スウィングガールズという映画を見た.余り映画は見ないが,音楽がらみで話題にもなったし,見てみようと思った.
内容は,「なんや,コメディか」という映画.全ての設定に無理があり,全てがコミカルに進む.何が面白いのかよく分からないが,時間もあったので最後まで見た.
…が,最後まで何もわからなかった.何を伝えたかったのか?何が音楽で,何がスイングなのか?
音楽は地味な努力の積み重ねである.この映画でその部分に光を当てることをしないのは余りに音楽を馬鹿にした演出だと感じた.この映画のように楽器の表面的なかっこよさばかりを見せ付けるから,すぐに楽器をやめていく人が増えるのだ.なぜ,あの飽きっぽい主人公が音楽だけにはまったか?そこをもっと丁寧に描くべきだったろう.そしてそこから生み出される感情に.しかもコメディーなりに.
もっと言うなら楽器が如何に難しいか,しかし如何に感情に左右される音を出すか,それを表現すべきだろう.音楽は感情が下手糞さを上回るときがある.それが音楽の楽しさであり奥深さである.まぁ下手すぎるのはどうかと思うが.
更に言えば,大人数で気持ちをひとつにして演奏する苦労にももっとスポットライトを当てるべきだ.集団演奏を題材にするならば.ごく少数に光を当てるなら集団で演奏する場面は全く必要ないはずだ.学園祭のバンドでいい.
で,みていて.「努力した場面は汗臭いから無いんだろうから,エンディングくらいはまともな…」と思ったが,結局素人があっという間に「プロ並み」にうまくなって,その演奏で人を喜ばせる,なんて終わり興ざめだった.しかも,その前座として「吹奏楽」「クラシック」を持ち出し,それらが「つまらないもの」として対比させる手法は,余りに音楽に対して無知である.
クラシックが堅苦しく,JAZZが楽しい,いや,女子高生がやると楽しい,なんて素人の発想..「JAZZなんてインテリ面したおっさんのもん」という発想自体が無知以外の何者でもない.「映画館を出たら音楽をしたくなる」なんて書いているが,そんな人は映画に出てくる「すぐにやめる」人である
クラシックだろうが吹奏楽だろうが,JAZZだろうが,そこにこめる気持ちは同じだ.確かに日本の吹奏楽とかは「遊び」が少なく見所が少ないのもあるかもしれない.けれどそれは余りに発表の場が「真剣」過ぎるからだ.そこだけしかないから,その辺のバンド演奏などと比べると物凄い集中力と緊迫感がある.だからつまらなく見えるだけなのだ.そこには本当に音楽を楽しむ気持ちが入っていることのほうが多いのだ.
1つだけ共感できた場面があった.主人公が初めて合わせたときにとても楽しそうな顔をしたことだ.集団演奏をしたことがある人なら,あの喜びは忘れられない.それをもっと素直に引き出してほしかった.技量に欠けるが気持ちのあるスウィング,その笑顔の下の努力.努力が無くて何が音楽だろう?何が楽しいのだろう?青春臭くて今の若者には受け入れられないかもしれないが.
あんな短期間でうまくなる,ということを喜びに置き換えるような音楽映画は失格だ.映画は詳しくないので喜劇映画としてどうか,というのはおいておく.
内容は,「なんや,コメディか」という映画.全ての設定に無理があり,全てがコミカルに進む.何が面白いのかよく分からないが,時間もあったので最後まで見た.
…が,最後まで何もわからなかった.何を伝えたかったのか?何が音楽で,何がスイングなのか?
音楽は地味な努力の積み重ねである.この映画でその部分に光を当てることをしないのは余りに音楽を馬鹿にした演出だと感じた.この映画のように楽器の表面的なかっこよさばかりを見せ付けるから,すぐに楽器をやめていく人が増えるのだ.なぜ,あの飽きっぽい主人公が音楽だけにはまったか?そこをもっと丁寧に描くべきだったろう.そしてそこから生み出される感情に.しかもコメディーなりに.
もっと言うなら楽器が如何に難しいか,しかし如何に感情に左右される音を出すか,それを表現すべきだろう.音楽は感情が下手糞さを上回るときがある.それが音楽の楽しさであり奥深さである.まぁ下手すぎるのはどうかと思うが.
更に言えば,大人数で気持ちをひとつにして演奏する苦労にももっとスポットライトを当てるべきだ.集団演奏を題材にするならば.ごく少数に光を当てるなら集団で演奏する場面は全く必要ないはずだ.学園祭のバンドでいい.
で,みていて.「努力した場面は汗臭いから無いんだろうから,エンディングくらいはまともな…」と思ったが,結局素人があっという間に「プロ並み」にうまくなって,その演奏で人を喜ばせる,なんて終わり興ざめだった.しかも,その前座として「吹奏楽」「クラシック」を持ち出し,それらが「つまらないもの」として対比させる手法は,余りに音楽に対して無知である.
クラシックが堅苦しく,JAZZが楽しい,いや,女子高生がやると楽しい,なんて素人の発想..「JAZZなんてインテリ面したおっさんのもん」という発想自体が無知以外の何者でもない.「映画館を出たら音楽をしたくなる」なんて書いているが,そんな人は映画に出てくる「すぐにやめる」人である
クラシックだろうが吹奏楽だろうが,JAZZだろうが,そこにこめる気持ちは同じだ.確かに日本の吹奏楽とかは「遊び」が少なく見所が少ないのもあるかもしれない.けれどそれは余りに発表の場が「真剣」過ぎるからだ.そこだけしかないから,その辺のバンド演奏などと比べると物凄い集中力と緊迫感がある.だからつまらなく見えるだけなのだ.そこには本当に音楽を楽しむ気持ちが入っていることのほうが多いのだ.
1つだけ共感できた場面があった.主人公が初めて合わせたときにとても楽しそうな顔をしたことだ.集団演奏をしたことがある人なら,あの喜びは忘れられない.それをもっと素直に引き出してほしかった.技量に欠けるが気持ちのあるスウィング,その笑顔の下の努力.努力が無くて何が音楽だろう?何が楽しいのだろう?青春臭くて今の若者には受け入れられないかもしれないが.
あんな短期間でうまくなる,ということを喜びに置き換えるような音楽映画は失格だ.映画は詳しくないので喜劇映画としてどうか,というのはおいておく.