昔に出会う旅

歴史好きの人生は、昔に出会う旅。
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石馬寺の本堂、大仏宝殿の拝観

2009年04月12日 | 近畿地方の旅

滋賀県東近江市五個荘の「石馬寺」の「大仏宝殿」と、「本堂」内部の拝観をさせて頂きました。

庫裏の玄関から座敷に上がり、拝観を受付けて頂きました。



石庭の背後にある岩壁で、白ネコが昼寝をしていました。

庫裏から「大仏宝殿」へ渡る通路を歩いていた時、見つけました。

猫は、気持よく寝ていましたが、このまま石になり、「石猫寺」と呼ばれる創作話はどうでしょうかね。

この後、受付の女性から「大仏宝殿」まで案内され、次に本堂の拝観をするよう説明されました。



受付で頂いた「木造役行者腰掛像」の絵葉書です。

鎌倉時代の作で、国指定重要文化財のこの像は、「大仏宝殿」に入り左手に進むとあります。

像の後ろには、大木をくりぬいて作ったようなアーチ型の背景があり、杖を持ち、高下駄を履いた役行者[えんのぎょうじゃ]が岩に座った形です。

役行者は、名を役小角[えんのおづぬ]と言い、7世紀後半に活躍した修験道の開祖と言われています。

「木造役行者腰掛像」の両脇には「前鬼、後鬼像」があり、強い法力を持ち、神鬼を従えた伝説が、ちょこんと座る小ぶりな鬼の姿に表現されているようです。

「大仏宝殿」にはその他、すばらしい仏像が並んでいました。

入口を入った正面にひと際大きな金色の「阿弥陀如来座像」を中心に、左右それぞれ三体の仏像が安置されていました。

又、入口を入り右手には剣を持ち牛に腰かけた「威徳明王牛上像」があり、顔と、両腕が側面にも付いていました。

すばらしい仏像を間近に見ることが出来て、大変感動しました。

撮影禁止で、写真で紹介出来ないのが残念です。



「大仏宝殿」から本堂へ向う通路の先に小さな本堂の入口が見えます。

本堂の仏壇の脇に、石馬寺の本尊「十一面親世音菩薩」の御詠歌が、掲げられていました。

「まつかぜや やまのたをりの いしばでら いさごのなみに こまぞやすらぐ」

仏壇の脇には、「雲居国師」と書かれた座像がありました。

仙台、松島瑞巌寺の開祖「雲居希贋国師」で、この寺を臨済宗、妙心寺派として再興された方だそうです。

以上、偶然立ち寄った石馬寺の印象的な仏像の拝観は、忘れられない思い出となりました。

ありがとうございました。