昔に出会う旅

歴史好きの人生は、昔に出会う旅。
何気ないものに意外な歴史を見つけるのも
旅の楽しみです。 妻の油絵もご覧下さい。

「水車小屋」と、「バッタリ小屋」

2008年03月16日 | 東北地方の旅
昨年10月、東北旅行の「遠野ふるさと村」見物の続きです。



わらぶき屋根の大きな水車小屋がありました。
屋根のてっぺんに草がびっしりと生えていました。



修理中なのでしょうか、水車の一部が外されて下に置いてありました。
水車の構造はなかなか複雑そうで、素人が日曜大工で作れるものではないようです。


水車小屋の中の様子です。
水車の回転を杵に伝える丸木が水平に取り付けられ、一列に並んだ6本の杵が臼の穴に順番に落ちるカラクリのようです。



田んぼのあぜ道にコスモスが咲き、のんびりと見物しながら歩いていました。
わら葺でトンガリ屋根の変った建物がありました。
初めて見るもので、不思議に思いながらも離れた場所から写真を撮っただけで通り過ぎてしまいました。



違う場所から撮った写真で、円錐形のわら葺屋根の建物でした。
藁葺の建物の横にシーソーのような構造物があり、その一部は小屋の中に入っています。
又、木の樋(とい)から水が流れて来て、木をくり抜いた穴に水が貯まるようになっていました。



「遠野ふるさと村」の案内地図中央の田んぼの場所にこの小屋が「バッタリ」の名前で載っていました。



「バッタリ」を調べてみました。
この図は、庭園に竹で作られている「ししおどし」「添水(そうず)」と呼ばれるものです。(手作りの図です)
右の注ぎ口から竹に水が入り、支点から右の節に水が溜まると下にさがり、水が流れ出ます。
その左が勢いよく下がり、音が出るカラクリです。
(この図で、支点から左の長さをもう少し長くしなければバランスが悪かったようです)

「バッタリ」は、この原理で穀物をつく装置と分かりました。
「水車」と同じような働きをするようです。



帰り際に南方向から「ばったり小屋」を見た景色です。
遠野の田舎の風景によくなじんでいます。