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第20節 湘南戦

2011-07-28 23:36:27 | ファジアーノ岡山
 開幕戦にボロ負けを喫した相手.あれからチアゴ,キムが加入し大きくチームも変化した.もちろん相手も変わっている.ただし彼らの変化は悪い方だ.この日は開幕戦の借りを返す絶好のチャンスだった.

 この日の先発は以下の通り

    チアゴ
  石原  臼井
小林  キム  澤口
    千明
 植田 イリアン 後藤
    真子

 またこの日も臼井のハンデを背負わなければならない.いい加減ベストメンバーで戦いたいものだ.もし彼を使うのがこのフォーメーションでベストというなら,今の3-6-1というフォーメーション自体がチームに不適格ということだ.フォーメーションに選手を当て込むというのは監督のエゴでしかないし,それで失敗すれば監督の責任だ.もう責任を取っても良いころだろう.

 試合はファジアーノペースで進んだ.これは岡山の調子が上向きつつあるというより湘南の調子の悪さの方が大きなウェイトを占めていた.おかげで岡山は両サイドも高い位置を保て,中央も攻撃に絡むことができ,WBの裏のスペースもうまくフォローできていた.相手はボールを前に運ぶことに苦労しており得点は時間の問題のようにみえた.
 けれど得点できない.それは岡山の選手の動きの悪さがあったからだ.守から攻の切り替えが遅く低めに陣取る湘南の態勢が整う前に仕掛けることは一度もできなかった.そしてパスも足元にしか出ない.そのせいで湘南は大きく揺さぶられることも無く非常に楽な守備だったと思う.岡山には攻撃の決まりごとが少ないため,チアゴの選択肢が潰されるとそれぞれの選手が局面局面で出たとこ勝負になってしまう.
 そこで海外のように1対1で勝負を仕掛けるサッカーになるならまだしも,機能しないのに周りを使って他人頼みのサッカーを選択する.Jリーグの悪い部分の象徴のような感じだ.

 こんな戦いでは流れは悪くなり,その結末も見えてくる.後半からは湘南に完全にペースを握られ時間だけが過ぎていった.一方的にやられるのみかと思ったが,ひとつのきっかけで少しペースが変わった.チアゴの負傷交代だ.代わって久木田が入ったことで前線に動きが出て,中盤と前線がうまくシンクロし始めたのだ.
 しかしそこまでに作られた湘南のペースを奪うまではいかなかった.CKの2次攻撃でちょっと中村が半身くらいオフサイドっぽかったがゴールされた.とは言えそれまでの流れが悪すぎたのでやられるべくしてやられたと言うべきだろう.


 その後は一気に岡山がペースを握る.イリアンが1列前に上がり4-3-2-1という形になったからだ.個人的にはこの形を試合開始時から採用すべきだと感じている.イリアンがアンカーでなく3ボランチという形だ.もちろん2トップが理想だが.
 この形になったことで千明とキムが相手PAの手前付近でプレーできるようになり,前線と中盤が更に機能するようになった.臼井が引っ込み,白谷が入ったことも影響していた.そこから得点は時間の問題と思われたが,湘南レベルのチームが引いて守ると簡単に得点も奪えない.
 しかし小林の本当にすばらしいクロスから久木田のゴール.あれは0.8点くらいは小林のゴールだろう.彼のクロスは間違い無く攻撃の大きなオプションとなっている.彼はあとはトラップの精度とポジショニングが改善すれば….


 という1-1の試合.もう少し試合の入りから自信を持ち,リスクを犯して戦っていたなら十分に勝てた試合だった.そういった意味で非常に残念な試合だった.もちろん開幕戦と比べればかなりまともな試合になりチーム力は上昇している.しかし開幕戦はメンバー選定からして理解不能で,なおかつ新しい形にチームがこれっぽっちもフィットしていなかった.チアゴもキムもいなかった.それと比較して「良くなった」というのは当たり前のことだ.「どのくらい良くなったか」が大事であり,それを考えるととても合格点とは言えない.このまま個々人の力に頼った戦いで見える未来は非常に限られたものだろう.というわけで勝手に採点.

チアゴ(5.5)負傷するまでもあまり動きは良くなかった
臼井(5.0)シーズン1のできでこんなもの.前線を停滞させた
石原(5.5)一人相手に向かってプレーしたが脅威になれず
小林(6.0)クロスとそれ以外のプレーの差を縮めたい
キム(6.0)多少相手にプレーを読まれ始めた
澤口(5.0)記憶に残らないプレー
千明(5.5)もう一つ質を上げないと今のプレースタイルは厳しい
植田(5.5)不安定さの解消はあと一息
イリアン(6.5)MOM.攻守にらしさを見せ始めた
後藤(5.5)平均値を高めたい
真子(5.0)1点目の対処はもう少し

久木田(6.0)戦術理解度というのが良いのか?
白谷(5.5)ワンパターンならもう少し切れを


近藤
竹田
田所
仙石


影山(4.0)
 メンタルの部分のケアは間違いなく下手だと思う.攻撃の形もいまだに無い.守備も安定しない.選手起用も疑問が多い.するとどこが長所だろうか?

第19節 愛媛戦

2011-07-21 18:22:22 | ファジアーノ岡山
 前節不甲斐ない戦いぶりで敗戦し3連敗となったファジアーノ.この日負ければ昨年のような悪夢が待っているだろう.

 J2初年度に失点数が多く,それを元に2年目は失点を減らした.目的どおり失点は減ったが今度は得点力不足が待っていた.では3年目はどうするか?普通なら固まった守備をベースに補強などにより攻撃面の強化を行うのが普通だろう.しかし今年のファジアーノはあさっての方向へ向かった.攻撃力が無いにもかかわらず更に守備的な3バックを導入したのだ.これにより安定してきた守備を再構築せざるを得ない状況になり,再度失点が増えることとなった.更に攻撃も昨年機能しなかった1トップを採用したため,攻撃も再構築しなければならなくなった.
 これによりチームは攻守とも機能不全に陥り,昨年よりも明らかに戦力が上がっているにも関わらず(昨年はさらにけが人が多かった)結果は同等程度が精一杯.チーム力の低下を戦力の上積みで何とか埋め合わせているような状況だ.

 この日のメンバーは以下の通り

    チアゴ
  臼井  石原
小林  キム  澤口
    千明
 植田 イリアン 後藤
    真子

 チアゴが復帰.ついでに何故か臼井まで復帰.ボランチはたくさん居るのだからキムのポジションを一つ上げれば多くの問題は解決するはずなのだが.影山は臼井と心中するつもりだろう.いや今の時点で身投げしているとも言える.またCBには最近集中できていなかった近藤に代わり植田が入ることとなった.
 対する愛媛はジョジマール,斉藤といるが,正直それ程有名な選手はいない.それでも7位にいる.ファジアーノはどうして…,と思うのも仕方ないだろう.


 試合はとても残念な始まりだった.連敗中のチームとしては最悪とも言っていいだろう.キムとイリアンのパス交換がうまくいかず愛媛に攻め込まれる.そのままチームは落ち着くことが一度もできないまま澤口がミスして早々に失点・・・.澤口は最近競り合いで負けることが多く,そこに流れの悪さが加わって最悪の展開になってしまった.

 この失点で連敗中の焦りも加わり,十分に時間があるのにチアゴへのロングボールばかりになってしまった.ただ高さの無い愛媛にはこの攻撃は有効だった.チアゴがほぼ競り勝ち攻撃の起点になれた.しかしセカンドボールを中々PA付近に持ち込めない.チアゴが後ろで受けるとどうしてもゴール前に行くのに時間がかかり,そこまでの時間に精度を保てないからだ.
 このままズルズル行くのか?と思い始めたころ,臼井が珍しく相手からボールを奪い,珍しくドリブルで前へボールを運び,珍しくチアゴへ縦パスを通しPKゲット.こういうときチアゴがキッカーだと落ち着いて見ていられる.クッキアイオをした瞬間はいつかの栃木戦を思い出したがさすがに役者が違った.

 ちなみに臼井について.この日は「活躍したじゃろ?」と言われれば「いつもよりは」と答えるだろう.これまでの基準が低すぎるだけで平均以上のプレーとは言いがたい.彼は得点を決めたのか?90分走り続けられたか?(できたのは石原の方だ).普通の出来でプロ選手を褒めるのはさすがに失礼だろう.言えるのは「いつものような悪いプレーではなかったよ」ということくらいだ.


 1-1で迎えた後半.ここからは完全に岡山ペースとなった.というのも愛媛の足が止まったからだ.しかも彼らも選手の質が高くないのでたまにあるチャンスを生かしきれない.どこか岡山のプレーを見ているような感じだった.
 それでも岡山は追加点を取れない.特に相手のGKが当たっており,このままズルズル行くと…,と非常に嫌な流れだった.消極的采配が持ち味の影山はそんな展開では簡単に交代のカードを切らず時間が過ぎる.臼井がいつものようにベンチを見る回数が増える.とても嫌な雰囲気が高まっていた.相手は3枚もカードを切り少し元気を取り戻していた.

 …そこまで待ってようやく選手交代.本当にぎりぎりのタイミングだったと思う.というか遅いのだが.まず臼井に代わり久木田を投入.正直前節のプレーで彼には期待していなかった.そして2回ほど消極的なプレーでチャンスを潰す.駄目な交代だ…,と思っているとチアゴを白谷に代える.「またチアゴと白谷は同時に起用せんのか…」と引き分け以下を覚悟した.白谷の最近のモチベーション低下も気になっていた.
 しかしちょっとこの日の彼は違った.カウンターの場面.久木田の前にスペースを作る動きで逆転ゴールをアシストし,そして左サイドで得意な形で追加点のゴール.あれを見ると「何でこいつを使わんかな」と思わず口にしてしまった.

 最後ちょっとみっともない失点があり3-2というスコアで終わってしまったのは残念だが,控えメンバーの雰囲気が良かったことがこの日の収穫だろう.あれならまだ今シーズンに期待しても良い.

 しかし久木田は獲得だけでも全国メディアに取り上げられ良い宣伝になったが,ゴールとなればこの上ない宣伝になる.今は気にせず「東大」を利用すればいいと思う.もし「あ,東大の子だったんだ」と言われるようになればプロとしての成功だろう.簡単ではないが頑張って欲しい.それでは勝手に採点.

チアゴ(6.5)運動量が減ってきたのは気になるが
臼井(5.5)普通に評価できて良かった
石原(6.0)最後まで運動量が落ちず.もう少しシュートの意識が欲しい
小林(6.0)動いているボールで精度を如何に高めるか
キム(6.5)多少ミスはあったが相変わらず質が高い
澤口(4.5)負けていたら責任は大きかった
千明(6.5)シュートの意識が高まれば最高
植田(6.0)3バックはやはり落ち着いてできるのだろう
イリアン(6.5)目立たないがコンディションがかなりあがってきたように思う
後藤(5.5)ちょっと熱くなって不要なカードが多い
真子(6.0)失点を減らしたい

久木田(6.5)祝初得点.2点取れたと思う
白谷(7.0)MOM.2点に絡んだ
仙石(-.-)もっとできる

影山(5.5)
 臼井を我慢して使って何を得たのか知らないが,失ったものを今から取り返すことはできない.今はその賭けによる大きな借金を抱えたままだ.

第2節 F東京戦

2011-07-13 01:00:17 | ファジアーノ岡山
 震災の影響で順延していたゲーム.正直あの時に対戦していたらと思うと恐ろしくなる.
 そんな相手は現役日本代表の今野に加え梶山,石川,羽生,谷澤,森重などがおり,とてもJ2とは思えない戦力.たぶん顔と名前が一致する人数が最も多いJ2チームだと思う.それでもJ2にいるということが彼らの攻略のヒントだろう.
 もしファジアーノが個々の選手の力の総和以上の力を出せるようなチームなら,そういう風に僅かな期待を抱いて観戦できるのだが,今年のチームは個々の総和を下回る力しか発揮できていない(昨年は何とか個々の力の総和くらいまではできていたのだが…).期待というより願望というか,現実味のない妄想しかできない.

 この日のメンバーは以下の通り.

 岸田 キム 石原
  千明  竹田
小林      澤口
 近藤 イリアン 後藤
    真子

 こんな日にチアゴがいない.それがこの日の期待感を大きく減らすが,この日の0トップという選択は今季に対しての期待までなくすものだった.チアゴのポジションにはキムを入れたということは,チアゴ以外は1トップ失格なFWしかいないということだ.それなのに1トップで戦い,チアゴ不在時はシステムまで変えざるを得ない.とても残念な状況だ.
 更にキムのFW起用は影山が強みとしていた千明とキムのダブルボランチを崩すことになる.どう考えてもうまく回っているようには思えない.


 そんな試合は予想通りFC東京が支配した.対する岡山はすぐに5-2-3-0というサッカー後進国のようなドン引きサッカーになった.特に前半の戦い方は惨めだった.低い位置で数をかけて守り,攻撃はロングボールによるカウンターのみ.
 もちろん強い相手にこういうやり方が悪いわけではない.しかしこの日はあまりに相手を恐れすぎ極端にロングボール一本になってしまっていた.いや監督がそう指示していた.20分あたりの攻撃時に相手が崩れているわけでもないのに馬鹿みたいにロングボールを蹴れと.普通ならボールを保持して作り直す場面だったはずだ.完全に自分たちのサッカーを捨て去っていた.


 ファジアーノはまだ個々の選手の能力では勝てるチームではない.だからこそ他とはちょっと違うサッカーで強豪チームに対抗する,という目的で3バックを採用したのだと思っていた.
 しかしこの日,その認識が間違いであると分かった.強いチームにはボールを大事にするサッカーはできないのでロングボールのみで攻撃する,強いチームには3バックでなく5バックにして引きこもる.つまり今のやり方は強豪チームと戦えるサッカーでは無いということだ.
 上位に通用しないサッカーでどうやって上位に進出するつもりだろうか.選手の質が上がるのを待つだけなのだろうか?こんなサッカーをするチームに何を期待すれば良いのだろうか?「このままどんどん良くなれば,多少強いチームにだって…」などという期待は全くできない.

 とにかく相手を恐れすぎた作戦は見事に失敗した.FC東京は,これまで対戦したほかのチームと比べて別格ではなかった.強力なフィニッシャーはおらず,攻撃も組織的に展開されない.もちろん個の力は凄いが局面で対応を大きくミスをしなければ充分に戦える相手だった.しかし最初から逃げ出したチームにはそんなチャンスさえ見つけられない.

 そんな東京だから岡山の6~7バックの引いた守りはそう簡単には崩されない.けれどセットプレーは別.元々セットプレーからの失点も多いチーム.守りきれないことは予想でき,そして見事的中した.守ってほしいという願望はあったのだが.


 そして試合は臼井投入で締められた.攻撃的選手が残っていないならボランチを入れてキムを1列上げれば良かっただけなのだが.植田を入れてイリアンを1列上げてセットプレーの高さを期待するというのもあったはず.
 しかし影山の選択は臼井なのだ.期待するのが悪いのだがあの状況でば臼井は無い.相手はもう守ればいいだけの状況なのに,1対1で崩せない臼井に何ができたというのだろう?どうせならチアゴのいない時に臼井を先発させて,どれだけチームに悪影響を及ぼしているか見てみたかったものだ.


 結局0-2の完敗.試合翌日メールマガジンが来た.この時期に何?何かあった?無いはず.もしかして!・・・と一瞬期待した.しかし期待とは正反対に妹尾の負傷のメールだった.吉報はいつくるだろうか?

 それでは勝手に採点.

キム(6.5)上位チームに取られない程度にしてほしい
岸田(4.5)少ないチャンスしか無い状況では期待しない
石原(5.5)雑な部分もあるが期待する部分も多い
千明(5.5)配球は見事だったが多少ミスが増えた.疲れか?
竹田(4.5)殆ど目にすることは無かった
小林(4.5)守備的になると単なる弱点
澤口(4.5)工夫はもっと欲しい
近藤(4.0)セットプレーで失点に絡むのはお決まり
イリアン(5.5)サッカーが出来なかった
後藤(4.5)ミスも多く安定感に欠く
真子(4.0)集中を欠いた

久木田(4.0)全く機能せず
白谷(4.5)試合勘が乏しいのだろうか
臼井(-.-)


植田
一柳
仙石

影山(1.0)
 臼井を先発から外したことだけ評価.この日のような消極的な戦い方をするなら辞めてほしい

第18節 東京V戦

2011-07-02 18:39:49 | ファジアーノ岡山
 このチームと対戦するといつも個人能力差をまざまざと見せ付けられ,絶望的な気分にさせられる.もちろんJ2にいるだけあって,こういうチームだからJ1に上がれないんだ,という部分も見ることができるが.

 この日の先発は次の通り.

    チアゴ
  石原  臼井
小林   キム  
  千明    澤口
 植田 後藤 近藤
    真子

 高卒ルーキーが初先発.ファジアーノ史上Jリーグでの高卒ルーキーの先発は初めてだ.彼がどのようなプレーをするか,そしてその他のFWが刺激されてくれれば.

 しかしこの日は彼はその能力をなかなか発揮できないまま時間が過ぎた.とにかく臼井との連携が悪い.というより臼井がボールにもゴールにも絡めないような位置取りをするのでチアゴ,キムからのボールが上手く展開できない.そのため彼に渡るボールは厳しいものばかりとなった.

 そんな試合はチアゴのゴールで始まる.ただし自陣ゴールにだが.この日のチアゴは試合の入りから多少集中力を欠いていたように思う.
 そんな事故みたいな失点は忘れて…,と思っていると岡山ボールになり小林が上がった瞬間にキムがボールを奪われカウンターを受ける.その左サイドのスペースを突かれ,CBとボランチで対応が曖昧になり,外も中も相手を十分ケアできないままクロスをあげられ失点した.
 試合後「相手に崩された失点じゃない…」というコメントもあったが,見事に相手に弱点を突かれ崩された失点だったと思うし,ああいう失点の仕方が減らないと今のやり方でチームの浮上は難しいだろう.とにかくたったあれだけのミスで失点するようではサイドの選手が高い位置を保つのは無理だ.

 そしてその後もペースを握れないまま相手に攻め込まれ,小林が中途半端にクリアしたボールを河野に拾われ失点.この時点で選手は時間が過ぎるのを待つだけであり,状況を打開する雰囲気は全くなくなっていた.いやその意識はあるが,きつい中で足を動かそうとさせるモチベーションが不足しているのだろう.それが今のチームの雰囲気であり,監督の求心力の低下を示しているのではないだろうか.


 そして後半.0-3の状況で選手交代も無く,同じような戦い方を継続する.攻撃はチアゴとキム頼み.他の選手がフォローに行こうにも,奪われた時のことが頭にあって思い切りが悪い.チアゴやキムを厳しくマークされてもサイドを使うわけでもなく.

 そして60分にいつものように相手に狙われ薄いが簡単にボールを奪われる.彼は運動量が自慢だそうだが奪われても追いかけることもしないまま.そしてそれがきっかけで致命的な4失点めを奪われた.そして今季何試合目か分からないが,1つ目の交代枠を臼井のために使ってしまった.馬鹿の一つ覚えとはこのことだ.

 臼井が交代したあとチームが機能し始めたことを見れば,どれだけ足かせになっていたかは明らかだ.この日は彼が交代するまで10人で戦っているようなものだった.これを見て何も感じないなら監督失格だ.


 という0-4の試合.北九州戦で掴みかけたきっかけ.徳島で雨で確認できず,水戸戦で自滅.前節自滅したことで,この日はアウェイで自信を取り戻す戦いをしなければならない,というサイクルにはまってしまった.そして見事に打ちのめされた.こうやってチームは調子を崩し,低迷していく.見事に次はFC東京.最善を尽くさなければこういう風に悪い流れを呼び込んでしまうものなのだ.
 昨年までも経験したはずだが修正できない.同じことを繰り返すのはプロとは言えない.それを招いているのが監督なのだからどうしようもない.この日も能天気に「スピリッツ」などというわけの分からない言葉で済ましていた.こんなことでは安定した戦いの出来る強いチームは作れない.この監督を2年目も契約したフロントは猛省して欲しい.

 しかしこの日の試合は,今後の対戦相手にものすごいヒントを与えたように感じる.それでは勝手に採点.

チアゴ(5.0)厳しいマークに何もできず
石原(5.5)初先発としてはこんなもの
臼井(2.0)コメントを書きたくもない
千明(5.0)夏は弱いのかパスミス連発
キム(6.5)一人だけ試合をしていた
小林(4.0)2失点に絡んだ
澤口(4.5)クロスのタイミングが単純すぎ
近藤(4.0)序盤から集中を欠きすぎ
竹田(4.5)消極的なプレーばかり
後藤(5.0)いらだちすぎ
真子(4.5)4失点では評価できない

久木田(5.0)仕事はできず
岸田(5.5)あの時点でできることはした
植田(-.-)



影山(2.0)
 まず臼井を起用しないこと.それが最も分かりやすい評価の指標だ.

第17節 水戸戦

2011-07-01 16:19:27 | ファジアーノ岡山
 前節の泥仕合をドローに持ち込み,チームの調子自体は悪くない.監督采配以外は.

 この日の先発は次の通り.

    チアゴ
  岸田  臼井
小林   キム  
  千明    澤口
 植田 後藤 近藤
    真子

 怪我の妹尾に代わり岸田が久しぶりの先発.怪我から復帰したストヤノフはベンチスタートとなった.

 結論から言うと勝てた試合だった.試合開始直後からしばらくは岡山がペースを握った.それは,ここ数戦で見せてきたようにキムが高い位置でプレーできたことで,攻守のリンクを作れたためだ.そして後ろでゲームをコントロールした序盤の千明のプレーは見事だった.彼ら二人のプレーはJ2レベルではかなりの武器だし,更には最前線にはすでに6ゴールのチアゴがいる.
 なのにこのチームは勝てない.原因はもう監督の力としか言えないと思う.彼は選手の能力を生かせておらず,11人の力の総和が11より小さくなっているようにしか見えない.11人の力を生かしきれないどころか,その11人の選択さえもおかしいのだから,本来期待されるチーム力よりも更に小さくなってしまう.

 その象徴が臼井の起用だ.彼が機能しないことでこの日は得点が取れなかった.敗因だ.得点できないことでチームが我慢し切れなかった.
 そもそも臼井はプレーは雑で同じミスを繰り返し,背が低いのにファーサイドに構えニアに飛び込まず…,そしてだいたいどの試合も途中からはボールの奪いどころとして臼井は狙われ始め,そして見事に奪われる.更に彼が酷いのは,それを奪い返しに行こうとDFラインあたりまで戻ってしまうことだ.それにより奪えたとしても次の攻撃に絡むことが出来なくなる.そして無駄に体力を使い,いつものように後半途中には足が止まってしまう.そして大体1枚目の交代枠が使われてしまう.
 そしてこの日は後半途中どころか後半頭で交代となった.あの監督が我慢できないほどこの日は機能していなかったのだ.これだけ平均プレー時間の短い先発の選手というのは珍しいだろう.普通こういう選手はすぐに先発から外されてしまうものだし.

 後半イリアンをボランチに入れキムを1列前にした.それによりボール保持ポイントが大幅に増えラインも押し上げられるようになり再度ファジアーノがゲームを支配し始めた.最初からこれができていれば…,というよりなぜ最初からこうしないのか?わざわざハンデを背負うまで本気を出さないなんて,どこかの少年漫画だ.何れにしろこのような状況に陥れた影山の責任は大きい.

 残念ながらその後福島という審判が試合をぶち壊した.とにかくイリアンの退場は全く意味の分からないものだった.この日の審判は全く判定の基準が安定せず意味不明な笛を吹きまくっていた.しかもなぜかアウェイ寄りに笛を吹く.気のせいかもしれないが北関東のチームの時はいつも審判に苦労する.


 10人になった岡山.運動量の中々落ちない水戸を見るとこの時点で試合はほぼ終わった.最後に久木田を入れた采配は,完全に想像を超えたものだった.


 この日の相手は岡山とほぼ同じ大卒数年の若いチーム.運営費は岡山以下.歴史はあるが将来の無いチーム.なおかつ今年は被災している.そこにホームで見事に思い通りにやられた.大して崩されたわけでもなく,大して能力のある選手がいるわけでもないチームに.その差は何か?もしかしてあっちの監督よりもこっちの監督は駄目なのか?とすればそれはとてつもないハンデだ.

 そんな監督はいつものように「スピリッツ」などと精神論で片付けようとしている.漫画の読みすぎではないか?誰かがコメントしていたとおり「チームのコンセプトの差」というのが適切だ.それでは勝手に採点.

チアゴ(5.0)頭打ってから1つプレーが落ちた
岸田(5.0)これ以上を求めるのは厳しいのか
臼井(3.0)前半で退いたので+0.5
小林(5.5)守備はともかく,攻撃では力を発揮した
澤口(4.5)相手にフィジカルで負けた
千明(6.0)もっと強いチームなら…
キム(6.0)多少レベルの違うプレー
植田(4.0)1対1で負けすぎ
後藤(6.0)気合で技術をカバーしている
近藤(4.5)集中が切れることが多い
真子(5.5)失点が続くことに多少の責任はある

イリアン(3.0)伝えたい経験はいったい何か?
白谷(5.0)長い時間使わないと駄目
久木田(4.5)第2の臼井にならないように

影山(2.0)
 臼井が敗因で,すなわちそれは影山が敗因ということ.10人になってからも選手の方が正しい判断をして4バックにした.能力が無いなら早めに次の人へバトンを渡してほしい.