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第14節 鳥取戦

2013-05-31 11:19:57 | ファジアーノ岡山
 強豪山形から一転下位に沈む鳥取との陰陽ダービー.前にも書いたが,鳥取と岡山に因縁も糞も無いし距離以上に遠い場所なので関係も薄く,ダービーと言われてもピンとこない.とは言えアウェイの中では近いので多くのサポーターが行くが.ちなみに関西からも近いので行きたかったが今年も行けず.いつか行きたいスタジアムだ.

     荒田
   押谷  関戸
石原 仙石  千明 澤口
 植田  竹田  後藤
     中林

 前節絶好調だった田所が体調不良で石原に.そのためか右サイドは守備的な澤口という布陣.久々にFWに荒田・押谷が並んだ.

 鳥取は下位に沈むが,岡山は彼らのように前への圧力の強いチームはあまり得意では無い.しかもダービーなので気合を入れてくる.対戦成績や現在の順位以上に嫌な相手だ.
 試合は鳥取が10戦勝利無しということで非常にアグレッシブなサッカーをしてきた.対する岡山は長短のパスを組み合わせて相手をいなしながらチャンスをうかがう.ただゴールへダイレクトへ進んでくる鳥取の方が脅威に感じた.ああいうプレーは岡山に不足している部分だ.特に関戸や仙石には意識して欲しい部分だ.

 この日チームがうまくいかなかったのはサイドの部分だろう.田所が不在だったので右サイドに澤口が入り左に石原となった.そのため右からのクロスはチャンスに繋がらなかった.そして左サイドは予想外に機能しなかった.守備はある程度仕方ないが,攻撃も左足でクロスを上げられないので中へ切り込むばかりで,それも相手にチェックされてほとんど機能しなかった.どうして結果を出している久木田を使わないのか?気に食わない部分があるのかもしれないが久木田を使わない理由は分からない.

 それでもそこそこチャンスを作れたのは鳥取の調子が良くないからだ.勝てなかったのはFWの連携が熟成されていないことと押谷のコンディションとオフザボールの動きに課題があるからだ.特に2トップにした時間帯はそれが目立った.
 対する鳥取はFWには永里,久保と良い選手がいるし,チーム全体も走れていた.小村監督は新任だがしっかりしたチームを作っている印象だ.チームと監督に経験が加われば結構良いチームになりそうだった.しかも3バックに変更したてで,今どんどんチームが上がっている状態なので,今後は岡山以外も結構苦戦すると思う.

 というスコアレスドロー.相手の順位を考えると勝利が欲しい試合だったが,ダービーなんで岡山以外が対するときより難しい面があった.とは言え上位を目指すには痛い引き分けだった.早いところ栃木と長崎くらいは上回りたいところだ.それでは勝手に採点.

荒田(5.5)決めるべきところを外せばこういう結果
押谷(5.0)細かなところの精度が不足
関戸(5.0)低いし横が多い
石原(5.0)使った方が悪い
仙石(5.5)攻撃参加と縦パスのタイミングはもう少し改善が必要
千明(5.0)ちょっと守備的になりすぎてリズムが作れなかった
澤口(5.5)守備は満点.攻撃は…
植田(6.0)ヘディングは入ったと思ったが
竹田(6.0)カバーリングだけは素晴らしい
後藤(5.5)攻撃的だが不安定
中林(6.5)勝ち点をもぎ取った

久木田(6.0)クレバーにプレーした.先発で見たい
桑田(5.5)失敗してもいいからシュートを撃てば良い
三村(5.5)可能性を感じさせて欲しい

影山(5.0)
 石原の起用は完全に疑問.2トップにしたときの前線の守備も不安定.ロングボールを狙う相手にリトリートするのもアリだったと思う.

第13節 山形戦

2013-05-29 01:17:07 | ファジアーノ岡山
 前節の初敗戦を引きずりたくない上に,GW最終日で多くの客が来たことを考えても勝利したい試合だった.とは言え相手はJ1経験豊富な山形で昨年は最も怖いチームだった.そう簡単に勝てる相手ではない.逆にこの試合に勝てれば今季の結果はまぐれでは無いと考えてもいいだろう.

     押谷
   石原  関戸
田所 島田  千明 澤口
 植田  竹田  後藤
     中林

 4人メンバーを変えてきた.ここまでは勝ってるチームは変えないというセオリーに沿ったのか?いやあの監督に限ってそんなことは無い.しかも攻撃でブレーキになっていた田所は交代させず.荒田不在も得点力に不安が残す.

 試合が始まるとそんな不安は一気に吹き飛ばされた.開始直後に田所から押谷へ素晴らしいグラウンダーのクロス.田所のクロスも良かったし,押谷の動きも良かった.特にこの日の押谷は何度も前を向くチャレンジをし相手に嫌がられていた.起点となった石原もこの日は狭いスペースできっちりボールを受け,なおかつ前への意識を高く持ったプレーが何度もあった.そのひとつがこの得点に繋がったのだろう.
 ただ不安は守備にあった.特にセットプレーで山形はゾーンの外からの飛び込みを重視し岡山のこぼれ球への反応の鈍さ,ライン押し上げの遅さを突いてセカンドボールも支配した.そして失点.必然だった.

 そこからは押されっぱなしだった.J1経験チームだけあってシュートレンジが長い.そして精度が高い.神戸で感じたものと同質の怖さがあった.しかも岡山の対応が悪い.細かなところを楽してルーズになっていたために普段できることができなかった感じだった.あの時間帯に失点しなかったのはラッキーとしか言いようが無い.
 そんな中で田所が長い距離を走りDFラインの裏へ抜ける動きをして見事な右足ゴール.山形にしてみれば事故みたいな失点だったと思う.ただそのおかげで試合はどんどんオープンになっていく.そういう試合は結構得意なファジアーノ.スペースができ始めたところを久々の先発の澤口が(ミスは多かったが)見事なゴールで3-1.

 山形相手に3得点1失点で試合を終われれば今年の強さは本物だった.前半3-1で終えれていればそうなる可能性もあった.しかしこの日の試合はあのまま終わる感じは無かった.とにかく山形の攻撃は良かった.斜めに走る動きでスペースを上手く作り,嫌なところでボールを受ける.そこに対して久々のコンビのボランチは上手くマークをしきれない.岡山もああいうプレーをして欲しいものだ.
 そんないつ失点してもおかしく無い状況で澤口が準備のできてない島田へスローインをし,それを島田がミスしてそこから失点.試合勘とか言う問題じゃないプレーだった.

 3-2で後半.スコアがこのまま動かないとは全く思わなかった.つまりあと1点は必要だった.しかし山形は更にギアを上げ中央とサイドをうまく使ってきた.とにかく欧州的な前に前にと来る山形の攻撃は岡山にとって脅威だった.そんな中でかなり粘ったのだが植田と千明の間のスペースを使われてPKを奪われ3-3.
 大事な後半の点を先に奪われ,内容も悪かったので敗戦が頭に浮かぶ.でも足を止めずに走れば…,と思っていたら先に岡山の方が足が止まり始めた.久しぶりで試合の体力が不足していたり,山形の攻撃の対応で消耗していたためだろう.
 そんな中で交代で入った久木田が左サイドを上手く突破しクロス.やっぱ彼は判断が良いし,やりきるプレーが良い.このプレーが試合を決めた.

 久木田のクロスがこぼれたところに田所が走りこむ.彼がボールをヒットするまでの僅かな時間,「ぉぉぉぉぉ…」とスタジアムにうめき声のような歓声が響き,右足でシュートを放った瞬間,それが歓喜の雄たけびに変わった.神戸戦に続き何ともドラマチックな試合.漫画なら安っぽすぎる演出といわれるくらいの.そんな素晴らしいゴールが決まる.感動サッカー.変な代名詞が思い浮かんでいた.

 という4-3の勝利.まずこの試合で勝てたこと,連敗しなかったこと,上についていけたことが非常に大きい.そして多くの観客の前でこんな面白いゲームを見せられたことは更に大きい.好調と聞いて初観戦の人も多くいただろう.この試合の雰囲気はJリーグやJ2,そしてファジアーノに対する色々な先入観を壊すのに十分だったと思う.
 逆にこの日勝利はあの雰囲気のおかげだ.神戸でも思ったが,多くの人が「何かが起こる」と期待する雰囲気はそれを現実にしてしまう.特にJ2のような何かが不足しているチーム同士の試合では,その力は大きい.

 ちなみにこの日最も良かったのは澤口のインタビューだ.試合に出れなくて悔しかった.その鬱憤を晴らした.そんな素直なコメントとあんな笑顔は中々見れるもんじゃない.チームにはそれだけ競争がある.そういうチームは間違いなく強くなる.今季どういう結果になろうと新しいステージへ踏み出したことだけは間違いない.怖がらず進んで欲しい.それでは勝手に採点.

押谷(7.0)祝初ゴール.初めて機能した感じ.
石原(6.0)もっと判断が良ければもっと早く試合は決まっていた
関戸(6.0)バランスとテンポを考えていたが消える時間も多い.
田所(8.0)MOM.自分の見る目が無かったことを反省した
島田(5.0)守備に課題
千明(6.0)もう少し目立てないと
澤口(6.5)得点以外でミスが多かった
植田(5.0)ケアレスミスを連発
竹田(6.0)バランスを保てなかった
後藤(5.5)細かなミスが多い
中林(6.5)3失点だが5失点していてもおかしくなかった

荒田(6.0)出ると起点になれる
久木田(6.5)試合を決めるアシスト
近藤(6.0)そろそろ先発しても良い時期か

影山(6.5)
 守備崩壊を止められないまま時間を過ごしたのはどうかと思うが,この大事な試合を勝利できたのは大きい

第12節 栃木戦

2013-05-15 18:52:02 | ファジアーノ岡山
 ビッグマッチのあとはどこかの漫画ではないが気が抜ける.こればっかりは仕方ない.こういうときにあっさり無敗記録は途切れるのだろう.
 しかし対戦相手は同期昇格の栃木.ファジアーノとは全く異なる補強の仕方でお金にものを言わせるように感じる部分はどうしても好きになれない.そもそもGWに晴れていて順位も良いのに5000人も観客を呼べないようなチームに上を行かしたくない.まあ一番好きじゃないのはここの監督かもしれないが.とにかく「どうせ負けるならほかのチームが良いなぁ」と思いならがの観戦.

     荒田
   関戸  桑田
田所 仙石  千明 田中
 植田  竹田  後藤
     中林

 連戦なのにメンバーを変えないのはいつものこと.このポリシーだけはちょっとよく分からない.

 この日は試合前に感じていた不安が杞憂と思わせるほど攻撃が機能した.多くの人がボールに絡み,なおかつ縦への攻撃が効果的に繰り出される.走る距離も,スペースへの動きもかなり良く感じさせられた.ある意味前節のドラマチックな試合を引きずり過ぎているのでは,と感じるほどだった.自信過剰になっているような.

 その予感は的中した.栃木は前半の間上手く岡山の攻撃をかわし,後半にスイッチを入れてきた.とは言え前半で得点できていればこの試合は完全に岡山のものだった.得点できなかったことで栃木の戦略が勝ったということだ.この辺りは表裏一体なので仕方が無い.
 もし前節のダービーが無ければこの試合は引き分けだった可能性が高い.もっと慎重に前半プレーし後半最後まで走りきれていただろうからだ.いつも以上にハイテンションなプレー,前節のハイテンションな戦いに加え連戦,そして高めの温度と遠いアウェイ.これらが試合を決めてしまった.もちろんそれを考慮した戦い方を選択する必要があるのだが.

 栃木は後ろで回して岡山のFWを走らせ,そこからロングボールというやり方で効果的に岡山から体力を奪った.そしてFWから順番に,桑田,関戸と足が止まった.体力が持ち味の田所でさえ切り替えが遅くなっていた.前線はボールを持てず,DFは押し上げられず.気づけばPA付近で防戦一方という試合になってしまった.それでも試合終了間際まで0-0で粘ったのは選手の意識の高さの賜物だ.普通なら弱気になって失点を重ねていた試合だ.

 という0-1の敗戦.今季の初敗戦がGWになるなんて,5月まで負けずにいるなんて,開幕の長崎戦を見たときには全く思わなかった.初勝利がこの時期まで遅れてしまうかも,とは思っていたが.
 何にせよそれ程注目されないアウェイであっさりと負けたのはある意味今後に引きずられなくて良かったのかもしれない.それでは勝手に採点.

荒田(5.5)お疲れの中最低限の仕事
関戸(5.0)ちょっと足が止まるのが早い
桑田(4.5)サッカーはゴールするゲーム
田所(5.0)自慢の体力もこの日は発揮できず
仙石(5.5)劣勢を吹き飛ばす力が欲しい
千明(5.5)遠藤でも走るってのを忘れないで欲しい
田中(5.0)慣れからかプレーがちょっと雑に
植田(5.0)怖さと積極性が混在
竹田(5.0)この日は不安定だった
後藤(4.5)失点時はマーク外すほどの場面ではなかった
中林(6.0)すばらしい位置取りで失点を最小に抑えた

石原(5.5)途中出場ならもっとシュートを打ちたい
久木田(5.5)不慣れなポジションを良くこなした
押谷(5.0)失点の起点.もう少し使いやすい選手に

影山(5.0)
 こういう試合まで勝とうというのは無理だが,だったら梃入れとか戦力拡充とかテーマは持てたはず.

第11節 神戸戦

2013-05-05 23:35:57 | ファジアーノ岡山
 20年前に開幕したJリーグ.岡山にもJリーグチームを作ろうという動きがあった.当時のJSLの2部にあった川崎製鉄水島サッカー部を母体にしようというものだった.そのニュースを聞いて「岡山にプロなんて無理だって」と思ったのをよく覚えている(当時の多くの岡山人の感情もそんなもんだったと思う).
 そのチームは神戸に移りヴィッセルと名づけられた.その時プロを諦め岡山に残った選手を受け入れたのが1975年に設立されていた川崎製鉄水島サッカー部のOBチームのRFK.そのチームは10年後にファジアーノ岡山となる(HPにこの経緯や歴史は載せるべきだと思う).
 つまりこの2チームは全く同じチームをルーツとしている.ファジアーノを応援し始めたとき「J1で,ウィングでファジアーノとの試合を見れたら感動するだろうなぁ」と思ったのを覚えている.残念ながら初対戦はJ2になったがその光景に感動してしまった.



 このような同じチームをルーツとした対戦はJリーグでは初めてで結構歴史的な出来事だと思うのだがリーグが大して盛り上げる様子がなかったのは残念だ.とは言えこの2チームに「因縁」というほどの関係は無い.岡山にチームを取られたという気持ちがあまり無いからだ.あの時岡山にJリーグチームができていても失敗は目に見えていた(その失敗は神戸が背負ってくれたが)し,川鉄のチームで岡山のチームでなかったからだろう.もしファジアーノがJ昇格するときに奪われていたらとんでもない因縁になったと思うが.


     荒田
   関戸  桑田
田所 仙石  千明 田中
  植田 竹田 後藤
     中林

 相手は橋本も小川もエスティバンも河本も北本もいない.それでも田代やポポ,マジーニョ,相馬,山本がいてJ2ではひとつ抜けた戦力だ.いつものように5バックにしたところで守りきれる相手ではない.粘って守って相手が疲れてから勝負するくらいしか勝機は見出せなかった.「ボロ負けしなけりゃいいや」という気持ちで観戦した.しかしスタジアムが家から近いってのは良い.

 この日神戸と同等以上のサポーターが詰め掛けたスタジアムは異常な雰囲気だった.完全にのまれている選手が数名いた.しかも神戸の選手のプレー精度が違う.シュートの射程距離が長いし枠へ飛ぶ.ボールコントロール範囲も広いし走る距離も長い.守から攻の切り替えも速い.攻撃されるたびに失点しそうな雰囲気さえあった.
 だったら足が止まるまで粘るしかない.しかしスタジアムの雰囲気がそれを許さなかった.戻りオフサイドに気を取られて田代に抜け出され失点.想定していなかった要因でプランを崩されてしまった.

 とは言え岡山の攻撃は前に出てくる神戸とは相性が良かったので結構可能性は感じられた.しかしそこは経験も力もある相手.DFをかわしてもGKも良い(中林を相手にするチームはこういう気分なんだろう).とにかくこれ以上失点せずにあわよくば同点にして前半を終えたい.多分選手も同じことを思っていたと思う.けれど動きの硬い守備陣はミスを重ねてしまう.田所は不用意に高い位置を取った上に戻りも遅かった.そして植田は田所が戻っていると思ってプレーしていた.そんな単純な連携ミスで失点を重ねた.もったいない3失点だった.

 試合前の思いとは大きく異なるHTに「ボロ負け,やっぱ神戸は強い」と知人へ伝えた.得点力の無いチームに同点を望むこともできない.イライラしていたポポを退場させれば得点できるかもしれなかったが,それでも田所のできが酷いので久木田か島田を入れるくらいしないと得点は厳しそうだった.

 後半は田中の動きは読まれ始めサイド攻撃は消され,良い動きをしていた桑田は途中交代.交代した押谷もイライラがたまるばかり.ポポもイライラしていたが冷静になってしまった.神戸は足が止まり始めてはいたが,さすがに経験あるチームで上手くコントロールしていた.
 試合は残り15分.あとから考えるとここまで失点をしなかったのが大きかった.そしてこの日最も怖かったマジーニョが怪我で消え田代も足を攣っていた.残り15分で0-3だというのになーんとなくスタジアムは変な空気だった.岡山のサポーターを含めた「1点取ってやろう」という強い思いがそうさせていたのだと思う.対して神戸は試合を終わらせるモード.このギャップが奇跡を生んだ.

 押谷のクロスバー直撃のシュートがスイッチになり,久木田,石原の投入で完全にスタジアムの雰囲気がおかしくなってきた.ちょっとしたプレーでも大歓声が上がる.「そんな甘くないよ」というネガティブな気持ちも打ち消されるくらいに.そして生まれた久木田のゴールはスタジアムを恐ろしい空間に変えた.その空気は前半岡山のミスを誘ったように経験の少ない神戸のDFのミスも誘った.2点目が入るとスタジアムが岡山のホームに変わった.
 そこからはスタジアムが選手を動かしたと思う.何か起きてしまうんじゃないか?そんな空気が本当に奇跡を起こしてしまった.その瞬間のスタジアムの凄まじい雰囲気は言葉にはできない.絶対逆にはなりたくないものだった.これまでスタジアムで見たどの試合よりも劇的な試合だった.

 単なる隣県の上位対決だった神戸と川鉄ルーツをサポーターを含め意識していた岡山.それがこの劇的な試合になった一番大きな要因だろう.実力差の少ないJリーグはサポーター,クラブを含めた力が勝負を分ける.そんな試合だった.
 帰り道は電車までざわつきが納まらなかった.「ただの引き分けやない」「負けたみたい」「すげぇ試合」「岡山にはでかいやろ」と.

 岡山というあまり知らないチームが,ビックリするほど客を連れてきて,そしてこんな試合をする.この対戦がどういうものかを伝えられたのではないか?これから積み重ねていく歴史のスタートとしては最高の試合だった.歴史はメディアが作るものじゃないし.何年後かにJリーグを代表する重みのある対戦になって欲しい.それには強くならないと神戸は遠くに行ってしまう.それにあのスタジアムのようなすばらしい舞台を岡山に作るためにも強くならないと.
 それでは勝手に採点.

荒田(7.0)最後の最後はさすが
関戸(6.0)少し前にいけるようになった
桑田(6.0)周りがもっとうまく使わないと
田所(4.0)気持ちが空回りした
仙石(5.5)ビルドアップが上手く出来ず
千明(5.0)持てると思って失う場面が多すぎた
田中(5.5)後半は見切られた
植田(4.5)立ち上がりからミスばかり
竹田(5.0)これまで隠れていたミスをさらけ出された
後藤(5.5)崩れた左に比べれば良かった
中林(5.5)この日の失点はお手上げだった

押谷(6.5)ようやく一仕事
石原(6.5)久しぶりに冷静にパスが出せた
久木田(8.0)MOM.あそこで冷静にシュートできたらどこでもいける

影山(6.0)
 前半の守備面修正の遅さは駄目すぎだが,後半の勝負のタイミングは見事だった.