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文化遺産が消える日

2010-05-24 23:02:18 | 音楽・アート
先日漫画本を買いに行って店頭に並ぶ大量の単行本を見ながら思ったこと。
いま,漫画の性表現の制限について議論が盛んです。わたしも漫画の中には子供に見せるべきでは無い内容のものが結構ある,また未成年にも見せるべきでは無いものが結構あると思ってます。ですから,そういう漫画を本屋のそれ専用のコーナーや,そういう本屋でしか買えなくする…と いうことには反対しません。

ただし,問題なのが,その不適切であるという条件をどう整理するか?ということ。そしてあまりいわれて無いけど,過去の作品をどうするか?ということです。

今の漫画って,特に青年誌に載っているような漫画は,結構性的な表現を描くものが多いです。さすがに子供の性行為を描くような作品はわたしが読むような雑誌ではあり得ないのですが,大人の性行為だったら描かれてるし,あとまぁ高校生ぐらいなら,少しお色気を感じるようなシーンも描かれていたりします。

で,これらのシーンが漫画の表現上重要か?というとほとんど重要じゃないんです。ですから,たぶん漫画で性表現が制限されても,面白い漫画が描かれなくなるわけでもないと思います。一方で,直接性的な描写をしなくても,十分に色気を感じる表現をすることは,作家だったら結構可能でしょう。そういう意味では,新しい作品を制限することにはあまりならないと思います。ただ,じゃぁなんでストーリの本筋と関係ないのに御色気なシーンが出てくるかというと,たぶん読者の目をひかせるためだと思います。青年誌の漫画って,連載の最初の方だけ,エロシーンがあって,それ以降全然出てこなくなる作品って結構あります。人気が確立するまでは,いろんな手で読者に注目させようとするのでその過程でそういう表現が出てくるのでしょう。

さて,そういうわけで性的じゃない作品の中にも,ほどほどに性行為が描かれている作品はあるし,オッパイやパンツが見えるくらいの作品ならさらに山の様にあります。新しい作品からそういうシーン消えてもたぶん大丈夫でしょうけど,これまでの名作という漫画の中にも そういう作品がたくさんあるんだけど,それらをどうするんだろう?ということです。作家が生きていて,人気があってどんどん改編が可能な作品なら描きなおすって手もあるでしょう。でも限られた人気で 再編集が不可能なものとかどうするんだろうな?と思います。いま日本に山の様にあるコンテンツの宝の扱いが難しいということです。

例えば,海外では日本では子供向けの作品でも墨を入れられるものがあると聞きます。ドラえもんでしずかちゃんの入浴シーンが黒く塗られている国があると聞きますが,そういう風に塗られてしまうのか。またかってのちびくろさんぼみたいに不適切な表現として消えてしまうのか?。そういうことが起きないとも限りません。

本屋で目の前に並ぶ大量の青年向け漫画の背表紙をみながら,これらが全部18禁コーナーに並ぶことになるのだろうか?と思うと,やっぱり悩ましいなぁ…と思いました。
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