森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

もりのなか

2020-07-26 | 日記


 毎日、雨がふっています。
 ちょっとした止み間に、アリさんとカタツムリさんがであいました。
 
 カタツムリさんは いつものんびりしてていいね
   いや アリさんこそ すばやく動けてうらやましいよ
 
 カタツムリさんは お家をしょって歩くから 好きなところで眠れるんでしょう
 ぼくなんか いくら遠くへきても かならず巣にもどらなきゃいけないから た
 いへんだよ
   いやいや そうでもないんだよ この家おもたくてね ときどき捨ててしま
   いたいこともあるんだ でもそうなると ナメクジさんにまちがわれそうで
   心配なんだ

 じゃあ いちばんいいのは ミツバチさんだね 早くあるくこともできるし 飛
 ぶこともできるんだから
   じゃあ こんどふたりで きいてみよう

 そうしよう そうしよう



 ミツバチさん いつもはりきってはたらいているけど こまったことなんかないん
 でしょう
   いや~ よくきいてくれた じつはどういうわけか わからないけど なかま
   がどんどん へっているんだ 
   だからそのぶん いっしょうけんめいはたらかなきゃいけないんだ まいにち
   かじゅうろうどうで まいっているのさ

 ああ そうなんだ だれにもなやみは あるんだね
 ところで マムシさんは ウツラウツラしているけど こまりごとなんかないんで
 しょう
   それがね ボクの悩みは 毒をもっているから みんなにきらわれることなん
   だ でも毒がないとじぶんを守れないしね
 ああ そうなんだ かわいそうだね



 そういえば いつもみかけるオジサン 害にも益にもならない人のようだけど
 なにをたのしみに生きてるのかなぁ こまりごとはないんだろうか ボクたちで
 ちからになれることはないのかなぁ
   じゃあ こんど きいてみよう

 そうしよう そうしよう

 その時、また雨がふってきました。
 アリさんは、急いで巣穴に戻っていきました。
 カタツムリさんは、家にちじこまって、雨のやむのを待ちました。
 みんな、お日さまの顔を忘れてしまいそうです。


 
      

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