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第36節 京都戦

2011-11-30 22:21:06 | ファジアーノ岡山
 この週に天皇杯C大阪戦があった.行こうと思えば行けたのだが止めた.未来を感じられない今のチームにはいくら勝利しても複雑な気持ちになってしまいそうだったからだ.いや正確にはたまたま上手くいって影山が再評価されたりしたら…,なんてことが頭に浮かんだからだ.チームは応援したいのだが.

 この日は好調京都との対戦.厳しい試合になると思ったがそのとおりになった.開始からしばらくは京都に押し込まれる.たまにペースを奪いかけても個人能力で上回る京都が個人能力で一気にペースを引き戻してしまう.ただ大木監督のチームらしく守備はそこまでタイトではない.そしてスペースがあるとファジアーノはある程度攻撃が機能する.
 特にこの日はチアゴが復帰したことで前線に2つ起点ができた.これにより後ろからの押し上げもでき,楔に入ったところに3人目の動きが機能的にできていた.特にボランチの良いタイミングでの押し上げは攻撃の鍵となっていた.この日は京都のプレーを含め,前節と異なりプロらしいゲームが出来ていた.

 失点は不運だった.ただその直前の植田の甘いプレーは見過ごすことはできないだろう.ただそこからも下を向くことなく能力で上回る京都の攻撃を防ぎながら攻撃を続けたことで同点のゴールが生まれた.そしてここでもチアゴとキムという二つの起点が効果的に機能し,特にキムの前を向く動きがゴールを生んだと言っても良いだろう.
 後半は風上に立って押し込めるか?と思ったが,前半以上に京都に押し込まれる.しばらくは攻撃もできない状況が続いた.しかしそこでも守備を粘り,少しずつペースを握る時間が増えていった.京都の足が止まり始め更にスペースが増えはじめたときに2点目が生まれた.あのセットプレーの時は見ていて「点取るかもね」と自然と思うくらい雰囲気があった.

 という2-1の逆転勝利で2連勝.チーム初のシーズン複数回の連勝だ.ただこの日の感想は「残念」だった.もっとこういうまともな選手起用を早い時期からやっていれば…,と思ったからだ.狭いスペースでチアゴ以外で唯一ボールを扱えるキムをボランチで起用し,何ら機能しない臼井をトップ下で使い続け,更にはボランチで機能しない竹田をミスを繰り返しても使い続けて….もっと早い時期から選手を見極められていたらチームの成熟はもっと早かっただろうし,もっと成績を残せていたと思う.そう思うと今更結果が出たところで素直に喜べない.本当に残念だ.
 では勝手に採点.

チアゴ(6.0)ゴールは決めたかった.不満を出しすぎ
妹尾(6.0)いつもより機能した
キム(6.5)相変わらず良いプレー
田所(6.0)ようやく戦力になれた
千明(6.5)MOM.いつもよりも前向きなプレーだった
仙石(6.5)もう1年お願いしたい
澤口(6.5)ミスを取り返し,全体としても良いプレー
植田(6.0)見事なゴール.それ以外では集中が欠けた
後藤(6.5)積極的なプレーは良い
一柳(6.0)不安定だがそれを気合で乗り越えた
真子(6.0)もう少し落ち着いてもいい

石原(5.5)流れを変えるほどではなかった.
岸田(6.0)積極的だった
久木田(-.-)時間稼ぎ
椎名,近藤,篠原,竹田

影山(6.0)
 これを続けられたら少しは見直したい



第35節 富山戦

2011-11-29 00:27:05 | ファジアーノ岡山
 鳥取戦から始まった下位シリーズ.この期間に2回目の対戦となる富山.この連戦を見る限り現状では富山が最も調子が悪いチームだ.前回の試合では調子の悪いときのファジアーノのような寂しい出来だった.とは言えそんなチームと引き分けたのがファジアーノ・・・.
 とにかくカウンターとセットプレーにだけ注意すればまず負けることは無い.そこを気をつけながらどう点を取るか?がこの日の見所だった.前節岐阜に情けない負け方をしたことを考えると,この試合は絶対に落とせない.

 しかし試合は富山ペースで始まった.とは言え怖さは殆ど無い.というのも前の選手が少ないからだ.なおかつ全体的に間延びしているため攻撃に厚みも無い…,と書いていてファジアーノのことを書いているような気分になる.富山のファンも苦労しているんだろう.こういうサッカーならあの観客数が普通だろう.岡山のファンはお人よしだ.
 相手のことを悪く書いていたが,それ以上に岡山のプレーは悪い.相手に押し込まれ全く攻撃の形ができていなかった.とにかく前でボールを持てないので後ろもなかなか押し上げられない.するとどんどん攻守の切り替えも遅くなり…,という負けパターンだった.

 とにかく前半は両チームとも驚くほど低調な出来.期待できる場面もハラハラさせられる場面も,そしてプロの技に魅了されることも無かった.苔口のスペースを消していたのかもしれないが,それにしても…,という出来だった.そこまでするほどの選手でも無いし.

 ただこの日は珍しく後半にチームを立て直すことができた.単に不足していた運動量が上がっただけなのだが,このレベルだとそれだけでも大きく変わる.
 しかしファジアーノのアウェイでのコンディションの悪さはどうにかならないものだろうか?夜行バスで乗り込んできているんじゃないの?と思うくらいアウェイではいつも体が重そうに見える.だから関東とか遠くのアウェイで良い結果が残せないのだろう.3年やってきて何ら改善が無いのも大きな問題だ.

 後半持ち直したファジアーノは,早い時間にキムがゴール.久木田が相手のDFに出来たギャップを上手く突いたことによりゴールが生まれた.向いているとは思えない1トップで彼は良くやっていると思う.

 結局2-0の勝利.勝って良かったというより,負けなくて良かったというのが正直な感想だ.こういう勝てる相手にちゃんと勝てたことは収穫だし,それがコンスタントにできるようにならなければJ1昇格争いなんて夢物語だ.とにかくこういう風に勝てるときにちゃんと勝つことを継続していく必要がある.

 この下位6連戦は3勝2分1敗.こう見るとやはり前節の敗戦がもったいない.震災のためにこのように偏ったスケジュールになった.これがもっと上手く分散されていれば…,と思いたくもなるが,あの中断が無ければシーズン序盤にもっと悲惨な結果になっていただろう.結局これが今の実力だ.それでは勝手に採点.

久木田(6.0)孤立しながらよく粘りボールを収めた
妹尾(6.0)いつもよりマシだったけど
キム(6.0)得点以外で消える場面が多かった
田所(5.0)大西に負けた
千明(5.5)攻撃が単調だった
仙石(5.5)攻撃面で良さが出なかった
澤口(6.0)このくらいで満足しなければ
植田(5.5)不安定な部分を見せた
後藤(5.5)もう少し連携をどうにかして欲しい
一柳(5.5)怖さが付きまとう
真子(6.0)悪い流れの中よく守った

岸田(6.5)MOM.最も前向きにプレーした
チアゴ(5.5)リハビリ
篠原(-.-)時間稼ぎ
椎名,近藤,竹田,山崎

影山(5.0)
 随所に今のサッカーの限界を感じさせた.今のやり方の中では上出来だとは思う

第34節 岐阜戦

2011-11-17 22:27:17 | ファジアーノ岡山
 ダントツ最下位の岐阜.とは言えファジアーノとの差が大きいとはとは言えない.特に攻撃は個人能力があり今調子に乗っている.対する岡山は得意の5バックでスペースを潰すドン引き守備.この攻守でどちらが上回るか?,そして守備の弱い岐阜と攻撃力の無い岡山のどちらがより弱いか?,という後ろ向きな戦いだ.
 外から見ればそういう戦いだが,とにかく中位を目指すと言うなら負けてはならない相手だし,負ければその目標は事実上絶たれることとなる.選手はどの程度目標に対して意識があるか?監督はどの程度モチベートできているか?そこが1つの注目点だった.

 試合はファジアーノペースで始まる.そして先制.岐阜は他のチームと比べスペースを与えてくれていた.おかげでその後も決定機を作り続けた.しかし追加点を奪えず.とは言え同じプレーを続けていれば決定力の無い岡山でもいつかは点を獲れる空気はあった.
 しかし続けることができなかった.どこか先制できた安堵感が漂い,厳しく行くべきところを厳しくいけなくなっていた.そうしているうちに走れなくなった.前半の30分過ぎなのに運動量が落ちてしまった.恥ずかしいプレーだった.
 彼らのプレーからは勝利に対する貪欲さは伝わってこなかった.迷走した1年を象徴するように試合の中で選手から統一した意思を感じられなかった.一体何を目標に戦っているのか.これには選手にも監督にも問題があった.
 この日の集中の低さは後半のATに相手にファールを与えたときにはっきり見えた.サイドに開いた選手に誰も付いていっていなかったのだ.あんな大詰めの場面で.その場面は守ったが,失点は時間の問題だった.

 対する岐阜は横断幕そのままの姿勢だった.このまま終わっていいのか?そう感じさせるプレーが随所に出ていた.そういえば岡山側でそういう横断幕は無い.現状に何も感じていないし伝えることも無いということなのだろうか?そんな温いスタジアムとこの日の選手のプレーはシンクロして見えた.

 いつもは監督の文句を書いていたが,この日はちょっと選手に関しても書きたくなった.岡山は練習環境は酷いし,新興チームで親会社も無くて給料も安いはず.どこかそんなことを言い訳にしていないだろうか?負けて当たり前という空気になっていないだろうか?
 間違いなく2年以内に練習場はでき環境は改善される.つまりもっと有能な選手がチームに入ってくる可能性は高まり,今後はそんな選手と競わなければならなくなる.そこで生き残れるほどのプレーをしているのだろうか?

 この日の審判は確かに酷かった.岡宏道はJリーグに値する審判では無い.けれどこの日の岡山の選手のプレーも,技術こそ3年前のチームよ
り上がったが,Jリーグに値するプレーではなかった.残念ながら.
 もちろん影山の指揮力はJリーグのレベルからは程遠かった.決定力こそ欠いたがプレー内容は良かった石原をHTで変えて試合を壊した.しかも勝っている状況で「とにかく前に出せ」と指示して「すぐに失うな」と言う.彼はコンピューターゲームの監督をやった方が良いだろう.とは言え前半で足の止まる選手は論外だろう.
 最下位に無様な逆転負け.守備の弱い岐阜から1得点というのは重症だし,最下位相手に先制しながら逆転負けというのはもう論外だろう.これでどうやって「不甲斐ないとまでは思っていない」と言えるのだろう.

 この時期は例年通り新しい戦力が出てくることを期待して試合を見る.しかし影山はそんな選手は起用しないし,今年は期待できる選手もいない.だから今年は来季の監督を考えることで現実逃避している.小林,城福,ポポビッチ,風間,前田…,と言う風に.昨年と同じように真っ先に影山の契約更新が出たら…,正直なところ応援するモチベーションは無い.3年も苦痛を味あわせるようなクラブで無いと思いたい.胸を張って知り合いに紹介できるクラブになって欲しいのだが.

 それでは勝手に採点.

妹尾(4.5)得点だけ.後ろにドリブルとパスをするだけ.怖さ無し
石原(5.5)キムが持ったときの受け方が課題
キム(6.0)前で起点になり続けた
田所(4.0)攻守とも満足できないもの
千明(5.5)特に守備で良いポジショニングだった
仙石(6.0)一番頑張ってるのがレンタル選手とは
澤口(5.0)攻撃面で貢献できず
後藤(5.0)慣れない左でミスが目立った
イリアン(5.0)ルーズな部分が目立った
一柳(5.0)1対1で弱さを見せる
真子(5.5)2点ともノーチャンスだった

久木田(4.5)悪い時間に出て周りに呑まれた
チアゴ(4.5)何も出来ず
岸田(5.0)ノーチャンスだった

椎名,近藤,竹田,山崎

影山(4.0)
 選手のプレーを含め能力不足だろう.G大阪くらいの選手がいれば何かできるかもしれないが,ファジアーノでもうできることは無い.

第33節 横浜FC戦

2011-11-13 01:29:02 | ファジアーノ岡山
 相手は10戦勝ち無し.下位に沈む相手は確実に倒したい.そう思うがここ2戦の勝ちきれないチームを見ると期待値も下がる.少なくともこの日も得点に苦しむことは予想された.
 それにしても前節初得点をあげた石原を先発起用しないのは理解できなかった.妹尾が良いプレーをしていたならともかく.本当にこの監督の選手起用は理解に苦しむ.選手もモチベーションの維持に苦労しているだろう.どうすれば起用されるか全く分からないのだから.

 こんな具合でいつものようにフラストレーションを貯めながら観戦していた.前半は立ち上がりこそ悪くなかったがその後は防戦一方.確かに相手の方が選手のレベルは高い…,そうでもない.DFラインは代表選手を中心に充実し,ボランチはファジアーノ過去最高レベルの2人.トップ下のキムは唯一他クラブから引き抜かれそうな選手.これだけでも今までに比べれば相当マシだ.ここだけなら他のチームに劣っていると言うほどではない.もちろんその他のポジション,特に両サイドとトップが大きく見劣りするが,ファジアーノの1年目と比較すればワーストでもない.なのにどうしてここまで一方的になるのか.攻撃はいつまで機能しないのか.
 最近対戦するチームの監督の「岡山はカウンターのチーム」というコメントを聞くたび恥ずかしく,情けなくなる.何の特徴も無い単なる引きこもりサッカーとは言いにくいから「カウンター」と言われているのだ.そもそも速攻のときにスピードを保ってボールを扱える選手がいないから殆どカウンターは決まったことは無いし,この日も何度もチャンスを潰していた.

 というわけでいつも通り期待の出来ない攻撃.下位チームに対しても機能しないのだから重症だ.一体誰と戦おうとしているのだろうか?今の岡山の攻撃が通じるチームはJリーグには存在しないように思う.選手はもう補強できないので変えられるのは戦術だけなのだが,いつも同じことの繰り返し.成熟するどころか研究されていくだけ.本当に絶望的状況だ.
 昨年同様「早くシーズンが終わってほしい」と思うが,今年はそれに加えて「何ぼシーズン終わっても影山が来年も残ったらもう1年絶望し続けるのか…」と将来の希望さえ持てない辛さがある.どんな選手が来ても,どれだけ練習設備が整っても,影山では….

 そんなネガティブな感情が支配する中,想像外のゴールが生まれた.色々な偶然が重なったが,植田の身体能力の高さがそのひとつの要因だろう.ネガティブな思いも,この日の酷い試合内容も忘れさせる強烈なインパクトだった.

 と言う試合.この試合は植田の世界最長距離ヘディングシュートに酔っても良いだろう.これだけ岡山のチームが報道されたのは久木田加入以来だ.植田にしても一柳にしても年代別代表を経験したような選手.表舞台を去って長い時間を過ごしている.ちょっとレギュラーな報道だが,こうやって表舞台の空気を思い出すことで新しいモチベーションになれば良いと思う.そもそも3年やっていて相手のミスで得点したのも初めてじゃないだろうか?たまにはいいだろう.

 個人的に最低限の目標としていた10勝を達成した.ただこれは「影山が指揮する」ということを踏まえて相当ハードルを下げたものだった.「誰が指揮しても今のメンバーなら達成できるだろう」というものだ.本当の目標は3番目の勝ち点50だった.混戦の今季,それが達成できていれば大きく世界は開けていたと思うと余計に残念だ.もしかすると桑田が怪我していなければ…,いやそれでも臼井を使っただろうから同じか.

 それでは勝手に採点.

久木田(5.0)もう少し視野を広く
妹尾(3.5)パスしか意識しないプレーが通じるわけが無い
キム(5.0)疲れからかミスが目立った
千明(5.0)仙石に負けていた
仙石(6.5)自信が人を変えたのだろうか?
田所(4.5)守備くらいしっかりしたい
澤口(5.0)攻撃の弱さが目立つ
植田(6.5)MOM.前半のミスも忘れておく
イリアン(6.0)球際に強さを見せた
後藤(6.0)積極的に力を発揮
真子(5.5)相手のミスに助けられた

石原(5.5)ここで決めておけば
山崎(5.0)途中から出てもインパクトは残したい
岸田(6.0)求められた守備はよくやった

影山(4.0)
 3バックの弱点へ対応したのは選手と言うが,では自分の目論むやり方と合っているのだろうか?攻撃は一体どうやって機能させるつもりなのだろうか.負けていても不思議ではない試合だった

第7節 富山戦

2011-11-04 22:22:50 | ファジアーノ岡山
 ホーム3連戦最後の試合.鳥取,愛媛,富山という相手を見ると最低でも2勝したいところだ.この日の相手は前節と同じく3バックだが,この日の相手は3-6-1で完全にシステムが同じ.システムに対する習熟度と個人能力がはっきり分かる試合になるだろう.

 ファジアーノはこの日相手のスピードを嫌がりストヤノフを外した.彼をアンタッチャブルにしないと言う点では良いと思うが,なぜこの日なのか?だったら他の試合でも….まぁ連戦で疲れていると思うことにする.それ以外にも右WBの澤口が出場停止で篠原が初先発.左WBは前節と変わらず田所.両サイドに不安を残す.ただ好調の仙石が復帰したことはプラスだろう.

 試合は本当にガチンコのぶつかり合い.ただ仙石,千明,キムの中央は富山より質が高く,特に仙石は好調を維持し切れたプレーを続けていた.このシステム同士の対戦だとボランチで上回れると優位に立てる.
 とは言え決定機を作れないファジアーノ.その要因の1つは両サイドの攻撃力の低さだった.両サイドに怖さが無いため相手の守備に余裕を持たせてしまった.特に相手の14番は質が低く,大西も攻撃的選手だっただけにそこを突けなかったのは残念だった.そしてもう1つの要因はそしてトップに入った岸田だ.特にスペースがある状況で高いスピードでボールを扱えないことで何度もチャンスを潰した.もう少しスピードを保ったプレーを出来ると思っていただけに残念だった.
 そのため速い攻撃はできず,サイドを使った攻撃もできず.得点の匂いはしなくは無いが,ゴール前にボールを持ち込めない時間が続いた.

 対する富山は正直全体の質が低かった.トップはボールを持てないし裏も狙えない,そこへのパスも質が低い.速攻も機能しない.まるで養子の悪いファジアーノを見ているような試合だった.こういう相手を見ると,ファジアーノの選手の質は決して低くないと感じる.それでこの順位と言うのはやはり原因は….しかしC大阪で全く通用してなかった苔口や江添が普通にできているのを見ると,J1とのレベル差を感じさせられる.

 お互いの質の低さで0-0で前半を終えた.どちらもゴールが遠い.そうなると試合が動くのはセットプレー.そして富山のサインプレーから失点してしまった.失点の可能性はセットプレーしか無かったのにそこでこんな形で….そういえばファジアーノはサインプレーってできただろうか?

 この相手に負けるのは本当にやばい.重症すぎる.そう思っていると右サイドをキムと岸田で崩して石原がゴール.同点なのに喜びすぎだが,22試合分ということとティーンエイジャーということで大目に見ておきたい.


 と言う引き分けの試合.本当に負けなくて良かった.それしか言いようが無い.昨年から継続している攻撃の形の無さ,速攻の稚拙さ.何らかのてこ入れが必要だ.植田と後藤の成長によりDFラインがセットプレー以外で安定しだしたので余計に目立ってしまう.
 ホーム3連戦で勝ち点5.1勝2分.対戦相手を考えれば落第点ギリギリの結果だろう.ギリギリアウトだけど.下から3番目とかを目指しているなら十分合格だ.しかし中位を目指すと言った以上,こういった相手には絶対に勝たなければならない.しかも都合よく相手は調子が悪かったのだから.それでは勝手に採点.

岸田(5.5)J2下位のFWならこれでいいと思う
石原(7.0)MOM.これをきっかけに落ち着きをもってほしい
キム(6.5)相変わらず良いプレー.
田所(5.0)致命的なミスはしなかった
千明(6.5)仙石とキムとでゲームを作った
仙石(7.0)このプレーが平均なら来年はいないと思う
篠原(5.5)攻撃はともかく,澤口と違う硬さを見せた
植田(6.5)スピードある相手を抑えるミッションに成功
後藤(6.0)サインプレーは気をつけたかった
一柳(6.0)危うさはあるが積極性もあって良い
真子(6.0)特に悪さも無く

久木田(6.0)キムとの相性の良さが見えた
妹尾(5.0)球離れの悪いプレー
椎名,イリアン,山崎,臼井,白谷

影山(4.5)
 引き分けは半分は選手の能力の低さ,半分は戦術の無さが原因だった.それでも選手は相手より能力があったのだから勝たせることができた試合だった.臼井のベンチ入りで-0.5

第32節 愛媛戦

2011-11-04 02:14:13 | ファジアーノ岡山
 5連戦の3戦め.自ずと疲労も溜まるがホームの連戦であるので相手よりマシ.しかも秋の気候.これで走れないとか言うならプロは止めたほうが良いだろう.

 相手は不調の愛媛.急造3バックで戦うとのこと.3バック同士であればシーズンで熟成させてきた岡山の方が上・・・のはず.そう思っての観戦.この日は小林が故障で欠場,前節素晴らしいプレーを見せた仙石が出場停止.その2人の代わりには田所と竹田が入った.田所はボランチの潰し屋に向いた選手でサイドの選手ではない思っているし,竹田は3バックの中央以外では守備的過ぎて使えない思っている.不向きなポジションで彼らを使うことを含めて,ベストでないメンバーでの影山の戦い方が注目点だった.

 試合開始直後はファジアーノが少し押し込んだ.3バック同士なので局面で勝てれば押し込める.しかし序盤は愛媛が引き気味だったために押し込めただけだった.ただそのとき岡山のバランスは良くなく後ろの距離感が悪かった.そこへ一発ロングボールを蹴られ,簡単に崩されて失点…,と思ったらオフサイド(では無いと思う).
 しかしこれをきっかけに岡山のDFは押上げができなくなってしまった.逆に3バックに慣れていない愛媛の方が陣形をコンパクトにしスペースを埋めていた.岡山はどんどん間延びして相手にスペースと時間を与えてしまっていた.
 特に竹田のポジショニングが悪く,DFのようなプレーを繰り返しチーム全体のバランスを崩してしまっていた.また田所のサイドの攻撃が全く機能しないことで攻撃のリズムも崩れてしまった(かと言って左サイドの守備が安定していたわけでもない).試合前の懸念であった2人が足を引っ張る形だった.

 ただ不調の愛媛は決定力に欠け攻撃に迫力が無く,お互いに攻めあぐねる状態が続いた.こうなるとセットプレーが鍵になる.つまり失点するだろう…と思っていたら後藤がゴール.良い時間帯の得点で,かなり勝利に近づく先制点と感じた.というのも愛媛には強力なフィニッシャーがいなかったので人数をかければある程度守備は計算できたからだ.


 しかしここでチームを暗転させるのが影山流である.HTに「このままでは追いつかれるぞ」と自らのチームにプレッシャーをかける.勝利に慣れていないチームにこういうことを言えば動きが硬くなるに決まっている.実際に後半は慎重になりすぎ,いつも以上に焦りを感じさせた.そこに畳み掛けるようにチームを悪化させるのが影山流.前でタメを作っていたキムと久木田を同時交代させ,なおかつ岸田と石原というどちらかといえば仕掛けるタイプ2人,いや妹尾を含めれば3人にしてしまった.これで流れは完全に愛媛のものだった.
 このとき代えるべきは竹田だった.ずっとポジショニングが悪く足も止まり始めていた.キムを1列下げるか山崎を入れるか.とにかく勝っていたのだから最も大事にすべきはバランスだった.穴を開けずに相手の穴が開くのを待てば良かった.しかしむやみに攻撃的にして自らバランスを崩す方向に動いたのだ.そういうことをするから勝てるチームになれないのだ.

 バランスを崩したチームに呼応するように田所がバランスを崩す盆プレーで失点した.「まだ最後の交代枠で流れを取り戻して…」.そんな希望をぶち壊すのが影山采配だったことを忘れていた.通常交代選手がカンスタに入ると歓声が上がる.しかしこの日は殆ど反応が無かった.それが全てだ.試合を壊すのが影山の仕事だ.ちなみに影山のコメントを読むと彼は臼井がタメを作る選手に見えるらしい.ミスをして攻撃を停滞させる選手にしか見えないのだが.最後は放り込む先もなくバックパスで試合を終えた.FW3人の平均身長は170も無かった.

 チームには期待したい.けれど影山が居る限りその期待は裏切られるだけだ.どう見ても彼に選手の観察眼があるとは思えない.戦術も急造3バックに対して見劣りするくらいだった.攻撃も場当たり的でいつまで経っても組織的にならない.普段の練習から問題を抱えていると思う.
 影山が居る限りこのチームは強くならないだろう.もしこの監督を来季も起用するつもりならJFLも覚悟すべきだろう.今季真っ先に補強すべきだと思っていたのだが,真っ先に契約したフロントを見ているとそれも覚悟の上なのかもしれない.

 というわけで思い出すのも嫌になるくらい価値の無い引き分けだったが勝手に採点.

久木田(5.5)よくやっている
妹尾(4.5)ゴール前は禁止されているのか?
キム(5.0)足が止まる時間が多かった
田所(2.0)全て落第点な上にミスから失点
千明(5.5)パスの出しどころに困った
竹田(3.5)無謀なポジショニング
澤口(5.5)悪くは無いが力不足
植田(6.0)よく押さえ思い切りもあった
イリアン(6.0)スピード以外はさすが
後藤(5.0)最後のバックパスは-1.0
真子(5.0)ゴールキックでリズムを壊す

石原(5.5)素直すぎるシュートはタイミングが取りやすい
岸田(5.0)ボールにあまり触れず
臼井(1.0)いつものようにミスした

椎名,一柳,山崎,白谷

影山(-1.0)
 采配ミスで勝利を引き分けにした.それ以上に観客に申し訳の立たない采配をした.事実を書くと悪口になってしまう