.


 この失点後,前半は見所は全く無かった.大分は岡山の機能しない守備の中で自由に攻撃した.ボールを失ってもファジアーノのミスや技術の低さをついてすぐにボールを奪い,再度後ろから攻撃をゆっくり,自由に組み立てた.まるで練習試合.罰ゲームのような晒し者だった.

 後半それなりに攻撃は機能し始めたが,これは相手が守備に重点を置いたためだ.ある程度スペースができようやくプロらしいプレーができた.それを含めてこの試合は完全に相手のコントロール下に置かれていたと言うことだろう.


 と言う0-1の試合.この2戦は勝ち点1取れたらいいかな?と思っていたので大きな落胆も無かったし妥当な結果だとも思う.4連敗もかなりの確率だろう.
 現状は昨年終盤の悪い時の内容に近い.昨年は「もうすぐシーズン終わるし」と思って現実逃避できたが,4月の今はどう対処していいものか悩んでしまう.昨年も開幕当初調子が良かったわけではないが,昇格ご祝儀もあったので耐えられた.今年は….このトンネルはどのくらい長いのだろうか.

 それでは勝手に採点.

中野(4.5)シュートは?ボール出せる人がいないのもあるが
岸田(6.0)最後まで相手の脅威になり続けた
小林(4.0)無闇なワンタッチプレーは相手へのプレゼント
川原(5.5)久しぶりに良かった.体幹鍛えられれば
植田(4.0)CBのときの方が攻撃していた気がする
馬場(3.5)先発を奪おうとしている控え選手のプレーでは無い
田所(5.0)どちらのポジションも無難にこなす.あとは状況判断
澤口(4.0)全ての質が落ちている
近藤(5.5)少しボロが見え始めている
野本(5.0)ミスの質が悪い
真子(5.5)指示の悪さもあると思う

野田(6.0)この日唯一の希望
臼井(4.5)今のレベルじゃ…
小寺(4.5)謹慎明け?全く仕事できず

影山(4.5)
 怪我人という言い訳はあるがシュート数の少なさは相変わらず.守備もボールの奪い方など高いレベルの相手に欠点を晒された.昨年と同じような戦いが続くのは,昨年も戦術の主導権を持っていたから?

第5節 栃木戦

2010-04-10 07:14:35 | ファジアーノ岡山
 同期昇格組であり,昨季最下位争いをした相手という,Jで唯一の同格の相手をホームに迎える.ここで勝てなければいつ勝つのか?ただそんな試合を昨季ことごとく落としてきたのが昨年のファジアーノだ.

 試合は…,と語る元気も失ってしまうような内容.「ここでも負けるか?」と.昨年のような苦痛をあと31試合も味わうのか?何ら改善の見られない内容はそんなことを思わせた.

 試合の入りは決して良くなかった.澤口のルーズな処理で立ち上がりから押し込まれ,相変わらず野本は不安定な守備を披露し,福本は中盤でタメをつくることが出来ずミスを連発しチーム全体がバタバタしていた.
 それでも悪くなかったのは中野の存在だ.彼が入ることで西野,岸田と3つのターゲットが前にできた.そして前への意識もこの3人が最も強いので,ひとりが受けて二人が前を見るという形になり攻撃の力強さが増した(まだ距離感には苦労していたが).
 だからかどうか分からないが先制点が生まれた.田所からのスペースへのパスを西野が受けて斜めに切り込む岸田へラストパス.岸田のJ初ゴールは,56試合目にしてファジアーノの開始15分以内の初ゴールとなった.

 ただ先制に喜ぶ姿を見ても素直に喜べなかったのがこの日のチームの出来だ.いつかどこかで破綻するという不安が拭えない.更に相手のラフプレーに熱くなる様はその心配をより一層高めた.
 そして不安は的中した.澤口のルーズなクリアによりセットプレーを与え,いつものように野本が競り負けて失点.しかもいつものように悪い時間帯.チームの修正が上手くいっていないことは明らかだ.

 そして後半はファジアーノ最後の希望の近藤がミスをして奪われ,フォローに行った植田がセットプレーを与えて失点….正直なところ2点で終わるとは思えなかった.「3点め取れないようじゃ栃木はやばいね」とさえ思っていた.そのくらい守備は安定していなかった.

 いつもより少しマシだった攻撃もFWとその他の選手の距離が離れすぎており厚みのある攻撃はできなかった.そして交代策もいつものように機能しなかった.まだまだ時間のある69分に中野に代えて川原を投入….監督は試合を1-2で終わらせたかったようにしか思えなかった.

 久しぶりに試合を見るのを止めようか悩んでしまった.最後まで見たが,結果的には止めた方が正解だった.

 せめて川原を新中と…,似たようなものか.とにかく元気な川原より足の止まった中野の方が可能性は高かったと思う.しかしこういった劣勢時に流れをどうやって変えるつもりなのだろうか?ちょっとメンバー選考を含めて疑問が多かった.もちろん川原は相変わらずの存在感だった.


 と言う試合.本当に酷い場合には酷いと言えないもの,この日の解説を聞いてどう思った.このままでは観客数も順調に減っていくだろう.アンケートでも8割が不満の意思を示された.
 今後どうやったら勝てるようになるのか?今のサッカーに対する選手のスキルが足りなさ過ぎる.ここからどう舵を切るか?緊急の,非常に深刻な状況だ.

 昨シーズンの敗戦まみれの苛立たしい気持ちを,シーズンオフでようやくリセットできたのに,また昨年に引き戻されてしまうような敗戦だった.昨季の続きを見せられているような耐え難い気持ちにさせられた.とにかくサポータにはあまりに残酷な結果だった.

 2年後のJFLが頭をよぎり始めた.

 それでは次の大分,千葉との連戦(つまり連敗)に気を重くしながら勝手に採点.

西野(5.0)今の精度では得点は見込めない
中野(5.5)前を向くプレーが見たい
岸田(6.0)祝初ゴール.後半足が止まった
新中(4.5)攻守とも中央に寄り過ぎ穴となった
福本(4.5)攻守にミスを連発,最後は自分のミスから骨折…
植田(5.5)あそこに高さがあるのは面白いが攻撃は抑えた?
田所(5.5)もう少しチャンスを作りたい.運動量はさすが.
澤口(4.0)こんなに駄目だったか
野本(4.0)卒業のシーズンだが.
近藤(5.5)2失点なので
真子(5.0)ビルドアップ時のDFとの意思疎通が悪い

馬場(5.5)祝初出場.インパクトは無かった
川原(5.0)いつも通り存在感は無く

影山(4.5)
 このシュート数の少なさがチームが上手く回っていないことを示すもの.精度を上げる必要はわかっているが簡単に上がるなら今頃J1にいるはず.できないのだからそれなりの対応を考える必要がある.

セルビア戦

2010-04-07 21:17:13 | Sports:football(A代表)
 W杯メンバー発表前最後の試合.Aマッチデーでは無いのに欧州組を呼ぼうとして所属クラブに鼻であしらわれたこの試合は控え組の底上げが期待される.しかし結果は2軍以下のセルビアに0-3の惨敗となった.

 この試合は仮想デンマーク戦として本番のあらゆる状況を試す試合だった.まず試合前の想定では序盤は日本がポゼッションすることが考えられた.そこで相手をどのように崩し得点できるかが課題だった.
 これまでのようにショートパスをつなぐだけでは駄目なことは分かっていた.もちろん練習時間が不足しており戦術的な上積みは期待できない.しかしパスを優先するのでなく縦へ,そしてゴールへの意識を高く持って戦うことは出来たはず.
 しかし結果はいつもの「逃げる」パスサッカー.70:30というポゼッションで0-3と言う結果がそれを物語っている.ボールを持っても前への意識が低く相手はパスだけに注力すれば良かった.ゴール前に来るのは中央かサイドで手数をかけた後だけ.しっかり引いて守る相手のDFは怖さはなかっただろう.
 ただこんなことは監督就任時点でわかっていたこと.この時点まで変わらないと言うことは2ヵ月後の再現も非常に可能性が高いだろう.オシムが手をつけ始めていた攻撃部分まで完成していたら….

 そんな見るに耐えない攻撃の中,想定すべきことはもう一つあった.攻撃に手数をかける日本はカウンターに対して集中しなければならなかった.しかし素人でも想定できるその状況に代表クラスの選手が対応できなかった.攻守の切り替えとボールへの執着心が相手より劣っていたためだ.
 もちろん経験不足のCBを起用したことも原因の1つだ.ただW杯を想定するという意味ではこれは非常に良いシミュレーションになった.W杯で主力選手が怪我や出場停止などの緊急事態が起きた場合に同様のことが起きるだろう.ただW杯2ヶ月前にそれがわかったところでもう十分な対策は不可能に近いのだが.祈るしか無いのが実情だ.


 先制されたらされたで今度はそこからどう戦うか?という準備を確認できる.しかし反攻するでもなく,より強固になった相手の守備ブロックにボールがどんどん押し出され,気づけばPAにも近づけなくなっていった.何ら対策ができていないのだろう.それは「先に失点するのはどうしても避けたい」と,失点を避けることしか考えていない岡田の試合後の発言からも明らかだった.
 もちろん100%先制されない方法など無い.単に想定することから逃げているだけだ.岡田の監督としてのマネージメント能力の欠如を示す非常にわかりやすい例だった.

 その後は成すすべなく時間が過ぎていき,更に失点.何ら修正出来ずに同じように攻められての失点だった.現時点でこういった状況に対応出来ない監督がたった2ヶ月で何か変わるのだろうか?

 守備の強固なチームに0-2.絶望的な状況.想定するのも無意味に近い状況になってしまった.あとはこんな状況でも最後まで戦える選手を探すことくらいがこの日できることだった.残念ながら該当者なしだったが.
 ホームでこの状況でW杯で一体どうやって戦うのだろうか?相手FKで集中を欠いた対応をして失点した3点目をみると,W杯という想像を超えたストレスの元で戦えるチームにはとても見えなかった.

 まさかドイツW杯で見た「これ以下は無いだろう」という代表以下のチームを,W杯2ヶ月前に見ることになるとは思わなかった.こんな状態にした岡田にチームを修正する能力は期待できない.あの時同様報道はされないが中身はぐちゃぐちゃなのだろう.誰かが引退するくらいしか正常化する手法は無いと思う.

 精神的なものだけでなく戦術や意識も東アジア選手権から何ら変化も進歩も見られなかった.「選手のコンディションが悪かった」という当時の監督の言葉も,今振り返れば全く正しくないことがわかる.
 もうチームを修正するには監督を変えるしか無い.しかし最後の機会だった東アジア選手権でそれをしなかった.ただ今監督を変えようが変えまいが世界の笑いものになることには違いない.それなら今笑いものになって2ヵ月後は少し誇りをもてる状態の方が救いようはあるかもしれない.


 とにかく岡田が日本サッカーの息の根を止めようとしているのは間違いない.