Motor Sports Sound

車とスポーツと音楽と

中国リーグ初優勝

2006-10-31 12:27:20 | Sports:football
 ファジアーノが何とか優勝した.

http://www.sanyo.oni.co.jp/kikaku/soccer/fagi/result/20061030.html
サッカー中国リーグ ファジアーノ初V 昇格懸け全国決勝大会へ

http://www.okanichi.co.jp/20061030130826.html
【サッカー・中国リーグ】ファジアーノ初V PK制し全国切符獲得 JFL昇格へ一歩

http://www.ksb.co.jp/newsweb/indexnews.asp?id=17583
ファジアーノ岡山とカマタマーレ讃岐が優勝!

 たくさん記事にしてもらってとてもありがたい.知名度向上にも繋がるし.KSBのサイトにもあるが,お隣も優勝したようだ.ただあちらはbjが始まるんで,サッカーはまた来年にでもお願いしたい.しかし記事の扱いが岡山に何ら関係ないタイガースの方が上なのは悲しいところだ.

 ちなみにファジアーノを知ったのは2年くらい前か?()Jリーグ開幕当初は岡山に住んでいて,それこそ「岡山にもJリーグチームを」なんてNHKでも放送されていたのを覚えている.どっか忘れたけどスタジアムを作ってJリーグチームを作るんだ!みたいな動きが出ていた.もちろんそれはJSLの川崎製鉄がある前提だった.
 若かったのでその内容の具体性はわからなかったが,「なんか夢見たいな話をしてるな.絶対無理」と思っていた.自分の周りでそんなことを話している奴は一人もいなかった.
 予想通り神戸にチームが掻っ攫われて「残念ながら・・・」といったニュースも覚えている.あれ以来岡山でJリーグはホントに夢のような話になった.


 今夢のような話が現実へと進んでいる.あの時よりもはるかに条件は悪いが,はるかに具体的に,地道に.スポーツ不毛の地岡山にも少しずつスポーツの文化が根付いてきている.これは湯の郷ベルやシーガルズの影響が大きいのだろう.


 ただJFLへの道はそんな甘くは無い.相手の一つは神戸.和多田と森岡がいる.天皇杯で横浜FC(2軍だったけど)を破った.ただ彼らは「Jリーグへアピールする場」と,個人でJリーグに戻ることを目的としている.そういうチームは崩れると弱そうなので,そこが狙い目になるか?地元なんだけどよく知らないんだけどね.

 そう思っているとファジアーノにも補強情報が!下の記事.

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061030-00000065-jij-spo
東京Vの上村らが移籍=J2

 変な時期の移籍.当然JFL参入争いのため.うちでは無いだろうと思ってみると,その下に他の選手の情報が.ファジアーノの名前がやふーに載ってるのにもおどろいたし,まさか東京Vからとは思わなかったので,2重に驚いた.

 実際の補強は4名.この団結したこの時期の補強が上手くいくかどうかは加入選手の態度次第だろう.しかし主将が最終節で「このメンバーでやるのも最後と思ってやる」というコメントを残していたが,それはこれを意識してのことだったのだろうか?


 上に上がれば当然ついていけない選手も出てくる.それがチームが強くなるという意味だ.強くなったとき,今の弱いチームを支えてくれた選手が誇れるようなチームにならなければならない.当然サポーターも協力してそういうクラブにしていかなければならないだろう.それが本当のサポートだろうし.
 いつかはJ1に.いつかはACLまで.そんなとき彼らがまたチームスタッフとしてでも戻ってこられるように.


 ・・・とそんな話はまずJFLに上がってからだ.

負けられない戦い

2006-10-30 00:46:48 | Sports:football
 Jリーグ日曜日分.

 まずG大阪と清水.G大阪も調子悪いが清水も大して良くは無い.しかし今節から藤本が復帰.これがどう影響するか?

 試合は一進一退というのが丁度いい表現.G大阪は前線からプレッシャーをかけ,清水はロングボールのあと中盤でプレッシャーをかけてG大阪のペースを乱す.なかなか見ごたえのある争い.
 均衡はセットプレイで破れる.正直遠藤がいれば,という場面が多くあったがそれでもシジクレイの高さが生きた.正直G大阪は強豪チームとしては高さが殆ど無い珍しいチーム.この日もサイドまでボールは運べるが中で勝てない,という繰り返しだった.

 そしてそのあとはG大阪が優位に試合を進めた.正直マグノアウベスがチームにフィットしているとは言えないが,こうやって2点を取ってしまうのだからやはり凄い.個人的には二川と相性が悪いのかな?とは思う.

 この日も万博は満員.関西も微妙に変わってきている.これもG大阪が強豪の仲間入りを果たしたことが大きいだろう.ミーハーが少し出てきた.ま,この日のように負けられない緊張感の中で内容のある試合をやっていれば,ミーハーの中の一部も本物に変わってくるだろう.そもそも万博が満員ってだけでも凄いことだし.松下もその気になるかも.


 で,大分と鹿島.この組み合わせも「大分が勝つ」と予想する.まぁ3年前じゃ想像できない予想.不安は福元,梅崎を欠くことくらいか?

 この日はちょっと時間無くて前半と得点シーン以外見ていないのだが,正直鹿島はどこへ行きたいのかよく分からなかった.対する大分は手堅い守りにスピードと強さを組み合わせた2トップで得点を取りにいく.

 この日は松橋が非常に良かった.元相方の大久保より全然良い.彼のいいところは非常に高いスピードでボールを扱えることだ.そこに高松の強さ.あの組み合わせはJでもkなり嫌な組み合わせではないだろうか?

 とりあえず金田もべた褒めの2点目の速攻を見れたのでそこで見るのを止めた.大分はもうちょっと上に行けそうだけど,地方の財政難チームだとあれが限度か?企業もちょっとサッカーを見てスポンサードしてやればいいのに.


 というわけでG大阪が勝ってJリーグはまた白熱の終盤戦を迎える.お願いだから最終節までG大阪と浦和が勝ち点差2以内の状態でいて欲しい.Jリーグでどのくらいサッカーが楽しめるか.去年も面白かったが今年のような強豪一騎打ちも見てみたい.6万人を超える観客の中での東西の雄の決戦.時代が変わる瞬間かもしれない.楽しみだ.

U-19 北戦

2006-10-29 22:58:53 | Sports:football
 2-0で日本の勝ち.

 U-19の日本代表の面子だが,U-21同様Jリーグで試合に出ている選手が多い.年代別代表はJリーグで出場していることが選出の一つの目安になっているのだろう.それはやはり伸び盛りの世代では高いレベルで継続して試合に出つづけることが一番の上達の近道だろうからだ.

 この世代では広島の柏木,槙野は完全にレギュラーだし,大分の梅崎はA代表まで行った.内田は鹿島でレギュラーを取っているくらいの選手.才能は多い.常時出ていない選手でもハーフナーや森嶋,田中,山本などたくさんいい選手がいる.特にこの日は山本,田中という名前は聞くがあまりプレーを見たことの無い選手に注目して試合を見た.


 会場はあのインド.相変わらずのピッチ.AFCは頼むからグラウンドコンディションで開催権を与えるかどうか決めて欲しい.これでアジアのレベルが上がるとは到底思えない.
 更に言えば北朝鮮.この間の中国以上に「ルール知ってんの?」というレベル.正直赤紙3枚くらいは出てもおかしくないようなプレーをしていた.

 相手は「ゴールデンエイジ」らしいが全くそれを感じさせないプレー.正直この年代でJリーグに出ている選手が揃ったチームであればアジアで通用しないわけが無いし,実際試合展開は危なげないものだった.ただかの国の人間との違いは「攻撃性」だろう.多分日本はアジアでも有数に攻撃性の少ない民族なので,あぁいった攻撃的な人間と如何に戦うかが日本にとっての課題だろう.

 試合を見ていて目立ったのは川原.正直全く知らなかったがとても運動能力の高い選手に見えた.運動能力の高い選手というのは普通のことを簡単にしてしまう.新潟はアトム君といいいい若手が育っている.そのアトム君も運動量が多く良い選手だった.ただこの試合だけでは判断しにくい.
 あと目立ったのは山本.元々このチームの主力というだけあってセンスはある.けれどちょっとプレーの質が軽いと感じる部分があった.

 その他では当然柏木はリーグで出している質を見せ付けていたし,槙野や堤は良い守りだった.森嶋は兵庫県決勝以来プレーを見た.あのときは「不器用な選手」という印象だったが,だいぶ成長したなぁ,という感じ.けどまだまだ.スケールが大きい選手なのでもっともっと壁にぶつかって成長して欲しい.


 この試合の後ちょっとJリーグを見たのだが,当然レベルがJの方が高い.世界への切符は当然のように手に入れて欲しい.できれば優勝して.
 ちょっと思ったのは同じグラウンドに対して若い方が慣れるのが早かったということ.A代表は最後まで戸惑っていたのに.いいグラウンドが若いころは使えないことが多いからかな?

残り5

2006-10-28 23:01:54 | Sports:football
 Jリーグも残り5試合.

 まず川崎と京都.京都は残留をかけての必死の試合.と思ったけどそんな雰囲気は全然伝わってこない.特にDFのボールへの対応が非常にルーズ.見ていてイライラするほどのものだった.
 多分試合は川崎が高さを生かしてセットプレイから点とって終わりかな?と思った.というのも川崎もそれ程出来が良いと言える動きではなかったからだ.まぁ京都が引きこもりサッカーをしていたからかもしれないけれど.

 結局川崎が順当に勝利.京都はこの時期になっても攻めの形が出来ていない時点で一度J2でやり直してくるべきだろうし,そうなるだろう.


 次に広島と横浜.何故か広島のカメラは映像が汚いので見るほうも大変だ.まぁちょっと前までNTSCだったのだからまだましか.

 この試合は当然広島が勝つと思ってみた.横浜のようなチームは一番広島のようなチームに弱いだろうと思ったからだ.とにかく動く広島に個人で打開しようとする横浜.同じくらい動ける前半10分までは横浜が優勢だったが,それ以降は広島が主導権を握りつづけていた.

 結局3-0で広島.横浜はちょっとてこ入れしないと来年はこの実力差がどの試合でも出てしまいそうだ.世代交代の時期でもあるんだけど,監督ももしかしたら外れか?


 浦和さんが負けたので明日のG大阪は面白いことになりそうだ.その前の岡山の試合の方が大事だけどね.

岡山サッカー情報

2006-10-28 03:24:40 | ファジアーノ岡山
 岡山のサッカー界はこの週末が勝負だ.

 最近山陽新聞の扱いがよくてこんな記事や,
http://www.sanyo.oni.co.jp/kikaku/soccer/fagi/news/2006/20061027.html
中国サッカーリーグ ファジアーノ 初V懸け決戦

 こんな記事まで載せてくれる.
http://www.sanyo.oni.co.jp/kikaku/soccer/fagi/result/20061023.html
中国サッカーリーグ ファジアーノ初V王手 日立笠戸に10―1


 川鉄があったころもJに入る,入らないでちょっとだけ報道はされていたけど,あそこはJSLだった(はず)ので当然報道されていてもおかしくは無い.けれどファジアーノはJ4.それでもこれだけ記事にしてくれる.ホント昔からしたら考えられない話.社会人野球の報道は結構あったけどね.
 でも水島はあんまり報道されてない.やっぱ企業チームには肩入れしにくいのかな?JFLの成績もあんまりだし.ダービー入れ替え戦は嫌だから頑張って欲しいんだけど.


 というわけで次の日曜が決戦.選手も結構しびれる試合になるだろう.その緊張感を次の決勝大会で生かして欲しい.これから多分1試合も負けられない状況と考えるのが良いだろう.この間の負けが今年最後の敗戦ということにしておいて欲しい.さすがに広島まで日曜に行くことは無理なので緊張しながら速報を待つことにしよう.今年は忙しくて諦めたけれど,来年は桃スタ行きます.それでも遠いけど.

 しかし地元のチームに思い入れすると,サッカーの世界の残酷さはえらく心臓に悪い.こういう感覚は今までに無かった.W杯のときに「代表より自分のクラブの勝敗の方が気になる」って言う人がいたけど,確かにW杯と同質の緊張感がある.下手したらそれ以上かも.

 もしJFL行けなかったら山陽新聞は見捨てるのかなぁ?そんな簡単に見捨てないでほしいな.地道に応援して欲しいな.ベルともども.


 そういえばサカつく5が出るらしい.準加盟じゃないからファジアーノは出てこないだろう.せめて名前くらい使わせてほしいな.無理だろうけど.
 多分上にあがってそういうところで名前を見るようになると嬉しいんだろうな.そんでもってここで観戦記書けたらいいな.今は半分くらいそのために色んなサッカーを見てるんだけど.

対中国U-21

2006-10-27 12:26:09 | Sports:football
 野球のせいで録画になったこの試合.あれは16時開始がいいだろう.21時には終わるだろうし.

 愚痴はこのくらいにして.この試合は内容が良かったので正直生で多くの人に見てもらいたかった.観客が2万超えたのは驚いたが.見ていて面白いと思うサッカーだった.
 TVは相変わらず「この中国代表はA代表に○人選出されている」なんていう謳い文句をつける.しかし前回と同じで「これでA代表ならやばいんじゃないの?」という感想.確かに球際の強さは日本人には無いものだが,スキルが高いわけではない.その点だけならこの日のU-21日本代表の方が余程高い.強さを予感させるものが無い.

 試合は立ち上がりは一進一退.日本のDFのマークが曖昧で相手が強いチームなら間違いなく失点しているところ.この辺は日本の伝統か?しかしそこを乗り切った後は終始日本ペース.60分あたりで足が止まり(Jリーグの疲労だろう),相手がフレッシュな選手を大量に投入すると一旦流れは中国に.しかしそこから再度日本がペースを握ったことに価値があった.

 この試合は多くの人が思ったと思うが,U-21の方向性が完全にA代表とシンクロしている.最近の動きを見ると,日本サッカーがオシム就任以降同じ方向に向かっているように感じる.まぁ「黄金の中盤」「ファミリー」なんて真似できないし.
 その方向性を示す先制点.3人めの動き,4人めの動きを上手く使った得点.綺麗な崩しだった.中国は前半左サイドに欠陥があった.右サイドにボールがあると左を完全にフリーにしていた.ただ途中ですぐ修正してきた点はあの監督の能力を感じる.カシュウゼン(なつかしい)とはちょっと違う.
 この試合の一番の問題点はもっと早く2点目を取って試合を決めなければならなかったということだ(昨日の中国は得点の匂いがしなかったので2点で十分).試合を決めて控えのメンバーをもっと長く使いたかった.内容は正直4-0くらいの内容の差はあったと思う.追加点が奪えないのも最近の日本の伝統か?

 中国の酷いラフプレーはみっともないものだった.親善試合でもレッドカードおよびPKになってもおかしくないプレーもあった.レイトタックルと後ろからのタックル,足の裏を見せるタックル.ルールが無ければサッカーじゃない.これだけ意識の低い国がオリンピック主催なんてのは悲しくなる.


 今回のU-21は前回1に比べるとタレントが豊富だ.多くがJでレギュラー,ということでもよく分かる.特に中盤の人材が豊富だ.梶山,増田,青山,中村,本田というスタメンに加えて控えの谷口,水野,枝村,上田,家長.殆ど全員がJでレギュラーをとっている.黄金の中盤を見て育った世代だからだろうか.更に言えばDFはオシムも褒めていたみたいだが,レベルが高い.一柳に青山,伊野波,そして外れた水本.こういうDFが日本でも出てくるようになったんだ,とサッカー界の進歩を肌で感じた.

 ただ,FWはコマ不足の感が否めない.平山はまぁともかく,苔口,控えのカレン,前田はJでも控え.Jでは外国人がFWのことが多いので仕方ないのかもしれないがそれを押しのけるほどの才能がいない.このチームもこのままでは得点力不足に泣くことになりそうだ.


 今回も思ったが中国と日本の違いはやはり国内リーグの充実だ.選手の体も日本の方がしっかりしていたし(あたりはあっちが強いけど),試合運びもうまい.Jリーグに世界大会を経験した選手が増え,彼らの意識の高さがリーグ全体のレベルを押し上げている.そのレベルの上がったリーグに入った若手は自然と高いレベルで常時試合ができる.とても良いことだ.
 後は国際大会の厳しさを身を持って体験することだけだろう.Jリーグでそれに近い雰囲気が出てくれば良いのだが.もっとお互いのチームが仲悪くならないと無理か?

 ちなみにこの日のシステムは個人的にはこう見えた.

   平山
 苔口  増田
   梶山
   青山
本田 伊野波 中村
  一柳 青山
   西川

 3-4-3と4-3-3の混合って感じ.本田,伊野波,中村の関係が上手くいっていたと思う.

 では勝手に採点.こんな風に内容がいいと日記書くのも面白くないな.
FW
平山(5.5)1点取ったから.プレッシャーの元での足元をうまくしないと使えないけど.
苔口(5.5)焦った感じ.決定的場面が殆ど無かったのはマイナス.
前田(5.0)何も出来なかった.
増田(6.5)よく動きパスの起点となった.
MF
梶山(6.5)後半落ちたが動きは良かった.1点取ったし.
青山(6.0)地味だが質の高い動きが多かった.たまには前にも出て欲しかった.
本田(6.5)攻撃的なスタイルだが守備もちゃんとこなしていた.
中村(5.5)サイドから突破ができなかった.WYを思い出してしまった.
枝村(-.-)評価なし
上田(-.-)評価なし
DF
伊野波(5.5)もっとリスクを犯しても良い時間帯はあった.
青山(6.5)あの足元の上手さはいい.
一柳(6.0)強さはいいが足元が坪井みたい.
GK
西川(6.0)良いとこ見せるほど攻められなかった.安心感がいい.

HC
反町(5.5)練習試合と割り切って選手交代を早めても良かった.まぁ今負けるとややこしいから仕方ない部分もある.

ブラジルGP

2006-10-24 12:33:41 | Motor
 今年最後のF1.これが最後のミハエル.

 オープニングから印象的だった.たった1回乗っただけのジョーダンとデビュー当時のミハエル.黄色いベネトン.あれが中学の頃,と思うと長い間F1を見てきたんだ,と改めて思った.

 最後のミハエルは予選から苦しんだ.とにかくミハエルは優勝するしかない.予選でのファステストを見ても分かるとおり気合いが入りまくっていた.しかし最後に車は思うように動かなかった.
 10位スタートとなるミハエルは,いつか見たことのある寒気がするような異常な走りを見せていた.このレースを通しての彼の集中力は現役を引退する選手のそれとは全く異なる,常勝の王者そのものだった.スタートから「いつものように」ごぼう抜き.信じられない僅かなスペースを偶然とも思えるコントロールで駆け上がる.周囲の車との車速は明らかに異なっていた.

 しかしそれもニコのクラッシュで一旦休憩となる.ニコはフロントウィングを破損しているにも関わらず無謀なスピードで最終コーナーへ侵入していた.彼の役目はシーズン前半で終わっていた.来期は埋もれてしまうか?
 そんな中での再スタート.当たり前のようにフィジコを1コーナーで抜き去る.間違いなくこの時ミハエルには優勝が見えていたし,少なくともコンストラクターでのチャンピオンが頭をよぎっただろう.しかしフィジコは余計な突込みをした.インのスペースへ頭をいれることでミハエルのタイヤをパンクさせていた.偶然だと思いたいが.そしてこの瞬間勝負は決まった.


 あの現場でたった一人諦めていなかったドライバーがいた.ミハエル本人だ.最後尾から彼は本気で優勝を狙っていた.少なくとも表彰台はいくつもりだったろう.そうでないと引退レースであそこまでの走りを見せることは出来ない.あの追い上げこそ彼の真骨頂だろう.
 もし結果が勝利でなくとも,勝利を目指すことに価値がある.長年続けてきた彼のスタイルだ.あぁいったドライビングができるドライバーは他にいるだろうか?

 結局彼は後継車をこれまた素晴らしいドライビングで抜き去り4位でF1の長いキャリアを終えた.彼の最後のオーバーテイクは,最後まで彼が王者であり,特筆すべき才能をもった男だったことを再度観衆に記憶させた.


 個人的には最後に彼の表彰台を見たかった.不運でチャンピオンを取れなかった代わりにその位のプレゼントはして欲しかった.神様は気まぐれだ.その代わりに彼は圧倒的なファステストを残してサーキットを去った.


 初めて見たときここまでのドライバーになるとは予想しなかった.もう少し普通の王者を予想した.その間違いに気付くのに時間はかからなかった.それでもここまで長い間ドライバーを続けるとも思っていなかった.苦しむフェラーリをここまで強くするとも思わなかった.あれが彼を本当の意味での王者にした.

 一体いくつの記録を残したのか?どれだけの間先頭を走りつづけたのか?彼は一人だけレーシングカートのレースをしているようだった.レースまではさまざまな戦略を持つが,その後は子供のようにレースを楽しみ,カートのように車を扱い,そして子供のような間違いも犯し.それが一番の魅力だったのだろう.

 もう見ることが見れないミハエル.セカンドドライバーが優勝したことは来期のフェラーリ,そしてF1界にとっては良かったのだろう.ただマッサが「周回遅れになりそうなミハエルを抜きたくなかった」とコメントしたのは泣けた.


 この日,スパ,サンマリノ以来の時代の変わり目をF1は迎えた.新たな時代の担い手はまだ現れていないと思っている.


 で,アグリ.このレースだけは触れなければならない.冗談で思っていたトップ10(山本も一応1ラップであればタイムを出せたようだ).佐藤君は本当に達成してしまった.フリー走行から手ごたえは感じていたが,まさか10位とは.
 これがどれだけ価値のあることか.それは彼の前にワークス以外いないことからもすぐに理解できるだろう.何年か前の鈴鹿の予選7位であったように.
(ちなみに欧州ではどのように評価されているんだろ?)


 という終幕.またいつか今季のまとめと来季の展望を書いてみたい.

残りなし

2006-10-22 18:31:40 | Sports:football
 TVで見た日曜のJリーグ.

 まず東京とG大阪.立ち上がりは東京ペース.しかしすぐにG大阪がペースを呼び戻した.そしてそのまま播戸の得点.更にマグノアウベスが追加点.G大阪は願っても無い試合展開.
 これは後半開始10分まで続いた.FC東京はそこまでどうしようも無い状態が続いた.これは全て平山のおかげだろう.東京は1トップに平山を置くが,殆どボールが無いところで動かないのでパスがカットされる.それはW杯で宮本が勉強した「前で勝負する」DFのスタイルにぴったりはまった.あれほどパスカットが見れるJの試合も珍しい.

 しかしその平山が去った後ちょっと流れが変わった.そこにG大阪が播戸を下げた.これが試合の流れを完全に変えた.久しぶりにFW起用された前田はいつものように何故かサイドに開き,東京はDFのプレッシャーが減った.更にG大阪は実は1トップでは機能しにくい3バック.だんだんバイタルエリアでのプレッシャーが甘くなった.
 そして35分前後から一気に3失点.どこかのW杯で見たような悲しい展開.共通点はDFにいる人の名前か?焦るとどんどん後ろに下がるDFはあぁいう展開に弱い.

 G大阪はもう1敗もできない状況になってしまった.というより浦和が4勝したら終わり.もうシーズンは終わったと思っても良いかもしれない.せっかくの浦和の引き分けも台無しだ.


 で,C大阪と広島.長居が工事中でJ2のようなのどかなグラウンド.味スタと比べるとそののどかさは同じリーグとは思えない.しかし対戦チームを見ると来年J2でもおかしくない2チーム.これでいいのかもしれない.客席も満席に見えるし.

 試合は終始C大阪ペース.これは広島が慣れない1トップでゲームを始めたからだろう.それも駒野はボランチ.まぁ酷い出来だった.全くボールが繋がらず前節と同じチームとは思えなかった.
 対するC大阪は良かったわけではないし,チームの形が出来たわけでもない.ただゼ・カルロスが復帰してきたのが大きいのではないだろうか?非常に優れた選手ではないが,彼はチームの雰囲気を作る選手のように見える.チームと言うのはやはり雰囲気が大事だ.

 結局4-2というスコアでC大阪.広島はこんなことしているとややこしい争いに巻き込まれてしまいそう.


 最後にファジアーノ.流れが悪かったが10-1で圧勝.とりあえずJ4の地域リーグ優勝まであと1勝.J4全国優勝を目指してがんばって欲しい.

残り6試合

2006-10-22 12:23:12 | Sports:football
 というわけでTVで見た試合.

 まず横浜と鹿島.あんまりまじめに見てないんで簡単に.とりあえず鹿島はサイド攻撃されるとマークがずれることが多い.とくに2トップを2バックで守っているので,サイドバックが開くと中でマークがずれやすくなるのかもしれない.ボランチとCBの意思疎通が悪いように見える.選手のせいじゃないだろう.


 で,次に浦和と川崎.是非川崎に勝ってもらいたい試合だが,浦和はホーム.そんな甘くは無い.とにかくワシントン.あれが一人いるだけで試合が簡単に変わってしまう.いつも思うがJリーグでは反則レベルだ.
 試合は浦和が立ち上がりから一方的に攻める.川崎は全く良いとこなし.足が動かない.前半の中村は良くなかった.そしてワシントンの見事なゴール.アレは仕方ない.しかし川崎もPK.微妙な判定だが,そのあとのジュニーニョを鈴木が引っ張っていたシーンはPKとらなかったんだから±0かな.

 後半中村の見事なヘッドで同点になるが,直後にポンテ.あれは谷口がちょっと油断した.本当に大事な時間だっただけにあの谷口のミスは大きい.相手が相手だけに.
 しかし残念なのは浦和が足が止まりだす時間に川崎も落ちてしまったこと.緊張感からくるものだろうが,あそこを狙って攻めて欲しかったな,と.あ,小野は復調気味?まぁ開始からだと動けなくなるだろうけど.


 試合は結局ドロー.とても残念な結果だった.しかし日本であぁいう雰囲気で試合が出来て,試合も緊張感溢れるものになっていたのは凄いことだと思う.リーグタイトルに重みが出てきた証拠だろう.あとはACLの重みかな?個人的にはAリーグ混ぜた東アジアでやるのが盛り上がって良さそうだけど.W杯でA国とは因縁できたし.



 最後に甲府と名古屋.この試合を見て「名古屋が強い」と思う人はいないだろうし,名古屋の方が金をもっている,と思うことも無いだろう.良いタレントが揃いながら全く駄目な名古屋.この日の甲府と比較してみれば一目瞭然だ.そんなチームの癖に監督に逆らうなんて論外だ.

 甲府はバルサと同じシステムってのが泣かせる.しかもそのシステムが見事に機能している.この日は両サイドを徹底的について攻めているように見えた.右SBが非常に機能していたように思う.全体としてもプレッシングが連動してできているので効果的に機能し,ボールを奪えていた.名古屋は一体どうすれば良いか分からないような状況で試合を進めていた.

 多分名古屋くらいの選手が甲府でプレーしていたらこの試合は5-0くらいになったんじゃないだろうか?そのくらい甲府はタレント不足をチームで補っている印象がある.こういうチームには是非とも頑張ってもらってJリーグを盛り上げて欲しい.
 逆に名古屋は金持ちチームとして強くなってヒールになって欲しいんだけどね.今のままじゃ無理だろう.


 こうやって色んな試合を見るとチームの色がどんどん濃くなっているように見える.それがわかって見るとJリーグはかなり楽しめるコンテンツだ.過渡期も終盤に差し掛かったかな?
 人気は東洋一のリーグ.次は実力.欧州に行く前のステップアップリーグくらいの位置付けになって,外人が自らくるようなとこになれば.夢みたいな話が10年後には実現できてたりしそうだ.

残り7試合

2006-10-16 03:11:40 | Sports:football
 週末のJリーグ.

 まず鹿島と千葉.思いもしない大差で千葉の勝利.阿部がハットトリック.これもびっくり.正直なところ両者には点差ほどの実力差は無かった.阿部の3点が全てセットプレーから,ということからもわかるとおり鹿島はリスタートでの集中が切れていただけだった.その「だけ」がこの結果に繋がるのだから恐ろしい.

 ただそれが無くても千葉の方が優位だったと思う.鹿島も最近はよく動くようになったが,千葉との違いはDFからのビルドアップ.千葉はボールと人が効率よく動き一気に押し上げる.鹿島はどうしても後ろでもたつく.その差がゲームの流れにも影響したと思う.


 次にG大阪と横浜.G大阪は絶対に負けられない試合.対する横浜は特に順位争いのプレッシャーも無く,下手したらモチベーションの持ちづらい試合.そして相変わらず試合は「冒険しない」横浜らしい戦い方.これは日産時代からの伝統なんだろう.だからつまらん試合が多いんだろう.なので横浜の点の取り方は,個々の能力に頼る部分が多い.
 試合はG大阪が押していたところに山瀬の,滅多に見られない見事なゴール.あれは山瀬が偉い.G大阪は多くのチャンスをゴールに結びつけることが出来なかった.やはりマグノは調子が良くなかったし,遠藤がいないことによる中盤のバランスの悪さ,特に二川が仕事が出来ないことが影響していた.
 後半も同じ傾向が続いたが,ようやく最後にマグノのゴール.汚名返上だ.ただ引き分けたが失った勝ち点2は大きい.今後も負けられない試合が続く.

 見ていて思ったが,そこまで思い入れが無くても結構緊張する.それはスタンドの客も同様.関西も捨てたもんじゃないな,と思ったしこんな試合ばかり見てると緊張感の無いスポーツは見れなくなるように感じた.その傾向は満員のスタンドにも出ていると思う.あれって結構凄いことだと思う.


 あと浦和と福岡.まぁ福岡には0-0の引き分けか0-1の勝利以外考えられなかった.失点の少ない浦和から,得点力の無い福岡が2点以上奪える可能性は0に近かった.しかも中村を欠く布陣.これで福岡が勝てる見込みは殆ど無いのだが.
 試合は浦和の支配が続く・・・と思ったら結構福岡がプレスから攻撃に結びつける.浦和は中盤にスペースを作るのでそこを使われて攻め込まれていた.対する浦和は山田が良く動くので中盤が機能する.そこに鈴木,長谷部の代表コンビ.あれは守る方も大変だ.ただ,彼らはチームとして決まった形でなく個人で攻めている.そこに狙いどころがあるのだが,そんな甘くない.ワシントンを守るだけで福岡は精一杯だった.

 というわけで2-1.まぁ順当な結果だ.福岡に期待して見たのが悪かった。


 次に広島と東京.意外にビッグアーチに多くの人が集まっていて驚いた.ただ広島が人気が無いこと自体不思議でたまらない.寿人と駒野の代表組がいて,ウェズレイというJでは大御所助っ人がいて,柏木,青山,槙野,前田という期待の若手がいて,元代表の戸田,元オリンピック代表の森崎.監督はオシムの弟子.十分見るに値するチームだと思う.
 この日は東京に15分で2点取られるという最悪の立ち上がり.ただ運が悪い面があった.試合としては悪くなかった.そこに佐藤の見事な得点.完全に広島に流れが映った瞬間だった.後半はその勢いで4得点の爆発.東京は疲れると一気にチームの秩序が崩れてしまうようだ.若くてチヤホヤされた選手が多い弊害だろう.いざと言うときに弱い.

 この日は寿人のアクシデントもあり,久々に前田を長い時間見ることが出来た.結構前から期待していたんだけれど,監督が変わる前まで干されていたみたいで,最近話題を聞かなかった.しかしこの日のプレーは期待外れ.何が?というと「走れない」に尽きる.先発した年寄りウェズレイより走ってなかった.しかも走り方にメリハリが無い.常にジョギングペース.あれでは使えない.ちょっと期待はずれの若手に入ってしまいそうだ.

 彼はドリブルが上手い.今の時代だとロッベンのようなウィングになるしかない.しかし走れなければならない.ロッベンと年も近いんだし,彼らのプレーと自分のプレーを比較してもっと上手くなって欲しいもんだ.

 ちょっと話がそれた.この日の広島は柏木の出来が素晴らしかった.良く走るしボール扱いも上手い.ゲームコントロールも素晴らしい.それに加え高柳も良かった.広島は高萩も貸し出してるし,多くの才能がいる.周りにJチームがいないメリットかもしれない.



 こんな感じでゲームを見た(実際は川崎もちょっとだけ見た)が,ふと考えるとこの週末BSが見れると関西では6ゲーム見ることが出来た.この週末行われた試合の6/9.地上波は録画でG大阪戦だけだが,それでも半分以上の試合を見ることができる.
 NPBは関西ではほぼ2/6.讀賣とサンTVによるタイガースのみ.放映確率で言うとBSいれるだけでJリーグの方が上になっている.これって結構凄いことのように思う.ハムの人の試合を見ることはCSでないとほぼ無理だが,新潟の試合はBSだけでたまには見ることができる.

 まぁこんな比較に意味は無いと思う.結局は視聴者数だから.けれど新たにファンを獲得する場合,特定チームしか見れない状況は不利,ということには間違いないだろう.



 最後に.全社で1回戦負けした岡山.もう一回気合い入れなおしてまず地域リーグ優勝して欲しい.地道な活動と勝ってJFLに行くこと.それしか道は無いのだから.