森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

秋桜

2019-09-13 | 日記


 秋桜はこの辺りでは八月から咲いている、ごくありふれた花です。
 先日、街で子どもたちに絵本を読んだその後で、思いもかけず秋桜をいただきました。
 この山に帰るまでの距離は長いので、途中でしぼんでしまったのですが、戻って直ぐに
 水に入れて祈る気持ちでいると、翌朝にはぴんと回復していました。
  
 それからというもの、殺伐としていた小屋の中が人間らしい暖かい生活空間へと変わり
 ました。なんとありがたいことでしょう。お子たちと職員さんに感謝しています。

 秋桜といえば真っ先に思いうかぶのが山口百恵さんが歌う、さだまさしさんの曲「秋桜」
 です。

    薄紅の秋桜が秋の日の 何気ない陽溜りに揺れている
     此の頃涙脆くなった母が 庭先でひとつ咳をする....

 あの頃は、なにも感じずに聞き流していた曲が、いまあらためて文字で書きおこしてみる
 となんとも身につまされてきます。
 そんな気持ちになる理由は分かっているけれど、さだまさしさんと百恵さんの感性のすば
 らしさ、いやいや、そもそも秋桜の持つ「力」なのだとしておきます。
 すこしミエはって。

    .... 明日嫁ぐ私に苦労はしても 笑い話に時が変えるよ
        心配いらないよと笑った

 たった三分間で人生を表現する人々がいることに、今さらながら感謝しています。



 葉が落ちだすと白樺の幹の白がめだってきます。
 秋は夏から冬への移行の変化を担っています。景色は目まぐるしく変わっていきます。
 
 空はもうすっかり秋色になりました。


                             動(yurugi)



 


 

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