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2004年F1総括と来年

2004-12-27 13:06:44 | Motor
 今年のF1を振り返って.

 結果はミハエルの独走.ただし,これは結果を見るまでも無かった.シーズン前からフェラーリの対抗チームは散々だった.マクラーレンはテストで新車が大失敗だったし,ウィリアムズはその挑戦的なフォルムで,安定した結果は望めなかったからだ(個人的にはああいう革新的なスタイルは好きだったが).

 更に他のドライバーに彼のライバルが存在しないことも彼の独走を助長した.彼のようなF1界きっての「超一流」ドライバーに対し,普通の「一流」ドライバーさえ見当たらなかった.セナ,プロストのような「超一流」ドライバーや,「一流」のピケやマンセル,ハッキネンなどがいれば,少しは独走を防げただろう.

 現在ミハエルの次に来るドライバーは,「1.5流」どころばかりだ.モントーヤとバリチェロはそこで成長が止まっているようだし,ライコネン,アロンソ,ウェバー,佐藤,バトン,フィジケラはまだ発展途上だ.これで「超一流」であり,F1の歴史を見渡しても最高のドライバーであるミハエルに勝て,というほうが無理だ.

 来年を予想すると,マクラーレン,ウィリアムズともにマシンは改善されるだろうが,安定するのは後半戦だろう.BAR,ルノーが前半戦のフェラーリの対抗である.ミハエルがマシンに頼っているチャンピオンならまだ良いのだが,彼は運転しても速いのでそう簡単には崩れない.なので勝機はこの4チームの1.5流ドライバーがどの程度成長するか,で決まってくるだろう.

 ちなみにこの1.5流ドライバーの来年を予想すると,ライコネンは安定した走りを見せるだろうが,ミハエルに食いつくほどではないだろう.アロンソは来年は失速する.それは今年の終盤戦から見せた精神的なムラが大きくなるのではないか?これは新たにチームメイトになるフィジケラのスピードに焦りを感じるだろうからだ.
 ウェバーは飛躍するだろう.ミハエルの対抗1番手だ.彼が遅い車を速く走らせる姿は,一流になった他のドライバーと同様だ.
 バトンは結局優勝できないドライバーだろう.安定感はあるが一発の速さが無いので肝心なところで勝負できない.タイプとしてはハッキネンに近いのだろうが.更に彼は温室育ちであり,そういう部分で弱いと思っている.そういうドライバーを私が好きでない,というのもあるが.
 フィジケラはようやく良いマシンを得られ,かなりの活躍を見せるだろう.元々その能力は高かった.ただ,このドライバーは期待すると大体駄目なのであまり期待しないでおきたい.

 最後に佐藤くん.彼は今年以上の不運は無いだろうから,昨年よりも安定した結果は残せるだろう.今年終盤に見せた安定した速さと,前半戦に見せたアグレッシブさとその速さが融合すれば,確実にミハエルと良い勝負をするだろう.


 何にしろ結果は大きく変わらないだろうが,特にミハエル以外の争いは来年はかなり面白くなるだろう.それも全てマシン次第だが.

さとうくん

2004-12-22 16:37:05 | Motor
 以前にこれまでの日本人F1ドライバーについて書いたが,今回は佐藤君について書いてみる.

 彼は速さについて全面にアピールされているが,実際彼のすごいところはどちらかと言えば彼の内面だ.F1に対する彼のアプローチは常人では考えられない.大学を中退してF1を目指してSRS-Fに入る,という決断は普通出来ない.私は同時期にSRS-Fの情報を得ていた.年齢制限もあったが,今からそこでF1を目指そう,などとは全く想像もしなかった.出来るとも思わなかった.それだけにその決断には敬意をもっている.あの時,僅かでも可能性があった,と思うと時々悔しくも思うが.まぁ無理だったろうけど.

 彼の凄いところは,その判断の先に的確な筋道を立てて将来を見れたことだろう.このような彼のアプローチが現在のF1ドライバーという立場へ導いたのだろうし,それがここから先の可能性を期待させる.

 佐藤君のドライビングスタイルは現在のところ「成熟中」というスタイルである.一発のスピードはF1でもトップレベルだろう.キミやファン・パブロと同等,ジェンソンより上,といったところである.残すはミハエルのみである.初めてカートに乗って4年で難関のイギリスF3チャンピオンになったというところからも,彼の持つスピードに対するセンスは疑いは無い.

 それでは「成熟中」の部分とは?

 それはレーススピードで,安定した走りをするとどうしても少しタイムが落ちる.攻めるとミスをする.というところである.目標があり,集中できる場面の走りを常に見せられるようになれば,彼はもう一ランク上の位置にたどり着くだろう.
 そしてその位置に来て初めて「アグレッシブ」というドライビングスタイルが当てはまるだろう.そして彼はそれを来年内に成しえるだろう.

 現在の彼は,参戦当初のファン・パブロとよく似ている.経験の少ない荒っぽさ,という部分が.しかし,才能と強い意志の導く速さ,オーバーテイクは,参戦当初のミハエルにも多少似ている.
 どちらになるかは彼次第だが,今のミハエル後の世代の中では特殊な輝きを持っているのは確かだ.ミハエルになれる素質を持つ数少ないドライバーだ.


 佐藤君の来年以降を予想すると,来年はチャンピオン争いをして優勝2回,2006年にワールドチャンピオン!!!・・・これは冗談でも贔屓目でもなく本気の予想だ.レギュレーション変更がいい方に傾くと思っている.ただし,新しいBARのマシンが今年程度の能力を持っているという前提だが.今のとこテストはまぁまぁかな・・・.
 ちなみに今年は前半戦に1回優勝できると予想したのだが(予選2位は予想通り),ミハエルの異常な強さと,彼のマシンの不運さで消えてしまった.モナコは勝てたのにな.

祝2

2004-12-21 12:23:21 | ファジアーノ岡山
 岡山のサッカー界にもうひとつ喜ばしい出来事があった.ファジアーノ岡山F.C.の地域リーグ昇格だ.これでようやくJリーグが現実的な目標として見えてきたのではないだろうか?

 正直なところ,このチームが岡山でなじんでいるかと言えばまだまだだ.現在他県に住んでいる私はたまたまネットで知ることを出来たが,地元の人に聞いても殆ど知らない.来年の国体にあわせ徐々に浸透していけばよいのだが.

 このチームがどの程度の年数でJリーグ昇格を目指しているのか知らないので何ともいえないが,希望としては来年のJFL昇格を目指して欲しい.1年目は地域リーグ残留,などという意思のチームは何年経ってもJリーグに昇格できるとは思えないからだ.草津のように2年でJ2とまでは思わないので.

 確かに地域密着も必要だが,実力もないと地域も認めてくれない.応援するほうもそれほど待ってくれない.特に岡山はプロスポーツ不毛の地であり,しかも川鉄のこともあり,皆半信半疑だ.最低でもJFLでJ2を目指す位置にいないと応援してくれないだろう.興味のある私でも2年が待てる限界だ.JFLまでくれば情報も増えて応援の気持ちも増す.

 今後J3とかが出来るかもしれないが,そのときには必ずJリーグの準加盟チームになっていて欲しい.そして今年の草津のようなドラマチックな戦いができれば十分だ.

 とにかく今後の活躍を期待したい.

予想通り

2004-12-20 12:32:51 | Sports:other
 期待していた日本の皆さんには悪いが,全く予想通りの結果になった.田臥が解雇になった.表向きは「前向きなもの」とあるが,それはよくあるお世辞であり,好調なチームで使える.必要な戦力ではない,というのが本音なはずだ.もし本当に優れているならば彼は出場していただろうし,期待もされただろう.決して解雇などされるはずがない.やはり2番手PGからのレベル差が大きかったのだ.最後の試合は見ていないが,最終試験だったのだろう.

 別に彼が嫌いでないわけではないし,その実力は日本人としてはかなりのもの,という認識はある.ただ,NBAという世界はもっと遠くだ.あのレベルはNBAでは最低ラインでしかないのだ.

 華麗なプレーはできる.しかしNBA選手は誰もが,だ.そこに何が加わるか.そしてそれを如何に安定して出来るか.そういう地味な部分が重要だ.

 個人的には別チームに引き取り手が出てきて,多くの時間コートに立って欲しい.しかし多分彼は今期はもうNBAに帰る事は出来ないだろう.いや,もしかするともうずっと帰って来れない可能性だって十分にある.
 日本の好意的報道では見えない部分が多いが,ああいった海外でプレーする日本人の報道は,僅かな「評価」を「賞賛」として扱うので,真に受けない方が妥当だろう.

 結局はこれからの彼の「結果」だけが真実だ.もう一度NBAに帰ることができたならば,彼が本当にNBAの選手と証明できるだろう.

 こんな言い方は悪いが,彼がNBA選手になれたことが将来の本物のNBA選手を育てることに繋がる.ただ,今の国内のJBLとbjリーグの争いを見ていると,本物のNBA選手,つまり主力選手が出てくるには最低でもあと10年はかかりそうだ.

 何にしろ残念な結果だ.またNBAから離れてしまう.

bj

2004-12-10 17:09:10 | Sports:other
 10年くらい前から話があったバスケのプロリーグがちょっと前に発表された.えらく時間がかかったもんだ.関係者にとっては悲願だろうが,その注目度はかなり低い.

 日本の高校生の時点ではバスケの人気はかなり高い.どこの高校も殆どバスケ部はある.そして部員数もかなり多い.その割に一番上がしっかりしていないので,結局そこで終わり.bjのHPにも書かれていた.

 残念だがこのリーグに参加しないスーパーリーグや日本リーグのチームの方が多いのが現状だ.ただでさえ人気がそれほど高くないスポーツが分裂してどうする気だ?JBLは頭悪いのか?

 今,バスケットが注目されない理由の一つとして,世界的に見てまだまだマイナーな(有名な方ではあるが)スポーツ,というのが一つある.所詮アメリカのスポーツだ.しかも国際ルールとNBAで二つのルールが存在する.さすがアメリカ.独走好き.

 バスケのもう一つの問題は点が入りすぎることだろう.今のままでは,「どんな美しい形でシュートを入れるか?」という芸術性に興味が移っている.一点に対する重みが伝わりにくい.だから見る側に緊張感が生まれない.ヨーロッパで盛り上がらないのはこの辺に原因があるらしいが.
 バスケ経験者から言わせてもらうと,実際はそんなに簡単に点は入れられないし,シュートミスの積み重ねが気づけば大きな差になる.そういった目で見れればいいのだが,なかなか難しい.


 今回のbjの方針を読んで,ちょっとだけ文句がある.なんでドラフトなのか?なんでユースチームを作ることを条件にしなかったのか?野球のように結局行き詰まるのではないか?ウェーバーでドラフトの問題が本当に全て解決するのか?

 なんとかバスケの人気は盛り上がって欲しいが,無理にまとまって,中途半端に企業の論理を導入して失敗したVリーグやラグビートップリーグのように失敗するよりかは良かったのかもしれないが.

 サッカーに続きバスケに対しても熱い情熱を注ぐ新潟のような団体がもっとできればとても楽しいのだが.野球にも進出すると言うし,是非日本のスポーツの常識を変えて欲しい.

たかが知れている

2004-12-10 12:08:49 | 興行--日本野球--
 今年の流行語に北島の言葉が選ばれた.あの言葉を普段から使っているとしたら多少ひいてしまうが,ああいった状況で思わず出たとしたらそれは相当な気持ちだったんだろう.

 大賞は彼でいい.しかしなんで選ばれなかったかわからない言葉がある.どこかの馬鹿オーナーの「たかが」発言だ.確実に世の中に浸透し,その理不尽さに多くの怒りを生み出した言葉だ(逆に毎年何で政治家のしょうもない言葉が選ばれるのかも不思議だが).

 この発言はオーナーが自らの所持品の価値を理解していない証拠だろう.彼らは選手のことを野球部の「従業員」と捉えている.それを如実に表した言葉だ.だから選手を「リストラ」する(本当のりストラクチャーとは多少意味が違う,解雇,という意味),という言葉がすぐに出てくるのだろう.

 選手一人一人は球団の「商品」だ.その「商品」を買い(見)にお客は来ているのだ.その「商品」にお金を払っているのだ.従業員は彼らを支えるスタッフだ.商品の原石を見つけ,育て,夢をつくれる商品にしているのだから.

 その自らの商品に対し「たかが」というのは,自分の持つ商品をけなしている,つまり新聞社が自分とこの新聞の中身をけなしているのと同じだ.全くその価値を見誤っている.

 あの球団には新しく魅力のある商品が生まれてこない.そしてお客も買いに行かなくなってきた.たかが知れている商品しか置いていないのだから.

 結局彼は「たかが経営者」だろう.年を取るだけで人は偉くなるわけではない.

2004-12-09 12:45:55 | Sports:football
 岡山のサッカーファンにはかなり久しぶりの吉報だ.三菱自動車水島のJFL昇格が決まった.岡山では川崎製鉄水島(現・ヴィッセル神戸)以来の参加になる.
 Jリーグ開幕時,岡山にもJチームを,という機運が高まったときに神戸にチームをかっさらわれて以来(神戸のHPではそのことについて全く触れられていないが),岡山のサッカーに対する注目度は激減した.隣にはJ1チームを持つ広島,神戸,JFLにチームを持つ鳥取.更に徳島はJ2に昇格.愛媛もJ2昇格の機会を伺っている,といった風に活発な動きとは無縁だった.
(ちなみに,現在兵庫在住の私にすれば,神戸のここまでの惨状を見ていると,岡山なら経営破綻していただろうから,当時ヴィッセルが岡山で出来なくて良かったとも思えるが)


 岡山は川鉄以来全国でトップレベルの男子スポーツチームが殆ど存在しなかった.陸上女子長距離の天満屋,Lリーグ湯の郷と女子は善戦しているが.男子は社会人野球の倉敷ががんばっていた程度だった.
 水島のJFL昇格でようやく全国レベルのチームが岡山に出来た.「所詮JFL」と思うかもしれないが今そのハードルは結構高い.JFLを狙うチームはかなりの数ある.そこに入れただけでも素晴らしい.

 将来展望を考えると,やはり三菱の企業チーム,というのが大きな問題だ.浦和の冠スポンサーを降りるそうだが,もし水島が良い成績を残せば,Jリーグ参入時に支援が受けやすくなるかもしれない.しかし三菱の会社の状況を見ると,逆にJに上がるならそこまでの支援は出来ない,とも言われてしまいそうだ.ラリーにかける金の5%でもあれば十分なのに.

 本当ならすぐにでもチーム名から企業名ははずして欲しいが,たまにユニフォームがニュースに映るレベルになるまでは広告にならないので今のままで仕方ないだろう.今なら企業名はずした瞬間に支援が止まってしまいそうだ.
 来年は残留,次はJFLトップ4.3年後にJ2昇格,であれば最高だろう.

 来年はJFLで「鳥取対岡山」という他県の人には全く興味のもてない,地元には興味深いカードもできた.これこそ地元にチームがある醍醐味だろう.とにかく野球が変に復活する前に早く岡山に根付いてJ昇格をして欲しいと思っている.

 最終的には湯の郷や野球の倉敷オーシャンズなどと連携して地域のスポーツクラブとして根付いて欲しい.

 本当に水島のJFL昇格はうれしいが,本音を言えばファジアーノ岡山のようなクラブチームが昇格する方が感情移入はしやすい.野球にしてもサッカーにしてもマラソンにしても,企業チームは「地元」でなく「一企業」のチームで感情移入しにくくて仕方が無い.

日本人ドライバー

2004-12-01 13:09:26 | Motor
 フォーミュラ1では今年は例年になく話題に上がった.日本人ライダーは過去世界で活躍してきていたが,日本人ドライバーとなると未だに優勝さえできていない状況だ.これはマシン性能がその勝負に多くの割合を占めるということもある(この傾向はバイクにも最近出てきている).
 なので,一概に日本人ドライバーの実力が劣っていたとは言えないので,彼らを知っている範囲で評価してみたい.

中嶋
 日本ではF1界の功労者であるが,当時の実力に関しては疑問.特に全盛期を過ぎてからの参戦であったのでF1時代だけで評価するのは難しいが,当時は周囲のドライバーと比べて,少なくとも速いとは言えなかった.それが「納豆走法」なる言葉を生み,ねばりで上位に進出するしかなかったのだ.
 ただそれでも最高位4位というのはすごい.確かに車は良かったが.同じく車の良い今年の佐藤が最高3位なのだから.

鈴木
 未だに日本人最高位(3位)を持っている彼だが,遅くはなかった.ただし特別速くもなかった.いい車に乗っていれば今でいうフィジケラやトゥルーリくらいの成績は残せただろう.偶然があったとはいえ,ローラのマシンで3位になれたのだから.F1の世界での日本人のイメージを変えるきっかけとなる表彰台だった.

片山
 彼は速かったといってもそんな文句は無いだろう.佐藤が出てくるまでの予選最高位は彼だし,そのマシンが今の佐藤に比べて良いものでないのは明らかだ.にもかかわらず5位に食い込んだのは彼の超レイトブレーキングを駆使したいわゆる「神風走法」によるものだろう.彼のドライビングにミハエルが驚きのコメントを出していたことを少しだけ覚えている.
 F1に行くときに最終戦で日本チャンピオンをとれなかった(確か)ことが示すように,最後の最後で運がなかった悲運のドライバーという感じか.
 彼は欧州でも人気が有り,確実に日本人がやれる,という基礎を作り上げた.

井上
 正直なところ彼が日本のモータースポーツに及ぼした影響は大きい.ここまでの3人が積み上げてきた日本人の評価をぶち壊しにしてしまった.私が15年以上F1を見ている中で,ディニス,ユーンと並ぶF1界の3大汚点,3大ボンボンドライバーだ.ディニスはあるドライバーに「あんなに遅いドライバーは見たことがない」と言われ,ユーンはフォーミュラ日本でさえ近藤に「危険すぎる」とけなされたくらいのドライバーだ.彼はその二人以上に酷かった.
 本当はここに列挙したくもなかったが,今の日本人のおかれている状況を作った歴史を語る上では欠かせないので書いた.

中野
 悪いが良い評価はできない.井上がいなければたぶん最も速くなかった日本人ドライバーだろう.参戦初年度は多少はまともなマシンをもらっていたが,成績は予選最高15位.決勝こそ6位2回あるが,同じチームのパニスやトゥルーリが予選一桁,決勝表彰台,という結果を残していることから見ても,マシンのせいで遅かったドライバーでないことは確かだ.
 彼はフォーミュラ日本に参戦していたそうだが(当時は結構見ていたのに知らなかった・・・),同時期に参戦していたラルフがチャンピオン(優勝3回,PP2回),高木が4位(優勝2回,PP4回)であったのに対し,彼は6位(優勝,PPともに0).その程度のドライバーだ.

高木
 佐藤がいなければ間違いなく日本人最速だっただろう.ただし残した結果は日本人最低だが.これはまさに井上の影響に他ならない.彼の一発の速さは佐藤と比較してもそれほど劣ることはないだろう.それはフォーミュラ日本やGT選手権でラルフとやりあっている姿を見たことがある人なら納得すると思う.ポールポジションもラルフから奪っていた.ただ日本時代から安定感がなかった.速さだけなら本当にずば抜けていたのだが.
 F1ではマシンに恵まれず,その上安定感に欠け,さらにコミュニケーションなどの問題もあった.そしてテストドライバーでなくアメリカに行ってしまい復帰への道は閉ざされた.彼がいまのBARに乗っていれば・・・と思ってしまうのは私だけか.

佐藤
 今年の実績を見ても速いのは明らかだ.もちろんジョーダン時代も速かった.イギリスF3時代などセナの記録を抜いてのチャンピオンだ.誰からも文句はないだろう.F3からF1という飛び級はF1の出世コースでもある.
 彼については一つ題目を挙げて書いてみたい.