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第4節 札幌戦

2010-03-29 18:15:55 | ファジアーノ岡山
 先週の練習でキムが怪我,尚且つ前節良い動きを見せていた小寺が欠場という苦しい状況.今季守備を安定させていた原動力はキムと近藤であり,そのひとりが欠ければ守備が不安定になることは避けられない.
 その上キムの代わりに入ったのがJ初出場・初先発の宮田.予想通り序盤はミスを連発したり人への寄せの緩さも目立った.ボールの失い方の悪さも目立った.開幕戦で短時間でもピッチに入れていればもう少しすんなりと試合に入れたのだろうが.あれは大きな采配ミスだったと思う.それでも昨季のボランチより質が上がっているので昨季よりはマシな守備だった.

 対する攻撃陣は小林,喜山と先発メンバーが代わり連携が不安視されたが,その不安通りとなった.前の4人とボランチの関係がはっきりせず細かな連携ができず.特に喜山がどういった役割で起用されているかは試合を最後まで見てもわからなかった.それがチームの攻撃から迫力を失わせていたように思う.
 喜山は西野からのこぼれ球を受けるような動きは全く見られなかったし,ボランチがボールを持っても相手ボランチに並んでポジショニングしてボールを引き出す動きがない.結局ボランチの位置まで下がってボールを受けて後ろに返す.サイドが深い位置までボールを持ち込んでもゴール前から離れたところにポジショニングして全く脅威にならず….
 昨季のボランチの癖が抜けていないのかトップ下・セカンドトップという役割からは程遠く,全体のバランスを優先したプレーだった.そんなプレーをトップ下の選手がするので逆にチームのバランスを壊していた.結局シュート0どころかシュートチャンスにさえ絡まなかった.

 このように攻撃が機能しないまま時間が過ぎた.トップ下がゴール前に行かないので両SHが高い位置まで行く必要があったファジアーノはサイドのバランスが崩れ,特にそれが目立った左サイドを狙われて失点.ここに関して試合中に修正の指示が無かったのは残念だった.

 1点を失い攻撃も機能しない.後半に入る時点でメンバーチェンジを含めた修正が必要だったが戦術的な変化は無く交代も相手よりも遅い時間となった.喜山を下げて岸田を中央にするか,中野を入れて2トップにするか.もう少し早い決断が必要だったと思う.良質なクロスを上げられる小林が去った後に中野を入れても効果は薄かったと思う.


 という形で0-2の敗戦.良かったのは岸田の積極性くらいか.この日の札幌は良くなく,特に後半は完全に足が止まっていただけに,得点できなかったことはかなり深刻だ.W杯の中断期間までに何とか修正したいが今のところ望みは薄そうだ.

 というわけで今季の審判の判定基準は大失敗だなと思いながら勝手に採点.

西野(5.5)周囲ともう少し合えば
小林(5.0)流れの中では昨年よりマシになっているが
喜山(4.5)前のプレーが好きなんじゃないの?
岸田(6.0)セカンドトップの方がいいのかも
福本(5.0)一つ目のプロの壁か
宮田(5.0)祝初出場.足が止まるのが早かった
田所(4.5)前へのパスの精度が悪く,守備も裏を取られすぎた
澤口(6.0)もう一つ精度が上がれば
野本(4.5)人への弱さは治らないだろう
近藤(5.5)小さなミスが多い
真子(5.5)好セーブもあったが

新中(4.0)ボールが生きているのに目を離すのは最悪のプレー
中野(-.-)いきなり怪我は…

影山(4.5)
 相変わらず交代が遅く,その交代も効果的と言えない.主力が欠けたアウェイなら,それなりの戦い方も考えるべき

第3節 熊本戦

2010-03-25 12:44:59 | ファジアーノ岡山
 ここまで1勝1敗の五分.悪くない滑り出しと言えるが内容は勝利した愛媛戦を含めとても楽観的になれるようなものでは無かった.ただこの2試合はピッチが悪かったり相手との実力差が大きかったりしたのでまだチームの実力は読めない部分がある.と言う意味で実力差も大きくない今節の熊本は現在の実力を測るという意味で良い相手だ(と言っても藤田や南がいるチームなのだが).

 先発は前節と同じ.ただ岸田をサイドに出して小寺をトップ下に入れた.また控えには喜山,川原が今季初のベンチ入り.昨季決して良いとは言えないシーズンを過ごした彼らの出来も気になるところだ.

 試合は両監督の予想通り5分5分,いや4.5対6.5で熊本が上回った感じだった.特に攻守の切り替えは相手が上で,その証拠にFWにボールを当てられたセカンドボールの多くは相手に渡っていた.
 対する岡山は西野にボールを当てても2列目との距離感が悪くボールを失うことが多かった.そのためにボールを保持する時間が少なく常に走り続けるようないつもの悪いサッカーが展開された.

 今のファジアーノはショートパスを多用して攻撃するスタイルだ.ただこれは選手の実力が劣り1対1では勝負に勝てないために選ばれたチーム戦術だと思う.なるべく1対1の局面を避けるような.ある意味世界に対応するための代表のサッカーには通じる部分がある.
 そんなスタイルだからボールを持つと第1の選択肢はパスになる.相手を避けるように.だから相手は怖く無いし陣形も乱れない.だから数的優位を作れずパスを出す側・受ける側とも厳しい状況下におかれる.当然縦パスは更に確率が低くなる.

 今のままではゴール前までボールが行かないままだろう.やはりサッカーは1対1が基本.今のファジアーノに最も欠けている部分だろう.とにかくもっと前に向いて勝負して,それで駄目ならパス,というくらいでないと.事実1対1で勝負していた小寺や岸田がボールを持つとチャンスに繋がることが多かった.

 と言う試合.今のチームはこの日の熊本みたいなサッカーをしたいのだろう.ただあれだと岡山からも得点が取れないようなものになるが.あそこにアクセントを加えられる選手が必要だろう.
 その候補の1人,喜山が今季初出場した.昨季全く機能しなかったSHでの出場だったが,昨季と同様に下がってボールを受けたがる悪い癖が出ていた.ただ昨季より前を向く意識は出てきたようにも感じた.今のプレーはレベルの低い俊輔といった感じ.つまり相手には怖くないプレーヤーだろう.多分妹尾が復帰すれば彼の居場所はなくなるのではないだろうか?ゴール前で勝負するプレースタイルを確立しないとベンチ争いしか出来ないように思う.

 それでは勝手に採点.

西野(5.5)落とすパスをもっと丁寧に
岸田(6.0)仕掛け,裏を狙う動きともに良かった.あとはシュート
小寺(6.0)プレーに自信が見えるようになった.もっと攻撃的に
新中(5.0)今のままでは監督のお気に入り選手だから,と言われる
福本(5.5)多少ミスが目立った.守備のカバーは良い
キム(5.0)守備は良いが攻撃は課題がかなり多い
田所(5.5)攻守に頑張ったが縦へのパスの精度が低い
澤口(6.0)特に守備は安定していた
野本(5.0)相変わらず人への守備が弱い
近藤(6.5)守備もフィードも良い
真子(6.0)最初のセットプレーは前節の反省を生かしていた

喜山(5.0)特に騒ぐような選手になれていない
小林(5.0)使われ方が悪く得意のクロスを上げる先が無かった
川原(-.-)評価なし

影山(5.0)
 開幕3戦でPKによる1得点は大きな課題.前の選手がいなくなった状態での小林の投入は失策だった.選手交代はもう少し改善が必要.

第2節 横浜戦

2010-03-18 23:33:22 | ファジアーノ岡山
 相手は昨年下位を争ったチーム.とは言え今季は横浜の皮をかぶった鳥栖だ(色も似てるし).そこに大黒,寺田とJ1でも通用する選手を補強しているのだから弱いはずが無い.
 対するファジアーノは前節と同じ先発メンバー.ただ控え選手は若干の入れ替えがあった.李に代わり廣永が岡山で初めて控えに入り,野田が外れ植田がベンチ入りした.

 試合は立ち上がりから横浜の強烈なプレスにより防戦一方だった.全くリズムが作れない中,CKのこぼれ球を拾った寺田に対し新中が危ない位置にも関わらず無意味なファールした.そして案の定そのFKから失点した.そしてそれは決勝点となった.つまり敗因の殆どは新中のこのファールになる.必死だったのかもしれないが結果として非常にお粗末なプレーだったことに変わりは無い.単なる状況判断力の不足だろう.
 またこのFKで経験が浅いわけで無い野本が,絶対に失点してはいけない時間帯にマークを外してしまったのも見逃せない.昨季何度この時間帯に失点して劣勢に試合を運んだのか?同じことを繰り返す選手を使い続ける監督にも責任がある.

 立ち上がりの失点.特に今季は昨季以上に攻撃力に期待ができないので先制されれば昨年より厳しいのは自明だ.つまり絶対に避けなければならない展開を自ら作ってしまった.しかもこのチームにはもう1つ課題がある.立ち上がりの10分に得点できないことだ.昨年1年を通して無得点.そしてこの日はその記録を53試合に更新した.
 それどころかこの日は20分くらいまで全くサッカーができなかった.ただでさえ悪い序盤に失点したことで更にチームが動揺したことが原因だった.

 逆に先制した横浜はDF4人がきっちりとラインを作り中盤では強烈にプレッシング.岡山のサイドの選手を挟み込み攻撃の起点を作らせない.攻撃はFW+αという感じ.そんな相手になれば余計に岡山の攻撃は機能しない.結局PAで勝負できのは数回だった.実力差に自滅が加わる.1万人の前で見せる試合ではないだろう.

 もちろん昨年より良くなっている点もある.縦パスの質は上がっていると思うしグラウンドも広く使える場面も増え,速攻も機能しはじめた.そしてワンタッチのパス交換もできている.それでもまだまだレベルが低い.
 特に西野と他の選手の距離感が悪いのが目立つ.西野が楔に入ってもその落としを受けられないためにボールキープができない.更に西野以外に起点になれる選手がいないことも問題だ.ここは早く補強が必要だろう・・・,と思ったら補強があった.期待したい.

 更にドリブラーの不足も大きな問題だ.妹尾のようにボールを前に運べ勝負できる選手がいないために全体の押し上げがうまくいかない.この日も横浜と比べてラインの低さが目立っていた.それに加えSHの身体能力不足も目立つ.見るからに弱い.小寺は攻撃で光るプレーがあるからまだしも新中は….
 そして更なる問題は流れを変えられる控え選手不足だ.この日も出井と臼井を投入したが何ら機能することなく試合を終えた.特に後半は横浜もスペースを与えてくれていただけにもったいなかった.


 という試合.今季も苦労することを予感させる試合だった.全体のレベルアップはもちろん,もっとプロとしての自覚を強くして欲しい.それでは勝手に採点.

西野(5.5)孤軍奮闘.ただシュートはもっとしたい
岸田(5.5)サイドの方が生きる選手だと思う.
小寺(5.5)攻守とも軽いプレーを減らせば.
新中(4.0)致命的なミスを犯した.足元の弱さも致命的
福本(6.0)プレスのキツイ場面での精度を上げたい
キム(5.0)攻撃の判断の遅さ,パスミスの多さが目立った
田所(5.0)悪くは無いが効果的とはいえなかった
澤口(4.5)ミスが目立った.去年以上を目指して欲しい
野本(4.0)プレーの質はもう上がらないだろう
近藤(5.5)まだ連携に不安がある
真子(5.5)DFとの連携に怖さがある

出井(4.5)祝初出場.ただ何をしていたかは知らない
臼井(-.-)評価なし

影山(5.0)
 フィニッシュへのイメージを早く構築する必要がある.落ち着きの無い試合への対応も求められる.2戦連続で交代が遅かったのはいただけない.

第1節 愛媛戦

2010-03-11 00:47:45 | ファジアーノ岡山
 開幕戦.とは言えe2の放送は翌日朝7時だったので情報遮断して1日遅れの開幕.録画でも良いからその日のうちに放送してほしいものだ.・・・と思っていたら2節は2日後の放送が初回!e2はちょっと人を馬鹿にしていると思う.スタジアムに行けってことか?関西からはホームでもそんな気楽に行けないんだけど・・・.

 この日の先発に残った昨季の主力は,怪我人がいるとは言え西野,野本,澤口のたった3人.昨季トップの選手を含めても真子,小寺,田所の6人.ガラリとチームが変わった印象だ.残る先発はネクスト組の新中,そして岸田,キム,福本,近藤という新戦力.控えには昨季主力の李,野田,小林とネクストの西原,臼井,出井,そして新戦力の宮田というフレッシュなメンバーとなった.
 昨季最下位のチームなのでこのくらいの変化が無いと今季は期待できないし、北九州市長杯で見た選手に関して言えば妥当な選択という印象だ.
 ちなみにネクスト組のベンチ入りは小寺も入れれば4人.監督交代の影響もあるがセカンドチームを作った成果が出たと思う.2年目でこの成果は見事だろう.反対していた人も少しは褒めてあげて欲しいものだ.ネクストが無ければこの4人はいない可能性もあったわけだし.


 試合は前半はJデビューの選手や新加入選手が多いこともあり,選手に硬さが見られ落ち着きの無い展開となった.ボールを大事にするサッカーと聞いていたがロングボールが多く,なおかつボールが収まらない.ちょっと不安になる内容.
 ただこれは濡れたピッチの中でのアウェイということを考慮した戦いだったのかもしれない.というのも昨年の雨の試合は技術の差が顕著になって勝負になってなかったからだ.

 チームの昨年からの変化を感じられたのは先制後.ピッチ状態や風下ということ,そして愛媛の中盤が厚いことを考慮して完全にロングボール主体のカウンターに徹した部分だ.先制したアウェイの戦い方のお手本のような感じだった.昨年ならもっと馬鹿正直に戦っていたと思う.
 その中でも昨年と異なったのはカウンターが機能したこと.昨年はカウンターが全く形にならなかったのだから大きな変化だ.特に裏を狙った動きが(カウンター以外でも)頻繁に見られたことは大きな変化だろう.

 もう1つの大きな変化は中央の安定だ.ボランチ2人と近藤の加入で中央が一気に固まった印象だった.またボランチが攻撃でもうまく攻撃を組み立てられるようになったのも大きい.普通に他のチームのサッカーを見ているような気分だった.逆に昨年は普通からは程遠い中盤だったと改めて感じさせられた.
 彼らを含め新加入選手が結果を残したことは,昨年の主力は怪我人を含めて厳しい立場になったことを意味する.同レベルのプレーではこの日の選手が優先されるのだから.このことがチーム内の競争を激しくして更なるレベルアップに繋がることを期待したい.

 と言う試合.開幕戦の勝利なんて正直想像もしていなかったので思った以上に感動してしまった.既に去年の1/8を達成したわけだし.最も良かったのはあれだけメンバーが変わっても最後まで全力で戦い抜く姿勢が薄れていなかったことだ.人が変わってもファジアーノのスタイルが変わっていないというのは本当に意味のあることだと思う.

 というわけで今年も勝手に採点していこうと思う.初勝利なので少し高め.

MOM
福本(6.5)
 今後を期待して.やっぱり良い選手だった.ただまだ良くなると思う.後半見せようなスルーパスは昨季51試合あっても見た記憶がない.セットプレーで蹴る落ちる球も中々魅力的.次は前半から落ち着いたプレーを見せて欲しい.

西野(6.5)祝復帰,祝今季初ゴール.この得点が持つ意味は大きい
岸田(6.0)もう少し存在感が欲しかった
小寺(5.5)守備ができない分もう少し攻撃の切れが欲しい
新中(5.5)サイドに開くと手詰まりな感じがある.
キム(6.5)守備を引き締め,ボールの展開も良かった.
田所(6.5)運動量もあり守備もしっかりしていた
澤口(6.5)ここは落ち着いて見れる
野本(6.0)無失点なので
近藤(6.0)ちょっとミスが多かったがそれ以外は良かったので
真子(6.0)何度か怖いプレーもあったがセービングは良かった.

臼井(5.0)守備で安易に飛び込み大ピンチを招いた
小林(5.5)存在感をアピールできず

影山(6.5)初勝利だが内容はまだまだ.3人目の交代は遅すぎた.

バーレーン戦

2010-03-05 23:08:35 | Sports:football(A代表)
 エースの立場を築きつつある岡崎が今年初得点を挙げ,なおかつ新戦力として期待されている本田がダメ押しゴール.それだけ聞いたらこの試合は間違いなく合格点だろう.ただこの日はW杯イヤーの国際Aマッチデー.そんな日にグループリーグの相手を想定した相手と戦うこともできずにアジアカップの予選をバーレーンと戦う.
W杯レベルからは程遠く,なおかつGLのどの相手ともタイプが異なる.しかもアウェイ日本に消化試合として来る海外組もいない1.5軍….こんな相手と試合をしている時点で,どんな試合をしようと合格も糞も無いだろう.東アジアで3位にしかなれない監督を続投させ,しかもこのマッチメイク.協会会長はよく偉そうな顔をしてチームを評価できるものだ.自分が最も不合格なのに.

 そんな試合.見所は本田と森本くらい.欧州組を招集できる数少ないチャンスなので,岡田もいつもとは異なり新しい選手を起用した.ただ森本だけは,ここ4戦の不振あおり受けた.今年に入り岡崎が無得点だったからだ.今ではエース格の岡崎.このまま不調を続けられては更にW杯への不安が増す.こういう弱い相手で得点をとらせておく必要があった.
 ただこういった負の連鎖は「タイムマシンが無い」ので仕方ないし,今から改善するしか無い.しかし岡田はタイムマシンが無いことをどうも理解していないようだ.この日も「いつもの」CB.しかも岩政は召集さえしていない.欧州組のいる攻撃陣はともかく,CBは変えられたはず.「岩政の次の出場はW杯本戦」と書いたがそれが実現しそうな感じだ.
 岡田は,選手がW杯メンバーに選ばれるために抵抗できない状態で好き勝手やっているイメージだ.


 ちなみにこの日の内容はどうだったか?ぶっつけ本番だったので本田とそれ以外の選手の連携は悪かった.けれど全体としてゴールへ向かう気持ちは出ていた.ただPA付近で1.5軍のバーレーンとどれだけ戦っていたか?と考えると満足いくものではない.
 それどころか唯一高い位置で戦っていた本田に対しHTに岡田は「もっと下がって受けろ」なんて指示を出した.そのため後半からは一気に攻撃は停滞しチームはリズムを失った.本田の良いところはPA付近でボールを収められ,そして前を向けることだ.それがチームにリズムを生んでいた.岡田は一体何を見ていたのだろうか?

 そしてそんな本田を裏へ走らせようとする中村という選手もいた.本田のタイミングでパスを出さないためにチャンスを何度か潰したり,別の選手への無理なパスを相手に奪われたりしていた.尚且つ後半は足を止めた.昨年夏ごろから落ちてきたコンディションは戻らないままだ.
 スペインで通用しない理由は明白だ.エスパニョールの紅白戦よりも厳しくない相手で,マークを嫌がり下がり,ボールも納まらない.相手も抜けない.パスも後ろへ.まあ他の選手と同じJで戦うことで彼の今が明確になるだろう.それでも監督が岡田だとどうしようもないが.

 ちなみに岡田が愛してやまない守備陣だが,格下の1.5軍相手にも危うい場面,W杯レベルの相手ならば失点という場面を何度か作った.中澤はともかくこの5試合の田中のプレーは酷いものだ.この日も無意味でタイミングの悪いオーバーラップでバランスを崩すなど軽率なプレーが何度も見られた.彼のプレーを抑制できない監督の責任も重大だ.

 結局本田と森本以外に見所はなかった.収穫は格下相手に欧州組が調整できたことだけ.そんな試合だった.チーム作りは難しいし,遠回りすることも何度もあるだろう.遠回りしてもゴールへ向かっていればいいが今の日本にはゴールが見えていない.遠回りでなく迷い彷徨っているようだ.


 この試合,負けて監督解任なんて話もその筋ではあったようだ.もしそんなことを考えていたとしたら協会会長は救いようが無い.リミット(しかもかなりワーストの)は韓国戦だった.それを超えたのだからもう心中するしか無い.そんなこともわかっていないのだろうか?
 もう手遅れなのだ.ジーコの時と同じなのだ.ドイツを繰り返すのだ.4年前に反省しなかったために4年を無駄にするのだ.相当な幸運が無い限り.協会会長は今から6月に向け責任のとり方を考えておくべきだ.


 この日の深夜にオシムの特集の再放送があったのは偶然なんだろうか?あの頃の千葉が色んな意味でJのベストチームだった.あんなサッカーが見れれば負けても悔いはなかったのだが.世界の舞台で悔いのある戦いを2回も繰り返すなんて.