桑の海 光る雲

桑の海の旅行記・エッセー・書作品と旅の写真

礼文島断章18・94年の礼文の話③

2005-04-27 22:08:31 | 旅行記
この年私は就職し、夏場は研修の連続で、長い休みが取れなかった。そこで、この年は8月に2回、前半に6日間礼文のみ飛行機で、後半に9日間道東方面へ車で出かける予定を立てた。

この年は酷暑の年で、炎暑の羽田を飛行機で飛び立ち、稚内に到着して、これで避暑できる、と思いつつタラップを降りると、むわっとする暑さに包まれた。酷暑は全国的なものだったのである。さすがに外にいられないほどの暑さではなかったが、冷夏だった前年に比べれば、大変な暑さに感じられた。

香深港に到着すると、前年48時間コースで一緒だったTさんと一緒だった。星観荘に到着すると、48時間コースで一緒だったKさん、GWに一緒だったPさん、お嬢(Iさん)、前年6月に一緒だったMさんはヘルパーをやっていた。

私はすぐにブラックホール行きとなり、入っていくと、長髪の、陽に焼けた顔の濃い、ちょっと気むずかしそうな男性が一人、たたんだ布団に寄りかかって本を読んでいた。年上の人に見えたので、挨拶をして荷物を置いた。その人も挨拶をしてくれたが、話しぶりもとても落ち着いていて、やはり年上の人のようである。荷物を置いて、すぐに母屋の方へ行った。

母屋に戻りアルバムを見た。GWの時の写真がもう整理されている。まだ3ヶ月しか経っていないのに、何だかものすごく前のことのように思われる。まぁ、この日まではそう思えるくらいいろいろなことがあったのだから仕方がない。夕食からブラックホールのミーティングにかけ、知り合いの人に加え、岡崎から来ているSさん、お嬢の友達のおもちゃ、高校の先生をしているTさんなどと話した。そして、ブラックホールの先客だった男性はFさんといい、なんとGWに一緒だったFリンの大学の後輩だという。Fリンは私より一つ年下だから、何とFさんは私より年下の、しかも学生なのだそうだ。私も年より老けて見られるクチだが、これにはびっくりしてしまった。どう見ても三十路を越えているようにしか見えないのだから・・・(Fさんは九州大学在学中ということで、その直後からQちゃんと呼ばれるようになったので、これ以降Qちゃんと呼ぶ。)このQチャンも、見かけに似合わず気さくな人で、すぐ打ち解けて話をするようになった。

お客さんの多い時期にもかかわらず知り合いが何人もいて、それだけでも嬉しかったのに、初めて会った人も面白そうな人が多いようで、この先の6日間がとても楽しみだった。しかも、明日の夜、男性のSさん、Hさん(実はお二人は私の実家の近所の方だった)、岡崎のSさんが24時間コースに出発するという。到着早々24時間コースの出発と到着に立ち会えるのも楽しみだ。何だかとてもわくわくしてきた。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする