森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

晩夏

2016-08-22 | 日記


 夏の終わりはいつも長雨です。
 今年もその季節がやってきました。
 夏が終わる寂しさは誰でもどこの地でも同じなのですが、この森のように急激に変化する
と、寂しさを超えて怖い感じさえしてきます。
 今は植物は落ち着いて動きがありません。止まっているいるのではなく、次の季節の準備
をしています。
 それとは対照的に、元気に動き回っているのが虫たちです。





 今年の夏もいくつかの収穫がありました。
 毎年この時期の楽しみだった秘密のキイチゴが、なんと根こそぎ掘られて持ち去られてし
まいガッカリしていたのです。
 ところが数日前別な所で、それはもう熟れて落ちそうな真っ赤なキイチゴを見つけたので
す。嬉しくなってつい我を忘れて二~三十個ほおばったでしょうか、もっとないかと探した
のですが、そこだけでした。
 すると「よし、夏は来年もくるのだから」と急に元気が出てきたのです。
 人は単純なものです。食にはかないません。



 残り一週間の夏、とうとう三十度を超える、夏らしい夏は一日もないままに終わりそうで
す。
 一雨毎に涼しさを増す、晩夏の森です。
                                動(yurugi)