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第16節 徳島戦

2011-06-25 01:44:49 | ファジアーノ岡山
 前節ようやく3バックをものにし始めた気配が感じられ,チームとして初めて少しだけ機能して勝利を掴んだ.それを本物にするかどうかを問われるこの試合.J1を狙うようなチームと対戦した途端に機能しなくなるなら何の意味も無い.「チームは機能したけど選手の技術がなぁ…」なんて感想を言わせて欲しいものだ.今の監督の間は無理かもしれないが.

 しかし現地は大雨.試合内容を問えるような環境ではなかった.あそこまで大雨だと勝敗は殆ど運に近いものがある.この日はどちらのチームがどれだけ運を手繰り寄せる可能性を高められるか?という観点の試合になった.

 この日のメンバーは以下の通り.

    チアゴ
  妹尾  臼井
小林   キム  
  千明    澤口
 植田 後藤 近藤
    真子

 前節に続き小林,植田が左サイドを構成した.天候を考えればセットプレーが重要になることは明らかで,小林を起用すること,高さのある植田を起用することは有効だ.怪我が怖いイリアンを外すのも納得だ.
 しかしいつものように,なぜか分からないが,臼井だ.特にこの日の天候を考えれば,運動量とスペースでボールを受ける選手に可能性は無い.好天でも起用ミスだ.少しでも雨が降れば尚更.この日のような雨なら致命的なミスだ.

 そんなことを思いながら試合開始.すぐにサッカーにはならないことは分かった.少しの雨量であればパスなどのスピードが上がり,技術的に高い方が更に有利になるが,あそこまでの雨だと逆に技術差が縮まる.それは岡山にとっては好都合のピッチコンディションだった.そしてキックアンドラッシュに徹底した一時代前の高校サッカーのようなプレーは慣れたもの.徳島を押し込んだが複雑な気持ちだった.
 またこの日は3バックも結果的に良い方に働いた.ボールがどのような動きをするか読めない中,1人がカバーの体制をとれるからだ.

 しかし臼井はやはり機能しない.あまりに酷すぎて目に付いた.一人試合とは関係ない流れの人がいるのだから.彼がいることで,せっかく攻め込んでゴールの可能性を高めても,あっさりとリセットされる.パスを出せば奪われ,パスを出そうとすれば臼井で,守備がいると思えば臼井で….
 さすがの監督もあのプレーには気づいたようで前半早々に交代させた.ふと思った.「臼井はあのくらい悪くないと交代させられないのか?」と.これからは毎試合開始10分くらいはあのくらい悪いプレーを続けて欲しい.そうすれば最小限の被害で済む.

 そこからようやく普通のチームになる.普通のチームがあれだけ責めればゴールも近い.「セットプレーがねらい目」と思っていると小林のCKからゴールが生まれた.間違いなく前半はこの日のコンディションを岡山の方が上手く利用できていた.


 しかし後半は徳島が開き直った.3トップにして岡山の3バックを1対1で攻め込み,更には中盤に高さのある選手を入れて空中戦を支配した.多分こういう対応がちょっと遅いから徳島は惜しいとこ止まりなんだろう.
 そしてファジアーノはいつものごとく試合中に修正できない.4バックぽくシステムチェンジして,ボランチに守備的選手を配置して…,などと対応を考えている間に真子が目測を誤りPKを与え同点にされる.
 そしてその後も何ら対応策を打ち出さない影山.やはり彼に何かを期待するのが間違いなのだろう.無策のチームは左サイドを見事に崩され,小林が津田の対応をしなければならない場面を作り出されて逆転・・・.見事に監督力の差が見られた瞬間だった.徳島の監督がそんなに良いとは思わないのだが….
 そもそも臼井を先発起用したことで交代枠を一つ無駄に使ったことで終盤の選手交代を考えて相手のシステム変更に対応できなかった.そんなところでハンデを背負っているのだから選手も大変だ.

 そしてすごいのがこの監督の下で戦うと,逆転されてまず投入されるのが竹田で,3枚目は79分まで待たなければならないのだ.「この試合はサッカーじゃないから勝ち負けは忘れよう」と思っていたところ,石原のクロスを岸田が拾い,その岸田の全力シュートのこぼれ球を小林がゴール!雨ならではのラッキーな得点だったが,真子のPKを考えれば両チームイーブンだろう.


 結局2-2で試合終了.こういう試合を拾えるようになったのは選手の成長の賜物だろう.逆に監督の成長があればもっとうまく試合を運べたようにも思う.このままでは監督の采配が今後チームの足を引っ張っていくことになるだろう.明らかに昨年より選手の質は向上し,経験も積み,実力も向上してきている.けれどそれがチームの成績にも,サッカーの内容にも繋がらない.その答えは簡単だと思うのだがいつクラブは動くのか?最悪でも今年までしか我慢できないと思う.監督が駄目なことを判断するには十分すぎる材料がそろっていると思う.というわけで勝手に採点.

チアゴ(6.5)悪条件で技術が際立った.動きは無かったが
妹尾(5.0)上手さを見せたが後半消えた
臼井(3.0)雨でプレーできないような選手を重宝する理由が分からない
小林(7.0)MOM.岡山らしいプレー.
キム(6.5)中盤で上手くボールを持った.交代は意味不明
千明(6.0)ボールを上手く持ち,散らした
澤口(5.0)攻守にわたり良くない
植田(6.0)及第点.もっと期待したいのだが
後藤(6.5)気持ちの入ったプレーが良い
近藤(6.0)スピードへの弱さが気になる
真子(4.5)難しいとは言えあのPKは駄目.その後のミスキック連発はもっと駄目

岸田(6.0)チームのギアを上げた
竹田(5.0)効果的ではなかった
石原(6.5)僅かなボールタッチでゴールを演出

中牧,一柳,仙石,白谷

影山(2.5)
 上に書いたとおり采配ミス.臼井をさっさと代えたことだけは評価できる.

第15節 北九州戦

2011-06-21 01:35:03 | ファジアーノ岡山
 今年2回目の現地観戦.以前試合がある日に富山に行ったのだが,駅前の「シャトルタクシー?」なるものの看板と駅前ビルのグッズショップ,地鉄の駅の旗以外に,あの町にJリーグチームがあり,その日にJリーグの試合があることを感じさせるものは無かった.そこには両チームのユニフォームやグッズを纏っている人は一人としていなかった.
 富山のHPを見ると,スタジアムまでは路線バスで30分!改めてカンスタの立地の良さを感じたし,スタジアムへ向かうサポータの姿が如何にクラブの宣伝になっているかを改めて感じた.

 この日の先発は以下のとおり.

    チアゴ
  妹尾  臼井
 千明    キム
小林      澤口
 植田 後藤 近藤
    真子

 気になるのは今季初先発の植田と小林.植田に関しては結構上手くいくのでは?と思っていた.というのも,彼がプロになったころのG大阪は3バックだったからだ.多少ミスの多い彼にとって3バックは心理的に楽なシステムのように思う.また小林だが,もっと早く先発にしても良かったと思っていたので,どれだけプレーできるかという感じで良い方に気になった.多分岡山でWBに最も適した選手だと思う.
 対する北九州は岡山より後から昇格したチーム.絶対に負けたくは無い.ただ何となく愛着もあったりする.JFLで岡山で対戦した時は,雨が降り本当に観衆の少ない中での試合だった.そう思うとこの日の8000人を超える観客は夢のような数字だ.そしてあの時代を知っている選手が数人残っているのも何とも感慨深い.

 そんな試合は開始直後から岡山ペース.玉際の厳しさが相手を上回っていたことがこの日の勝負を半分くらい決めた.そしてもう半分は,相手の技術の低さだ.やはりJ1経験チームや歴史の長いチームと比べるとはっきりと選手の質が落ちる.危ない場面も相手のミスに何度も救われた.
 そして先制点は意外な形からだった.まだチャンスは来ないとピッチから目を離していた隙に相手DFが空振り….歓声でグラウンドに目を向けた瞬間にチアゴがゴール!あのような場面をきっちり決められるチアゴの存在は非常に大きい.

 その後も岡山がペースを握り続けたので前半のうちにもう1点,と思ったが,臼井のミスの多さはその可能性と自分の期待を無くすのに十分だった.こんなことだと後半流れが変わってしまう…,と思ったが殆ど変わらず.臼井のミスくらい相手もミスをしていたからだ.

 この日最も良かったのは,相手に対し前で守れたことだ.あのような積極的なアプローチは初めて見たように思う.中でも千明の先を読んだポジショニングとパスカットは,そこだけを注目しても楽しめるものだった.
 そういうプレーをしておけば結果もついてくる.キムが素晴らしいワンタッチで相手をかわし得点,更には今季初先発の二人(小林,植田)による得点.ちょっと少なかったホルモンうどんで空いていたお腹も一杯になった.


 結局3-0の勝利.Jリーグに入って初めての完勝と言っていいだろう.3点とって勝ったのは初めてだし,3点差勝利も初めて.本当に溜まっていたストレスが一気に解消された感じだ.現地観戦でここまで気持ち良い勝利はいつ以来だろう?おまけにJリーグの試合で初めてカンスタのピッチにたった重光も見れたし.ちょっと上手くなった気がした.

 一つ不安があるとすればチアゴが去った後だ.誰も起点になれずいつもの岡山になっていた.それは何を示すかは非常に簡単で明確.チームに戦術が浸透し,連携が高まり,チーム力が向上したわけでない,ということだ.チアゴがいなくなる,もしくは抑えられるとまた昨年のような,シーズン序盤のような…,とこんな日くらいはネガティブに考えるのをやめて勝手に採点.


チアゴ(6.5)ボールの持ち方,前の向き方の上手さはさすが
妹尾(5.5)もっとシュートへの形が欲しい
臼井(4.5)運動量なんてあって当たり前
千明(6.5)素晴らしい読みによるパスカットが効果的だった
キム(7.0)MOM.上手く攻撃に絡み相手を混乱させた
小林(6.5)上手くバランスを取り,攻撃でもアクセントを残せた
澤口(5.5)攻撃にアイデア無く,当たりでも相手に負けた
植田(6.5)あのくらいを安定して出して欲しい
後藤(6.5)素晴らしい統率力
近藤(6.0)ミスはあったが責めるほどではない
真子(6.5)この日も安定して守れた

白谷(5.0)ボールを受ける動きが悪い.この日は得点のチャンスだった
岸田(4.5)何も出来ず
久木田(-.-)

影山(6.0)
 今年初の合格点.こういうときに悪いところから目を逸らしていいのはファンだけだと思う.無能と思っている人をぜひ見返して欲しい.

第14節 札幌戦

2011-06-11 15:38:43 | ファジアーノ岡山
 大事な試合.そう言われる試合をことごとく落としてきたのがJ参入後の岡山.その原因は色々あるだろうが,経験不足による自信の無さが最も大きいと思う.だからこそ経験あるベテランの加入の効果を確認する試合となった.

 この日は以下のメンバーで5-2-2-1.

    チアゴ
  妹尾  臼井
  千明  キム
一柳      澤口
 近藤 イリアン 竹田
    真子

 出場停止の後藤のところに竹田が入る形となった.相手は4-1-4-1.ここで3バックの岡山が1トップにどう対応するかが一つの見所だった.
 そして試合ではその対応に苦しんだ.ただ1トップどうこうより,本来CFWである近藤が一列後ろから前を向いてくることへの対応に苦しんだ感じだった.どう対応するか?と思ったがそのまま対応できず40分が経過して失点.確かに近藤のシュートは素晴らしかったが,試合中の修正力の無さは相変わらずだった.
 それ以外に関してはめちゃくちゃ悪いゲームというわけでは無かった.ただ,いつも通りボール保持者に対してフォローへの動きが無く攻撃は膠着し,守備は人数をかけて必死で守ると言う展開.今の監督と今のシステムを考えればこの試合程度の出来を普通と考えるしかないだろう.

 それにしても臼井の出来が悪すぎる.前節あれだけ酷いプレーを繰り返し,この日も同じようなプレー.つまり調子の良し悪しでなく,あれが実力ということだ.あのような選手を起用していると,ファンどころか選手からも信用を無くすだろう.
 とにかくトラップの精度が悪く,次のプレーがワンテンポ遅れ,なおかつ判断もそこから.それで1.5列目という少ないスペースで戦うポジションがこなせるわけがない.結果として相手に可能性の低いシュートを選択させられることが多かった.喜山を思い出させるようなプレーだった.
 更にこの日は妹尾もボールに絡めなかった.後半になり後ろに下がりボールを受けることでボールが持てるようになったが,逆にゴールから遠ざかってしまい相手を楽にしてしまった.2年ぶりに復帰してそろそろ疲労がピークに達しているように思う.

 このように2シャドーが機能しなければゴールが遠くなっても仕方ない.ただこの日は良い点もあった.キムのポジションだ.これまでは攻撃に中々絡めなかったため7-0-3という形になることが多かった.しかしこの日はキムが前目に位置することで攻撃に厚みを加えることが出来るようになっていた.効果的な縦パスの数も増えたように思う.両サイドに攻撃力が無い3バックのシステムなのだから,ボランチが1枚攻撃に出れないと攻撃に厚みが出ない.そういう意味でようやく攻撃が機能し始めたと言える.
 そしてファジアーノの得点は,そのキムのポジショニングの変化が生んだものと言っていいだろう.彼はもっと前でプレーする方が更に効果的にプレーできると思う.


 1-1となった試合.普通なら面白い試合になるのだが,この日はちょっとおかしな審判が試合を壊していた.岡山・札幌問わず,悪質とは言えないプレーでカードを乱発し,流しても良いところでのファールをとり過ぎた.多分この日はオーバーリアクションをすれば全てカードが出たと思う.この岡という審判は中々のレベルの低さだった.
 それを上手く利用する手もあったと思うが,残念ながらこの審判の餌食は竹田だった.もちろん竹田もあの審判の傾向が分かっていたのだからあのプレーは避けなければいけなかった.この日の最も大きな敗因だ.

 もちろん監督の交代策もいつも通り決して良くは無かった.まず臼井を交代したのはまだ分かる.しかし退場者を出した後に「まだ勝てる」と植田をキムと代えて投入した時はさすがに監督の意図を掴めなかった(事実これ以降全く機能しなくなった).アウェイで,同点で,残り15分で,10人対11人.これなら守りを固め勝ち点1を持ち帰ることを最優先にしてあわよくばカウンターを狙う,という選択で問題なかったはずだ.4バックにしてバランスが崩れかけたところで,更にDFラインに手を加えるというのもちょっと信じがたいものだった.
 しかも交代相手はキム.人数が少ないところや劣勢で個人で打開できる選手を下げるのは影山の決まり手なのだろうか?未だに慣れることはできない.

 本当に勝ちに行くつもりなら,澤口を小林に代えて右に一柳を回すくらいで良かったと思う.そもそも「10人になってからも充分に守れていた」と言うなら植田のような守備的選手を増やす必要は無かったはずだ.この辺をもうちょっと上手く出来ればもっと勝ち点を拾えると思うのだが.とにかく「強いチーム相手によく粘った」なんて感想を持つ試合でなかったことは確かだ.

 という1-2の試合.ここまで色々書いたが,結局は妹尾が71分のドフリーを外してなければ勝てた試合だった.あれこそ一番の敗因だ.それでは勝手に採点.

チアゴ(5.5)ボールをあまり収められず
妹尾(4.5)休みが必要だ
臼井(3.5)ミスの多さはちょっと限界
千明(5.5)安定してボールを散らせた
キム(6.0)次の試合が勝負,と書くと外されそうだが
一柳(5.0)攻撃に期待はしていないが,それでも残念なものだ
澤口(4.0)狙われ,崩された
近藤(5.5)もどかしさを感じるプレー
イリアン(5.5)ちょっと手詰まりを感じる
竹田(2.5)スピードへの対応がまるで駄目
真子(5.0)2失点は・・・

岸田(4.0)全く持ち味出せず
植田(5.5)投入したこと自体が間違い
小林(-.-)FKのときにボールのところに行ってもいいと思う

中牧,仙石,石原,白谷

影山(4.0)
 勝ち点を失う采配は相変わらず.いくら選手が良くても,コンディションが上がっても,自分の好きなシステムに合う選手が優先される.しかも起用された選手が結果を残せない.そして交代策はいつも見る側に新鮮な驚きを与える.選手にもファンにもなかなか好かれないだろう.

第13節 横浜戦

2011-06-09 12:56:33 | ファジアーノ岡山
 相手は下位に沈むチーム.勝ち点を取りこぼしたくないところ.この日は以下のメンバー.

   チアゴ
 妹尾  臼井
 千明  キム
一柳    澤口
近藤 竹田 後藤
   真子

 出場停止のイリアンにかわり竹田を3バックの中央に置いた.ただ彼は京都戦で安定したプレーを見せていたので心配はなかった.それよりも相変わらず臼井を起用している点の方が気になった.頭の中ではロングスロー要員として割り切ることにしているが,プレーに絡むたびにイライラしてしまう.

 試合は横浜ペースで始まる.いつものように岡山が引いてしまい,そのスペースを使ってプレーされる.人数がいるのに簡単にシュートされるのサッカーは何とも情けない.そしていつものようにサイドのプレーも酷い.もしサイドの選手がもう少し質が高かったら成績は大きく変わっていると思う.
 そんな状態だったが,なぜかペースが岡山に傾く.一つは横浜の動きが悪かったからだ.ボールサイドへの寄せが甘くミスも多い.更に引いた相手に対して崩す術が無い.カイオは怖い選手だが,後ろ向きにプレーしている間はそうでもない.すると前に起点が無くなる.逆に岡山はチアゴが確実な起点になれた.これにより序盤は岡山陣内で守れていた相手SHが徐々に下がっていった.

 前半のうちに得点できていてもおかしくない展開.しかし臼井がチャンスブレイカーとなり,妹尾も効果的な動きができずシュートも正直すぎるタイミングばかり.結局0-0で後半へ.
 そして試合は選手交代で動く.久しぶりに同調できた選手交代があった.臼井に代えて石原を投入したのだ.この選手は高卒ながらトップチーム入りしただけはあり技術はしっかいりしている.これでもトップ入りできないJ1は凄いところだ.もちろん課題はあって,この日も何度も雑なプレーをしていた.その一つがゴールへ結びついた「シュート」だ.勝ち気なこの選手はあの場面でシュートを選択し,それが結果的にチアゴへの絶好のパスとなった.
 その後も素晴らしいプレーと雑なプレーを繰り返し観客を魅了した.こういう経験を糧にもう一つ上のレベルを目指して欲しい.

 勝ち越すと,その後の緊張の時間が続くのだが,この日は相手に怖さを感じず,落ち着いて試合を見れた…,と思ったら一柳が足を攣る.しかしそこから5分間交代選手を投入できず.一体ベンチは何をしているのか?そう思っているとセットプレーから一柳のところでシュートを打たれるという間一髪のプレー.もしあれが入っていたら….無駄な緊張感を与える動きだった.


 とりあえず1-0で勝利.今季ホーム初勝利ともなった.チアゴが入ったことによりある程度攻撃できるようになったことで結果が出るようになっているが,それに加えてキムと千明のボランチが効果的に動けていることも好結果の要因だろう.特に千明が後ろで組み立て,キムが前3枚のリンクマンとして動けるようになったのは非常に大きい.キムにボールが入ることが攻撃のスイッチになっていた.ようやく3バックで中央の枚数の多さを生かせるようになったと思う.
 ただし3バックは過剰に守備的になりがちで,両WBが攻守に渡って効果的に機能しているとは言えない.ここが上手く機能し始めればようやく安心して見れるようになるのだが.

 というわけで勝手に採点.

チアゴ(7.0)MOM.ゴールを含め攻撃の起点としての働きは見事
妹尾(5.5)効果的にボールを受けられなかった
臼井(4.5)交代後すぐに結果が出たことが全てを示している
千明(6.5)見事に攻撃を組み立てた
キム(6.5)攻撃の起点として機能
一柳(6.0)動きは良いがクロスの質は…
澤口(6.0)これ以上は難しいと思う
近藤(6.5)安定して守れていた
竹田(6.0)1点とめたが,もう少し
後藤(6.5)攻撃の起点としても機能
真子(6.5)序盤の劣勢をよく止めた

石原(6.5)もう少し意識が高ければ1点取れた
植田(-.-)
岸田(-.-)

中牧
小林
大道
白谷

影山(5.5)
 最後の交代の遅ささえなければ良い気分で終われたのだが.こういうことでチームの足を引っ張らないことを祈る

第12節 千葉戦

2011-06-02 16:18:06 | ファジアーノ岡山
 この日は相手を考えると大して期待もできない.Jで見れる数少ない元ファジアーノの選手もこの日は負傷欠場.とすれば,とにかく惨敗だけは避けて欲しいというところ.オーロイばかりが騒がれる相手だが,深井や佐藤,坂本などいやな選手が多いチームだ.

 ファジアーノはこの日は攻撃陣を入れ替えてきた.

   チアゴ
 妹尾  臼井
 千明  竹田
一柳    澤口
近藤 イリアン 後藤
   真子

 妹尾は前節の動きを見れば納得.しかしまだ臼井が・・・.チアゴ用のロングスローのためだろうか?もしかすると非常に調子が良いのだろうか?とにかく白谷とチアゴを併用しないことが一番納得できないところだ.京都戦を見れば相性の良さはわかると思うのだが.

 試合は開始直後に動く.こう書くと大体先制点を奪われるのだが,珍しくというか「今シーズン初めて」先制ゴールを挙げる.これだけ聞けば岡山の調子の悪さがよく分かる.点を取れずに取られていたのだから.
 ちなみにゴールはイリアンのセットプレーからチアゴの頭によるもの.得点が入るときはこういうものなのだろうが,あまりにあっけなくて拍子抜けしてしまった.逆にフィニッシャーが如何に重要か,ということだろう.ちなみにこの先制点の速さは多分Jリーグ加盟してから最速だと思う.そのくらい珍しいことを千葉相手にやってしまった.

 幸先良く先制したが相手は千葉.とにかく防戦一方にならないようにボールを持つ時間が大事だと考えていた.しかしそれが出来ない.チアゴにボールが届かないと千明に頼るしかなかったからだ.千明の位置では低すぎ全体が押しあがらない.2列目にキムがいれば良かったのだが,この日そこにいるのは臼井だ.彼は相手のプレッシャーに前を向けず後ろにパスを出すのみで,酷いときはパスも出せずボールを失う.試合前の悪い予感が的中してしまった.

 千葉は徹底したサイド攻撃だった.それに対し岡山はWBがどんどん押し下げられいつものように5バックとなった.WBの後ろのスペースをCBと連携してカバーするということが殆どできず,2シャドーがサイドのケアに走らざるを得ない.5-2-3から5-4-1となった.しかも相手が1トップなのでセンターは人が余る状態.システムが機能しなければ個人能力で劣る岡山が防戦一方になるのは仕方ないことだ.
 ただしオーロイ対策は上手くできていた.彼を封じるだけでなく,その周囲を走り回る選手のケアも上手く出来ており,相手に支配されながらもシュートはかなり抑え込めていたと思う.

 ちなみに千葉のサッカーだが,イビチャの頃からは考えられないくらい面白味の無いサッカーだった.J1昇格のためだろうが,流石にあのサッカーでJ1は戦えないだろう.その前に昇格だろうが…


 防戦一方の試合は,イリアンのレッドカード+PKという最低のプレーで大きく流れが変わった.まだ勝っていたのだからハンドは余分だった.しかも前半で.

 ここからはもう残り60分を10人でどう守りきるか?だけだった.こういう試合を見るのは全く面白くない.特に岡山はカウンターが苦手なチームなので得点の可能性も低い.そしてその少ないカウンターのチャンスも見事に臼井も妹尾も外す.勝利の可能性は一気に下がり,後は引き分けをどう手繰り寄せるか?ということしか希望はなかった.
 そんな中,交代で起用された岸田がいつものように無責任なワンタッチパスで,保持したいボールを簡単に奪われ続けた.そんなことをしていれば守れるゴールも守れないだろう.どうしてボールを持てる白谷やキムを最初の交代で起用しなかったのだろうか?運動量がそんなに影山は好きなのだろうか?不必要な運動量は何の足しにもならないのだが.

 なんにしろこの日はイリアンの退場が全てで,その他は殆どおまけのような試合だった.とは言え最後まで良く守って惜しかった,などとは思わない.守り切れなければ単なる負けで勝ち点0だ.

 それでは勝手に採点.

チアゴ(6.0)得点は流石.時間稼ぎも.
妹尾(5.0)惜しいチャンスはあった.得点できていれば
臼井(4.0)使う方が悪いんだけど
千明(5.0)パスの精度を一つ上げたい.運動量は二つ.
竹田(5.5)バランサーとして能力を発揮.ただそれに偏る
一柳(5.0)下がるばかりの守備
澤口(5.0)守備はよく貢献していた
近藤(5.5)少しずつ動きに切れが
イリアン(3.0)反面教師になったか
後藤(5.5)最後以外よく守った
真子(6.5)負けたがこの日は評価してもいい

植田(5.0)もう少し切れが無いと
岸田(4.0)あのプレーでは厳しい
白谷(4.5)ボールを受けてゴールする形が欲しい

中牧
小林
石原
キム

影山(4.5)
 イリアンが退場したとは言え,その前の段階でシステムにてこ入れが必要だった.就任して初めて絶好の試合展開だったから浮き足立ったか?ただ選手選考はもう少し考えて欲しい.

第11節 草津戦

2011-06-02 12:17:27 | ファジアーノ岡山
 前節ラッキーな形で勝ち点を得たチーム.ポジティブになる要素は少ないが,気持ちだけでも前向きになれれば….そんな試合の先発は

    チアゴ
  岸田  臼井
  キム  竹田
一柳      澤口
 近藤 イリアン 後藤
    真子

 という5-2-3.この日は前節2得点のチアゴを初めて先発起用した.これで前に起点ができ攻撃が活性化することが期待される.ただシャドーに臼井がいるのが大きな不安要素でもあった.

 試合はいつものように相手ペースで始まる.ただアウェイということを考えれば前節よりマシと言っていいだろう.攻撃はいわゆる「チアゴ頼みの糞サッカー」であり,何も考えずロングボールを多用するというもの.しかしそのチアゴのプレーと審判の相性が悪く,また相手にも警戒されて全く攻撃の起点となれなかった.そこに周囲の選手の切り替えの遅さ,運動量の無さが目立ち,一昔前の高校サッカーのような攻撃ばかりだった.
 ただこれもアウェイで,なおかつ風下なのでリスクを犯さず守備的に戦っていたと思えば許容できた.とにかく無失点のまま試合を進め,少ないチャンスを得点につなげる戦い方だ.草津クラスのチームにこういう戦い方しかできないと思うと残念でたまらないのだが,影山の作るチームの質を考えれば諦めるしかない.

 試合は無失点で30分を過ぎ「どこかで得点できれば悪くとも勝ち点1…」と思い始めた瞬間,初心者審判のミスジャッジが炸裂しPKを奪われた.これで見る側としては完全に心が折れてしまった.前半の内容を思うと複数得点なんて恐れ多くて期待すらできない.

 しかし後半チアゴが交代してから岡山のペースになるという意外な展開が待っていた.チアゴが抜けて本来今季やろうとしていたサッカーに戻したことで相手を崩せるようになったこと,そして風上になったこと.これで相手が疲弊し相手の足が徐々に止まり始めたこと,それによりスペースができて更にボールをまわせるようになったこと.試合は急激な好循環を見せた.

 多分スペースがあり,落ち着きがあれば岡山はこの程度のプレーはできるし,このくらい相手を崩せる.それができていないのは岡山のシステムを崩しにくる相手への対応ができず,失点を恐れ,中盤の強みを生かせなくなるからだ.相手に崩されやすい今の戦い方で対応する術が無いままでいる監督にはやはり疑問を感じてしまう.

 疑問はこの日の交代策にも感じた(結果として上手くいったが).チアゴを妹尾に代えトップレス状態にしたこと,そのターゲットもいない状態で小林を入れたこと(このときは普通に「何しょんな,ボケが」と切れた).普通ならあり得ないだろう.昨年の鬱憤を晴らすような妹尾の出来の良さ,今季出場できずストレスのたまっていた小林の意地のプレー.采配ミスを選手が救ったようなものだった.

 と言うわけでようやく今季初勝利.前半の出来を見ると素直に喜べないが,今季無勝利を逃れたことを素直に喜んで勝手に採点.

チアゴ(5.0)中心選手はこういう試合での対応力が求められる
岸田(4.0)ゴールはもっと低い位置にある
臼井(5.0)相手に時間を与えるプレー
キム(6.0)中央で起点を作った
竹田(5.0)攻撃に顔を出せず
一柳(5.0)WBじゃこの程度
澤口(5.0)そろそろWBへの対応をできないと
近藤(5.5)裏のスペースを狙われると弱い
イリアン(6.0)後半くらいのプレーを毎試合お願いしたい
後藤(6.0)危ういプレーもあるが気持ちを見せている
真子(6.0)チームを救うセービング

妹尾(6.5)素晴らしい切れ
千明(6.0)攻守にもう一つ上のプレーを求めたい
小林(7.0)MOM.気持ちのあるプレーだった

中牧
仙石
石原
白谷

影山(5.5)
 結果的に勝利を得ただけの試合.これまでのチームの課題はまだ残ったままであり,安定した結果を求められない状態のままだ.采配にも疑問点が残る.少なくとも選手のパフォーマンスを生かしきれていないように感じる.