Motor Sports Sound

車とスポーツと音楽と

第28節 千葉戦

2011-09-18 23:30:22 | ファジアーノ岡山
 色々考えたが現地へ観戦へ.もちろん映画や劇場,食事へ出かけるような気分ではなく,クレーマーへ対応しにわざわざ金を払っていくような,非常に重い気持ちだった.観客は思いっきり少ないはず,と思っていたら以外に多い.マゾだらけやな,と思った.そのくらいこの日の試合は価値の無いものだったと思う.
 ちなみに自分は,どのくらいこのチームが酷くて観戦の価値が無いかを確かめるために行った.ちなみに影山が辞めるまでグッズは買わないことにしている.酷い時期のものはグッズさえ酷く見えるものだ.

 試合を見て改めて思った.今のファジアーノのサッカーは,うまくはまって理想系になった姿が全くイメージできない,と.メンバーがそろっていたら…,コンディションが万全だったら…,という期待ができないので絶望感しか無い.どこまでやってもチアゴ頼みのギャンブルサッカーだ.意図的に相手を崩してフィニッシュするなんてことは期待できないのだ.形が無いのだから.
 そして人数をかけて守っているのにぜんぜん守れていない,戸も感じた.それはJ参入初年度よりも1試合当たりの失点数が多いことが示している.あの当時は圧倒的に個人能力が劣っていたので仕方ない面もあった.しかし今年は違う.高い位置からのプレスが機能せずに,相手に圧倒的にポゼッションされて一方的に攻められまくった結果だ.個々の能力が上がったのに失点が増えるってのは原因は明らかだ.

 この日観戦する前に感じていた通りの試合が目の前で繰り広げられたおかげで,前半の間はほとんど声を出すことも無く終わった.そもそも危ないと思うことはあっても1度も惜しいと思う場面は無かった.
 千葉には鳥栖と同じようにサイドを攻められた.そこで3バックの欠点がモロに出た.相手サイドの守備にCBが行くのか,それともWBか,ボランチか,シャドーか.もちろんうまく回るときもあるが,こういう相手だとわずかな判断ミスによる受け渡しの遅れが致命的になる.それが特に普段出場していない田所のような選手だとその回数も増える.
 ただ失点はそんなことは関係なかった.スローインの折り返しをサイドで受けた相手に対し田所が非常にルーズな対応をした.「なんでちゃんと詰めんのんな!アホか!」と思わず叫ぶほど.この点に関しては影山と同意見だ.当事者の田所は「仕方ない」と振り返っていたが,彼はもうプロは諦めたほうが良いかもしれない.「動かなくなるまで走りきることができた」ことで満足している様だし.

 彼のこのコメントが示すようにチームの中も雰囲気が悪いのだろう.目指すものも曖昧になり,個人プレーが優先されるような状態なのかもしれない.前節も「最後まで戦う」というファジアーノ唯一の特長も忘れ,走ることを諦める選手が続出していた.これで彼らに何を期待するのだろう.監督の駄目さに選手が連動しパフォーマンスが落ちている.こういうところの連動は確実だ.

 しかし監督はその選手をいつも上回る.この日は交代策でその真骨頂を見せた.連戦で選手の足が早く止まるのは誰でも分かっていた話.3戦続けて出ている選手は特にだ.しかし最初に代えたのは大して悪くも無く久々の先発の仙石.意味不明だった.この時点で妹尾は完全に足が止まり始めており,守備はサボるし攻撃の切り替えも判断力も低下していた.逆に仙石は大半の時間は頭の上を通り越すボールを眺めるだけだったのに.
 そして妹尾が交代するのは17分経ってからだった.まるで勝っているか,引き分けているチームのように.しかもそこで投入したのが一柳.DF.もう驚きを通り越してしまった.もちろんイリアンを前にあげようとしたのも分かった.しかし植田が退場して前に運動量が不足していた状況で,3連戦を戦ったイリアンをあの時間で前に出したところで….そして時間が遅すぎて久木田はほとんどボールに触れないまま.本当にあの監督は意味不明だ.


 もう十分に諦めはついた.残念だがあの監督のままではもう何も変わらないし良くもならない.このチームに良いサッカーや良い結果を求めるのは無駄だ.駄目な証明はもう十分だろう.これからは選手個々のパフォーマンスだけに目を向けて,結果に一喜一憂するのは止めたいと思う.
 ちなみにこの日植田が退場したあと4バックにした.そのときに普通のサッカーができていたことだけに希望を持ちたい.それでは勝手に採点.

チアゴ(4.5)ちょっと遊びすぎ
岸田(5.0)決めるべきときに決めないと生き残れない
妹尾(3.5)プロレベルからは程遠い質
田所(2.0)もう少しまともな気持ちを持った選手だと思った
千明(5.5)組み立てようにもボールが来ない
仙石(5.5)上をボールが飛んでいく
澤口(4.0)相手に負けまくった
植田(4.0)前半のイエローは余計だった
イリアン(5.5)上がったときにチャンスはあったが
近藤(4.5)久々だったが低調なパフォーマンスに終始
真子(5.5)よく頑張ったと思う

キム(5.0)思ったプレーができていなかった
一柳(-.-)なんで使った?
久木田(-.-)なんで先発で使わんのだろ?

影山(0.0)
 何も評価する部分がありません

第5節 鳥栖戦

2011-09-17 01:34:31 | ファジアーノ岡山
 昨シーズンより監督を批判してきたが,それが間違いでなかったことを証明する試合となった.こちらが間違いだったほうがどれだけマシだっただろうか.昨年からの批判の中で最も批判してきたのが今シーズンの3バック採用だ.今3バックを採用しているチームは,淘汰された過去の3バックの概念とは違うコンセプトを採用し,逆にそれをチームのストロングポイントとした新しい形を模索しているものである.
 対して岡山の,いや影山の3バックはどうかと言うと,現代では完全に淘汰された過去の3バックそのものであり,もっと言えば単なる5バックでしかない.単に後ろの人数を増やして守備を固めているだけ.

 もちろん影山はサイドを高い位置において攻撃的なシステムにしようとしているのだろう.しかし4バックのチームと対戦するときのサイドの数的不利の状況に対して何ら対策がとられていない現状では,その理想は単なる机上の空論でしかなく,相手が組織的にサイドを狙ってきたり,個の能力が上回る場合はサイドは押し込まれ単なる5バックになってしまっている.
 いつもその対策を「玉際」とか「運動量」とか「メンタル」などとよく分からないコメントを残す.全く組織として対応できていない状況でこんな対策を言われてその通りにできるほどプロリーグは甘くない.これらの対策はできていて当たり前であり,組織的に対応できるベースがあってこそである.
 もちろん表に出すコメントにそんな具体的作戦を含める必要は無いが,シーズンが進んでもそれ以外の対応が全く見えてこないと「あの馬鹿監督は何にも対策できんのか?」と罵倒されても仕方が無い.

 今シーズンは守備に最低5人,竹田がボランチをすると6人でゴールを守ってきた.さすがにそこまで引きこもられると相当個人能力に優れた選手を揃えたチームでも簡単にゴールは奪えない.それで相手の運動量が落ちてきてできたスペースを使ってゴールを奪う.もしくはチアゴの個人技を利用する.本当に不細工なサッカーをしてきた.
 ただしこの6人での守備も,相手に高い個人技と組織があると,本当に見事に崩される.それがこの日だった.人がいくらいても守れない.サイドを単に狙われるだけでなく,中央に強力な2トップを配置することで完全にサイドの数的有利状況を作り出した.これにより岡山の守備は完全に混乱し2シャドーが4バックのSHのように相手のSBの守備に追われた.

 これで完全に相手の中盤へプレッシャーは掛けられず,更には攻撃など機能するはずも無かった.あまりに攻撃ができないので途中からチアゴがいると勘違いしたのかロングボールを蹴るしかなくなった.いやあれは単なるクリアだったのかもしれない.ほぼ全てが鳥栖へのパスになっていたが.

 もちろん1年を通してみれば,この日のように大敗することもある.しかしファジアーノの大敗は全て惨敗というのが他のチームと違うところだろう.自分たちのサッカーを試みることもできず,もちろん攻撃的に戦ったわけでもなく,単に相手にこちらのやり方を見切られて一方的に打ちのめされての大敗なのだ.4失点が2回,5失点1回,そしてこの日の6失点.そのとき岡山の得点は全て0.打ち合いして負けた試合なんて一度も無いのだ.


 影山の3バックは完全に崩された.それに加え選手起用も馬鹿げていた.これまでチアゴの代わりということで1トップにこだわりひたすら使ってきた久木田を,このタイミングで起用しなかったのだ.これでは選手も白けてしまうだろう.
 そしてクライマックスは試合後半の臼井投入だ.まだ臼井にこだわるか?彼に何ができるのか?何を求めたのか?すさまじい絶望感に襲われ,さすがに見続ける力を失って早送りして終わった.



 もう十分だ.十分すぎるほど分かったはずだ.影山は駄目監督だ.わずかの希望も持てない,「来シーズンJ1を目指す」なんて実況されるのが恥ずかしいほどの,何も作り上げられない監督だ.コーチ時代を含めればもう3年だ.もういいだろう.もういいだろう.この時点で見切ることができない方が無能だ.
 次に千葉に負けるだろう,アウェイの水戸は引き分けっぽいが負けてもいい.そして津山でもう一度鳥栖をお招きする.鳥栖にお願いしたい.万全のコンディショニングをしてもう一度この日の再現をしてほしい.そうすれば保守的なクラブの人間も諦めがつくだろう.

 なぜ津山か?その次の週が試合が無いからだ.監督が辞めていただく絶好のタイミングだ.舞台は整った.残り3試合.そうなるように祈りたい.こんな後ろ向きな祈りは嫌だが,これがファジアーノのためだ.

 それでは勝手に採点.

岸田(5.0)惨めに走らされた
石原(4.5)頭に血が上り無用な仕掛けで悪い形で奪われた
妹尾(4.0)通用しないという前提で
キム(6.0)不憫でならない
小林(4.5)止まっているボールだけならゴルフでもしたほうがいい
竹田(3.0)ボールを眺めるだけの簡単なお仕事
澤口(4.5)疲労から良さが消えた
植田(4.5)この日は落ち着きに欠けた
イリアン(5.0)戦っていたが経験をチームに生かせなかった
一柳(1.0)メンタルが悪いのか?
真子(3.0)2失点は個人の責任

臼井(3.0)もう名前を書きたくない
仙石(5.5)あれだけプレーできるのに
千明(6.0)サッカー選手らしかった

李,近藤,田所,久木田

影山(0.0)
 今までありがとう.もう要らない.

第27節 鳥取戦

2011-09-14 03:08:19 | ファジアーノ岡山
 震災の影響でこの時期になりようやく実現した隣県対決.3年前まで中国地方にはJのチームはたった一つしか無いというサッカー後進地域だった.それがファジアーノがJ2へ加盟し,そして今季鳥取が加盟し,今では5県中3県にJチームがあるという状況.本当に大きな変化だ.
 その中国地方で初めての隣県対決という試合なので盛り上がって欲しいと思ったが,スカパー!e2はまさかの録画放送(しかも初回が2日後).そしてアフターゲームショーでも番組最後の試合で,なおかつコメントも無し.両チームとも下位なので扱いが悪いのは仕方ない部分もあるが,この日くらいはもう少し取り上げてくれても良かっただろう.

 ただこの試合をダービーと呼ぶにはちょっと無理やり感もある(それを示すように鳥取は過去最高動員すら達成できなかった).それは鳥取と岡山の間に大してつながりが無いことがひとつの理由だ.岡山市から鳥取市は車で3時間半も掛かる.時間的には徳島(や神戸,広島)の方がよほど近い.TV局も違うため情報も少ない.とにかくお互いに何の因縁も無く関係も薄い(岡山県北は多少関係は深いが).
 だからこそ盛り上がりに欠けるし,だからこそ「陰陽ダービー」というあまりぱっとしない名前がつけられたのだろう.関係の薄いこの2県を示すわかりやすい言葉なんて存在するわけが無い.岡山にとって本当のダービーは讃岐か神戸か広島と対戦するときになると思う.特に神戸は同じチームが母体だし,岡山を捨てたという因縁もあるし.
 あ,鳥取にもひとつだけJ2昇格を争ったと言う因縁が.まああれは岡山が蹴落としたわけではなく,鳥取が自らが負けただけだが.

 という試合.先発メンバーは次の通り.

    チアゴ
  石原  妹尾
    キム
小林  竹田  澤口
 植田 イリアン 一柳
    真子

 竹田はまた起用される.彼が起用されると無意味に守備的になってしまう.それは彼は攻撃時にDFラインに入ることが多く,実質4バックのような形になるためだ.これで一柳や植田がSBのように攻めあがるのであれば4バック(2CB)のような形になるのだが,そんな攻撃はほとんどしない.つまり後ろに常に4人残るような状態になる.4バックのときより中央に人が多いのだからボランチはもっと高い位置をとらなければ攻撃に厚みがでないのだが.4バックのときに比べて実質2人攻撃が減ったようなものだ.
 なんて勝手な分析なんてしなくても,あれだけミスを犯した選手を使い続けること自体が素人目に見ても理解ができない.JFLのときみたいにボランチの選手がいないならともかく,今は余るほどいるのに….

 これらを色々と考えると影山はボランチはアレでいいと判断している,と言う結論に至る.目指すものが全く違うのだと思う.極力リスクを排除し攻撃は出たとこ勝負という,高校サッカーのようにトーナメントを勝ちあがるためのサッカーでも目指しているのだろう.今時高校サッカーでもそんなことしてるチームは少ないが.
 そして竹田を使うことでゲームメイカーがいなくなり攻撃が極端に単調になる.ほとんどが速攻であり,間延びした陣形でボールを保持する選手もいないので後ろも上がれない.相手にすればカウンターのケアとゴール前にいるチアゴさえ見ておけば良いのだから楽なものだ(しかもこの日のチアゴは駄目な方だった).その他のシュートはほとんどがPAより外であり,組織的に崩すようなプレーもされないのだから.

 この日もそうやって時間が過ぎた.正直なところ鳥取の選手に質の高さは感じなかった.だからこそ何度かチャンスも作れた.ただそれは相手にうまく守られていたのかもしれない.そして惜しいチャンスを逃しているといつものように相手に流れを渡し,そしていつものように失点….あとは偶発的な出来事がいつ起きるか?だけを祈って残り時間を過ごすしかなかった.しかしセットプレーへの弱さは異常だ.


 結局この日は偶発現象が起きて引き分けまで持ち込めた.しかしこの吉田哲郎という審判が下手糞すぎた.この審判がかかわる試合はどちらのチームにとっても不幸でしかない.この日はファールの判定基準が無い酷い状態だった.せっかくの初ダービーで退場者が出なくて良かった.ただこういう審判だからこそ,ファジアーノは相手を上回る経験を生かしてうまく試合を運べれなかったのだろうか?

 昨年は北九州に面白いように支配され,今年は鳥取にうまく試合をコントロールされ….3年という時間がありながら選手の質以外で全くチームが成長していない.今のこの残念な状態をクラブや監督,選手はどう思っているのだろうか?監督や選手のコメントは記者が下手なのか,それとも慣れあいなのか分からないが,本音を引き出せるような厳しい質問が全くなされていない.なのでそれも見る側にしてみるとストレスの要因となっている.影山のような,無能なボンボンが他人事のように定型文で応えるしかできない監督に任せておいて,と.記者はもっと定型文に逃れられないような鋭い質問をかましてほしいものだ.

 次は水曜に鳥栖戦.連戦で鳥栖というと初対戦のときを思い出してしまう.今季は昇格を目指してもいる.対する岡山は昇格チームにさえ主導権を握れない状態.あまり楽しみにはできないまま勝手に採点.

チアゴ(5.0)攻撃で守備免除分の活躍をしていない
石原(6.0)あと一歩
妹尾(5.5)ゴール前で仕事をしたい
キム(6.5)相変わらず素晴らしい
小林(5.0)ボールを止められない
竹田(4.5)総合して質が低い
澤口(6.5)ひとつ吹っ切れた感じ.ムラはあるが良いほうが上回ってきた
植田(6.5)一度効果的な上がりがあったが,もうちょっとやってもいい
イリアン(6.0)ギリギリのところの守備で力を発揮
一柳(6.0)ハメドと力強い勝負をした
真子(6.5)MOM.非常に集中力高くプレー.

岸田(6.5)ゴール.少し期待したい
久木田(6.0)切れのある動きが続いている
千明(5.5)最後に出て試合を動かすような選手ではない.

李,近藤,田所,仙石

影山(5.0)
 単調な攻撃,5バック,6バックにされる守備.間延びして守備はプレスが効かず攻撃は孤立.まあいつもどおり.

第4節 岐阜戦

2011-09-11 19:56:15 | ファジアーノ岡山
 今季初の連勝を狙う試合.この間「Jリーグ入り後初」と書いたが,よく見ると毎年1回は連勝していたみたいだ.忘れてしまうくらい遠い記憶だということだろう.岡山では台風が近づく中でのこの日の試合.先発は次のとおり.

    チアゴ
  石原  妹尾
    キム
田所  竹田  澤口
 植田 イリアン 一柳
    真子

 チアゴが復帰し,イリアンが出場停止から復帰.ただ前節もミスをかました竹田は相変わらず起用される.臼井枠がどうしてもチームに必要なのだろうか?彼も当分起用されるのかもしれない.もう影山の選手起用に何も期待するつもりは無い.

 いつも岐阜のアウェイというとコンディションが悪いイメージだったがこの日は全体的に切れのある動きを見せていた.特にチアゴが前線から守備に(いつもより)よく動きチームを助けていた.やればできるんじゃん,という感じだ.チアゴに運動量が加われば大きな武器になることは明白だし,実際にそうなっていた.攻守がこれまで以上にスムーズに機能するようになり,それが前半早い時間に得点という形で現れた.ファジアーノであのようなスルーパスからの得点はかなりレアな気がする.キムと千明はああいうパスを出せるんだけど,今の戦い方では出す機会が無く,つまり彼らの能力を生かせていないと思う.
 と,この日は順調な試合の入りだったが,その後何度もあった得点機を生かせないまま時間が過ぎた.特に石原が最後のところで精度を欠いたり,得点への思いが強くなりすぎて身勝手なプレーになったり,と若さによるミスで決定機を生かせなかった.ただそのチャンスも彼自身が作っていたのだが.

 こういう試合の流れの行く先は大体分かっている.相手ペースになり失点する,というものだ.そしてその予想は見事に的中してしまった.前からボールを奪いに行った田所があっさりと自分の裏のスペースにパスを通されてしまった.今季の戦い方は全体的に間延びしやすく相手にスペースを与えやすいので,少し周囲と息が合わないとこういったピンチを作ってしまう.それを後ろの数で守るというのが今年のやり方だが,何と言うか….

 この日1失点で済んだのは相手のプレーに精度が不足していたからだと思う.岡山の内容が岐阜と比べて決して良いわけではなかった.特に攻撃は単調で,相手がボールロストしてくれるので,それを奪ってチアゴ頼みのロングボールというものだった.そんな攻撃ばかりしていたから,あれだけ相手にミスがあっても追加点を奪えなかったと思う.
 同点になった後はさらに単調さが増していた.しかしその単調さもゴールに繋がることもある.全くきれいな形ではないが澤口のクロスがチアゴに当たりオウンゴールを誘発した.もちろんこういう「気持ちで押し込んだ」というのは嫌いではない.けれどそういう攻撃がほとんどであるとちょっと悲しくなってしまう.

 結局勝利し今季初の連勝となり,それらだけ見れば喜ぶべきなのだろうが,何となくひっかかってしまう.最下位を独走し,主力も何人か欠いている岐阜に対し組織で上回っているように感じなかったからだろうか?ラインを下げて人をかけて守り,攻撃は個の力頼みという10年ほど前のようなサッカーに魅力を感じていないからかもしれない.本当にいつまで経ってもやりたいサッカーが見えてこない.運動量で負けない,玉際で負けない,切り替えで負けない,という基本的なことを言う時期はもう過ぎているように思うのだが.

 次節はお隣と.下位チームを叩いて上に行きたい.もう内容なんて期待できないのだから結果だけでも.そしてJリーグ加入後初の3連勝も.ただチームにスタイルが無い状態で戦っているチームの次節の勝敗予想はちょっと難しい.ロングボール入れてあとは出たとこ勝負っていうのはギャンブルみたいなものだし.

 それでは勝手に採点.


チアゴ(6.5)あとは得点
石原(6.0)あとは得点
妹尾(6.5)ゴールにどれだけ近づけるか?チアゴとも合わせたい
キム(7.0)MOM.積極的なプレーをこの見せ続けた
田所(5.5)がんばるだけじゃ駄目なのがプロ
竹田(5.0)位置取り,前を向かないプレー
澤口(6.5)難しい風の中クロスをフィットさせた
植田(6.5)安心できるようになった
イリアン(6.0)ロングフィードの精度が多少
一柳(6.0)落ち着きが出ればもっと良い
真子(6.0)失点が無ければ

岸田(6.0)良い流れを持ち込んだ
久木田(6.5)先発で使っても良いと思うが

李,後藤,千明,小林,仙石

影山(6.0)
 チアゴがいる中で多少岡山らしい部分を残したサッカーを見せることができた.とは言え結局はロングボール主体の糞サッカー.今時3バックやるならもう少し新しい考えを持ち込んで欲しいものだ.逆に言えば今時3バックなんてそういうチームしかやってはいけないと思う.こんなサッカーで土台なんて…

第26節 札幌戦

2011-09-07 01:32:01 | ファジアーノ岡山
 相手は連勝中で昇格圏も見えてきており乗っている状態.対するファジアーノは結果も内容も最悪の状態でこの日のホームの試合を迎えた.

    久木田
  石原  妹尾
    キム
田所  竹田  澤口
 植田 後藤 一柳
    真子

 この日は先発からチアゴを外すと言う大胆な采配を振るった.正直予想外でありちょっとだけ影山を見直した.ただゲームメイクできる千明を外したままであり,カウンター以外の攻撃はイメージできなかった.相手は4-5-1であり,3バックの岡山からすれば2人余る状態.これを上手く守れるか,それとも2列目のマークが甘くなってガンガン攻められるか.その辺りを注目しながら試合を見た.

 試合は直前の雷雨のためにスリッピーで技術の低い岡山のボール扱いの悪さが目立った.それが顕著に現れたのはパススピードで,その象徴となるプレーが前半早々に出た.何度ミスをしても起用される竹田がまたもや致命的なミスを犯した.失点にはならなかったが,失点していれば連敗中のチームには致命的だっただろう.あんな集中力を欠いたプレーを繰り返す選手はプロ失格だ.
 このピンチのシーンはこの日の札幌の攻撃を象徴するものでもあった.とにかくゴールが遠い.いわゆる外れの日だ.そのひとつの要因として,ジオゴがチームに馴染みきっていないこともあった.彼にボールを入れても周囲との息が合わず孤立してしまうことが何度もあった.そこを植田がしっかり守ったことで札幌は攻撃の重要なパターンを失い攻め手を欠いた.ジオゴがスピードタイプで無かった事も岡山に良い方向に働いた.

 相手の攻撃をしっかり守れたのは前線からのプレスが効いていたこともある.チアゴが居ないおかげで前のプレスが3人で出来るようになったからだ.結果として札幌は良質のボールを前に出せなくなっていった.プレスは良かったがチアゴを起用するとこの日のようなプレスはできなくなる.同じようにしたければもう一人前に人が必要になる.つまり後ろを減らして4バックにする必要がある.もちろんこの時期にそこを変えるのは厳しい….システムを変えるかやろうとするサッカーを変えるか.後者を選択してこれまでチアゴ頼みのく糞サッカーを展開してきたと思ったのだがこの試合を見るとそうでも無いようで,より一層影山の目指すサッカーが分からなくなってしまった.

 久々にファジアーノらしいプレーを見ることができたが,それは得点力不足を意味するものにもなる.強力なスコアラーがいない状態では前に人数を掛ける必要があるのだが,そんなサッカーはやってないので簡単にできるはずも無く.プレスをいつも以上にすることで攻撃への切り替えが遅くなる部分もあった.また仕掛ける選手の少なさ,つまり弱気なパスばかりする姿が攻撃への期待を必要以上に削いだ.また予想通り千明不在のために攻撃はカウンターのワンパターンしかなかった.
 ただ札幌はそのワンパターンへの対処が甘かった.人数は足りているのに抑えるところを抑えられない.そこへ起用されたのが復帰した岸田.まさかチアゴより先に交代起用されるとは思っていなかったが,その起用に応え見事にゴールを決めた.昨年のチームトップスコアラーの悩んだ末の今季初ゴールだ.よくここまで持ち直したと思う.

 試合はそのまま1-0で終了.途中チアゴを入れることでバランスを崩したこと以外は怖い部分は無かった.何と言うかチアゴはある意味劇薬なんだろう.一歩間違えれば・・・.

 次節は最下位岐阜戦.とはいえ地域リーグ時代を含めて一度も勝ったことが無いチーム.こういう勝てそうな試合を何度も逃してきたのが岡山だ.これを乗り越えられれば一つ壁を越えられると思う.そろそろ地域リーグ決勝大会の仮を返したいところだ.引き分けそうな匂いも感じながら勝手に採点.

久木田(6.5)前半からのプレスが交代後に生きた.仕掛ける姿勢も良かった
石原(6.5)もう少し体幹を鍛えれば肝心なところで崩れないだろう
妹尾(5.0)相手を抜けなくなって消極的なプレーが増えた.判断に課題も多い
キム(6.5)相変わらず良い出来.トラップ精度を上げたい
田所(5.0)クロスの精度が低い
竹田(5.0)この日も集中を欠いたまま試合を始めた
澤口(5.0)1対1のモロさは要改善だがクロスは質が上がりつつある
植田(6.5)非常に安定したプレーだった
後藤(5.5)うっかりを無くせば
一柳(6.0)多少落ち着きが不足したが全体としては良かった
真子(6.5)MOM.ビッグセーブでチームを救った

岸田(6.5)これで落ち着いてプレーできれば
チアゴ(5.0)冴えないままだった
千明(-.-)

影山(6.0)
 相手が悪かったとは言えこの日はファジアーノらしく戦えたと言う意味で評価したい.ただし試合内容としてはポゼッションも何も無い状態で,残念ながら昨年に後戻りしたような感覚だ.この戦い方で良いなら今季はもっと結果を残せていたと思う.チームの礎を作るという役回りには向かないだろう.

第25節 大分戦

2011-09-01 21:01:32 | ファジアーノ岡山
 前節の酷い敗戦から何を学び,どこを修正するか?それがこの試合の見所だった.ただこの日の相手は3バックであり前節と同じように考えることはできない.ただ攻撃に関してはチアゴを封じられたときにどう戦うか?という点では課題は同じ.その部分に関する修正を期待した.

    チアゴ
  山崎  妹尾
    キム
田所  竹田  澤口
 植田 イリアン 一柳
    真子

 影山は前節からフィールドプレーヤーを半数変更するという懲罰的メンバーチェンジを選択した.彼の思考は理解を超える.懲罰と言うなら前節大きなミスをし,その後も消極的なポジションを取り続け運動量もなかった竹田が真っ先に外されるべきだが.そして前節途中出場で守備を崩壊させた妹尾まで先発起用した.
 そして攻撃の組み立ての中心だった千明を外し,1人アタックを続けた石原も外し,チアゴに良質のクロスを上げられ,前節トラップの精度を修正出来ていた小林も外した.もちろん彼らも良いわけではなかったが,前節から変えるべきは竹田,臼井,近藤だけだったと思う.そして交代起用した選手に関しても,どうして結果を残している久木田を使わないか,昨年サイドで全く機能しなかった田所をどうしてサイドで使うのか,と疑問だらけだった.選手を見る目に問題があるように思うし,それによって選手の成長を妨げているように見える.

 ここまでメンバーを変えてしまうと本来の課題を別の課題が覆い隠してしまう可能性が高いことは馬鹿でも分かる.もし4-4-2などのように役割がはっきりしたオーソドックスなサッカーであればまだしも,今の特殊な戦い方は簡単に機能するものではない.

 そしてその懸念はそのまま試合内容として現れる.相手の大分は単純に不調なだけでなく,守備陣がファジアーノからレンタルしている東国を起用するほどの状態.その急造ぶりは誰にでも分かるほどで「こんなDF相手に点が取れないとか無いだろ?」と思うほど不安定だった.しかししばらくして「こんなDF相手に点がとれそうに無いチームがおるんじゃ・・・」と驚いてしまった.とにかく攻撃は機能せず.大分の守備以上に岡山からは急造感が出ていた.選手が意図を分かり合えずギクシャクし,味方を伺いながらプレーしていた.
 もちろんチーム全体としての意図など全く感じなかった.酷いときは相手3バックに対し3トップ状態で相手DFラインに入って,ボランチあたりから放り込む場面さえあった.固められた城に特攻するようなもので,結果はもちろん玉砕だ.

 対する大分も酷いものだった.岡山のチアゴが森嶋になったようなもので,起点としては岡山以下.その後ろに多少岡山よりマシなタレントがいたが大した差はなかった.それでも岡山よりマシなのだから…


 課題の攻撃は連携の悪さもあり全く改善されなかった.特に縦パスはキム以外出せないという酷い状況だった.あんなDFなのに竹田は常に横か後ろへパスを出し攻撃を遅らせ,妹尾もちょっと相手が厳しくきたらすぐに逃げた.更にこの日はイリアンのフィードも精度が悪く,全く攻め手が無かった.仕掛けるプレーも極僅かで,ワンタッチパスと言う言葉に誤魔化された消極的なプレーの連発だった.しかもパスは足元ばかりで動きも少ない.攻撃を組み立てる千明の不在で著しく攻撃の選択肢を減らした要因だろう.

 相手のおかげで0-0で前半を終えた.後半に選手交代で立て直せばこの相手なら・・・,なんていう期待に応える影山では無かった.シュート1本だったやり方のまま後半も試合を進めた.そして何ら完全の見えないまま失点し,何ら希望の無いまま試合を終えた.

 あれだけ多くのメンバーを交代し,どんなサッカーを期待したのか?切り替えや玉際の問題は選手個人の気持ちの問題なのだろうか?ではこの日交代したメンバーを含めて皆気持ちが不足しているのだろうか?もっと別の問題があると考える方が納得できるだろう.
 今季はチームが全く機能しない割に選手のレベルが上がったために結果が昨年より良くなってしまった.そのために本来の課題が隠れてしまっているように思う.シーズンが進み.他のチームが成熟してきたために,個人の技術頼みのチームでは対応できなくなり成績が落ち始めたように感じる.毎年同じようにフェードアウトするチーム.やはり3年間関わってきた指導者に問題があると思う.

 この日のコメントで気になったことがある.「相手の前の選手は個の力が優れていて・・・」というものだ.しかしチアゴと森嶋で得点を取っているのはどっちか?前田がどれだけ運動量があるのか?キープ力はキムとどれだけ違うか?決して個の能力が著しく劣っていたとは思わない.もっと言えば千明などを外しておいて個の能力で戦うつもりがないのに,そこを敗因の一つとして挙げる.コメントすらその場しのぎだ.
 3年連続下位に低迷してシーズンを終えるまでしてこの監督の無能さを証明しなければ次のステップへ進めないのか?ファジアーノは影山のパラメータ確認のために存在するのだろうか?

 次節は今度こそ東京V戦の反省をどう生かすかが試される試合になる.可能性があるとすれば選手がホームの多くの観客に発奮する可能性くらいだろうか?逆に2試合連続で多くの観客の前で惨敗すればクラブも少しは考えてくれるだろうか?

 それでは勝手に採点.

チアゴ(4.0)シュート0を含めプレーに精細を欠く
山崎(4.5)せっかくのチャンスだったが使われ方が悪かった
妹尾(4.0)球離れが悪く判断も悪い
キム(6.0)このチームであそこまでよくやれた
竹田(3.0)消極的にしてミスが目立たなければ起用されることを証明
田所(4.0)クロスも守備も良さが出ず
澤口(5.0)攻撃は期待していないが,それにしても
植田(5.5)安定感が増しつつある
イリアン(3.5)致命的なミス.フィードも精度悪く
一柳(4.5)CBでも不足した足下.よくWBなんかで起用されたものだ
真子(4.0)ミスパスを連発.チームのリズムを崩した

石原(6.0)改めて良さを感じさせた
千明(6.0)ゲームメーカー不在時と比べれば当然試合が動いた
久木田(6.0)なぜ残り10分まで使わないのか?

影山(0.0)
 タッチ沿いにたたずまないで欲しい.視界に入るだけでイライラしてしまう.どうせ大した指示なんてしないのだから