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第24節 東京V戦

2011-08-21 02:25:58 | ファジアーノ岡山
 J加入後初の連勝を狙うこの試合.前節4点とって好調だからいける!・・・なんて全く思わなかった.というのも前節の内容は決して誉められたものではなかったし,この日の相手は相性の悪い東京V.アウェイでは0-4と結果も内容も無残な戦いをした.前節のようなラッキーは起きないだろう.せっかくのお盆の帰省時期試合だったが今のチームの試合に興味の無い親族等を誘うのは単なる嫌がらせなのでやめておいた.自分がネガティブすぎた!と試合後に思えたら良いのだが.

      チアゴ

   臼井    石原
    千明  竹田
小林 植田 イリアン 近藤 澤口
      真子

 布陣はいつものように5-4-1.しかもボランチに竹田を起用した守備的布陣.「これじゃ勝てんね・・・」という感じで非常にマゾな2時間を過ごすことになった.せめて臼井とキムを代えてくれたらもう少しは期待できたのだが.

 今季のチームは3バックにしたのだが,シーズン半分を終えた今でも機能しているとは言い難い.後ろに人を増やしたので個の力が少ないチームに対してはそれなりに守ることができるようになった.しかししっかりサッカーをできるチームには3バックの弱点を良いように突かれている.それはサイドの数的不利の部分だ.CBの横,ボランチの横どちらかにどうしてもスペースができてしまう.それを誰かがカバーしなければならない.
 体力がある時間帯だったり,相手が振り回してくるようなチームで無いときは,そのスペースも何とか埋めることはできる.しかし誰かが少しずつズレ出すと徐々にバランスを崩してしまう.特に今年のファジアーノはチアゴが守備を放棄しているため,ただでさえ少ない前線の守備の人数が更に減っている.結局2シャドーにそのしわ寄せがきており,4-4-2のFWとSHの守備の役割をこなすことを求められている.

 もちろんそんなことができるはずも無く,徐々に歪が出てきてしまう.大体はサイドを支配され5バックにされ更に押し込まれる.こうなると2シャドーのチェイスは無効化され相手に高い位置に起点を作られてしまう.こうなると相手から意図的にボールを奪うには最終ラインしかなくなる.竹田のように低くポジションを取るボランチを起用すれば尚更前線はスカスカになってしまう.

 このように相手の攻撃を防ぐのは最終ラインになれば,攻撃開始位置ももちろん低くなる.すると普通に攻撃したところで時間がかかり相手の陣形が整ってしまうので,カウンターにたよるくらいしかなくなる.しかしチアゴをしっかりマークされるとそれも機能しなくなり,なおかつ起点が作れるキムを起用しなければボールの保持さえままならない.こうなると岡山は横パス・バックパスしかなくなり,最終的にはチアゴへストヤノフがロングボールが通ることを祈るしかなくなる.

 このように守備は意図的に崩され,攻撃は祈りが必要な状況が今季の前半戦だった.それでも昨年よりマシな結果が残っているのは単にチアゴの加入分が加算されただけだ.


 そしてこの日の試合は予想外のプレーで始まった.「このところ好調の竹田」が大きなミスを犯す.マラニョンの決定力に助けられたが,開始直後に試合が終わるところだった.竹田は草津戦でも敗因となったが次の試合でも使われた.絶対的存在でも無いのにあまりに甘い選手起用だ.そしてこの日の大きなミス.控え選手も「あれでも使われるんだったら俺はもう無理かな」と思っても不思議は無い.この采配はチームから競争さえ奪ってしまった.
 この日はこのプレーのためにチームが落ち着くのに時間が掛かってしまった.本当に無駄なミスだった.その後しばらくは「思ったよりサッカーしとるがな」と思える時間が続いた.しかし執拗にサイドを攻める相手に徐々にペースを奪われる.そしてもうひとつペースを奪われた要因があった.それはボールを持った選手の仕掛けだ.岡山の選手は石原以外は仕掛けることは殆ど無い.ワンタッチパスと言えば聞こえが良いが,単に逃げているだけのパスが攻撃時にしばしば見られる.そういう攻撃陣なので,東京Vのような仕掛けへの対応は練習ではできないだろう.
 仕掛けられ,守備が動かされ,スペースが作られ,そこへ飛び込まれ,そして決定機を作られる.3バックを崩すお手本のような形.そしてそれに何ら対応できない影山.これにより全体が押し込まれ,攻撃では全く起点が作れなくなってしまった.

 たまたま0-0で前半を終えることができたが,明らかな修正点が2点ほどあった.全くできない攻撃の起点を作ることとバイタルでフリーになるマラニョン対策だった.しかし対策は前者に対してだけであった(臼井→妹尾).そしてこれが裏目に出てしまった.長期離脱していてまだチームになじんでいるとは思えない妹尾は,この難しいシステムにおいて役割をこなすことができず,全体の守備のバランスを崩してしまった.あの場面,あの時間にどうして復帰直後の妹尾だったのだろうか?ここまで結果を残している久木田はなぜ使わないのか?そもそも前線の起点になれそうな山崎や白谷はなぜベンチにも入れなかったのか?毎試合無駄に使われる1枚目の交代枠についてもう一度検討しないのはなぜだろうか?

 ギリギリのバランスが崩れると守備崩壊は速かった.あの采配では選手はどうしようも無い.気合で動くしかないポジションで妹尾の守備意識は低すぎた.あそこからチームを立て直すのは至難の業だ.広くなったスペースを好きなように使われ,好きなように得点された.それ以外に書く必要はないだろう.


 影山のサッカーに満足し戦っている選手はいるのだろうか?満足できる部分が全く見つからない.この日は自分がネガティブだったわけではなかったことが分かったことが唯一の収穫だろう.

 しかし河野は見るたびに期待から外れていく.J2であの程度しか目立てない選手じゃないと思ってたんだけど.それでは勝手に採点.


チアゴ(5.5)最初のシュートを決めていれば
臼井(4.0)守備は評価できるが本来そんなことをやるポジションではない
石原(5.5)一人で戦うのは難しい
千明(5.0)後半の運動量がちょっと落ちた
竹田(2.5)全体的に消極的すぎ,運動量も少ない
小林(5.5)サイドチェンジのトラップは改善されたが,この日の守備は悪かった
澤口(5.0)1対1でやられすぎ
植田(5.0)1対1でやられた
イリアン(5.0)前に出るならバランサーがお供にいる
近藤(3.5)もう少しいい選手だと思うんだけど
真子(4.5)頭を下げすぎた

妹尾(3.5)途中交代選手としての役割は果たせず
キム(5.5)イリアンが前に来るまでは良かった
久木田(-.-)あの点差であの時間に何を求められたのか?

李,田所,一柳,仙石

影山(1.0)
 「責任を感じている」なら辞めてくれ.戦術だけならともかく,交代カードで自滅し,最後の交代は意味不明.素人から見ても「素人かな?」って思わされる酷さがある.

第3節 熊本戦

2011-08-14 03:40:33 | ファジアーノ岡山
 久しぶりの現地観戦.とは言え行く前は葛藤が.ファジアーノは応援したい.しかし影山のサッカーは見たくも無い.そんなものを金を使って見に行くのか?しかし現地で見たいし次はいつか分からない….結局はファジアーノを応援したい気持ちが上回ったのだが,今の試合内容では腰は中々上げにくい.

    チアゴ
  臼井  石原
  千明  竹田
小林      澤口
 植田 イリアン 近藤
    真子

 腰を重くさせたのはこの先発が予想されたこともある.また臼井,そして影山のチームを見るのか?と.しかし臼井と影山に自分の楽しみを奪われるのも癪なので岡山まで行った.この日は花火ということでスタジアムへ行く人より駅方向に行く人が多かった.観客は5000人強と,JFL時代を思い出すようなゆったり感で,見る方としてはこのくらいが良いなあ,と思ってしまった.

 試合開始.最初の45分は予想通りの酷いサッカーを見せられた.酷かった.これ以上は無いと思えるくらいに.試合開始の笛でいきなりDFラインに5枚がきれいに並ぶ.ホームで相手が大して強豪でもないのにそれかよ?と思わせる消極的な戦い方.

 それにしても今年のファジアーノのサッカーは酷い.5バックにしたせいで守備の始まる位置が低く極端に守備的だ.しかも5-2-2-1という形になっていてボランチの両サイドと前のスペースがあまりに広く,そのシステムの穴をケアするために両シャドーは走りまわされ,そのため攻撃力があっても走れない選手は起用できないという足枷になっている.結局後ろを3枚にしたしわ寄せが人が減った前にきているのだ.
 攻撃もボールを奪っても全体の位置が低すぎて速攻は全く決まらない.起点になれるのはチアゴのみで,この日の竹田のような低い位置でプレーする選手を入れるとさらに攻撃はできない.結局「引いて守っているから守れるが攻撃も機能しない」というサッカーであり,相手の疲れを待つか,チアゴの力を期待するかという糞サッカーになっている.これぞアンチフットボールだ.キムがいれば狭いところでプレーできるのでだいぶマシになるのだが.

 とにかく前半は散々だった.小林はサイドチェンジのパスを何度も止めれないし,パスも足元ばかりで受けて空いた前のスペースを使えない.臼井,石原はボールを引き出す動きができずチアゴ以外に起点ができない.もちろん裏を狙って走ることもできない.特に臼井は仕掛けることも,何ならクロスさえ上げれないこともあった(9分のプレー).いくら守備力を買われていても,あれだけ攻撃を殺していたら駄目だ.
 とにかくこの45分間は過去現地観戦した中でも最低の部類だろう.何の工夫も無く,相手にやらされているだけのサッカーだ.普通ならボロ負けコースなのだが相手が連敗中の熊本だったことが幸いした.相手も同じくらい内容が悪く,その上決定力に問題があったおかげで0-0で前半を終えることができた.


 気の短い人はHTで帰ったかもしれない.そう思わせるに十分だった.竹田と臼井のところでチームがうまく動かない.後半どう対応するか?と思ったが何ら動きも無く.グダグタに守って引き分けか,相手の足が止まったところを狙うのか.「こりゃー初めて途中で帰るかもなあ」,と思っているといきなり得点.竹田の事故のようなシュートが決まった.
 念願の先制点だったが素直に喜べなかった.というのも前半全く駄目だった要因は何も変わっていなかったからだ.それを示すように得点後も24分間ゲームは硬直したまま,どちらかと言えば熊本に流れが行っていた.その要因は臼井がいつものように50分を過ぎて足が止まり始めてプレーの質が更に落ち始めていたからだ.そして57分にトラップミスをしてリカバーしようとしてイエロー.これでようやく交代となった.

 その直後に久木田,チアゴが得点.この結果が全てじゃないのか?と思ってしまう.足枷が外れたから…,と.もちろん相手の足が止まり始めたとか,攻撃的になった,などというのもあるかもしれないが,それにしても….少なくともファーストDFとして久木田が臼井より劣っているようには全く見えなかった.

 3-0になり満足してATに帰り支度を始めると,攻めるのか時間を稼ぐのか微妙な空気のままだがパスを廻しはじめた.熊本の選手は完全に意気消沈していてボールに触れない.慣れない光景にスタンドが徐々にざわめきだす.ゆっくりとしたパス回しなのにアップテンポの応援がはじまるくらい慣れていなかった.
 そして20本以上のパスがつながりざわめきが最高潮に達すると,イリアンが最後を締めた.状況は全く違うが,ドイツW杯のアルゼンチンの試合で見たような,とにかくファジアーノがあのような形でシュートまで持ち込む姿は初めて見た.やっぱり消極的なサッカーで結果を残すだけじゃ駄目だと改めて感じた.これを見るのに5年もかかったのか….


 という4-0の試合.がんばって関西から来るのも悪くないものだ.花火よりサッカーを選んだ人にも良いプレゼントになっただろう.ただこの日の前半のプレーにあったように,チームはまだ大きな問題を抱えたままで,この日も竹田の偶然とも言えるシュートが入っていなければ残念な結果が待っていたかもしれない.
 とにかく攻撃にハンデを一人使うのを止めて戦えばもう少し最初からまともにプレーできると思うのだが.いつ影山は考えを変えるだろうか?シーズン半分も使ったということを考えると今年は心中する気か?やって貰っても構わないが,別のチームに二人で行ってからにしてほしい.

 というわけで勝手に採点.

チアゴ(6.5)受けた後の動きをもう少し
臼井(3.5)良い点を見つけるのが難しい選手だ
石原(5.5)プレーも雑だった.あれでは得点も遠い
千明(6.0)なかなか動きが無い中で我慢のプレー
竹田(5.0)得点以外は駄目だった
小林(5.5)サイドチェンジを受けれないのはきつい
澤口(5.5)良し悪しの幅が広すぎる
植田(6.5)MOM.背の高い相手を完全に抑えた
イリアン(6.5)これがストヤノフというプレーだった.良かった
近藤(5.0)どうしたのかと思うくらい良くない
真子(6.0)キックが不安定だったがそれ以外でカバー

久木田(6.5)見事に流れを変えるプレー
山崎(6.0)速く馴染んでほしい

李,田所,一柳,仙石,白谷

影山(4.0)
 最悪の前半であり,選手に助けられただけ.この日は意図的に問題を修正したわけではなく,このまま修正されないようであれば,この日の前半のようなプレーが90分続く可能性もある.とにかくこの日のように偶然を期待して先制点を待つのでなく,チームとして得点を意図的に奪えるように…,と期待したところで.

第23節 栃木戦

2011-08-10 17:46:49 | ファジアーノ岡山
 JFL時代からあまり相性の良くない相手.そしてどうも荒っぽい相手というチーム.そこにあの大和田がいたりするのだから特に対戦したくない.昔から好戦的なイメージのある監督も影響しているのだろうが,決して良いイメージのチームではない.

 先発は次のとおり.

    チアゴ
  臼井  石原
  千明  キム
田所      澤口
 植田 イリアン 近藤
    真子

 チアゴの復帰は喜ばしいが,同時にまた臼井が復活.前節山崎がいくら機能しなかったとは言え,その程度で諦めるくらいなら,いきなりゲームで使ったりするんじゃねぇよ,と愚痴を言いたくもなる.速くチームになじませるための起用だったんじゃないの?とにかくポリシーの無い戦いの繰り返しには辟易としてしまう.

 試合は栃木ペースで始まる.多分松田が徹底的に3バックの両サイドを攻めるように指示を出していたのだろう.栃木は2-4-4というか4-2-4というか,とにかく4トップのような形で両サイドを攻めた.対する岡山はいつものように5バックに.完全に押し込まれ両シャドーまで相手SBのケアをするような状態.前にはチアゴ一人しかおらず攻撃なんて想像すらできなかった.
 影山にしてみるとこれで「真っ向からぶつかった」らしいが,真っ向からぶつかるというのは,自分たちのサッカーで戦ったときに言う言葉だろう.あれがそうなのか?だとすれば,あんなドン引きカウンターサッカーを目指す監督にはいち早く辞めてほしい.

 あれだけ押し込まれた状態になるとどうやって押し返すか?が鍵だろうと考えたが答えが出なかった.とにかくチアゴに頼るくらいしかないと感じた.そしてチームも同じことをしていた….3バックなんかにするからじゃろ,と見ていても苛立つだけだった.もしあの時間に相手が1点でも奪っていたら90分あのまま時間は過ぎていただろう.
 一方的な流れだったがちょっとしたことで流れが変わり始める.栃木が一人負傷してしばらく10人となったのだ.これにより5バックへのプレッシャーが緩くなったため,ようやく中盤でボールを持てるようになった.ラフプレーの多い相手とすれば,自らのラフプレーがきっかけの負傷は自業自得という感じだろう.とにかくファジアーノはこれで落ち着きを取り戻し,わずかながらサッカーをできるようになった.とは言え相手の攻撃を受けてはしのぐというのが大まかな流れだった.

 結局栃木が決め手を欠いたため0-0で後半に.そこからは5分5分の流れに.相手が前半ほどのプレッシャーを掛けられなくなったこと,50番がそこまでチームにフィットしていなかったことが要因だろう.相手にもう少し精度があればファジアーノは失点してゲームは終わっていただろう.逆に岡山も小林がいないことで一つの武器を欠いており,決定機をそれほど作ることができなかった.
 ただ1つ気になるのは,足元へのパスばかりだということだ.これは開幕時からずっと続いており,その結果相手のDFの前で勝負せざるを得ない状況が多い.そこに仕掛けて勝負できない選手をFWとして起用していれば中々チャンスも生まれない.チアゴ以外のゴールで相手の裏を取ったものは殆ど無いのが現状だ.


 勝負は終盤に.そこでちょっと驚きが.交代の1枚めでキムを下げるということに加え,そこで入れたのが竹田という点だ.前節の敗因となるミスをした選手を使うというのはほかの控え選手のモチベーションを下げてしまうだろう.しかも消極的な交代策.何を意図したのか全く分からない.守備固めとすればどこまで消極的で心配性な監督なんだろう?

 ラスト10分くらいになると栃木の足が完全に止まったため岡山の時間が増えた.そこで数回惜しい場面があったがどれも得点にならずスコアレスドロー.こんな試合は勝たない方が良いということだろう.

 J2では昇格圏以外は,数字以外は最下位も4位も同じ.内容も将来性も無い糞サッカーを続けて多少順位が上に行ったところで,翌年に残るものは何も無い(もちろんスポンサーへの印象は多少変わるだろうが).だから昇格圏以外のJ2のチームは将来の見えるチーム作りというのが最も大事なのだ.その間逆のサッカーをするファジアーノ.イリアンのためにシステムを変更し,チアゴに頼ったサッカーを展開する.将来彼らと同じようなタイプの選手を常に補強し続けると割り切っているのだろうか?

 というわけで勝手に採点.

チアゴ(6.0)シュート以外は良かった.イライラもよく抑えた
臼井(5.0)比較的マシだったが58分のプレーで勝負する姿勢も見せないようではだめ
石原(6.5)期待をこめてMOM.前半の雑さが消えれば
キム(6.0)あと一つレベルが上がればJ2なら文句なし
田所(5.5)前半は試合に入れなかった
千明(5.5)設定を高めにして厳しめの点
澤口(4.5)判断ミス,守備の弱さが目立つ
植田(6.0)安定したといって良い
イリアン(6.5)守備だけでなくFKも抜群だった
近藤(4.0)八百長のようなセットプレーの守備,終盤の集中力欠如はいただけない
真子(6.0)久々の無失点試合

竹田(5.0)前節アレやって使ってもらえるだけのパフォーマンスではない
白谷(5.0)せっかくチアゴと一緒に起用されたのに

李,一柳,大道,山崎,仙石

影山(3.5)
 いつものようにレベルの低いサッカーを体現した.偶然でもなければ栃木相手にワンサイドゲームしかできないのが今のチームだ.起用する選手を見ていても,チーム本来のパフォーマンスを出し切れているようには全く思わない.

第22節 草津戦

2011-08-07 00:32:35 | ファジアーノ岡山
 前節勝利し,キムも復活.そして何より今季最も大きな穴だったシャドーのポジションに柏からレンタルで山崎が加入した.とりあえずこれで大きなハンデがなくなった.そこでこの日気になるのはチアゴ不在での決定力,近藤が入ることによるセットプレーでの失点の恐れ,そして3バックが本来持つ弱点をどう克服するか,そして久々の先発の白谷に新加入の山崎を合わせて攻撃が機能するのか?という点だろう.
 対する草津はラフィーニャをG大阪に奪われ(ホントに酷いことをするチームだ),なおかつ前節鳥取に5失点と最悪の状態で向かえる試合.こういう相手はしっかり倒したい.

 この日の先発は次のとおり.

    白谷
  山崎  石原
小林  キム  澤口
    千明
 植田 イリアン 近藤
    真子

 しかし試合前の監督のコメントはちょっと驚いた.調子の悪い相手に何もさせないくらいの勢いで…,などと言っていたからだ.今のチームのどこにそんなポジティブになれる要素があるのかわからない.

 試合は草津の調子の悪さと岡山のチアゴ不在がかさなり,お互い決め手に欠く時間が続いた.岡山は今季ずっと続いている3バックの弊害が出た.イリアンのところでゲームを組み立てることが多く,しかもイリアンはGKの前に位置する.これによりどうしてもDFとFWまでが間延びし選手間の距離が長くなる.
 後ろを押し上げられればコンパクトになりパス回しもうまくいくのだが中々それができない.というのも前で時間を作れないからだ.何度か時間が作れたときはある程度狙いを持った攻撃もできたが,それ以外の時間が増えてくると徐々にペースを失い,押し込まれ5バックへと陣形が変化していく.キムがいることでかなり中央を押し上げられるのだが,チーム全体の意識が低いためにどうしてもズルズルと押し込まれてしまう.

 逆に草津はイリアンからのフィードやWBやボランチのサイドチェンジを狙いボールを奪っていた.あれだけ明確に狙われながら試合中に対応して変化できるようなチームではない.

 試合は後半に動く.懸念していたセットプレーからだった.26分にも近藤が見事にマークをはずされていたが,この場面では近藤か植田かどちらかのマークを外されて失点.いくらなんでもセットプレーでの失点が多すぎるだろう.
 失点してようやく選手交代.先手を奪うということは頭に無いのだろう.久木田が入り,キムが1列あがることで前線に動きができてようやく攻撃が活性化される.しかし白谷,山崎という起用法は完全にはずれだった.白谷はもう少し良い使い方をしてやればいいのに.

 その後交代で入った竹田が致命的なミス,というか非常に軽いプレーで相手にボールを奪われ致命的な2点目を奪われた.奪われたのをごまかすようなこけ方でファールを貰おうなんて甘すぎる.

 という1-2の敗戦.どこかの監督のコメントのようで嫌だが,この日は結局のところ気持ちで負けた試合だったように思う.もちろん選手起用もどうかと思ったし,相手が研究してきているのに無策のまま試合を進めるなど,それ以外の問題もあった.けれど相手の調子,ホームアドバンテージ,チーム状態など考えれば,一つ一つのプレーをしっかりとこなせば優位だったのは岡山のはずだ.もちろんそういうメンタルを上手くコントロールできない監督にも問題があるのだろうが,相手の熊林や櫻田,松下を見ていると,あぁいう選手は大事だなとも思う.岡山に欠ける要素を持った選手だろう.


 ちなみに山崎.上手く使われなかった,という感想.上空を飛んでいくボールの中で自分をどう見せて良いか迷っていたように思う.ただ時折見せた動きは非常に質が高く面白い選手のように感じた.2トップ下が良いのだろうが,岡山なら前目のボランチがいいだろうか?ちょっと使いどころに困る感じだ.
 それでは勝手に採点.

白谷(5.0)孤立した.ただゴール前で勝負したい
山崎(5.5)今季初の公式戦なのでこの程度
石原(5.5)惜しいところまでしか行けない.ちょっと変化をつけた方が
小林(4.5)無意味なカードは要らない
キム(6.0)前でも後ろでも力を発揮
澤口(4.5)タッチミスが多すぎる
千明(5.5)祝初ゴール.もう少し精度を上げたい
植田(5.0)ヘディングは大きな課題
イリアン(6.5)かなり質の高いプレーを続けた
近藤(5.0)ビルドアップがかなり消極的
真子(5.5)良いセービングが多かった

久木田(6.0)ファーストDFとしては臼井より上なのだが
竹田(3.5)間違いなく敗因
臼井(-.-)

李,田所,一柳,仙石

影山(4.5)
 対策した相手への対応を上手くできないことが一つの足枷になっている.そしてメンタルの問題は深刻だ.

第21節 北九州戦

2011-08-03 10:57:46 | ファジアーノ岡山
 相手は昨年1勝しか出来なかったチームだが,今年は上位に位置する変わりようだ.前回の対戦で圧勝したのだがこの差は一体何なのか?最近は考えるのを止めてしまう.

 この日の先発は以下の通り

  久木田
 石原 臼井
小林    澤口
 竹田 仙石
植田 イリアン 後藤
   真子

 チアゴが負傷離脱し好調の久木田が1トップに入る.またキムは負傷の影響からベンチスタート,千明は累積のためボランチ2枚も入れ替わった.アウェイでここまでメンバーが変わるとなると結果もあまり期待できない.

 試合は岡山ペースで始まる.序盤のサッカーを見ると正直なところなぜ北九州が上位に顔を出せるのか良く分からない,という相手の出来だった.サイドを使おうとするのだがうまくいかず,中央で縦パスは通らない.で,それ以上のアイデアが無く攻撃が停滞する.岡山よりは意図のあるプレーだがその質は決して高くなかった.
 対する岡山は竹田がうまく前に出ることで攻撃に厚みが出ていた.やはり今の戦い方ではボランチが如何に攻撃に絡むか?が大事になるように思う.こういうときはサイドも押し上げられ3バックらしい戦い方ができる.

 全体的にルーズで動きも悪い北九州は,そのルーズさで失点をする.スローインを竹田がなぜかどフリーで受ける.そしてその竹田が思い切ってシュート.ゴール.事故のようなゴールだが,その伏線は事故ではなかった.

 しかしその後は徐々に相手にペースを奪われる.いつものように前線にチアゴがいないため起点ができないのだ.久木田はポジション取りが良いのでボールを受けることもできていたが,この日は石原に多少雑なプレーが目立ったため,攻撃に連動ができなかった.もちろん臼井はいつも通りだった.
 そして後半はいつものように臼井の足が50分ころから止まり始める.「だめだこりゃ,さっさと代えてしまえ」と思っていると何故かうまくプレーしていた久木田を交代させる.「何のつもりだ?あの馬鹿監督」と思っていると,臼井が充分にキープできるはずのこぼれ球を簡単に相手に体を入れられて奪われた.あそこで踏ん張れなくて何がファーストDFなのか?あの程度を保持できないから起点ができないのだ.
 燃料切れの臼井は,ゴールに向かう相手を追うことも無くフラフラとジョギングする.自分のミスの大きさに気づいていないようだった.しかし彼はどうして燃料切れしたのが当たり前のような態度で,更にプレーの質を落とすのだろうか?


 結局この交代策の失敗が臼井の失敗を生み同点ゴールを与える.完全に影山のミスだ.その後ようやく臼井を下げキムを入れる.すると一気にペースを取り戻す.ようやくプロの試合になった.
 その後は小林のピンポイントクロスを白谷があわせてゴール.白谷のゴール前の勝負強さはいつ見ても面白い.

 という2-1の試合.攻対策が的中した!…という試合ではなく,先発起用の選手がおかしかっただけで,それが修正されただけだ.まぁハンデを背負いながら勝っているのだから,ある意味すばらしいことなのかもしれない.
 とにかくチアゴとキムがいない,つまり中断前のメンバーで試合をすると,3バックこそ開幕時より安定したが攻撃は残念なほど進歩が無い.形も無いし狙いも無い.今年はチアゴ頼みの糞サッカー以上は求めるのは無理だろう.一体ボールを大事にするサッカーはどこに行ったのだろうか?そもそもそんなサッカーしたいなら,ボールを持てない臼井が出場するわけも無い.

 というわけで勝手に採点.

久木田(6.0)ワントップ向きではないがよくプレーした
臼井(3.5)前を向いてボールを持ったときの残念さは酷い
石原(5.0)精度の低さによる雑さが目立った
小林(6.5)2点に絡む素晴らしいプレー
澤口(5.0)良く走るがWBは向いてない
竹田(5.5)祝初ゴール.その後は駄目だった
仙石(6.0)丁寧にうまい位置でうまくプレーして目立たない
植田(6.0)3バックはやはり向いていると思う
イリアン(6.5)相手の大きな壁になった
後藤(5.0)ちょっとカードを貰いすぎ
真子(6.0)安定していた

白谷(6.5)MOM.短い時間で結果を残した
キム(6.5)別格のプレー.
近藤(-.-)


一柳
大道
田所

影山(3.5)
 戦術は無いし選手起用は意味不明で交代でチームを悪化させる.選手の質が大きく変わらない相手とこれだけ差があるのはなぜか?早くこのポジションの補強をしてほしい.