当日(7/22)は5時前に起き、前橋から両毛線、高崎から新大阪まで新幹線を乗り継ぎ、大阪には11時前に着きました。トワイライトエクスプレスは40分前に入線すると聞いていたので、入線から見るために、早く着くために早起きをしたわけです。
まもなく1,500円ほどもする高級な朝食の時間になりましたが、今回は昨夜洋食だったために和食にしました。まぁ、1,500円というのはその多くがショバ代と人件費だということがわかる朝食でしたが、味は悪くありませんでした。
そうこうしているうちに、車窓に家並みが目立ち始め、さらにビルが増え始めて、無事札幌に到着しました。22時間あまりの旅は、長いようでやはり短かったです。客を降ろしたトワイライトエクスプレスはゆっくりとホームを離れていきました。
その後はまず特急で旭川に向かい、荷物をホテルに預けた後、一蔵という有名なラーメン店でお昼にし、その後特急で深川に戻り、そこから留萌線に終点の増毛まで乗りました。天気が良く、窓から入ってくる空気は爽やかでしたが、ディーゼル車なので、あまり開けておくといつの間にかすすが鼻の穴に入って黒くなってしまうので、なるべく窓は閉め、扇風機で我慢しましたが、まぁ、何とか過ごせました。そう、この車両にはクーラーはついていないのです。
増毛で降り、帰りの列車が出るまでの約1時間を、古い家並みを見たり、国稀の酒造元で日本酒を購入したり、増毛駅に入っている売店でタコザンギを食べたりしている間に1時間は過ぎ、帰りの列車は出発しました。
その後は深川で特急に乗り換え、旭川に到着しました。ホテルは食事なしで泊っていて、夕食をどうするか、まったく考えていませんでしたが、足がないので困っていました。そこで考えたのですが、旭川には、もう20年も前に上川のゆわんと村で知り合ったぐっちが住んでいます。ぐっちの経営する菓子店は今日は営業中なので、店に電話して、夕食をご一緒できないか伝えると、幸いにもOKとのこと。増毛から帰った後に待ち合わせ、ぐっちの運転で、北海道旅行者にはおなじみの回転寿司・トリトンに行きました。
ぐっちと会うのは久しぶりで、いろいろ話が弾みました。すし屋はかなり込んでいたのですが、20分ほど待ってボックス席に座れました。しかし、かつてのように次から次へと皿を重ねていくことが出来ません。さすがに3人の平均年齢が40を過ぎているだけのことはあります。3人で1人平均8皿ほどしか食べられませんでした。でも、内地では食べられない種類のネタばかりを選んだので、美味しく食べられました。
ぐっちにホテルまで送ってもらい、ついでに明日さくらんぼ狩りに連れて行ってもらう約束をして別れました。こういうとき、持つべきものは友だと、本当に思いました。
サクランボはもう時期が終わっており、完熟した実がいくつかなっているだけでした。許可をもらって摘んで口に入れてみると、これがすばらしく美味しいのです。店で売られているサクランボは酸味がありますが、これは酸味がなく、完熟なのでとても甘いのです。こうなってしまうともう店には出せません。そんな完熟サクランボを、格安の値段で分けてもらいました。
その後ぐっちと別れ、バスでアイヌ記念館に行きました。実に20年ぶり。でも、展示内容が20年前と同じなのに、かえって驚きました。アイヌ記念館では最も有名な、観光客も多く訪れるこの旭川のアイヌ記念館ですが、北海道内には、公営のアイヌ記念館はおそらく一つもありません。この記念館も、ある種の意地で今日まで運営されているのではないかと思われました。
旭川から札幌に戻り、小樽へ移動し、小樽駅から歩いて昼食の店へ向かいました。「魚一心」という店で、やはり20年ほど前に、小樽にあるある宿で一緒になった人が連れて行ってくれた店です。ここの「定食」というのが、格安で美味しい刺身と煮魚(焼き魚)のセットを食べさせてくれるのですが、行ってみるとすでに閉店。20年前も平日でサラリーマンでにぎわっていたので、この日もおそらくすでに売り切れてしまったのでした。
仕方なくタクシーに乗り、礼文島で知り合ったくまさんが先日出かけて美味しかったと言っていた味さきという店に行きました。ここで甘エビ丼をいただきました。
それから小樽駅にバスで戻り、さらにバスを乗り換えて余市に向かいました。余市といえばニッカウヰスキーの蒸留所のあるところ。私はそれを前から知っていましたが、自分自身下戸ということもあり、一度も行ったことがなかったのです。連れはは酒を飲むので、ここの話をしたら興味津々。ということで出かけてみました。
蒸留所はなんと入場無料。しかも、戦前に建てられた石造りの建物がずらりと建ち並んでおり、なんだかヨーロッパのどこかの町にでも来たような感じです。平日にもかかわらず多くの観光客がおり、建物によってはアルコールの香りが漂っているところもあって、それに感激している人はきっと酒を飲む人ではないかと思われました。
試飲をしているところもありました。有料で高級なウイスキーを試飲させているところと、無料で安いウイスキーを試飲させているところと2カ所あるのがおもしろかったですが、私は試飲はしませんでした。この年になるまで、焼酎や泡盛、ウイスキーといった蒸留酒のおいしさが全くわからない人間なもので。連れも帰宅後車を運転する必要があるので、泣く泣くあきらめていました。
小樽に戻り、北一硝子でグラスを2つ買い、六花亭でお菓子をいただいた後、小樽からエアポートで新千歳空港に向かいました。新千歳空港ではこれまたくまさんと同様に松尾ジンギスカンでジンギスカンを食べ、満席のANAで暑い暑い羽田に飛び、最終の新幹線と両毛線で前橋に戻ってきました。暑いと聞いていましたが、夜中の前橋はそれなりに涼しかったです。