昔に出会う旅

歴史好きの人生は、昔に出会う旅。
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旅の楽しみです。 妻の油絵もご覧下さい。

「三平山」から見た「大山」「烏ガ山」の絶景

2009年09月16日 | 山陰地方の旅
9月13日、岡山県の蒜山[ひるぜん]に近い、鳥取県の県境にそびえる三平山[みひらやま]へ登りました。



「三平山」頂上から見た伯耆大山と、右手が烏ヶ山[からすがせん]です。

久しぶりの山歩きで、爽快な気分になりました。

晴の予報でしたが、残念ながら、大山の頂上に少し雲がかかっています。

本のグラビア写真で見た三平山頂上からの雪の大山は、素晴らしいものでしたが、今日は全体的に少し霞んでいるようです。



「三平山」(標高1009.m)付近の地図です。

蒜山ICから国道482号を米子方面(西)へ走ると「内海峠」があり、下り始めて直ぐに左折します。

さらに案内標識を見ながら左折すると三平山登山口の駐車場があります。

駐車場からは①から⑥の番号順に進み、①の駐車場へ戻ってくるコースを歩きました。



「内海峠」を左折し、数百メートル走った左手にある案内標識です。

ここから左折し、約2Km走ると三平山の登山口です。

三平山の南には朝鍋鷲ヶ山(標高1,074m)があり、三平山からの縦走コースがあります。



①駐車場のすぐ先にある三平山の②登山口です。

10:10頃、10台程度の駐車場は、すでに満車状態で、幸運にも1台空いていました。

ここから頂上までの道は、ジグザクの道でコンスタントな傾斜が造られ、予想以上に楽な登りでした。

登山道は、全体的によく整備され、素晴らしい眺望と合わせて気持ちの良い山歩きが出来ました。



②登山口から③八合目付近まではこんな「蒜山三座」の眺望が楽しめます。

「蒜山三座」の麓に広がる蒜山盆地は、約15万年前には東西に長い湖(蒜山原湖)だったそうです。

2年前の4月、「蒜山郷土博物館」を見学して知ったことですが、すぐ隣に「四つ塚古墳群」もあり、たくさんのツクシを摘んだ思い出がよみがえりましたす。



③八合目付近を少し上から振り返って見た景色で、茶色い案内板が見えます。

写真ではよく分かりませんが、道の両側の地面が、だいぶ低くなっています。

■茶色い案内板に「土塁」の説明文がありました。
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土塁[どるい]
この土塁は、明治31年(1898)蒜山の原野2,300haが陸軍の軍馬育成場として接収された時に放牧された軍馬が外に出ないように建設されたもので、実に総延長56Kmに及ぶ大工事であった。現在残存している46Kmの土塁には往時をしのばせる幾多の史実が秘められている。
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土塁は、稜線に沿って造られ、一段高い土塁の上を登山道として利用しているようです。

土塁は、頂上を挟む南北の登山道にありましたが、頂上付近では跡形なく崩れていました。

高い山上に56Kmの土塁を築く工事は、実に膨大な労力をかけたもので、明治の富国強兵政策のすざまじさを感じます。



すぐ先に頂上が見えてきました。

周囲にはほとんど木が無くなり、ネザサと、ススキが広がっています。

前日の雨のせいか、急斜面では道の黒土が滑りやすくなっていました。



11:00頃、山頂に到着しました。

左手の雲が掛った山が、「大山」、右手の三角形の山が「烏ヶ山」[からすがせん]です。

石柱は、その裏側をくり抜き「豊年様」[とよとしさま]が祀られています。

■石柱のそばに茶色の説明板がありました。
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豊年様[とよとしさま]
明治5年(1872年)4月に建立され、豊受大神(食産霊神)を祝って豊年祈願をしてきた。古くは6月11日に、ふもとの白髪の人たちによって祭られている。
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「豊受大神」は、伊勢神宮の外宮の祭神ですが、「豊年様」[とよとしさま]と呼ぶのはここだけではないでしようか。

写真の左手に、遠く米子市街や、弓ヶ浜の景色かが広がり、素晴らしい眺望でした。



「烏ヶ山」[からすがせん]を頂上からズームで撮ったものです。

名の由来通り、烏が羽を広げたような姿に見えます。

手前の草が「ネザサ」で、1本の茎に細い葉が10枚程度ついている種類です。

三脚を立て、妻と記念写真を撮り、広い山頂の草原に座り、家から持参したおにぎりを食べながら素晴らしい景色をゆっくりと楽しみました。



④山頂から南の下山コースを見た景色で、⑤穴ヶ乢[あながたわ]は、すぐ先の山を過ぎて下った場所にあります。

山頂から少し下ると道が二手に別れ、案内標識が無く、迷いましたが、左折する方向に進みました。(正解だったようです)



上段の写真に見えた小高い尾根から振り返った三平山山頂です。

山頂で一緒だった10名程度のにぎやかなパーティーが、下山して来るのが見えます。



⑤穴ヶ乢[あながたわ]の北にある急斜面の道から下の舗装された林道を見下ろした景色です。

真赤な木の実がとてもきれいでした。

穴ヶ乢までの急斜面の道は、非常に歩きづらく、何度も滑りそうになりました。

おかげで久々の筋肉痛登山になってしまいました。

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