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第35節 愛媛戦

2012-09-28 01:13:10 | ファジアーノ岡山
 昼の試合で上位が破れ,この試合に勝てば一気にプレーオフ圏内が現実的になる.相手はずっと勝てていない愛媛.絶好のチャンスと言って良いだろう.とは言えそういうときに負けるのがファジアーノ.それを払拭できなければプレーオフなんて出る資格は無いんだろう.

     川又
   キム  石原
田所 千明  仙石 澤口
 後藤  竹田  篠原
     中林

 植田がまだベンチにも入れないという状況.ということでメンバーは前節の通り.

 試合は立ち上がりは悪くなく,前節の好調を持ち込めたかに思えた.しかし愛媛は岡山以上に必死だった.球際で負けるうちに徐々に押し込まれるようになった.とは言え相手に決定機を作られていたわけではなく,どうにか状況を打破しようとゲームをコントロールしていた.
 この日の愛媛は切り替えが非常に速かった.守備はなかなかスペースをくれないし,攻撃は素早い.そして攻撃でスピードを上げられた瞬間に田所が対応をミスして失点.この1点は単なる1点でなく,愛媛を勇気付け,そして自信を取り戻すきっかけとなる得点だった.

 得点して愛媛はペースを落とすどころか,どんどん上げてきた.とにかくこの日は縦パスを全く入れさせてくれない.なので中央から攻撃が全くできず,そしてサイドは1対1で負ける.完全に手詰まり状態に陥ってしまった. 
 ペースを変えられず,相手を引き出してカウンター,ということもできず.ロングボールは通用しないし高さも足りない.それどころかカウンターを警戒してボランチは思い切って前に絡めない.
 結局はミラーゲームなので1対1で勝てればマークはずれるのだが,相手に勝負をかけることをほとんどせず.そしてパスをまわすだけでは,低い位置にブロックを作った相手にとっては怖さも無く得点も生まれない.

 という0-1の試合.「こういうときに負けるのがファジアーノ」の典型的な試合.プレーオフは絶望的だが仕方ない.そういう試合だったし,そういうチームなのだから.本気でプレーオフを狙っている戦い方ではなかった.
 そろそろ来季の話に話題を移しても良い時期になった.今のシステムを続けるならシャドーに得点力のある選手もしくは1対1で勝負できる選手,ボランチに機動力のある選手の補強が必要だろう.まぁまずは監督をどうするか,から始まるが.
 それでは勝手に採点.

川又(5.0)故郷で今季最低に近いプレー
キム(4.5)厳しいマークに存在感なし
石原(4.0)致命的な雑さ
田所(5.0)疲れが目立った
千明(4.5)判断ミスが目立ち試合を止めた
仙石(4.5)ピッチの真ん中でボールを蹴るだけ
澤口(3.5)ボールを追わない澤口に存在価値は無い
篠原(4.0)くだらないファールやミスの連続
竹田(6.0)出来ることはやっていた
後藤(5.5)簡単に裏を何度も突かれた
中林(5.5)ノーチャンスだった

関戸(5.0)狭いスペースで何ら目立たず
田中(6.0)祝デビュー.ちょっとだけ魅力的な動きがあった
上條(5.5)狭いスペースでチャレンジを続けた
真子,服部,大屋,桑田

影山(5.0)
 手詰まり状態の攻撃に何らきっかけを与えられなかった.結局システムチェンジもほとんど使わないまま

第34節 湘南戦

2012-09-24 09:39:59 | ファジアーノ岡山
 台風が近づいている中,未だ勝ったことの無い相手との試合.しかも4戦勝利なし.何とも悪いタイミングだ.大体帰りの電車が止まったらどうする?そんな様々な壁を乗り越えて現地へ.快晴だった関西とは一転し岡山は風は強く天気も悪かった.スタジアムへの道中もJFL時代のような寂しい人の数で屋台も並ばなくてもいいほどだった.「ガラガラだろうね」と思って中へ入ると意外にいる.7000人越え.高校生やサッカースクールの子供が目立ったが,それでもあの天気であの動員は立派なものだ.

 この日は入場曲がどこかの高校のブラスバンドの生演奏.以前このブログで「演奏とかの機会を与えて,ついでに興味を持ってもらえたらいいね」みたいなことを書いたが,ここの影響じゃないにしろそれが実現したのを生で見ることができて非常に良かった.しかも演奏のレベルも高く迫力もあった.あの子らにしても7000人の前で演奏する機会はそうそう無いだろうから非常に良い機会だったと思う.
 またハーフタイムにはチアリーディングもあった.これまではチアは無駄に元気な意味が全く理解できなかったのだが,生で初めて見てちょっと理解できた気がする.とにかく練習量が演技ににじみ出ていたのに感心した.やっぱり生で見ることは大事だ.もちろんサッカーも.台風の中来たかいがあった.

 というわけでこの日の先発は次の通り.

     川又
   石原  キム
田所 千明  仙石 澤口
 後藤  竹田  篠原
     中林

 体調不良の植田不在が気になるところだ.また前節とメンバーが変わっておらず,疲労も気になるところ.

 苦手な湘南相手で,しかも立ち上がりに篠原が余計なFKを与えてピンチを迎え,その後も湘南が速い攻撃で岡山を攻めた.しかし10分くらいに初めて川又に縦パスが入ってから急に岡山がラインを高く保ち相手を押し込めるようになった.
 それでも得点できず「形は悪くないんだけどなぁ」とつぶやきながら見ていたときに,こぼれ球を拾った仙石がワンツーで前に走りこみ見事にコントロールしたシュートをゴール右上に決める.彼のJ初得点もそうだったが,彼が前に出たときは非常に綺麗な形を見せる.あの回数をもっと増やせれば本当に良い選手になるだろう.

 その見事な得点のあともファジアーノの時間は続く.そして右サイドを崩して中央へ流し,川又のスルーパスを田所がゴール.これも良い形だった.ただ個人的には石原のプレーがとても気になった.右サイドでパスを受け,そんなにプレッシャーがきつくないのに無駄なタッチで相手に時間を与え,仕方なく横へ流した(結果的にゴールに繋がったのだが).あのポジションでボールを受けるなら,まずシュートを考えたボールタッチをして欲しかった.

 湘南は前半にもかかわらず2枚交代.ちょっと町田戦が頭に浮かんだ.相手がシステムを変えてきたときにどれだけ対応できるか?と思っていたら前半ATにカウンターから川又がゴール.これで試合は決まった.ただこの時も石原がドリブルもスピードに乗り切れず.この日の石原はこのとき以外でもカウンターで躊躇するような思い切りの悪さが気になって仕方なかった.

 後半は町田戦のごとく完全に湘南ペースになってしまった.両サイドを押し込まれ5バックになってしまった.多分高山が前半から出ていたら負けていた試合だろう.右サイドを攻められまくり,澤口も篠原も最後まで彼のところを抑えることができないままだった.

 という今季初の3得点での快勝,とまでは行かなかったが勝ったことに満足できる試合.ただ篠原は前半から狙われ続け,攻撃でもビルドアップでも相変わらず難しいところを狙いすぎる.もう少し試合を読む力が必要だろう.逆に竹田はこの日非常に良かった.脅威と考えていたキリノを見事に押さえ込み,守備からビルドアップまで非常に良くプレーしていた.ちょっとこれからは見る目を変えてもいいのかもしれない.
 何にせよ,台風の中で湘南から初勝利した試合を見れたので機嫌よく勝手に採点.

川又(7.0)1G1A.決めるところを決める素晴らしさ
石原(5.0)この日は得点を取らないと駄目だった
キム(6.0)お疲れモードだったが前半は見事
田所(6.5)昔は入り口のとこで呼び込みやってたのにうまくなったねぇ,という印象
千明(6.5)見事なゲームコントロール
仙石(6.5)ああいう得点を何度も見たい
澤口(5.5)高山にやられすぎた
後藤(6.0)ちょっと突っ込みすぎなところもある
竹田(7.0)MOM.安心して見れた
篠原(5.0)それでも良くなってきている
中林(6.5)相変わらずの守備力

関戸(6.0)相手へ流れかけたペースを少し戻した
上條(5.0)何ら仕事できず
三村(-.-)ちょっと残念な出来
真子,服部,大屋,田中
影山(6.0)
 相手のシステム変更への対応は,疲労した選手の入れ替えだけだったのは残念.後半に得点できていれば最高だった

第33節 甲府戦

2012-09-18 01:24:12 | ファジアーノ岡山
 リーグ戦は3戦勝ち無しだが天皇杯で快勝しその勢いで再度リーグ戦も建て直し,首位甲府も倒したいところ.とは言え植田は出場停止で守備に不安が残る.この日の先発は次のとおり.

     川又
   石原  キム
田所 千明  仙石 澤口
 後藤  竹田  篠原
     中林

 千明が復帰し,中盤に関しては万全というところ.

 試合開始直後に「石原のできがこの試合を決めるなぁ」と感じた.というのも甲府はちょっと低めにラインを設定し守備を固めていたからだ.スペースが少ないところで川又とキムは勝負できる.けれど彼らだけで崩せる相手では無いことはすぐに分かったからだ.つまりもう一枚,石原が攻撃で生きなければ難しい相手のように感じた.
 そして攻撃さえ機能すれば勝利できる相手とも感じた.それは甲府は相変わらずダビィ頼みの攻撃であり,それなら防ぐことも可能だと思ったからだ.ただ気になるのは前回いなかったちっちゃいおっさん.彼のドリブルはめちゃくちゃ上手いしパスも出せる.そこを抑えるためにダビィが手薄になってしまうと大量失点もある.ただあのちっちゃいおっさんはG大阪時代からボールを持ちすぎ,また感情的になりすぎる傾向があった.更に今は歳をとって体力も失われ切れも衰えているはず.彼を理解して戦えば十分に可能性はあると感じた.

 試合は首位相手に岡山がややペースを握りながら進んでいった.けれど最後は崩させない甲府.やはり石原が鍵になったのだが相変わらず生きない.なので攻撃に幅が生まれないしゴール前の人数も少ない.その上彼にボールを入れるとロストしカウンターの起点になっていた.こうして良い戦い方をしながら最後をこじ開けられないもどかしい試合となった.

 甲府は昔のようなパスサッカーは身を潜め,縦へ速い攻撃が主体となっている.しかもスペースが無いと機能しないサッカーで,岡山が守備的戦い方をしてれば押さえ込めていただろう.
 そんな中でこの日一番のミスを犯したのは監督だ.負けている状態で選手を入れ替えない.そして交代も服部を入れるなど意味不明.そして最後の一枚はロスタイム直前.自ら時間を殺して勝負に勝つつもりだったのだろうか.

 という0-1の敗戦で4試合勝利無し.プレーオフ進出は絶望的だ.首位に対しても良い試合ができるのにプレーオフ進出黄色信号.今のチームは自分たちのサッカーをすることで精一杯で,勝利するため,昇格するための戦いまではマスターできていないのだろう.しかも「戦力的にも,経験的にもまだ駄目でも仕方ない」という空気も感じる.この先このチームには勝つこと,昇格することを求められるようになり,選手は普段からそういう中に身を置いて戦わなければならなくなる.今の空気に馴染んで変えられない選手は脱落していくだろう.そしてそれを植えつけられない監督も.特に石原はその自覚を強く持たないと,残念な選手で終わってしまうだろう.

 今季の楽しみは名古屋戦だけになるのか,それとも再度追い上げられるか.次の試合がキーポイントになるだろう.というわけで勝手に採点.

川又(5.5)あれだけあれば決めてほしい
石原(4.0)何らプレッシャーになれず
キム(5.5)シュート精度に欠けた
田所(5.0)全体的に動きが重かった
千明(5.5)縦パスが少なかった
仙石(5.5)もう少し攻撃に絡む必要がある
澤口(5.5)攻撃のセンスがあれば
後藤(5.5)安定感に欠けた
竹田(5.0)DFラインの前が空いた
篠原(5.0)無理に狙いすぎるのは相変わらず
中林(5.0)残念だがあれは判断ミス

関戸(5.5)悪くは無いが途中交代の役目は果たせず
服部(-.-)久しぶりだがあれで何かできるはずがない
三村(-.-)目的不明の交代
真子,大屋,チアゴ,上條

影山(4.0)
 いつもながらの交代策.策が外れるだけなら良いが自ら負けに行くような交代は論外だ.試合中に冷静さを欠いているように感じる.

第32節 町田戦

2012-09-07 22:59:22 | ファジアーノ岡山
 2戦勝ち無しで迎えた町田戦.プレーオフ進出を目指すなら下位相手に勝ち点を取りこぼすことは絶対にあってはならない.しかしこの日はこのところ不動のCBであった植田が出場停止.それに追い討ちをかけるように千明が急遽出場回避.先発は次のようになった.

     川又
   石原  キム
田所 大屋  仙石 澤口
 篠原  竹田  後藤
     中林

 篠原は前回出場したときは決して良いパフォーマンスではなかった.とは言え他にCBはいない.選手層の薄さを強く感じさせられた.ボランチにも神戸から来た大屋が控えていたが加入して時間が短い.また千明のリズムでゲームを作っている今のチームで彼の代わりは簡単ではない.それでも存在感を見せないとJ1から来た選手としての価値は無いのだが.ただ神戸時代を見ているのでそんな期待はしていない.

 試合はファジアーノがペースを握り,ほぼ試合を支配した状態で高い位置でのプレッシャーからボールを奪い先制した.このチームの調子のバロメータはゴール前へのグラウンダーでの縦パスだと思う.そこにいる川又やキムに縦へボールを何度も入れられたら他の攻撃も大体上手くいく.この日はまさにそんなプレーが続き,それを保てば楽に勝利できる状況だった.
 そんな中不安だったのはやはり代わりに入った選手だった.篠原は田所や竹田との連携が悪く常にバランスが悪かった.大屋は攻撃的なプレーをするが連携が合わないし,無理なパスやシュートが目立った.そのためボランチを経由したいつもの攻撃は影を潜めてしまった.それでも町田は上手く対応できずにいてくれたので助かっていた.
 しかし町田はメンバーチェンジにより体制を立て直してきたことで,一気にその不安な部分が露呈した.相手が4バックにしたからか,それとも先制したからかは分からないが,両WBがDFラインに吸収され非常に守備的な戦い方になってしまった.そこで篠原のいる左サイドは狙われるように攻められ,また千明不在でボールの納まらないボランチは攻守で存在感を失っていた.

 極端にボール保持時間の短くなった岡山.ボールを保持することで失点を減らしていたチームがその状況で耐えられるはずも無く逆転された.特に2失点目は相手のスローインの際に完全に集中を失ったことによるもので,今季の中では最低に分類されるプレーだった.
 その後篠原をチアゴに代えて4-1-2-3のような形にしてようやくチームは活気を取り戻した.あのくらい前に力をかけ続けていればこんな無様な試合をすることは無かっただろう.
 ただそれでもこの日は石原が最悪のできで,ボールを失ったりシュートが外れるのはまだ我慢できるが,サイドになった後のクロスの質の低さはプロ失格だった.
 右からの攻撃は完全に諦めていると,後ろから澤口が丁寧にクロスを上げてあっさり同点に.町田の守備は決して固くなかったのであのくらいの精度があればゴールは見えていたのだ.それを何度も捨てていた石原のプレーは本当に酷いものだった.

 という2-2の試合.「よく負けなかったな」という気持ちと「普通にしていれば楽勝だった」という気持ちが入り混じっていた.最低でも控え選手は「これで駄目だったらもうチャンスは無い」というくらい危機感溢れるプレーを見せて欲しかったが不発に終わった.
 というわけで今シーズンの終わりが見え始めてしまった.最低でも一桁順位にはなって欲しいが.天皇杯で富山を倒して名古屋にジャイアントキリングして,チームの知名度を上げる方に力を入れてもいいかもしれない.というわけで勝手に採点.

川又(5.0)得点できたはず
石原(3.5)プロで生き残れるかどうかの瀬戸際
キム(6.5)ミスも多かったが勝負強さを見せた
田所(5.5)らしくない思い切りの無さ
大屋(4.0)J2でも目立たなかった
仙石(5.5)ボールに触れなかった
澤口(6.0)SBが一番向いている
篠原(4.0)いつまでも若手気分ならそこまで
竹田(5.5)意図の無いパスが多く,連携ミスも多かった
後藤(5.0)単純ミスでピンチを招いた
中林(6.0)もっと失点していてもおかしくなかった

関戸(6.0)ペースを奪い返したのは評価
チアゴ(6.0)簡単にプレーして脅威になった
上條(4.5)何も成し遂げないまま時間だけ過ぎている
真子,服部,三村

影山(4.5)
 攻撃的な交代策で同点にしたというのか,消極的な対応で同点で終わったというのか.何にしろこの時期にこういう試合は駄目だ.