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第24節 富山戦

2009-06-30 19:31:44 | ファジアーノ岡山
 舞台は昨年JFL最終節で昇格を決めた富山.初心に戻るいい機会だ.富山は昇格組の中で最も好成績を残している.前回の対戦時に非常に組織化された良いチームと感じたのでこの順位も納得だ.

 ファジアーノはこの日また布陣を入れ替えた.両SBと出場停止のCBに大島を入れるのは規定路線にしても,ボランチ田所,トップ下喜山,右SH玉林,左SH小林優という攻撃陣の入れ替えは驚きだった.このように複数人を何度も入れ替えると細かな攻撃の連携向上は期待できない.その細かな差で得点を逃している岡山なので不安が残った.

 試合が始まると違和感があった.富山の印象が全く前回と異なったことだ.怪我人が多いにしてもチームの連動が少なく運動量もない.調子が上向きというチームには見えなかった.どことなくちょっと前のファジアーノに似た雰囲気だった.
 対する岡山も調子が良いとは言えない.開始直後はショートパスを使った攻撃の組み立ては影を潜めロングボールに頼る開幕当時のような内容だった.前線でボールを納められる選手がいない開幕当時の選手構成に近いのだから当然だった.

 ただしこの日は富山の出来が悪い上30度を超える暑さの中では,玉林のような運動量豊富で当たりの強い選手起用は効果的だった.それを狙ったという監督の采配は見事だ.効果的な攻撃はできないにしろ相手を抑え消耗させるには十分だった.
 試合はしばらくは一進一退.ただ富山は岡山以上にボールが納まらず攻撃の起点が作れない状態.石田のスピードの怖さはあったがロングボールを多用し納められないこの日はその怖さも半減だった.
 対する岡山はいつもどおり西野が前で潰れ起点になる.クロスの良い小林とは相性が良い.ここに最近のショートパスによるサッカーを組みあわすことができる.以前より攻撃の幅はかなり広がった.

 岡山が主導権を奪いつつあった16分のFK.最近は変化をつけられなかったセットプレーだがこの日は小林がいた.高速グラウンダーをニアへ蹴ると大島が当てゴール.喜びの中最近は惜しいセットプレーさえ無かったことを思い出した.

 その後も岡山は主導権を持って試合を進めた.相手は決定的場面を作れず怖さも無かった.その間にも岡山は何度かチャンスを作り,そこで決めておけばという試合だった.そしてゴールを決められないでいると流れが相手に行く.
 富山は攻守の切り替えの遅い岡山の隙を突くために一貫して素早いリスタートを続けていた(ああいうプレーは岡山も参考にしたほうが良い).岡山は休む時間を貰えない中,尾崎が集中の切れたプレーで相手にパスを渡す.その場面こそ守ったが,最悪のタイミングでの最悪のプレーだった.

 そして前半アディショナルタイム.相手GKに返したボールを,相手GKが一気に前線へ.攻守の切り替えでフッと気が抜けるのが岡山.長い距離を走ってきた朝日のケアを怠り尾崎が気づいたときには既に勝負は決まっていた.やられるべくしてやられた失点だった.


 後半.岡山に勝てていないチームの焦りが出てくるかと思ったが落ち着いてゲームをコントロールし決定機も作れた.そして武田が入ると前への推進力が増える.相手にすれば足が止まり始めたところに裏へのスピードが加わったことはかなりきつかっただろう.更には妹尾のドリブルも加わり完全に岡山がペースを握る.
 その妹尾が左サイドからドリブルで持ちこみ中央へ折り返す.しかし喜山のプレーが遅く潰された.しかしその残念なプレーの直後,小林,澤口が素早いチェックから相手ボールを奪い返し中央の武田へ.武田が後ろから倒された場面でPKでも良かったが,そのこぼれ球を妹尾が再度中央へ折り返し澤口の見事なミドル.見事な攻守の切り替えからの素晴らしいゴールだった.

 これが岡山の9試合ぶりの勝利,6月初勝利,アウェイ初勝利,初の複数得点勝利を生んだ.ただ次の試合ではFWのゴールを是非見たい.この問題が解決して初めて岡山は次のステージへ進めるだろう.
 ゴールへ後一歩の西野に対し,喜山のプレーは不安だ.トップ下ならもっと前で戦う必要がある.球際が綺麗過ぎる.相手を倒して奪うくらいのプレーをしないとゴール前では生き残れないだろう.パスの後眺め次のプレーが遅れるのもゴール前の薄さに繋がっている.かなりゴール前には顔を出せるようになっているので,次はゴールを泥臭く奪う,ゴールに直結するプレーを磨いて欲しい.


 ちなみに富山.ちょっと今は苦しい時期だと思う.特に永富を見ているといつかの岡山のFWを見ているようだった.ただこれだけ結果を残していてあの観客数は残念すぎる.クラブチームとして岡山よりも歴史の浅いチームだから仕方が無いのかもしれないが.ただピッチレポーターだけはトップクラスだった.

 それでは勝手に採点.


西野(5.5)フリーで枠にとばないようでは.
小林優(6.5)MOM.攻守,セットプレー全て良かった.
喜山(5.5)もっと嫌がられるFWに.
玉林(6.0)こういうSHもアリ?彼なりのプレーだった.
田所(6.0)そつなくプレーした.
竹田(6.5)まだ難はあるが全体的に落ち着いたプレー.
尾崎(4.5)今日が大事だったのだが.
澤口(6.5)これからはキックにも自信を持って欲しい.
植田(6.5)体を張ったプレーで勝利に貢献.
大島(6.0)祝初先発.得点はともかく守備でマークを外され気味.
李(6.5)安定したセービングを見せた.

武田(6.0)ボールを落ち着かせたい.
妹尾(6.0)シュートへの形をもっと作りたい.
青木(5.5)試合を終わらせるために獲った選手ではない.

第23節 水戸戦

2009-06-27 21:47:08 | ファジアーノ岡山
 相手はファジアーノから唯一複数得点されている水戸.負けてもゴールくらいさせてくれるのでは?などと,してはいけない期待をしながらの観戦だった.

 岡山は布陣を大きく変更してきた.ワントップに西野をいれトップ下に青木,左SHは初先発小寺.ボランチとCBのみ前節のままで左SBは植田,右は初先発玉林となった.選手入替に消極的な監督も結果が出ないことでポリシーを変え始めたようだ.

 試合はいきなり動く.1分も経たない間に金が相手の肘で負傷交代に追い込まれてしまう.三沢を追悼するエルボーなのだろうか.あれだけ狙ったように肘を振れば相手が退場になっていてもおかしく無いのだが.…と思うと審判はどこかで見たことある顔.山本雄大….徳島戦で笛を吹いた糞審判だ.あの試合の判定は思い出すのも嫌なくらい酷いものだった.

 いきなりの負傷交代.この日はこれが全てだったと思う.経験の無いチームは落ち着きを失い,交代選手が入り落ち着きを取り戻している最中に失点してしまった.相手最終ラインでボールを回されプレッシャーが曖昧になっている間にCBが相手FWを捕まえきれずにパスを通されての失点だった.
 落ち着きが無かったのも原因だが,高いラインの裏は必ず狙われるところだ.今の戦術である限りあれだけFWをフリーにすることは致命的だ.今後に不安を残すプレーだった.

 その後は全体的に主導権を握っていたのは岡山.ただ要所を水戸に締められる.そして終了間際や後半開始直後など,隙の出やすい場面をうまく突いて攻撃される.荒田がいない水戸で良かった.
 そんな中,野本が2枚目のイエローで退場となる.とにかくこの日の野本は全ての面で悪かった.高崎と吉原に振り回されプレーは遅れがち.マイボールの時も落ち着きが無く,パスの判断を何度もミスしていた.あんなプレーをしていたらチームの勝利も遠のくだろう.

 しかしその後もファジアーノはチャンスを作る.そしてこの日最高のチャンスが訪れた.ハイボールを競った西野が倒され(これもファールっぽかった),そのこぼれ球を武田がシュート体勢に入ったところに相手がスライディング.ボールでなく完全に足に行ったスライディングはPK!のはずだがノーファール.さすが糞審判山本雄大.治安の悪い国なら命の危険に晒されるような判定だ.中東なら多くのお金が貰えるかもしれない.とにかくこの判定は得点できないチームには余りに大きなもので,この試合を決めてしまったと言っていいだろう.


 ちなみにこの日初先発の小寺.正直まだJリーグは早い,という感じ.とにかくフィジカルが完全に見劣りボールが無い場面では何も出来ず,何もしなかった.サイドを深く切れ込んでクロスを上げる場面が一度も無かったのは論外だろう.
 またもう1人の初先発玉林.良くも悪くも玉林だった.運動量はあるしゴール前にも顔を出す積極性は良い点だろう.逆に足元の技術が無いところや判断の遅さも玉林.もっと状況判断を速くしていれば前に展開できた場面も多かったはずだ.

 と言う試合.とうとうJリーグの無得点記録を更新することになった.これ程得点できないチームは過去に無かったわけだ.西野4(PK2),喜山2,武田1,関口1,小林康0,青木0.記録を更新するのが妥当なファジアーノのFWの成績だ.FWが全てとは言わないが,本当に内容が良くなっているなら,彼らの責任は大きいと思う.
 次の試合で6月無得点という記録も達成するかもしれない.そもそもJ2くらい試合があって60日近くゴールがないチームというのも珍しいだろう.

 まあ惜しいプレーの後,ボールが生きているのに天を仰ぎプレーを止めてしまうようなFWがいるチームにはゴールは遠いと思っている.特に岡山のようなチームでそんなプレーをしていたら.あのプレーが一番嫌いだ.

 というわけで勝手に採点.

西野(5.0)悔しがる前にヘディングくらい枠に入れて欲しい.
青木(4.5)後半は完全に消えた.楽なプレーは実らない.
小寺(4.0)小寺じゃなければ,と思わされた.
妹尾(5.5)さすがに疲れが見えた.
竹田(6.0)もう少し速くプレーしたい.
喜山(6.0)定職にありつけた.
植田(5.5)集中が切れる時間がある.
玉林(5.5)現状でできることはしていた.
キム(-.-)
野本(3.5)言い訳できないくらいのプレー.
李(5.5)キックで流れが変わるときが….

田所(5.5)急な出場もうまくこなした.
武田(5.5)シュートが入らないのも慣れてきた.
小林優(5.5)流れを変えるまではいかなかった.

第22節 岐阜戦

2009-06-23 23:26:27 | ファジアーノ岡山
 相手は片桐が抜けた岐阜.戦力差もそこまで大きくなく連敗を止める良い機会だ.ただ前回の対戦時にも書いたが,同じようなスタイルで戦いにくい相手でもある.
 8連敗中.最近は勝利を期待して観戦すると落胆が大きいので期待しないようにしている.更に言えば得点も入らない前提だ.当然「勝てない」「得点できない」という気持ちでの応援はかなり精神的に辛い.「勝利が最高のファンサービス」ということを実感した.この連敗では昇格して増えたライトなファンは耐え切れないだろう.とうとうこの日は4千人台となった.せめてゴールでもあれば違ったのだろうが.


 この日先発は左SHに川原が入り右に妹尾,喜山をボランチにし小野はベンチ外,CBは植田からキムへ.悪くは無いがCBとボランチを同時に変え守備のバランスに不安は残った.

 試合は岐阜→岡山→岐阜と流れが変わり,20分から前半終わりまで岐阜ペースの試合だった.試合を見ていて岐阜と岡山にスタイルの差が生まれていることに気づいた.岐阜は相変わらず速攻主体の前へ前へというスタイル.だからこそ岡山の変化がわかりやすかった.
 以前の岡山と良く似た岐阜が岡山より上の順位にいるのは,全体的なスキルが岡山より高いからだ.特にゴールに近いところでの冷静さの差とカウンターのスピードに差が目立った.岡山の苦労している点がそのまま差に出ていた.

 ただし岐阜も片桐が抜けたことによる迫力不足はそのまま決定力不足にも繋がっているように見えた.岡山はこの試合はCBとボランチ交代により,ここ数試合で守備が最も不安定だった.にもかかわらず無失点で終わったことがそれを示していると思う.今後は苦労するのでは無いだろうか?


 そんなスタイルの両チームだったが,岐阜があのスタイルをこの日の暑さの中90分続けるのは厳しいのは明白.岡山としてはそこは狙い目の一つだった.
 しかし前半7分にここ数試合で最高の得点機を外し,13分には絶好のカウンターチャンスを焦ってシュートして潰してしまうようなプレーをしているチーム.敵は相手と言うより自分達だった.まずは自分達のプレーが出来なければ何も始まらない.


 結局0-0の引き分けに終わったこの試合.これは小さな一歩を踏み出したことになるか?というと答えはNoだ.開幕以来の課題である決定力不足が解消していないのだから.この日も相手に決定力があれば単なる敗戦だった.敗戦の次に悪い結果だった.いや得点して敗戦する方が今のチームには良かったかもしれない.
 今の試合内容は悪くなく,戦術も浸透してきているように思う.残るは選手だ.僅かな差,それはシュートやパス,トラップの微妙な精度…,など小さな差を一人一人が埋める努力が必要だろう.

 この日一つ小さな光があった.2人目の新卒選手の出場だ.大量獲得したにも関わらずようやく2人目というのは淋しい.ただでさえレベルの高くない選手が多いのに,それを越えられない選手しか雇えなければチーム力向上も無いし競争も生まれない.小寺にはそういうった新しい風になって欲しい.


 という試合.勝ち点は取れたが6月未勝利・無得点の可能性も高そうだ.

 ところでCSで見ていると「ブーイングしないサポーター」と言う言葉が耳についた.どうも他の考えを許さない宗教団体のように感じられて気持ち悪かった.いくら団体で応援していても個々に考え方に違いはあるだろうから色んな考えの人がいるはず.「声出している団体のリーダーがそういう考え」というなら分かるのだが.
 そもそも貧乏クラブでもチンタラプレーする選手がいたらブーイングされても当然だ.それでもブーイングしないなら親馬鹿でしかない.ただ今はそんな選手もいないので叱咤激励する時期だと思っているが.

 というわけで勝手に採点.

青木(5.0)J2もそんな甘くない.
川原(5.5)運動量有り.けれど決定的なプレーにはもう1つ精度が必要.
保坂(4.5)判断遅くミス多し.やはりパフォーマンスが安定しない.
妹尾(6.5)前節よりも良かった.
竹田(6.0)守備面でチームに貢献.あとはキックの精度.
喜山(5.5)ボランチの方がゴール前に顔を出せるのは皮肉.でも前ではボールを失う.
尾崎(6.0)良かった.次も続けて欲しい.
澤口(4.5)判断ミスが多くトータルでマイナスだった.
キム(4.5)多くのピンチを演出.判断が悪い.
野本(6.0)復帰以来初の無失点.
李(6.0)キックはともかく.久々の無失点.

小寺(6.0)祝初出場.ドリブルを見たかった.ボールの持ち方は面白い.
武田(5.0)もう惜しいは要らない.
西野(-.-)ワントップでいいと思うけど.

第21節 横浜FC戦

2009-06-18 21:30:48 | ファジアーノ岡山
 相手は最下位でホームでも1年近く勝利の無い横浜.連敗中かつアウェイで勝利の無いチームには絶好の相手だ.状態は上向き,青木が入り妹尾も復帰予定と良い材料が揃う.誰を外して誰を使って,控えは…,と久しぶりに前向きな悩みの持てる試合前だった.
 ちなみに予想は,妹尾は控えスタートで前節のメンバーで小林優と青木を入れ替えるという最もオーソドックスなものだった.理由は妹尾の試合勘の不足と連携不足,青木・妹尾同時起用による守備のリスク,連携のリスクなど不安が多かったからだ.

 そしてその予想は外れた.ワントップに青木,左SHに妹尾という完全に予想外のものだった.しかし試合を見て監督がこの布陣にした理由も分かった.
 まず妹尾はとにかくキレキレだった.ボールを持てるし前に運べる.更にコンディションも良く運動量が多い.そして最も光ったのは速さ.一歩目や切り返しが速く相手に対し優位に立つ術を持っている.久しぶりに見ると彼の良さが本当によく分かった.
 青木もワントップをうまくこなしていた.特に足元が良いので想像以上にボールをおさめることができ,もちろんスピードもある.中でも良いのはターンしてゴールに向かう形があることだった.

 あの出来なら彼ら2人をいきなり起用したくなる気持ちも分かる.そして実際試合ではPA内に切れ込むプレーが明らかに増え,怖さのある攻撃を久しぶりに見ることが出来た.

 なのでさっさとゲームを決めたかった.しかしそうならなかったのも妹尾と青木を起用したからだろう.妹尾はやはり全開ではなく中途半端なドリブルも多かった.更に周囲との呼吸も微妙なところでズレが生じていた.
 そのズレは青木にもあった.更に青木と妹尾という岡山のストロングポイント同士の連携にも生じていた.やはりそこがずれると最後までずれてしまう.
 更に青木のワントップというのも一つの原因だった.彼はサイドに流れる傾向があり,必然的に中央が手薄になる.これも連携の問題だろう.青木のワントップは今後もこの問題が付きまとうだろう.


 この日は攻撃がそれなりに機能し始めたので,その他の粗が目立つようになった.以前から話題になっているボランチと左SBだ.ゲームメーカー不在はチームに大きな穴を作っているし,攻撃的なはずの左SBがチャンスを潰してばかりではチーム全体の勢いを削いでしまう.
 ボランチは,喜山の完全コンバートに守備的に竹田を組ませるか,完全守備重視にして前4人に攻撃を任せるか.この辺りはSBを守備的にするかどうかにも関わるだろうが.
 何にしろこの日のように前半から守備のゆるい小野や,毎試合1度は必ずトラップを後ろに流す尾崎では苦しい.これだけ試合をして成長が見られないなら,少し実力が落ちても可能性のある選手を起用してみたほうが良いように思う.そもそも尾崎出場試合は勝って無いし.


 というわけでこの日も得点が取れず,70分を超えた辺りで守備陣が耐え切れず.引き分けでも敗戦でもいいから1点が欲しい試合だった.そのきっかけにはちょうど良い相手だったし,実際相手の攻撃にはファジアーノより迫力が無かったのだから.
 喜山にしても武田にしても青木にしても,もっとシュートのときに持っている技術を見せて欲しい.毎回「シュート打ちます」と相手に教えてからシュート打ってるようなシュートばかりだ.さぞ相手も守りやすいだろう.

 8連敗の試合ではわずか1得点,7試合連続ノーゴール.得失点差は群を抜いて悪い.連続ノーゴール記録でも作ってしまいそうだ.…どっかで一度お祓いでもした方がいいかも知れない.

 というわけで勝手に採点.


青木(5.5)チャンスは作ったが言い訳できないくらい外した.
妹尾(6.0)祝復帰.もっと勝負できるようになったら本調子か.
保坂(6.0)もうちょっと精度は欲しいが.
喜山(5.5)悪くなかったけど上がったら戻らなければ.失点のときとか.
小野(4.5)のんびりした守備に見えて仕方ない.
竹田(5.0)クリアを相手に渡しすぎた.
尾崎(4.5)チャンスでボールを持つとがっかりしてしまう.
澤口(5.0)オフサイドでもシュートは枠に欲しい.
植田(5.0)ミスだけど,ミスが出来ないポジションだから.
野本(5.5)気持ちの出たプレーが多かった.
李(5.5)安定していた.

武田(5.5)髭を生やしている場合ではない.
西野(5.0)流れ変えられず.
小林(-.-)

豪州戦

2009-06-17 01:20:17 | Sports:football(A代表)
 久しぶりに代表戦の話を.

 この間のキリンカップで多少岡田のことを見直し,そしてウズベクで勝利しW杯出場決定というので決行見直した.しかしそこからまた垂直落下式に評価を地に落とした.
 予選通過が決まった今,ここからはW杯への準備期間となり,そしてW杯への大事な強化試合になる.特に主力が負傷などで抜ける状況は控え選手を試す非常に良い機会だった.

 それはつまり日本サッカーの底力が試される試合.しかしカタール戦ではFWに昨年リーグで4点,今年1点の選手,左SBにクラブでCBを任され,決して結果を残せていない選手を起用する.W杯本戦でメンバーの入れ替えが出来ないならともかく,クラブで成績を残せていない選手や本職で無い選手を起用するというのは,この準備期間を無にしているように思うし,日本の本当の力と言うものを生かせていないように感じた.

 そしてそれは豪州戦にまで持ち込まれた.FWにはカタール戦と同じ選手,10番をつけるのは所属クラブで全く出番のなかった選手.一番笑ったのは,クラブでCBをしていて,この間は左SBをしていた選手をボランチに起用し,クラブでボランチをしている選手をCBとして起用したことだ.試合開始前のメンバー表は思わず見間違えたかと思って見直したほどだ.

 そして彼らは見事に期待通りの働きだった.PA内で仕事をせず戻るばかりするFWは得点の気配すら感じない.久々の試合の10番は真っ先に足を攣った.そこまでも軽いプレーと遅い判断でボールを失うばかりだった.彼を褒める監督もいるようだが.そしてボランチに入ったCBは攻守の切り替えが遅く,当然連携もカバーも悪い.棒立ちになっている場面も見えた.
 そして大問題だったのはCBに入った阿部.背の高い相手でただでさえ苦戦するのは分かっていただろう.本当になぜ彼を起用したか,全く意味が分からない.せめて今年彼がクラブでCBをしていれば田中との連携とか考えられるのだが.
 そしてチーム全体としても負けていた.一番はパススピード.とにかく遅い.そしてスピード.途中出場のコオロキがケーヒルに走り負けている姿が象徴的だった.


 という試合.この試合,とにかく岡田は勘違いしていたと思う.相手が豪州とは言えある程度消化試合という理解もしてもらえる,と.しかし現実は違うと思う.多くの人は頭では「消化試合」と理解している.けれど心の奥底には,あのドイツW杯をイメージしていたはずだ.
 この敗戦は単なる消化試合の敗戦では無い.無様な敗戦とその原因となる意味不明な選手起用.ドイツW杯を再現したようなものだった.あの試合の後と同じような道を辿るのだろうか.

第20節 C大阪戦

2009-06-08 23:12:10 | ファジアーノ岡山
 6連敗で迎えた強豪C大阪戦.とは言え相手は翼君が代表,岬君が負傷離脱.カイオもマルチネスも不在.チャンスはある.それでも柿谷や小松などがいる手強いチームには違いないが.

 ファジアーノはワントップに西野を配置し右SHに喜山を配置したこと以外は前節と同じ.前節西野が入って玉林が入るまでと同じ布陣だ.ただこの布陣はどちらかと言えば機能していなかった.
 ワントップでは攻撃的MFのゴールへ絡む動きが大切になる.特に西野は1人で打開するタイプで無いので余計にだ.しかしクロスが得意な小林優にパサー喜山のMFにそのプレーは期待できない.
 そこに開幕から抱える問題も残る.ドリブル突破できる選手や素早いターンで前を向くような相手DFに向かったプレーをする選手がいないこと,スピードある選手がいないこと.これだけ負の要素があると,いくらチームが機能しても1点取れればいいかな,とネガティブな気持ちになってしまう.


 ただ試合は予想とは違う展開だった.これまでより喜山が前でプレーし,ボールを引き出そうという動きも見えた.更に保坂はある程度ボールを持てて散らせるので後ろからの上がりもできるようになっていた.内容は決して悪く無い.けれど得点も出来ない.開幕以来残る高い壁だ.特にC大阪は平均的なレベルが高く,本当に全力で戦ってようやく壁の向こうが見える感じだった.
 岡山の選手はトラップ一つ,パス一つで相手との差が出ていた.喜山を見てもトラップしたあと,次のプレーに向けた位置に置けない.竹田を見てもパスで左利きの選手の右足に出してしまったりする.
 そして全体的にパス,シュートの判断のスピードも遅い.特に大事な場面になればなるほど.そういう小さな差は蓄積されると大きくなる.

 その差が積み重なった85分.集中を保っていた守備陣もとうとう耐え切れなくなった.ただそのきっかけは相手によるものでなく交代失敗によるものだった.
 足を気にしていた小野を変えるのはわかるが,玉林を入れず川原投入.そして疲れている保坂をボランチに….ドイツW杯の小野投入を思い出してしまった.交代による監督のメッセージは何だったのだろう.その後の川原の緩い守備はそれまでの85分を無にするものだった.これもチームとしての弱さなのだが.

 ちなみにこの日の守備は頑張っていたと思う.1トップ2シャドーの相手に何度もズレが生じながら集中力を保って守っていた.ただ以前にも書いたが前でのプレッシャーの掛けかたが曖昧だった.ここはすぐに修正しないとまた失点を増やしてしまうだろう.
 ただ柿谷にはかなり手を焼いていた.特に前へ向くパターンを数多く持っており何度もプレッシャーをかけられていた.ファジアーノの選手にもああいうプレーが欲しいところだ.


 この日の内容は前を向いていいと思う.そして新加入青木のプレーはかなり期待を持たせるものだった.高校・U-20でしか見ていないので現状はあまり知らなかったが,ボールコントロールとボールを扱える範囲の広さは十分期待もので,イエローのプレー直前に見せたスピードは「違うなぁ」と思わせるものだった.順調に成長している選手のようだ.
 あとはチームが彼をどう使えるか,というところ.次節先発すれば面白いものが見れるかもしれない.


 この日6連敗中で7連敗が濃厚なチームの試合に7000人も集まった.昇格ご祝儀も消えつつある下位のチームにこの数は凄いとしか言えない.勝てだしたら何人くるのか?弱い時期を支えるファンが多かったチームが今どうなっているか考えると楽しみだ.

 そしてもう1つ期待できること.それはマスコットの着ぐるみの登場だ.昨年MIOの試合で面白マスコットを見て「なんじゃこりゃ」と笑ってしまったが,それでも子供は物凄く良い反応をしていてとても幸せそうだった.桃スタには多くの子供が来場している.あの子供らに更に多くの楽しみを与えられることは,クラブにとっても大きな意味を持つと思う.

 それでは勝手に採点.

西野(4.5)ボールも収まらず決定機も外しすぎた.
小林優(5.5)もう一つ前に絡むプレーにも挑戦して欲しい.
保坂(6.0)持ち味を発揮.ボールの収まりどころが出来た.
喜山(5.5)キック力がJでは見劣りする.線も細い.
小野(5.5)長い距離を走れていた.
竹田(5.5)初見で福西みたいと書いたが結構近いか.
尾崎(5.0)判断力を磨きたい.
澤口(6.0)この日の仕掛けを毎試合見たい.
植田(5.0)1点目のスライディングが悔やまれる.
野本(5.0)カバーは良いけど,不安定な感じ.
李(6.0)だいぶ戻ってきたと思う.

青木(6.0)期待込みで.
武田(5.0)流れは変えられなかった.
川原(4.5)出した方も悪いが,プレーも悪かった.

第19節 仙台戦

2009-06-04 22:47:14 | ファジアーノ岡山
 アウェイでの仙台戦.ただでさえアウェイは勝てる気がしないのだが,仙台となれば尚更.J2では珍しい大勢のサポーターの前での本当のアウェイでの戦いとなる.
 前節の内容は連敗中の試合ではマシな方だった.しかし敗戦は敗戦.内容は悪くないが相手を崩せた回数は少なくPA内でのプレーが少ない.
 どこかでそんなチーム見たような….そう,それはまさに開幕当初のファジアーノだ.結局良くなったというのは,連敗のどん底から元に戻っただけだった.結局開幕当初からの問題は何も解決していない.

 その問題とはこの連敗中1点しか取れていないという深刻な得点力不足だ.試合運びなどは開幕当初より改善されつつあるが,この点に関しては相変わらずだ.この責任を全てFWに負わすのは酷かもしれないが,全体として改善しつつある中でPA内まで侵入するプレーが少ないのは,やはりFWに問題を抱えているということだろう.
 その中でも喜山はゴール近くでのプレーが少なく,PA内でのチャンスが少ない原因の一つに違いない.確かに技術はあり魅せるプレーができるが,どこかのメジャーリーガーのヒットのように勝敗に関係の薄いものでしかない.
 もちろん西野にしても武田にしても精度が低く,多くのゴールを外しているので,彼らを起用したところで決定力不足解消につながるわけでは無い.

 つまりチームには新たな選手が必要というサインが出ており,実際クラブは動いた.補強した青木は次節C大阪戦から出場可能になる.この試合が現戦力の最終試験ともいえる.そもそも西野も喜山もレンタル助っ人選手だ.同じポジションに更にレンタル選手が入ることの意味は十分承知しているだろう.


 そんな試合.先発は前節と全く同じ.人を変えずに問題を解決するには,選手自信が変わる必要がある.しかしわずか3日で大きく変わるはずがない.やはり良い結果は想像しにくかった.もちろん期待を上回る出来を望んでいるのだが.

 この日,そのFW喜山には前節から変化は見えた.コメントにあったとおりゴールに近い位置にポジションする場面が増えた.ただ当然そう簡単に結果は出ない.この日もPA内でのシュートは多分無かったと思う.いいボールは中々来ないが,戻るのを我慢してDFラインの中で勝負する時間をもう少し増やす必要が合ったと思う.

 当然FWが生きないのは1トップという布陣の問題もある.特にこの日は三原が殆ど消えていたために,前の人数が少なくなっていた.当然中盤を増やしているので守備面は安定し始めたが,これからは攻撃の仕方をもう少し成熟させていかないと,どんな選手が入っても苦しむことになるだろう.ただでさえ1トップは日本ではうまく機能しないことが多いのだから.

 この日気になったのは両サイドの守備.相手が良い選手というのがあるにしても破られすぎだし,特に左サイドはSHとSBの連携が取れていなかった.もう少し決まりごとを作った方がいいだろう.


 結局連敗記録と無得点記録を更新したファジアーノ.またこの日も「善戦」とか「内容は悪くない」という言葉が踊るだろう.それは最も大きな課題を隠すだけの言葉でしかない.
 解決策は,頑張っている今の選手にはかわいそうだが補強選手しかないだろう.青木に加え,ネクストから小寺が昇格してきた.小寺は学生時代の評判を見る限り面白そうな選手だ.サイドで起点を作って欲しい.特に今年は新卒が田所しかトップに残っていないという大きな誤算があった.新戦力が出てきてようやくシーズンオフの補強の意味がある.期待したい.


 というわけで勝手に採点.

喜山(5.0)前節よりマシ.ただこれだけ試合に出てこの結果では合格点は出ない.
保坂(6.0)このポジションははまり役かも.やはり守備は不安.
小林優(6.0)流れに乗れ出した.次はクロスのようにパスの精度も上げたい.
三原(4.5)今の課題が全て出た.
小野(5.0)攻守の切り替え時に棒立ちになっている.
竹田(5.5)この出来はチームにとって大きなプラス.
尾崎(4.5)攻撃面で前節より+0.5.ボールを持つと狙われた.
澤口(4.5)プレゼントパスが目立つ.
野本(4.5)守備の遅れが目立つ.クリアも精度が悪い.
植田(6.0)ちょっと連携面で不安がある.
李(4.5)不安定な飛び出し,キャッチング.まだ不安.

西野(5.0)流れ変えられず.
玉林(5.5)パスアンドランがチームで一番出来ているかも.
武田(-.-)時間が足りなかった.

第18節 湘南戦

2009-06-01 02:01:44 | ファジアーノ岡山
 とうとう第2クール.そのスタートは強豪湘南.場所は津山.JFLが津山で開催されたことでも驚きだったがJリーグなんて….
 市制80周年記念と銘打つ試合だったが,その会場の芝は酷く観客も少ない.80年を記念してまで全国に恥を晒すなんて.高校全国2位の実績もある強豪高校チームは,サッカーに全く理解の無い町で頑張っていることを理解してもらえたと思う.実際はジュニアからユースまでサッカー人気の高い町なのだが.

 この日のファジアーノはJに入って初めて西野のいない試合.そこで喜山ワントップの4-5-1に変えた.トップ下に保坂を入れ,アンカーには前節良かった竹田がそのまま入る.右SHには期待の三原を入れ,左SBは尾崎が復帰した.
 正直得点の匂いがしなかった.というのも出場選手の総得点数はたったの4というのもあるが,裏へ仕掛ける選手がいないというのが大きかった.喜山は裏へ抜ける動きをする気配が無いし.

 試合は開始直後は岡山ペース.湘南はアウェイかつあんな山奥まで来たこともありコンディションが悪そうだった.しかもこの日は湿度の高さもありかなり厳しそうに見えた.けれども防戦一方という感じではなく様子を見ているようだった.

 そんな相手を楽にさせたのは岡山のFW.ボールに触りたがるこのFWは保坂とポジションがかぶることが多く,つまりその際には湘南DFラインに岡山の選手はいない状態で,湘南DFは楽にプレーさせた.そしてこのFWはボールを受けても落とすだけでターンする気配も無い.相手は落としの次の攻撃に身構えればいいのだから楽そうだった.
 更にボールが無いときもDFの3~4m手前に身構え,味方がドリブルで仕掛けてきてもスペースを作る動きも裏へ抜ける動きもなく,味方MFが前を向いてボールを持ったときもボールを触りに来るか待つか.DFの間を走る姿は最後まで見ることはできなかった.
 そしてこのFWはせっかく良い位置でボールを受けても崩しきる前に判断悪くミドルシュート….一体どういう形でボールを受けてどのように点を取るつもりなのだろうか?2回試合を見て考えたが全くイメージが涌かなかった.「誰みたいなFW?」と聞かれて答える自信が無い.


 そんなこともありペースを掴みきれない岡山.対する湘南はタイミングを見計らってスピードある攻撃を仕掛けて1点取ってしまえばいいというある種岡山を舐めたサッカー.ゆっくりとしたリスタートやスローインで岡山の攻撃をいなしながらそのタイミングを待っているように見えた.

 試合は後半に動く.明らかに岡山の足が止まり始め,特に三原は90分試合に出たことも無くかなり疲労の色が見えていた.更に休養明けの小野は休養しているかのような動き.この2人の交替をなぜしないのか?と思っているうちに失点….
 尾崎がいつものように前に進んで手詰まりになってバックパスを選択したところを奪われ相手の攻撃が始まった.小野が中途半端な位置にいて上がってきた田原をフリーにし,そのままゴール前に侵入させて終わり.この日は選手起用も交代策も褒められたものではなかった.
 そしてその後の岡山の選手交代も疑問が残った.この日最も相手にとって嫌な存在だった保坂を交代させ,残った三原は足を攣ってしまった.対する湘南は疲れた岡山に対し阿倍やトゥットを投入しDFラインを押し下げ岡山の中盤を無力化させた.ベンチの力の差も結果に反映されたと思う.

 しかし田原のシュートは見事だった.膝から下を素早く振りタイミングをずらしてゴール.シュートに工夫の無い岡山の選手には見習って欲しいものだ.


 というわけで連敗記録を5に伸ばしたこの試合.あの出来の悪さの相手に勝ち点を取れないというのはかなり重症だと思う.少なくとも勝ち点1はとらなければいけない試合だった.これを「内容は良くなっている」と言っているようではプロでは戦えないだろう.

 それでは勝手に採点.

喜山(4.5)同じことの繰り返し.次がラストチャンス.
小林優(5.5)動けるようになった.
保坂(6.0)守備の負担が減れば良いみたい.
三原(5.5)初の先発.次は90分間戦う気持ちを持って欲しい.
小野(4.5)攻守とも中途半端なプレーが続いた.
竹田(5.5)アンカーとしては一番いいかも.
尾崎(4.0)攻守とも軽いプレーの連発.戦う気持ちが見えない.
澤口(4.5)パスミスが多すぎる.
野本(5.0)遅れ気味の反応で危ない場面を招いている.
植田(6.0)攻撃的な姿勢は評価したい.
李(5.0)もっと落ち着いたプレーを.

玉林(-.-)特に変化も無く
川原(-.-)見せ場無く
武田(-.-)ベンチでイライラしたと思う.