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補強動向

2010-01-30 23:59:11 | ファジアーノ岡山
 今シーズンの体制が発表され補強も一段落.このオフの成果を確認したい.そろそろこのブログもシーズンインしないと.

 まず昨シーズン限りでチームを去った選手は丸谷・山口・青山・鵜飼・関口・尾崎・岩田・小林康・キム・大島・三原・玉林・保坂・青木.この中には戦力外と契約を結べなかった選手の2種類があるのだろう.
 間違いなく青木は後者.残って欲しかったが流石にそれは無理だったようだ.保坂は…,よく分からない.というのもトップ下で活躍はしたが,ボランチとしては期待外れな上,トップ下以外では使いづらいという,どちらとも言えない選手だったからだ.まあ外から見る分には戦力外と思っておくのがいいだろう.

 その他の選手は全員前者だと思う.ただし小林康(致命的な怪我),キム(外国人枠として実力不足),という例外も含まれているが.
 この戦力外の基準は2つ.ひとつは2年以上在籍して結果を出せなかった選手.丸谷,山口,青山,関口,岩田,三原がそれに当たる.彼らの戦力外に関しては殆ど異論は無いだろう(岩田はちょっと残念だが).
 そしてもう一つの基準は今季25歳以上になる昨季の主力の中で,主力として実力不足の選手.玉林,大島がそれに当たるだろう.2人とも戦力にはなれるが上を目指すときに必要とまでは言えない選手ということだろう.玉林は足元が上手いとは言えないし大島はCBとしては身長不足だった.
 1人だけ例外がいる.それは1年で契約満了となった鵜飼.即戦力としてJから加入した選手がトップに一度も上がらなければ仕方ないだろう(坂本は即戦力ではない+若いので残留).

 とりあえず契約満了選手については大きな不満は無い.ただ残した選手には多少不満はあるが今季の奮起を期待したい.

 それで今季へ向けた補強.正直昨年はどのポジションも戦力不足で,どのポジションも重点的に補強しなければならないのだが,そのなかでも特に「不在」だったのが潰し屋MFの存在.
 そんなポジションに,4年前のジェフ,3年前の喜山,2年前の小林康,昨年の西野という例年1人はいる目玉選手を補強した.水戸から獲得したキムだ.最も気になるポジションに目玉選手を補強できたのは非常に大きい.しかもJのレギュラー選手を獲得したのはクラブとしても初めてだ.
 そして潰し屋の次に不足していたのがCB.ここには愛媛で出場経験豊富な近藤を獲得.彼もクラブにとってDFとしては初めての(他チームで)Jリーグ出場経験者となる.更にはU-20代表経験もある後藤を鹿島から獲得.ともに180cmを超える選手であり,かなりの底上げが出来たのでは無いだろうか?更に昨年苦労したSBも野田を残留させた上にSBもできる山中を千葉から獲得.

 このように昨季の弱点の中でも最も弱い2つのポジションにピンポイントに補強できたことは評価できるだろう.ただ昨季のチームはあまりに不足しているポジションが多く,これでもまだ十分な補強とは言えない.
 特にゲームメイカーの不在は今季も解決されそうに無い.また青木・小林康が抜けたFWは神戸から岸田を獲得したが,もし彼でこの穴を埋められたとしても昨季の得点力は下から2番目でしかない.更に保坂も抜けているわけで,昨季のレベルまで持っていくのが精一杯のように感じる.少なくとも昨季からの上積みは期待できないだろう.


 という補強動向.とにかく致命的課題だった守備の軸を優先した補強となった.その分攻撃は苦労することが予想される.ただ2年前から攻撃に関しては個の能力に比重が高い状態が続いていたので,もしチーム戦術が整備されれば昨季以上の得点力も期待できるかもしれない.
 つまり監督・コーチ陣が重要になるのだが,実はコーチ陣が最も順調に補強できたのかもしれない.中々面白いメンバーが揃ったように思う.今季の順位はチーム戦術の浸透度がそのまま出るように思うので,彼らには妥協なく戦って欲しい.

 とにかく結果も欲しいが,ファジアーノのサッカーとは?という問いに応える試合を見せて欲しい.「がむしゃら」とか「あきらめない」は当たり前.そこにプロチームとして,クラブの軸とするスタイルを付け加えて欲しい.
 怪我などで結果がでないこともある.ただサッカーは変わらない.そんなチームになって欲しい.何も残らなかった昨季の反省として.