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バーレーン戦

2008-03-30 00:52:48 | Sports:football(A代表)
 0-1の敗戦.ただの敗戦ではなく内容も無く将来にも期待できない敗戦だった.

■試合前からの違和感

 スタメンを見て「良くて引き分け」という印象を受けた.その理由は3バックの採用だ.3バックが悪いわけではなく,監督が変わって以来試合で1度も試していない形だからだ.それをいきなり公式戦,しかも大事なW杯予選で採用するという無謀な作戦.
 更には阿部,中澤,今野という3バックの組み合わせは初.右に駒野,左に安田というのも初.更には遠藤を外したのも初,中盤より後ろは殆ど初めての組み合わせ.「初めての面子が簡単に機能する分けないだろ?」というのが常識的な感覚だ.しかも鈴木は殆どDF.サイドが支配されればDFが6人もいるような形になる.これでは前3人+時々中村という組み合わせの攻撃しか期待できない.攻撃で数的優位など期待できない.孤立した攻撃陣が目に浮かぶ.・・・どこかで見たような光景,そうコインブラ時代のサッカーだ.

 それに3バック採用は「相手に合わせたサッカーをする」と宣言したようなものだった.相手が怖いからこそのシステムチェンジ.そうでないならいつも通りできたはずだ.


■再現される過去

 試合は開始直後から蹴り合いになった.しかしそれは互角ではなかった.バーレーンの守備は積極的に日本の攻撃を潰すプレス.日本はバーレーンの攻撃を凌ぐだけの消極的な守備.ボールを奪われる位置は低く,そしてボールを奪う位置は更に低い.
 更に状況を悪くしたのはは日本はビルドアップが全くできずロングボールを多用せざるを得なかったことだ.特にこの日は相手の中央でのプレスが厳しく巻はポストとしての機能を全く果たすことが出来なかった.サイドに展開しても3バックなので両サイドは数的不利になりボールを落ち着かせる場所がDFやボランチには見当たらなかった.もちろん選手の足が動いてなかったことも影響していた.

 攻撃のリズムは全くできず,稀にボールが繋がったときのみ攻撃.その機会も孤立した攻撃陣は相手のプレスにただボールを奪われるだけだった.初シュートまで30分,更に言えば2本目のシュートは後半20分過ぎ.60分でたった2本しかシュートが打てなかった.

 この日は今野の出来が悪かった.守備はともかく攻撃時にボールを捌けない.判断が遅くパスをしようとしたときにはプレッシャーを受けプレーが制限された.ただそれは周囲のフォローが遅くパスコースがなかったこともある.不慣れな布陣のチームが機能していなかったためにそういう連携ができていなかった.選手は「考えて走る」を実行しようにも考えても答えが出ないために走れないように見えた.

 それはまさにコインブラジャパンの再現.ただ「コインブラ監督ならこの試合もその強運で最低引き分けられる」と思い出した.残念?だが監督は違う.

 悪いことに前半走らされた日本は形が作れ出した後半20分を過ぎたときには疲れきっていた.そして相手のFK時に集中力を失いスペースにフリーで相手を走らせた.そしてこの日終止符安定なプレーを見せていた川口が致命的なミスを犯し失点.この結果は必然だった.


■プランの無いサッカー

 この日長らく代表の主力として扱われた遠藤が外された.それにより単に新しいメンバーにして3バックにしたこと以上にチームはバランスを失った.タメを作る選手が不在だったのだ.それは山瀬,中村がそういうタイプで無い以上十分に予測できた.予測できなかったにしても一度試しておけば問題点も具体的に見えていたはずだ.
 そして調子の悪い遠藤を外す機会は十分にあった.しかしその機会は使われなかった.そしてそれを試すのがW杯予選という場になった.更に「3バックに慣れていない」という理由であれだけ重用していた内田をベンチからも外した.これまでに積み上げてきたものをいきなり捨てたのだ.

 この2つの事実はこの監督が大きなプランを描けず,そして細部の検討もできておらず,目の前しか見えなくなっていることを示している.「バーレーンの攻撃を防ぐために3バックだ」.そう考えた監督はそのこと以外考えられなくなっていた.
 完全に戦術で相手に翻弄され機能不全に陥る日本.前任者が作り上げたサッカーはプランを見失った監督により見事に消し去られた.


■世界をあっと驚かせる

 この日見せたサッカーは非常に醜いものだった.強い相手に対して守備的なサッカーをして勝つ.それで世界は驚くだろうか?日本らしさのある良いサッカーでをして初めて世界は驚くだろう.それは勝敗に関係なく.そういう意思を就任時に見せたこの監督はプランも描けず志も貫けなかった.「世界をあっと驚かせる」ための手段はW杯を逃すことくらいしか思い浮かばなかった.

 リアリストの彼は「アジアで勝ち抜くサッカーもある」というコメントを言っていたと思う.そのときから信用できなかった.W杯ではバーレーンなんかよりはるかに強いチームばかりが集う.バーレーンに対して自らのサッカーを変えてしまうようなチームがW杯で急に「日本らしいサッカー」に切り替えられるだろうか?

 日本らしいサッカーをして予選を勝ち抜いて初めて日本らしいサッカーで強国と戦う自信がつく.もし日本らしいサッカーを捨ててW杯も逃したら一体何が残るのだろうか?彼が日本らしいサッカーで勝ち抜く勇気のある監督でないことはこの日よく分かった.前任者がそれを可能にする力を持っていたからこそその落胆は大きかった.
 バーレーンに力負けしたわけではなく力さえ出させてもらえなかった.戦うことさえ出来なかった選手にはストレスが溜まった試合だっただろう.ドイツでの豪州戦以来の大惨敗にも関わらずこの監督を解任する動きが全く出てこない.またコインブラの過ちを繰り返すのか?期間が開く今がそのベストタイミングなのだが.


 では勝手に採点・・・しようと思ったが止める.この日の出来は戦術に大きく影響されたからだ.最も良かった選手は中澤ということだけ書いておこう.彼だけはW杯予選をいつもどおりに戦っていた.
 監督の祭典は勝手にやっておく.


岡田(2.0)
 アウェイとは言え解任に値する采配だった.次負ければ間違いなく解任だ.協会はこの開いた期間で後任者を探しておくべきだろう.懐かしい点数をつけた.

第2戦マレーシア

2008-03-28 00:42:38 | Motor
 レースとしては大きな見所はなし.マッサが2戦連続でリタイアをしたことくらいか?なぜそれが取り上げられるかというと十分に勝てる車をフェラーリが用意しているからだ.そもそもマッサはスタートもやや失敗ぎみだった.キミはライバルチームなら間違いなく抜いていただろう.彼は作戦を知っていたから引いた.つまりこの日マッサは2度のミスを犯したわけだ.そのうち一つは致命的なものとなった.
 他に昨季からの違いを言えば,マクラーレンが追い上げられなかったことか.予選でチームがミスを犯したのも彼ららしくないが,さらにその車はフェラーリ以外でも簡単に追い抜くことが出来ないことがこのレースで判明した.

 速さはフェラーリが飛びぬけ,その後ろにマクラーレン,そして大きな差が無くBMW,レッドブル,トヨタが続く.ルノーとウィリアムズはその後ろが精一杯か?本田は更に後ろだろう.今季はキミの独走状態になるかもしれないことを予感させた.


 そして日本勢.中嶋は予選では良いところ無し.レースは途中までは頑張ったが急に消えて(パンクしたらしい)その後は驚きのスーパーアグリの後ろ.アクシデントがあったとは言え彼も強運の持ち主ではないのかもしれない.
 対する佐藤君は全く良いところ無し.いや車が良いところ無し.今季はフォースインディアやトロロッソに大きな差をつけられたマシンしか与えられていない.そしてパフォーマンスが改善する可能性さえ見えない.あの07年のホンダマシンがベースだ.ただでさえ扱いにくいマシンはTCS無しで相当使いにくいはずだ.完走することがシーズン最後までの目標となるだろう.


 ということで今季は中段チームがマクラーレンにどれだけ食いついていくか?そしてそこであの憎たらしいドライバーがどれだけ憎たらしい存在でいられるか?というのが見所になるだろうか?次のレースが終われば本格的なシーズンが開幕する.


JFL第2/3節

2008-03-26 02:20:15 | ファジアーノ岡山
 岡山は2節は富山とホーム開幕戦,そして3節はSAGAWA SHIGAとアウェイ.この連戦に連勝し開幕3連勝を果たした.ちなみに開幕3連戦の相手を紹介すると

◇HONDA FC:昨季5位,天皇杯ベスト8
◇カターレ富山:昨季4位アローズ北陸と昨季6位YKK APの合併チーム
◇SAGAWA SHIGA:昨季2位に勝ち点差14をつけて独走優勝チーム.

 この3チームの実績を見ると3連勝なんて夢にも思わなかったし,それがどれだけ凄いことかはすぐに分かると思う.少なくとも悪い結果ではないし,少なくともJFLで戦える戦力があることが確認できた.

 残る対戦相手は昨季7位以下(2,3位はJ2に昇格済み)だから今シーズンは上位にいける!もしかするとJ2昇格もある!?…なんて単純ではない.シミュレーションゲームならその予想でも十分当たるのだろうが.
 ここまで対戦した上位チームは開幕に照準を合わせているわけでもなく,岡山のようにそこに高いモチベーションをもって戦ったわけではない.更に富山は合併してチーム発展途上,佐川は昨季ベスト11の3人をJに持っていかれてチーム再構築中.どこかに付け入る隙はあった.彼らに勝ったからといって他に勝てるとは単純に言えない.

 更にこれらチーム以外にもJ昇格を目指す栃木,鳥取というチームは昨季からすると別チームのように補強をし彼らと同等以上の力を持っていると予想されるチームもある.今後も厳しい戦いが続くだろう.
 この3連勝は岡山が昨年から継続したチーム作りにより速く仕上がったということが大きく影響していると思う.逆に考えれば伸びしろが少ないとも言える.今後各チームの仕上がりに応じて苦戦することは当然考えられるだろう.


 ちなみにまだ現地観戦できていないが,ネット上のわずかな動画と観戦記から判断すると,岡山の特徴は「プレス」「速攻」だと思う.神戸にある縁の深いチームに近いか?
 それ以外の大きな特徴は脈々と受け継がれる「諦めない姿勢」だろう.それはこのチームのまとまりを示すものだろう.まとまりのあるチームはどんな世界でも強い.これからも継続して欲しい点だ.

 懸念材料は「セットプレーからの失点」.失点自体ちょっと多いが,セットプレーは昨年から見ていて危なっかしい.ここを抑えれば今後も勝ち点を積み重ねられるだろう.
 もう1つは「選手層の薄さ」.だがこれは改善されつつある.池松,三原不在の中,玉林,尾崎が十分に機能し,FWは武田,朝比奈,中盤は金光,妹尾という新卒が十分すぎる活躍.層が厚いとは言わないが薄くは無いだろう.昨年の主力2人不在で3連勝したのだから.


 次節は北九州と対戦.昇格組としてそこそこのスタートを切った相手は岡山には勝ち点を奪いに来るだろう.要注意だ.他のカードでは栃木と鳥取,ソニー仙台とMIOが対戦する.次節で今季のリーグの様相が分かるんじゃないだろうか?現時点では今シーズンは「超混戦」という予想.下4チームくらいが苦戦して残りは同レベルの争いが続くように思う.

 とにかく今期初観戦できるので楽しみだ.


 …しかし3連勝の影響は凄い.検索でblogがかなり引っかかる.これも全てクラブの頑張りのおかげだろう.
 そう言えば2節はTV中継もあったらしい.すごい話だ.ダイジェストは見たけどできれば全部見て見たいな.
 ちなみに3節はローカルニュースの映像すら各局のHPで見つからない.残念.カメラ行ってなかったんだろうなぁ.

ACL第2節

2008-03-22 02:37:31 | Sports:football
 まずはG大阪と全南.鹿島戦で途中経過を実況が言いそうになったところですぐに音消してぎりぎり結果を聞かずに済んだ.お前の局が録画中継するのに結果ばらすなよ,BS朝日.朝日は今後サッカーの放映権取らないで欲しい.代表にしてもロクな中継できないし.
 という努力も見る直前になぜかヤフーのトップを何気なく見てしまい結果が目に入ってしまった.逆転勝ちというから今のガンバなら2-1が限度だろう,と思っていた.

 試合開始して早い時間に山口のミスから失点.その後もG大阪は守備が機能せずボールが奪えないままだった.ここまでボールが奪えないG大阪は昨年のリーグでは見たことが無い.そして山口のファールからのFKをまた山口がルーズな処理で失点.この日彼はちょっとどこか抜けていた.そこまで2失点でいたが,正直もっと失点していても不思議ではなかった.藤ヶ谷のおかげだ.
 対する攻撃は「ようやく播戸が先発か」という感じ.前より少しは良くなったがそれでも単発の攻撃が多い.動けていない.連動していない.ボールが持てない.そんな中で二川のゴール.受けてからシュートまでの速さは素晴らしかった.後半は少しずつG大阪がペースを掴み始めセットプレーから播戸のゴール.そして安田の逆転ゴールが生まれた.

 「これで終わりか」と思ってみていたらその直後にPKで同点.この辺りから試合が荒れだす.あの国はどうも自尊心を打ち砕かれるとどうも感情的になるようだ.審判がまともなら退場者が出ていても不思議ではなかった.そんな酷い状況で安田から播戸へ見事なパスがわたりゴール.G大阪に足りなかったのはこれ,というプレーだった.何でもいいからゴールすればいい.
 G大阪は守備も頑張ると言いながらワンボランチにした弊害が出ている.そこに連携に不安がある選手が揃いチームが機能していない.守備が落ち着くまでちょっと時間がかかりそう.

 しかし相手はなぜドラゴンズで黄色?と去年思ったことをまた思ってしまった.昨年より少しサポーターが増えた気がした.あの外人FWは良かった.GKは前半から時間使いすぎ.うざかった.

 これでこのグループはチョンブリがメルボルンに勝ち首位.この結果を聞いて余計にこの間の引き分けが痛いように感じた.ただ少しだけ可能性は出てきた.混戦になりそうだ.


 次に鹿島とナムディン.アジアカップのベトナム代表を見るとタイより手ごわいか?と感じた.国内リーグ(Vリーグ)も2000年に整備されたそうだ.そろそろ自分たちの力を国外に見せたいと感じ出していても不思議ではない.

 しかし相手は典型的なアジアのサッカー.「どれだけ守る気やねん」と突っ込みたくなるくらい引きこもる.結構崩すのが大変だろう,と思っていたら本山の素晴らしいゴール.しかし前半は1点のみ.ちょっと嫌な時間,と思ったが2点目をいれて勝負あり.弱いチームは諦めが早い.この日の相手も同じだった.J2レベルかな?タイバンクはJFL以下だと思ったけど.
 結局6-0の圧勝.これでも相手はよく頑張ったと思う.今年の鹿島は強い.負けて当然の相手だ.次の相手はタイバンクに4-2でしか勝てなかったチーム.まぁリーグ突破は固い.元々固かったが.

第1節

2008-03-19 02:13:02 | ファジアーノ岡山
 今年からJFLに昇格したファジアーノが初戦を戦った.相手は昨年天皇杯ベスト8のHONDA FC.彼らが凄かったのはJチームに対して引いて守ったわけでなく,ちゃんと組み合って勝ったところだ.その戦力が殆ど残っている今年は優勝候補筆頭に位置づけられる強豪だ.
 だから引き分けが望める最高の結果だろうと思い速報サイトを見ていた.ファジアーノを4年近く見てきて感じる魅力は,こちらの想像以上のことをすることだ.決勝大会初参戦での善戦,2年めで予選リーグ勝ちあがり,3年目で優勝という感じで選手が変わっても常に諦めない強さを持っている.このクラブの個性としてずっと持ち続けて欲しい特長だ.

 そしてこの日もその予想を裏切る結果を残した.優勝候補相手にアウェイで3-2という結果で勝利したのだ.

 映像はこれとかこれ

 記事はこれとかこれ


 この勝利の要因は様々あるだろう.相手が舐めてきて余り対策をせずにいた可能性もあるし,優勝候補だけあってトップコンディションを開幕に合わせていない可能性もある.当然Jのチームと対戦するときのようなモチベーションもなかっただろう.
 それに対しファジアーノは昇格初戦,かつJへの昇格に向けた初戦.相手は優勝候補.開幕に照準を合わせ高いモチベーションで戦ったことは想像に難くない.大きくない実力差を埋めるには十分だったのだろう.

 この日良かったと思うのは,昨年の決勝大会以来公式戦で得点を取れていなかった喜山が2得点(しかも1点は豪快なバイシクル!)したこと,新加入の小林が初戦で得点できたことだろう.FWが波に乗ればチームも波に乗る.昇格チームとしては最高の出だしだ.
 また意外だったのは新卒の尾崎が先発し,交代メンバーが妹尾,金光だったことだ.今年の新卒新戦力の質が十分に高いことが想像できる.薄いと思われていた選手層もこれで少し安心だ.


 次はホームでの富山戦.彼らも強豪の一角.ホームに1万人の観客を集めるなどJ昇格へ本気モードだ.しかし同じ昇格組の北九州に引き分けでスタートに躓いた.今度は間違いなく気合を入れてくるだろう.
 ただ彼らにも弱みはある.今年合併して出来たばかりの新しいチームという点だ.チームがフィットしきれていない可能性が有る.対するファジアーノは継続したチームという強みが有る.しかも「去年楽しかったから残った」という三原の言葉にもあるように,非常にチームがまとまっている.まとまっているチームというのはどんな分野でも強い.そういった強みをフルに生かして,何とか善戦して欲しい.

 最初に書いた記事で開幕3戦での勝ち点の合格点を3とした.そしてそれを既にクリア.もし勝ち点5以上ならシーズン終盤にはもしかするかもしれない.とにかく少しでも長い時間期待しながら応援したい.富山戦いけるかなぁ・・・.

開幕4

2008-03-18 01:59:32 | Motor
 F1も開幕した.今年はTCSが使用禁止という大きなルール変更がありその影響が注目だった.そしてその影響はすぐに出た.1周目からすぐに混乱.TCS無しで多くの車が1コーナーに飛び込むのは相当リスキーに見えた.
 その後も何度もSCが入りレースは混沌とした.結局完走7台という非常に荒れたレースとなった.今後もこのようなレースが続くかというとそうではないと思う.市街地コースとTCS無しというのが非常に相性が悪かったのだろう.今年のモナコは荒れそうだ.
 TCS無しとなったことでドライバーの能力の差も多少目に付いた.アロンソは非常に安定したドライビングで彼の能力の高さを示した.ライコネンは攻めるぎりぎりのレベルが他の人より高かったのだろう.そのために苦戦しているように見えた.


 今年の各チームの車の出来というのも開幕では明らかになった.前評判の良かったフェラーリは速いが脆い.今年も耐久性が問題になるだろう.対してマクラーレンは速く強い.独走したので正直まだ分からない部分があるが,優勝争いの中心になるだろう.この2チームに続くのはBMW.今年は2強に割り込んでくる可能性も感じた.
 その次のグループが団子で,レッドブル,ルノー,ウィリアムズ,豊田.ここはドライバーの力次第で成績が大きく変わりそうだ.その次にホンダか?去年よりマシっぽい.

 そして今年注目の日本人.まさか親父と息子の両方のレースを見ることになるとは思わなかった中嶋.しかも日本人がウィリアムズの正ドライバーというのはF1を見始めた20年前には想像もしなかった.その中嶋だが正直物足りない走りだった.予選でのニコとのタイム差は許容範囲だがレース中のペースは褒められたものでないし(ぶつけてバランス悪かった?),SC中の追突は論外だ.初戦でのポイント獲得は素晴らしいが彼の車と完走台数を考えれば特別な結果ではない.もう少し可能性を感じさせる走り,というかGP2の頃のように積極的にバトルするようなドライビングを早く見てみたいものだ.

 対する佐藤君.間違いなく彼をウィリアムに乗せた方が速いだろう.このレースもろくにテストできていない車で一気にジャンプアップするなど漫画のような走りは相変わらず感動ものだ.もし与えられたチャンスを生かしていれば今でも上位チームの車をドライブしているだろう.人種が違えば中位以上の車には今でも乗れていただろう.
 バリチェロの契約がようやく今年終わるので,そこがラストチャンスだろう.ホンダが支援を段階的に止める今のチームにとどまる理由はない.そのためにも今年頑張る必要がある.


 あと目立ったドライバーはピケJr.彼がシーズン最後まで彼がF1に残れたとしたらそれは名前のおかげだ.親父に感謝すべきだろう.


 という開幕戦.何とかあのうっとおしいドライバーをチャンピオンにしないように他のドライバーには頑張って欲しい.

第2節

2008-03-17 23:09:55 | Sports:football(J)
 まずは磐田とG大阪.両チームとも開幕で躓きこのゲームで修正したいところ.両チームの先発メンバーを見たときは「磐田はきついね」と思ったが試合は全く別方向に進んだ.

 立ち上がりは磐田が少しラインを下げた.それをみて「やっぱ磐田は駄目か」と思ったがすぐに激しいプレスが始まる.西と萬代が献身的に動きG大阪のパスワークを抑える.逆にG大阪は運動量がまだ出てこない.
 ちなみにG大阪の先発だが「それでも播戸は使わないか」と思った.パンパシ仕様に前線を変更したがそれはMLS相手ならともかくJ相手には全く機能しなかった.3人が中央に集まる3トップのような形になりボールも中央に集中する.それが見事に磐田のプレスと3バックに捕まった.1トップにルーカスをおいて左右にバレー,山崎を置く形ならもう少し機能したのではないだろうか?バレーをスペースの無いところに置くのは厳しい.

 試合は磐田があっさりと先制した.そしてG大阪にとっては不運な2点めが入ったときこの日の勝ち点3はほぼ消えた.あれはPKではないがあれだけ見事に抜け出せられたらあのような判定もある.あのパスを出された時点で負けだった.
 後半開始直後にようやく播戸を投入し一気にペースを掴んだがそこでも得点できず.結局2試合無得点のまま,最後は無様な形で水本が抜かれて中山に景気付けのゴールを奪われて終わった.G大阪にしてみれば最悪の結末だった.

 G大阪の一つの光明は遠藤がようやく復調気味なことか?あと,点取り屋とCBの補強を早めに視野に入れておいたほうがいいかもしれない.


 次に浦和と名古屋.開幕戦を見ると有利なのは名古屋.浦和は更にマルクスが離脱.布陣を変更するか?と思われたが阿部をDFに下げて細貝を入れただけ.CWCでもボトルネックだった山田のトップ下は変更されずだった.
 試合は最初は京都戦のように行ったり来たり.質はかなり違うが.ラインを上げ組織立てて攻撃する名古屋のボールを奪った浦和は速攻で対抗する.しかしそのどちらが主導権を握るかは明白だった.すぐに名古屋が主導権を握り試合を支配する.この日抜群だったのはマギヌン.攻撃を見事にコントロールし浦和の守備を翻弄した.そして見事に得点を演出した.川崎は何で放出したんだろ?
 その後も名古屋は試合を支配し続ける.名古屋の問題は体力.ピクシーのサッカーは動く.体力を消耗する.しかし先に体力を失ったのは「走らされた」浦和.この日は動かない浦和の選手を動く名古屋の選手が際立たせていた.挙句に梅崎投入という最後の挽回のチャンスで代えたのは驚きの鈴木.山田がピッチに残った….

 見事に2-0で勝利した名古屋.2試合ともポリシーが感じられた.ピクシーはすでに名古屋を違うチームにしていた.最も大きいのは選手に自信を植えつけたことだろう.DFラインなど殆ど知らない選手(青山はWYに出てたボランチってあとで気づいた)だが浦和相手に自信満々でプレーしていた.これが一番大きな結果だと思う.
 対する浦和は首を切るのはワシントンではなかったことを証明した.質の高い選手を代表にも渡さず長期間合宿してできたチームが続けた2試合からは何ら意図の感じられなかった.監督の手腕に疑いは無いだろう.


 次に神戸と川崎.ぎこちない開幕だった川崎と,最近期待が高まる神戸.そこに大久保,ボッティが復帰する.期待は更に高まった.
 試合はその期待感どおり神戸優勢で進む.ボッティが入ると締まる中盤.そして大久保とレアンドロというJでも屈指の2トップ(個人的にはJでは最高のFW陣だと思う).しっかり守り少ない手数でゴールを襲う.そして本当にあっという間に得点を挙げた.
 しかしその後は一進一退.というか川崎は前節よりチームは機能し始めいつゴールを奪ってもおかしくない状況だった.しかし乗り切れない.我那覇も久しぶりの出場で存在感が無い.そして大久保がゴール.これで大勢は決まった.その後大久保の2アシスト→レアンドロのハットトリックで4-1という予想外の大差で試合は終了した.

 神戸は守備の不安があるが,中盤に金が入ったことでかなり質が上がった.右MFに栗原というのも神戸の肝だ.対して川崎はフッキが全く機能していないが大橋のゴールに少し光を見た.移籍したんじゃなかったっけ?


 最後に京都と大宮.結果を知ってから見たので流し見.一言で言うと柳沢が見たこと無いくらい良かった.大宮もサッカー変わった.数年前ならJ1でもいいとこ行ったと思う.

開幕3

2008-03-16 00:22:42 | ファジアーノ岡山
 とうとう新しい挑戦が始まる.JFLへ昇格したファジアーノがその開幕を迎える.これまでとの大きな違いは,1つめは「全国リーグ」ということ.沖縄から秋田までというJ1,J2よりも移動範囲が広い.移動はバスがメインであり選手への負荷は非常に大きい.当然運営費もこれまで以上にかかる.

 2つめの大きな違いは「1発勝負でないこと」だ.昨年まではリーグ戦は決勝大会に出るためのいわば「予選」だった.それが今年はリーグ戦の結果がそのまま最終結果となる.今年は昨年以上に安定して結果を残す必要がある.

 3つめは当然ながら「レベル」.これまでのリーグでは「元Jリーガー」が珍しいレベルだったが,ここからはそれが普通.更にはチームとしてはJ2の下位よりも上と言われる力を持つチームが存在する.


 そんな違いがあるリーグでのファジアーノの今年を想像してみたい.オフに弦巻,ジェフェルソンという決勝大会でチームを救った2人が退団.これは非常に痛い.しかし彼らは昨年シーズンを通して活躍できなかったのも事実.今年の長いリーグ戦を考えると彼らに金を払うのはリスクが大きかったのだろう.
 その代わりとして徳島から年代別代表経験がある小林を補強.昨年の弦巻,喜山の移籍ほど騒がれなかった(個人的印象だけど)が,十分に騒いでいい実績の選手だと思う.
 単純に考えてもう一人分即戦力が足りないが,新卒の選手の成長に期待したい.ちなみに今年のキーマンは三原だと思っている(怪我しているみたいだが).

 こんな感じで多少不安もあるが,元々地域リーグレベルのチームではなかったのが昨年のファジアーノ.昨年をベースに更に質を上げて継続するというのが今年のコンセプトと思いたい.とにかく重光,三原,喜山という3選手が残留してくれたのが最も大きな補強だろう.
 一つ他のチームより期待できるのは,「元Jリーガー」たちが若いことだ.彼らはまだまだ成長過程だ.JFLという一つレベルが上のリーグに入り,シビアな公式戦を経験することで更なる成長が見込める.チーム力は試合をこなす毎にアップしていくのではないだろうか?期待しすぎか.

 ネットで色々見ていると「今年は経験を積んで足りない部分を探す」というような雰囲気もあるが,絶対にそういった気持ちでは駄目だろう.昇格を目指して戦わなければ足りない部分など見つかるはずもない.地域リーグのときだって毎年昇格を目指し,そして勉強してきたのだから.
 幸い選手のコメントを聞いていると(建前かもしれないが)みんな「Jリーグ昇格を目指して」と言っている.笑われてもいいから可能性がある限りはそういうつもりで頑張って欲しい.


 とポジティブに考えて,その他の面を見てみる.スポンサーは天満屋の名前が見えないが山陽新聞様がユニフォームスポンサーになった.メディアがスポンサーに付くことは非常に大きい.スポンサーメディアが報道することでその他スポンサーの宣伝量も自然と増えるのだから.
 ちなみに自分に非常に関係のある会社も今年からスポンサーになった(特に仕向けたわけではないが).少しはチームに貢献できた気分だ.
 またファンクラブはクレジットカード無しも準備され入りやすくなり(はよ入らな),子供には夢パスという独自の仕組みも作られた.練習場に証明設備も検討されている.駅にはモニュメントが設置された(これはちょっとびっくり).スポンサー,サポータ,地域からの大きな後押しが形になって現れてきている.応援してくれる人々に少しでも長い時間夢を見せて欲しい.


 開幕はHONDAから始まり富山,佐川という強豪三連戦.ここで勝ち点3以上拾えれば今年は期待できるかもしれない.富山戦には行きたいが微妙だ.北九戦は行けるのだがちょっと新鮮味がないなぁ….


 とにかく今年のファジアーノの躍進を期待したい.

開幕2

2008-03-14 16:43:56 | Sports:football
 ACLも開幕した.

 G大阪は組み合わせが悪いグループ.その中でも格下と思われるチョンブリと初戦で,しかもホームで戦えるのは不幸中の幸いだった.
 しかし試合が始まると悪い予感がしてならない.知り合いのG大阪ファンの「5,6点取れるんちゃう?」という言葉は全く相手を知らないで言ったことはすぐ分かった.そんなに弱くない.更に開幕戦での攻撃の停滞感はこの試合にも持ち込んでいた.攻撃の形がはっきりとせず相手が守備を固めるとすぐに手詰まりとなる.

 そしてチーム全体も運動量が少なく,もっさりとした雰囲気で試合が続く.唯一ミネイロだけがアピールに必死で守備を無視して攻撃をしていた.彼のスタンドプレーは罰金ものだろう.それはファジアーノとの練習試合のレポートでも散々言われていた.
 そして後半.G大阪のの停滞感の原因というか象徴の遠藤が見事な相手へのプレゼントパスから失点.このときの水本の1対1も酷かった.本当に何もできないままだった.

 終了間際に奇跡的に同点に追いつき何とか勝ち点1を得たがとてもACLのグループリーグ突破という目標は非常に遠くなった.この試合の内容の価値はあの観客数でも多すぎたくらいだった.


 次に鹿島とタイバンク.こちらは「5,6点取れる」という相手.試合開始数分でそれが分かるほどレベルが違った.特にGKの動きは地域リーグの試合でも見なかったような酷いもの.さすがに9点は予想できなかったが途中で見る気も無くすほどの試合だった.これ以上の感想は不要だろう.

開幕

2008-03-14 02:31:09 | Sports:football(J)
 今年は昨年より多少早い開幕を迎えたJリーグ.今年は鹿島を中心に浦和,G大阪,川崎というチームが上位を争うだろう.ACLの無い川崎がちょっと有利か?穴は横浜と予想.


 で,まずはG大阪と千葉.着実な補強とパンパシでの好成績が期待を抱かせるG大阪とフロント混乱と主力離散で不安がつのる千葉.当然G大阪優位の予想.
 しかし千葉は思った以上にチームを作ってきた.守備の.そして攻撃はわずかにオシムの匂いが残りわずかながら危険な感じ.
 立ち上がりペースを得ていたG大阪はチャンスを生かせないうちにその千葉のカウンターでペースを乱し,そしてコンディションがまだ上がっていない遠藤のミスがペースを相手に渡した.

 結局0-0のドロー.千葉の狙い通りに試合を運ばれたG大阪には課題が残る試合だった.昨年終盤の流れを引き継いだ感じだ.遠藤のコンディションは大きな問題だ.


 次にFC東京と神戸.神戸は補強はうまくいったがボッティと大久保を欠く.しかも相手にも今年は警戒され昨年のように思ったようなプレーはできないことが予想される.対するFC東京はムービングフットボールの監督が就任し,そして羽生が加入.4-3-2-1のミラノ風クリスマスツリーがどう機能するか?というのが見ものだった.
 試合は開始15分は神戸がペースを握る.相変わらず高い位置のプレスとそこからの速攻は相手に脅威だ.しかしボッティ不在で中盤でボールを落ち着かせられず行ったり来たり.そして徐々にFC東京がペースを握った.
 後半たまりかねてボッティを出すと神戸が再度ペースを奪い返す.前線でなじめなかった松橋を須藤に変えることでそこでの落ち着きも出始め同点に追いついた.

 1-1で終わったこの試合だが,何試合か見た開幕戦の中では一番面白かった.FC東京のカボレは調子が出だすとちょっと恐ろしい存在かも.


 次に名古屋と京都.名古屋はピクシー初心者監督がどうなのか?という点が注目.対する京都は2年前の昇格時とは異なりJ1経験者を補強しJ1残留を目指す.
 試合開始からしばらくは高校サッカー.長いボールが行ったり来たり.酷い試合だと思っているうちにPKで京都が先制.しかしそこからは一気に名古屋ペース.名古屋は昨年とは異なり結構面白いサッカーを始めた.
 東欧出身の監督が率いるとこういう風になるの?と思わせる内容.まぁこのチームは試合毎の差が激しかったのでもうちょっと見てみないと分からないが.
 素早いパス回しからヨンセンを狙って同点.そのまま試合を終えた.京都は正直J1では厳しいように見えた.特に攻撃は殆ど形を作れず,真ん中,右,左で単発の攻撃.選手間の距離が余りに遠かった.柳沢は….


 次に川崎と東京Vという川崎ダービー.正直自分が川崎市民だったら東京Vなどグラウンドにも入れたくないと思う.しかしあれだけ観客がいたのに全くそんなことも無く.V川崎が如何に川崎に愛されていなかったかという証だと思う.

 試合は強力3トップの川崎の断然有利と思われたが,意外にこの3人はお互いの微妙な間合いがつかめなかった.お互いの長所を生かそうとしすぎて逆に悪い方にいったという感じだった.
 それに加え東京Vが意外にも落ち着いて試合を運んだ.あの面子でJ2に2年もいる方が難しいというくらい選手がそろっているので,J1経験も十分で久しぶりのJ1も落ち着いて試合できたのだろう.しっかりと守り速攻を狙う.ただフッキがいなくなりその代わりも見当たらなかったので決定力不足は1年続くのではないだろうか?
 対する川崎はマギヌンが抜けたのが非常に痛いように感じた.前で攻撃をコントロールできる選手がおらずボールを落ち着かせたりさばいたりできない.我那覇を入れようが黒津を入れようが結構苦労するのでは?養父がキーポイントか?あと山岸の守備と.


 最後は横浜と浦和.結果を聞いてから見たが言われたほど浦和は悪くないと思う.ただそこにワシントンもポンテもいないというだけで(だからこそそういう評価だとは思うが).昨年までと同じサッカーを彼ら抜きでやっているだけで,そうするとあの内容は非常に順当だ.いきなりサッカーを変えられるわけもないし.
 対する横浜.正直去年より攻撃は停滞気味.浦和が相手だったということもあるかもしれないが.ただ中澤を中心とした守備は安定しているので,前が機能するとひょっとするかもしれない.ちょっと山瀬の状態が心配.


 という開幕戦.東京Vの健闘が光った.あと名古屋は2節を早く見てみたい.