Motor Sports Sound

車とスポーツと音楽と

第13節

2007-05-30 02:29:15 | Sports:football
 まずは千葉とG大阪.

 千葉は順位ほど悪いサッカーには見えなかった.今の問題は決定力だ.この日は昨年J2日本人得点王の新居をいれて2トップとした.これで大きな問題の一つが解消される可能性がでてきたが,実際に解決された.見事に先制点を決める.
 そしてこの時点でG大阪に多少焦りが見られ,逆に千葉は自信を取り戻したようなサッカーになった.ただ新居を交代すると攻撃手段を失う.この時点ではまだG大阪の攻撃には耐えれていた.特にこの日は途中投入した家長がそれ程機能していなかったことも千葉には幸いした.しかし巻を下げたことで千葉は守備の柱も失う.結局これで勝ち点1を失った.まぁ遠藤が凄かったが.

 G大阪はちょっとバタついたのとマグノの不満が気になるところ(とうとうバレー中心にシフト?).千葉は悪くない.けれどこのままではまずい.試合を決められる選手が必要だ.


 次に神戸と柏.

 柏はCBがいない.菅沼もベンチ.試合は神戸優位となると予想して観戦.実際にそうなった.柏は前節をひきずっているのか?どうも動きが悪い.いつもフランサの分まで走る菅沼がいないのは守備面での影響が大きいというのもあるのだろう.
 対する神戸はここのところ好調.柏ほど前からプレスに行くわけでは無いが,陣形をコンパクトにして守る.チーム全体で守る意識が強く良くまとまっている.攻撃は手数をかけない速攻中心.オートマティズムとでも言うのか?全体が非常に規則的に動いている感じを受ける.

 そしてその好調の神戸の要因の一つが大久保だろう.ゴール前の嗅覚は流石で,相手DFは非常に嫌だろう.そしてそれだけDFに意識されながらでもゴールを取れる力がある.DFがゴールを意識してもラストパスも出せるので止めきれない.格の違いというものを感じさせる.日本人得点王は流石だし,久々の日本人の得点王が生まれる予感がする.
 ウィング的な位置ならば十分使えると思うし,日本人得点王でもある.今山岸を呼ぶ理由はよりは納得する理由があると思うが,オシムはどういうつもりなんだろう?


 最後に浦和と横浜.

 この間のACLは引き分け狙いだった,と安心できる浦和の内容.ただし良いわけでは無い.横浜が中盤の形を変えてきて守備的にきたからこういう内容になったようにも感じる.ロングボールの多い浦和だが意外にプレスに弱い.攻守の切り替えが遅いからだろう.横浜はホームではもうちょっと攻撃的に戦って欲しいものだ.とりあえず前の3人を抑えれば,セットプレー以外は大体何とかなる,というのはよく分かった.

 試合は山瀬の素晴らしいシュートで先制.彼もそろそろ代表に・・・.オシムの選択は家長みたいだが.特に好きな選手では無いが,あのドリブルとシュート力はもっと評価されても良いのでは?安定感が無いのが課題なんだろうか?

 この日最も良かったのが,ワシントンの判定への抗議に対しイエローを出したことだ.最近彼の判定批判は酷すぎた.批判するとジャッジが甘くなることを思って抗議しているように見えた.イエロー出す人少ないし.もっと厳しく対応しても良いのでは無いだろうか?せめて日本人と同じ判定基準で.

グループリーグ最終節

2007-05-28 02:11:25 | Sports:football
 ACL.浦和とシドニー.

 とにかく解説(?)がうるさすぎて腹が立って仕方なかった.家にいるのに隣に酒に酔ったサッカー親父がいるような感覚で試合を見なければならないという状況.そもそも解説とは程遠い声がTVからは鳴り響く.ACLでは応援しようと思った浦和もこいつが騒ぐと思うと勝ち上がらなくてもいいかな,と思ってしまった.

 その浦和.この日は「引き分け狙い」だと思う,いやそう信じたい.もしあれで勝ちに行っていたとしたら浦和は重傷だろう.1トップのシドニーに対し3バックで2枚余る状態.そこに3トップ気味に両サイドが攻めて来るものだから実質5バック.更にはネネが多少でも前に出ようものならそこに阿部が入る.そしてそこから出ない.6バック.鈴木も最終ラインをケアする.7バック・・・.
 中盤はがら空き.クリアボールも唯跳ね返すだけで繋がらない.この状況で一体どうやって点を取るつもりか?まぁカウンターからの速攻しかないのだが.前半の小野がちゃんとヘディングしておけばこの日の試合はプラン通りにいったのかもしれない.
 とにかくこの日の狙いどおり引き分けに終えたのは見事だった.ただし内容は圧倒的に負けだった.ここがホームでなければ救いようはあったのだが.

 この結果浦和はグループリーグ突破を果たした.次は決勝トーナメント.今度はそう甘くは無いだろう.せめてホームくらいはサポータの満足するサッカーを見せて欲しいものだ.


 しかしホームとは言え平日のACLに多くのサポータが,川崎,浦和共に集まったことには日本のサッカー文化の変化を感じずにはいられない.昨年の注目度からすると劇的に上がった印象がある.まぁ昨年は半企業クラブと日本の中でも更にサッカー文化が未熟な関西のクラブだったから余計に差があるように感じるのかも知れないが.

 その上,ホームだけでなくクラブのサポータが海を越えた.代表サポータが大人数で海を越えたのはもう10年以上前だろうか.今回のACLでクラブチーム(浦和,川崎共)のサポータがようやくその状況になった.欧州のフットボール文化に近づき成熟してきた証拠だろう.


 豪州以外にまともな文化の国が近くにあればもっとACLは盛り上がるんだろうけど.

第7節

2007-05-21 11:23:18 | ファジアーノ岡山
 中国地域リーグ第7節を観戦した.



 会場は今期2度目の桃スタ.観戦も前回の桃スタ以来2度目.相手は暫定で2位につけているセントラル中国(何で中国なんだろ?).前節はもう一つの強豪佐川中国にアウェイで1-0で際どく勝利したばかり.今シーズンは調子がいまいちのようで(全勝かつ無失点だけれど),今節も苦戦が予想された.

 しかし試合は予想に反し素晴らしい動き.前線からのプレスはもちろん,連動して後ろも動きDFラインも押し上げる.厳しいプレスで相手にシュートチャンスさえ与えない.
 攻撃は喜山,弦巻,川原でボールが収まるのでそう簡単には奪われない.弦巻,喜山はお互いポジションチェンジを行い相手はマークを掴みきれない.そこに朝比奈が非常に良い動きで連動する.今回は見ていても面白い試合.そして強いチームの試合.

 内容が良ければ結果も自然とついてくる.右SB重光が奪われたボールに素早く詰めて顔面ブロック.そのこぼれ球から先取点が生まれる.このプレーが象徴するようにこの日は攻守の切り替えが非常に速かった.前半はそのまま圧倒し5-0という予想外の結果.正直まだまだ点は取れたと思うし,取った点の内容はどれも良かった.そのくらい相手を圧倒していた.
 後半はその前半の疲れと安心感があったのか,20分ほど相手に押されリーグ戦初失点.メンバーチェンジがうまくいっていない部分もあった.しかしその後はもう一度ペースを掴みなおし2点追加.この2点を取れたのは非常に意味があったと思う.最後の1失点は余計だったが.

 結局7-2という圧勝.2位争いをするチーム相手にこの結果は大きな自信となるだろう.選手で見ると,やっぱり喜山は良かった.5人くらいを背負ってボールキープする場面はかなりカッコよかった.そしてこの日は先発だった朝比奈.先発でも試合を通していい動きをしていた.左サイドの川原も前回あまり見れなかった切れの良いドリブル.そして弦巻は前回とは比べ物にならないくらい良くなっていた.何かふっきれたか?この日の彼の存在は大きかった.
 他には重光も伊藤も・・・と全員書いてしまいそうだ(ずっと右サイド側から見たので逆サイドがよく分からなかったけど).とにかくJFL昇格に光が見えはじめたように思う.

 この日の観客は2800人.11時開始にしては多かったし,実際バックスタンドは前回より多かったように思う.スポンサー様のところが前回より少なかったか?とにかく子供が多く,親がついてきている.付き添いでも試合が進むにつれて盛り上がってきている.いい傾向だ.あとなぜかおじいちゃん,おばあちゃんが多い.孫でもいるのか?散歩がてらか?町の一部という意味で非常にいい景色だ.
 残念なのはバックスタンドから見ているとメインスタンドが全く盛り上がっていないように見えること.見た目以上に盛り上がっているのに.メインスタンドもちょっときっかけあればもっと手拍子とか増えそうな雰囲気があった.


 この日は岡山湯郷ベルの試合が次にあったので観戦した.相手は王者ベレーザ.相手には有名人がいっぱいで得した気分.対する湯郷は宮間,福元,中田くらいしか知らない.前節は浦和に引き分けたので,その再現を見たいものだ.
 チームは県北が主体.スポンサーもファジアーノと比べても少し落ちる(マルイがユニフォームスポンサーとは.身近すぎ).名前にも岡山がついたので全県レベルで支援が広がればいいのだが.

 試合は終始ベレーザペース.とにかく技術レベルの平均値が全く違う.運動量も豊富.体のバランスもいいから当たりにも強い.悲しいかな湯郷には引き分けもしくは1-0の勝利しか見えなかった.しかしすぐに湯郷は失点してしまう.それでも我慢して0-1でいれば引き分けのチャンスはあった.しかし前半終了間際に致命的な2点目を取られる.
 引いて守ってカウンター.狙いは分かる.それしか出来ないことも.しかし守る時間が長くDFは後半には一気に運動量が落ちる.荒川が出てきた時点で湯郷は終わった.

 HTで選手を交代させ,チームを活性化する手段もあったはずだが,たぶん選手層が薄いのだろう.一人でもスピードと運動量のある選手が追加できれば少しは流れが変えられただろうが.とにかくもう少し走れるチームにならないと話にならない.技術も金も無いチームができることは走ることしかない.そうでないとファンもついてこないだろう.
 個人的には中田が生で見れたのでそれだけで満足だったが.小鹿みたいだった.しかし女子サッカーはユニフォームをもっと考えた方がいいと思う.相当やせていないと太って見える.


 と2試合観戦した.まだファジアーノは滅多に負けないだろう.だから見ていても楽しい.しかし応援するチームが負ける悲しさは湯郷を見ていて強く感じた.近いうちにあぁいう状況を体験することになるだろう.サッカー観戦は大変だ.
 しかしベレーザファンは別の意味で大変だ.チーム名が企業名なので応援コールに使えない.企業チームを応援する哀しさだ.

<追記>
 ベルの試合で「何とか1点取れよ!!!」とか叫ぶ客がいた.確かに何とか1点返して欲しい気持ちはわかった.しかし普段から何もサポートも応援もしていない自分は彼女たちに悪くて何も言えなかった.スポンサーを見ればその厳しさはすぐに分かった(県北企業中心なのに津山で有数の企業がいないから)し,その努力も分かったし.
 チームが近いと野次やブーイングをやりにくいのがよく分かった.野球ファン時代にはこういう感情は無かったな.

スペイン

2007-05-16 01:25:50 | Motor
 スペインGP.

 マッサがポールトゥフィニッシュ.またもやつまらない展開.もし彼が1コーナでアロンソと接触せずに1位を守っていればもう少し評価は上がったかもしれないが,あの展開ではアロンソがコースアウトしても4位を守ったことの方が目立った.
 ここ10年(もうちょっとか?)のF1はコースでは余程の差がないと抜けない.今年のフェラーリとマクラーレンの差は僅か.トラブルでもない限りコース上で抜くことは無いだろう.さらに最近のドライバーは無理して1位取ることよりも駄目なときは順位を守る,と割り切ってレースをする.確かに優勝していないハミルトンが1位である現状を見るとその戦略は間違っていない.

 ただ,そんなドライバーをファンはどんな気分で応援すれば良いのか?

 かつて人気を誇ったドライバーはそんなドライビングをしていただろうか?セナにしろミハエルにしろひたすら前を狙うドライビングをしていた.狙う必要が無い場面でも,だ.そんな彼らの必死さが見るものを惹きつけた.それはあれだけ優勝回数の少ないアレジの人気からもわかる.

 ポストミハエル.そんなことを実況が唱えるが,そこにいないのは明白だろう.彼らはポイントを積み重ねるだけのドライバーでしかないのだから(ライコネンはちょっと違うかもしれないが).


 そんな中一人バトルをするドライバーがいた.他でもない佐藤君だ.彼には古き良き時代のドライバーの魂が残っているようだ.贔屓目かも知れないが.今の彼にとってポイント獲得は表彰台と同じ意味を持つ.彼らが言っていたように「優勝」と同等と言うのは言い過ぎだとも思う.
 それを実現した彼には脱帽するしか無い.彼が抜けたチームが低迷を極め,彼が加入した弱小チームがたった1年でポイント獲得したというのは偶然では無いだろう.彼がマシンの開発能力を持っていること,そしてレースでひたすら前を目指し戦うドライバーであることはこの1戦でより明確になった.

 予選でマシンが止まらなかったら・・・,というのは止めておこう.それを言い出せばワークス時代に何度表彰台に上がったか分からない.状況はベストでないにしてもよいことには変わりない.チームのエンジニアの姿がそれを端的に表しているように思う.あの雰囲気が作れるのもドライバーの資質だろう.


 久しぶりにF1で感動してしまった.あるはずの無いことが目の前で起きたのだから.長年F1を見てきたからこそこういうことが「無いこと」と認識していたのだろう.「このレースにはもう一人の勝者がいた」.ミハエルの言葉を思い出してしまった.

 スポーツと呼ばれる限り,架空のポイント獲得よりも限界まで戦いきることが評価される.すでにスポーツからかけ離れてしまったF1に僅かながらスポーツらしさを見ることが出来た.


 哀しいことに,こんな非常に重要な争いの中「十分琢磨が前に出れます」という酷い実況があったことだ.フィジケラがかなりプッシュし周回ごとに佐藤君との差を広げている事にも気づかずに.見ているこっちが微妙な争いに緊張しているのが間違っているような.フェラーリの出火さえも気づかなかったこの実況は台本でも見てしゃべっているのだろうか?
 もう一つ.要らん芸能人の場を無視したレース後のインタビュー.彼が悪い,というより世界最高峰に日本の閉鎖的業界の芸人を連れて行ってインタビューさせること自体間違いだ.
 佐藤君の初表彰台にも負けないくらいの偉業も,日本のメディアにしてみれば芸能記事の一つと価値は変わらないのかもしれない.F1やってくれるだけありがたいがもう地上波は限界かな?

第11節

2007-05-14 00:57:45 | Sports:football
 第11節.まずは柏と大分.

 日立台は相変わらずいい雰囲気だ.イングランドの2部リーグのような.J1に定着したらゴール裏の増設はどうだろう?
 などと思っていたら柏が2点先取.正直大分との対戦ならもっと面白い試合になるかな?と思っていたので拍子抜けした.試合は一方的な柏ペース.

 柏は相変わらずフランサ以外での前からの素早いプレッシャー.大分はボールを運べない.苦し紛れにロングボール.全く相手になっていない.唯一根本の左サイドが勝負できていたくらいか?前線に松橋がいなかったのも苦しくした原因か?
 柏の攻撃は見ていて面白い.前を向き仕掛ける.ゴールを狙う.Jリーグでは余り普通でなかった行為が普通に見ることができる.そこにいまどき珍しいファンタジスタ系のフランサ.その正確な足元のトラップとパスは日本人選手に見習って欲しい.

 というわけで柏は毎節本物感を増している.オリンピック組のいないときをどう乗り切るか?が課題だろう.


 次に東京と千葉.これは予想通りの展開.ノーガードというか.ただそれはFWに決定力のある選手がいるかいないか?の差で偏り始めた.千葉はやはりFWがいない.優位な状態でも中々点が入らない.枠内へのシュートさえ少ない.対する東京はルーカスという計算のできるFWがいる.
 そこに僅かにチームにかみ合いだした世界レベル?の選手ワンチョぺ.そこにスピードのあるリチェーリ.東京がリズムを掴む.
 東京が1-0で前半を折り返したときはもっと面白くなるか?と思ったが千葉が自ら試合を壊してしまった.15番は前半から動きが悪かったので必然だったのかもしれない.

 というわけで4-1で東京.そろそろ千葉は心中するFWを再検討すべきでは無いだろうか?


 次は今節のメイン浦和対大阪.相変わらず客の入る埼玉スタジアム.浦和への期待は高まるが試合は大阪ペース.というより大阪が圧倒する.前半だけ見ていたら「何点はいるん?」という感じ.
 浦和は前3人へのロングボールでしか攻め手が無く,そこでボールがこぼれたときだけ全体が攻めあがれる形.守備はポンテ,ワシントンは試合開始直後からプレスもせず.ホームなのに引いて守るという戦術だったのか?ACL疲れがあるとは言えさすがにそれは無いはず.と思っていると徐々にプレスをし始める.しかしチームが連動しない.
 まぁ浦和らしい戦い方だがいつものように田中君がいないので3バックが非常に不安定.ここが浦和の想定外だったところだろう.

 対する大阪はいつものようにパスを繋ぎ,要所で縦へ.加地不在も関係なくチームは機能する.しかしやはり点が取れない.1点しか.前半の間に3点くらい取っておかなければならない試合だった.
 だから勝ち点を1しか取れなかったと言うべきか.浦和はチームが機能しなくても上位につけることができるチーム.そう簡単に勝たせてもらえない.そこに大阪のよく分からない選手交代.青木がよくサイドを抑えていただけにそこへの家長の投入は意味がわからなかった.橋本を下げるわけでもなく.

 結局浦和にそこを付かれ同点にされた時点で大阪に勝ち点3は見えないものとなった.バランスを崩したチームは試合終了までその修正だけで時間を使ってしまった.


 という勝ち点1を分け合った戦いだが,浦和にしてみればおまけの勝ち点,大阪にしてみれば失った勝ち点2,という構図.浦和がコンディションが悪い上,チームが機能していない現状を考えれば,大阪としてはここで叩いて引き離さなければならなかった.昨年のように最後に後悔しないように.

ACL

2007-05-13 00:29:22 | Sports:football
 この間のACL.

 まずは浦和とインドネシア.試合は3-3のドロー.正直ドローでよかったね,という感じ.試合は立ち上がりから浦和の動きが鈍かった.酷い芝や湿気,過酷な日程は予想できたこと.けれどあぁいう状態だったのは準備不足かモチベーション不足か?まぁあれだけのサポーターがインドネシアまで来てくれるのだからモチベーションについてどうこういえる立場では無い.
 対するインドネシアのチームは技術的に上手いと思える選手は助っ人以外に一人もいなかった.カテゴリが違うチーム.そういう印象.正直浦和に引き分けることは大健闘だろう.審判の助けやサポータの助けもあったかもしれない.それでもこの引き分けは凄いことだ.そんなレベルの相手だったと思う.ただアウェイのときよりはサッカーが出来ていた.

 一つ感心したのはインドネシアのサポータ.彼らは人まねでなく独自の応援スタイルが出来ていたこと(日本も「プレーの流れを無視した応援」という意味では独自かもしれないが).彼らには日本なんかよりサッカーが根付いているんだろう.システムが得意な日本人が手助けすれば,この国のサッカーは劇的な発展をしそうだ.


 次に川崎とインドネシア.相手はたった12人で来日した.負けるはずは無いし負けてはならない相手.そういう相手はやりにくいと思うが中村の前半早々の得点で試合は決まった.それ以降の試合内容にそれ程意味は無いだろう.

 3年前までJ2にいたこのチームがJリーグで初めてACLの予選突破をするとは誰も思っていなかっただろう.それはJリーグがACLに対し協力的になったこともあるだろうが,それ以上に川崎というチームが自分たちのスタイルを持っていて,常に自分たちの力を出せるチームであることが一番の理由だと思う.
 ここまでの戦いを見て初戦以外は常に自分たちの戦い方で試合をこなしてきた.そのように出来たのはチームのバックアップもあるだろうが,川崎の戦力が海外向きなところもあるだろう.DFは日本では非常に大きな部類に入る.相手が多少ラフなプレーをしても川崎もJではラフな部類に入るチーム(森だけ?).ラフなプレーにも物怖じせず向かっていける力があった.そういった海外でも戦いやすい戦力に日本独自のスピードが加わるのだからこの結果も妥当だろう.

 しかし平日によくあれだけサポータが集まったものだ.川崎が地域に根付いたことだけでなく,ACLの知名度が上がったことも示すのだろう.


 川崎のACL予選勝ち抜けはJリーグにまた一つ新しい時代の始まりを告げるものだ.ACLは浦和が出たおかげで知名度も上がり,川崎が予選勝ち抜けしたことで更に知名度が上がった.今後はこのレベルに達さない限り評価も単なる「Jリーグ優勝チーム」でしかなくなる.本当の強さを試す舞台になるだろう.ここで勝ち抜くことが「クラブ」としての強さをもったチームの評価を得ることができる.
 J1で優勝するのも大変だが,そこに更に次がある.2年がかりの仕事.大変だがその分価値も出るというものだ.


 そういう意味では前身の大会をアウェイで制した磐田は本当に凄かったんだろう.あれだけ凄いことをしたのにこの知名度の低さは・・・.ある競技に偏った報道が無ければ,Jリーグももっと早くからACLに力を入れたのだろう.
 何にしろJリーグから早くチャンピオンを出して,CWCが日本で開催されている間にJリーグチームがチャンピオンとして出場して欲しい.もしかしたら今年かもしれないが.

代表発表?

2007-05-09 02:16:32 | 興行--日本野球--
 試しにどれだけ知っているか確認してみた.

◎:まぁわかる
上原,高橋,谷,高橋,阿部,小笠原,二岡
藤川,矢野,鳥谷,今岡,北川
西口,川上,岩瀬,黒田,谷繁,松中,宮本,稲葉,和田,礒部,福留,青木
ダルビッシュ,新垣,和田,杉内,田中

△:顔と名前は一致しないレベル
八木,涌井,馬原,小林,林,金刃,那須,里崎,中島,今江,井端,新井,村田,多村,大村,村松,渡辺

×:全く知らん
武田,MICHEAL,小野寺,薮田,青山,岡本,大竹,木塚,相川,TSUYOSHI,荒木,梵,鉄平,内海

 自信を持って分かるのは29/60.この29人を見ると21人は30を超えたベテラン.新しい選手が全くインプットされていないことを示すのだろう.彼らが全日本の候補選手と考えると実力はあるのだろう(知らないからよく分からないが).
 それを考えるとあれだけ多量の野球報道は実力を反映したものではないことを示すのだろう.


 ・・・と書いてみたが,そもそもこの「代表候補」は何のために発表したのだろう?という疑問がすぐに頭をよぎった.「シーズンを中断して合宿,試合,予選があるのか?興行優先のNPBがそこまでやる気になったのか?」なんてことはありえないので,調べると最終メンバー絞込みまで何も無いことがすぐに分かった.

・練習も試合も無いのにメンバー発表.
・練習も試合も無いのにこのメンバーから絞り込む.
・しかも今回のメンバー以外も選ぶ可能性がある

 これが意味の無いというのは子供でも分かる.野球以外の競技であれば色々な方面から疑問の声,それどころか監督批判,監督解任の声まで出るだろう.しかしなぜか次の日からスポーツニュースで「代表候補」の連発.この発表を懐疑的に伝えるメディアは無い.

 結局これが狙いなのだろう.全日本の存在を忘れさせないこと,プロ野球の報道にアクセントを加えること,つまりプロ野球の宣伝のてこ入れをすること.裏金,高野連の負の報道をマスキングすること.代表そのもののためではないのは明らかだ.


 裏金や特待生は「当たり前」なので何も感じなかったし興味も無かった.しかし今回の全日本の発表は久々に思いっきり呆れさせられた.野球という団体は代表チーム,オリンピックをプロ野球の宣伝・話題提供に「利用」したのだ.
 日本で最も知られている競技が堂々とマスメディアとのつながりが強い立場を利用してTVの前で自己利益のために茶番を行う.競争力を高めるため,金メダルを取るため,世界を勝ち抜くため,などという理念は彼らに望むべくも無い.その他の多くのスポーツ選手が真面目に目指していることを馬鹿にするかのように.

 更にいえばその報道でただでさえ少ない他の競技の報道を減らしている.一所懸命に競争力を上げメダルを取ってようやく報道され,金メダルでようやく注目してもらえるような他競技の関係者は,今回の茶番劇をどう思っているんだろうか?

 今回の五輪で野球がオリンピックから削除されることは日本にとって本当に良いことだと痛感した.とにかく五輪でメダルだけは盗って欲しくない.


 野球ファンも当然疑問に思っているのだろう.マスコミ発表を鵜呑みしないだろう.70年も歴史をもつプロリーグのファンは成熟しているはずだし.それでも応援しようと思う理由はどこにあるのだろうか?野球ファンはもう十分過ぎるほど野球に馬鹿にされたはずなのに.成熟したファンはファンを止めることを選択するため,成熟していないファンしかいないのかもしれない.

第9節

2007-05-06 00:21:13 | Sports:football
 第9節.まずは浦和と千葉.

 試合全体を見て「決定力の差」というのを強く感じた.前半千葉は得点していてもおかしくなかったが得点したのは浦和.これがサッカーなんだろう.しかし浦和のサッカーには千葉のサッカーはよく合う.互いの良いところがよく分かる.千葉のサッカーをしやすく,浦和のサッカーに陥るというのか.結局浦和は数的優位にたって失点しそのままドロー.浦和はチームが中々落ち着かない.対する千葉はかなり千葉らしくなってきた.序盤戦のバラバラ感は無くなった.
 ちなみにこの日は水野の日だった.浦和のDFも全く止められないまま.瞬発力があるのかな?


 次に横浜Mと川崎.このところ調子の良い横浜が本物かどうかを試すには川崎は丁度良い相手.試合が始まるとここ2試合と変わらない内容がそこにあった.全体をコンパクトにし,前線から素早いアプローチ,そして攻守の切り替えの速さ.とにかく運動量は多いはずだが中々それが落ちない.全体がコンパクトに保て連動できているからか?とにかく開幕当初のように降格しそうな雰囲気は全く無い.
 そして得点はそのプレッシャーから生まれた.ただこれはプレッシャーもあるが最近箕輪の軽率なプレーが目立っていたのもあり,その両方が絡んだ得点と言えるだろう.

 この日は結局2-1で横浜が勝つことになったが,中村のいない川崎であったのでまだまだ分からない部分もある.川崎は中盤が全く機能しておらず攻撃の起点が全く見当たらなかった.ただ時々出たいつもの川崎のプレーには横浜はあまり対応が出来ていなかった.そのために1失点した(まぁ川崎が決定力が高いっちゅーのもあるんだけど).この日0点に抑えていたら横浜は本物と断定できただろう.ただ内容は非常に面白い.川崎は中村不在時の対応というのもよく考えておく必要があるのだろう.


 で最後に神戸とG大阪.関西ダービー.隣の県とは言え北摂と神戸はそれ程遠くない(電車で1時間ほど).近い街のクラブ同士の試合には間違いない.まぁミナミと北摂ほど文化的に違わないから敵対とまではいかないのだろうが.
 そんな関西ダービーだが関西の地上波では放映しない(もちろん録画でも).さすが野球主義共和国関西.チケットが完売した試合なのに.一体彼らはどんな試合なら放送するのか?TVの中の人の好き嫌いで放送するものを決めているのだろうか?競争が無く利権の大きい業界は腐りやすいのだろう.このままいけば野球と同じ道を歩むのだろう.
 話が逸れた.しかしチケット完売は予想外だった.万博でなくウィングが満員なんて.もっと早く買っておけば良かった.

 試合はG大阪も強いけど神戸も何とか良い試合をするだろうと予想していた.しかしマグノが退場になり分からなくなった.あそこはイエローにして欲しかった.せっかくあれだけ多くの客が入ったのだから・・・,なんて思っていたがこの審判の判定は正しかった.G大阪は予想以上にうまく,強かった.10人にも関わらず神戸を圧倒する.10人になっても引いて守るどころか両SBまで上がってきて攻撃(しかも加地がいないのに).パスも精度が高く神戸は中々ボールを奪えずいた.非常にコンパクトにしてパスをまわし連動しながら攻撃するサッカーは見事だった.
 神戸は千葉戦などで見せたようなプレスが全く見せられないほどボールを素早くまわされボールの奪いどころを決めかねていた.相手の足下を動くボールを眺めていただけの時間があった.11人だったらどうなっていたのか?見てみたい気もした.

 ただG大阪も疲れないわけが無く,後半からは明らかに全体が間延びしだした.それでも同点で終わらせるのは首位のチームの質という奴だろう.とにかく神戸と比べて全体的に選手の質が違った.攻撃はパスの出し手も受け手も精度が高くすぐにゴールに結びつく働きをする.守備は安定して隙が少ない.神戸は一つ落ちる感じは否めなかった.攻撃ならG大阪に負けないが,守備や動きは・・・.各選手のそんな差が出ているように見えた.

 両クラブの中間地点に住んでいるし,J開幕からG大阪は応援していたし,神戸は神戸で同じ県だし・・・.ライトなファンとしては引き分けと言う結果は丁度良かった.


 心なしか周囲でJの話をしている人が増えている気がしていたがこの日のチケット完売はそれを証明するものなのかもしれない.しかも専用スタジアムであの熱気.地上波しか知らない人は報道されない現実に戸惑ったのではないだろうか?日曜が雨なのが残念だ.

第3節

2007-05-01 22:11:17 | ファジアーノ岡山
 第3節.

 観戦したのは地域リーグ.桃太郎スタジアムに初めて足を運んだ.

(小さいけど写真です)

 この日は非常に天気が良く絶好の観戦日和.このためだけに帰省した.岡山駅に着くと駅にフラッグが・・・,あるわけない.早くそういう風になって欲しいもんだ,と思いながらスタジアムへ.歩く景色は数年前の日常のもの.こんな身近なところで試合があるなんて当時は想像できなかったし,歩いていても実感がわかなかった.
 しかし少し経つとエンジ色のTシャツを着た子供,そのあとに続いてファジアーノの旗をつけたチャリが通る.このとき初めて地元にクラブが出来たことを実感した.岡山の変わり始めた日常を僅かながら感じながら運動公園に.
 ギリギリに到着するとスタジアムから太鼓の音が.「それっぽいやん」と思いスタジアムに着くとまず高校生のボランティアがGWなのに元気に声を出していた.こういうのは結構めんどくさそうにやってるのかと思ったら非常に元気が良く好感が持てた.クラブにはありがたい存在だ.
 ボランティアから全てのビラを貰い(売名芸人のものだけは拒否したけど)入場すると想像以上に多くの人が.一緒に行った興味の無い人に「5000人はくると思うけどなぁ」とハッタリをかましていたので少しホッとして席に.


 と,前置きが長くなったがここらから試合.初めてファジアーノの試合を見ることになったが,やはりスタジアム観戦の経験が少ないので中々試合の流れがTVのようにつかめない.もっと慣れが必要だ.
 相手はJFE.「楽に勝てる相手」という認識.しかし前半は中々点が入らない.圧倒しているのはファジアーノ.ただ内容は良くない.とにかく中盤でパスが繋がらない.これは相手が非常にコンパクトな陣形で試合を進めていたからだろう.前線からプレッシャーをかけDFラインを上げる.中盤ではスペースが無く自然と裏を狙うFWへのロングボールが増える.ただそれが通ってもDFの戻りが速くシュートコースが無い.
 点が入らずイライラし始めたファジアーノは2バック状態で攻め込む.そこにカウンター.相手がそこそこのチームなら間違いなく失点していただろう.DFラインも相手のプレッシャーに玉回しがおぼつかない場面が多々見られた.この辺は日本サッカー界共通の課題か.

 中盤ではタメというものが全く作れず連携もぎこちない状態なので,個人技勝負にならざるを得ない状況が続く.そんな中FW喜山は別格の動きを見せていた.隙を見て裏を狙い,ボールを持てば勝負を挑む.このレベルであの動きは反則だろう(スパイダーマンのパフォーマンスは見ていて嬉しかった.レンタルで来てくれてるのに).対するジェフェルソンの動きは重く,彼の実力と思われる動きは数回しか見ることが出来なかった.
 そんな中1-0で前半終了.とにかく前半で1点取れたのは非常に良かった.これが無ければこの試合はもっとシビアなものになっていただろう.


 後半は朝比奈が入って一気にファジアーノペースに.「レンタルの選手だっけ?」と調べてしまうほど動きが良かった.こんな選手も地域リーグにいるんだね.特に2点目は素晴らしかった.
 後半はチームの目指すものの差がでた,というのが良いだろうか?少し相手がルーズになってきたところに容赦ない攻撃.1点でも多く,そして内容,次の試合に向けて,という選手の意識の高さを見ることが出来た.ただこういう展開の方が前半で勝負が決まるよりお客さんも満足だろう.
 印象に残った選手は上にも書いた喜山,朝比奈に加え玉林,重光.喜山は外せないなぁ.いい選手だ.東京Vが早めに返してって言わないことを祈ろう.

 というわけで6-0で終了.観客は約5500人.生まれて初めて「地元のクラブ」を応援したが非常に楽しかった.こういう感情は中々味わえない.周囲のお客も非常に満足そうだった.若い人からおじいちゃんまで.ゴール裏でサッカーをする少年もいたり.いい風景だった.お客さんには非常に前向きな反応をしてもらえたのでは無いだろうか?帰りのサイン会の行列には驚いた.


 ハーフタイムにタオルマフラーとミニフラッグを購入し(TシャツのMが無かったのは哀しかった),端数を樽募金へ.次は20日に行けそうだ.次はバックスタンド側に行ってサポータの人の様子も見てみよう.