毎日、雨がふっています。
ちょっとした止み間に、アリさんとカタツムリさんがであいました。
カタツムリさんは いつものんびりしてていいね
いや アリさんこそ すばやく動けてうらやましいよ
カタツムリさんは お家をしょって歩くから 好きなところで眠れるんでしょう
ぼくなんか いくら遠くへきても かならず巣にもどらなきゃいけないから た
いへんだよ
いやいや そうでもないんだよ この家おもたくてね ときどき捨ててしま
いたいこともあるんだ でもそうなると ナメクジさんにまちがわれそうで
心配なんだ
じゃあ いちばんいいのは ミツバチさんだね 早くあるくこともできるし 飛
ぶこともできるんだから
じゃあ こんどふたりで きいてみよう
そうしよう そうしよう
ミツバチさん いつもはりきってはたらいているけど こまったことなんかないん
でしょう
いや~ よくきいてくれた じつはどういうわけか わからないけど なかま
がどんどん へっているんだ
だからそのぶん いっしょうけんめいはたらかなきゃいけないんだ まいにち
かじゅうろうどうで まいっているのさ
ああ そうなんだ だれにもなやみは あるんだね
ところで マムシさんは ウツラウツラしているけど こまりごとなんかないんで
しょう
それがね ボクの悩みは 毒をもっているから みんなにきらわれることなん
だ でも毒がないとじぶんを守れないしね
ああ そうなんだ かわいそうだね
そういえば いつもみかけるオジサン 害にも益にもならない人のようだけど
なにをたのしみに生きてるのかなぁ こまりごとはないんだろうか ボクたちで
ちからになれることはないのかなぁ
じゃあ こんど きいてみよう
そうしよう そうしよう
その時、また雨がふってきました。
アリさんは、急いで巣穴に戻っていきました。
カタツムリさんは、家にちじこまって、雨のやむのを待ちました。
みんな、お日さまの顔を忘れてしまいそうです。
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