8/23
前夜いろいろ話し込んだ若いライダーさんを見送ったあと、宿でのんびりしてから出発。この日はまず斜里の北のアルプ美術館へ。ここは串田孫一が刊行していた雑誌「アルプ」関連の展示物を展示した個人美術館で、私の好きな坂本直行の絵画も数点展示しています。なんと入場無料でのんびりと過ごすことができるので大好きな美術館です。ここで小1時間ほど過ごし、麦茶までごちそうして頂きました。
昼はここと決めていた、これも何度も訪れているウトロ漁協婦人部食堂へ。人手不足なのか、提供できるメニューが限られており、やむなくホッケ定食を頂きました。でも大きなホッケでとても美味しくお腹いっぱいになりました。
この後はひたすら車を飛ばして霧多布岬へ。ここ数年霧多布岬にラッコが来ているという話を聞いていたからです。霧多布岬は風が強く波も荒かったのですが、風の当たらない波の穏やかなところに3頭浮かんでいるのが見えました。残念ながら双眼鏡を持ってきていなかったのでよく見えなかったのですが、それでも満足できました。
後はこれまたひたすら車を飛ばして宿に戻りました。この日も太田で夕食。海鮮のヅケどんぶりが美味しかった。温泉に入って宿に戻り、この日はジムのトレーナーの人と宿のスタッフと話が盛り上がり、トレーナーの人から「健康のためにまず毎日20分歩いてください。」と言われたのが印象に残り、秋になったら実践することに決めました(この日記を書いている時点で毎日継続しています)。
8/24
いよいよ道内最終日です。宿のスタッフの人に見送ってもらい、弟子屈から阿寒湖を経由して、釧路の手前から高速に乗って一路帯広へ。さらに高速を降りて広尾へと向かいます。
広尾にある海洋博物館には坂本直行の絵画の一大コレクションがあると聞き、また、ここは土日しか開館しないとのことなので、それに合わせてやって来たわけです。広尾は坂本直行が最初に入植して農場経営をした縁の深い場所ということで、数多くの坂本直行の絵画を所蔵しているのです。実は私も7月の終わりに坂本直行が描いたエゾノリュウキンカの水彩画を入手したのですが、なんとそれは広尾に住んでいたご夫婦がかつて結婚祝いとして広尾町から贈呈されたもので、そんなことに使われるほど広尾と坂本直行の縁は深かったのだということを知り、ぜひとも訪れてみたかったのです。

博物館はまず広尾出身の横綱の北勝海の展示があり、その奥に坂本直行の絵画の展示室がありました。展示室はやや薄暗く、絵画の保存状態もあまり良くありませんでしたが、ガラスケースの中でなく直に展示されていたので、じっくりと鑑賞することができました。特に油彩の作品に名品が多く、どれも初めて目にするものばかりで、恐らくこうした絵が広尾のあちこちに所蔵されていて、それらが収集されてここに展示されているのだろうと思われました。特に、十勝平野から見える日高山脈の山々の写真と、同じ山々を坂本直行が描いた日高山脈の絵画3点を、写真と同じ順に並べて展示しているのが興味深かったです。
充実したひとときを過ごした後は、中札内美術村にあるレストラン・ポロシリでランチにしました。ここは道内にあるレストランの中で最も好きなところです。今回も十勝産の素材を生かした料理に舌鼓を打ちました。特に写真左中央のキャベツのメンチは絶品でした。

ポロシリでお腹いっぱいになった後は、すぐ近くにある六花の森へ。ここでは坂本直行の作品を数多く展示しており、ここ数年はほぼ毎年のように訪れています。

実は7月にも訪れていたのですが、あれから1ヶ月しかたっていなくても訪れたくなるくらい大好きな場所なのです。目的はもちろん坂本直行の絵画。7月にも見ましたが、ここ数年に六花の森に寄贈された個人コレクションは、今まで見たことがないものばかりで印象深かったとともに、昨年秋で閉館した日野春アルプ美術館に所蔵されていた数十点の坂本直行コレクションのうち最大の作品である十勝連峰を描いた大作が展示されていたのも感慨深かったです。
六花の森で少々早いおやつタイムにして甘いものに舌鼓を打ちました。
その後はひたすら高速を飛ばして苫小牧東港へ。本当はもう一日くらい滞在して札幌に宿泊し、札幌在住の旅友達の皆さんと再会したかったのですが、お盆の多客期を過ぎてしまい、日曜日のフェリーは運航されないため、やむなく土曜日のフェリーで帰ることになりました。途中コンビニで翌日の朝食を購入するのを忘れるというアクシデントはありましたが、5年前の時のように出港20分前にギリギリ乗り込むというようなことはなく済みました。
あとはひたすらフェリーに揺られてのんびりとしたひとときを過ごし、翌日の15時に新潟に到着。北海道の気温になれた体には辛い暑さと、途中のひどい雷雨に悩まされつつ帰宅しました。
行き当たりばったりの北海道行きでしたが、それなりに楽しむことが出来、それぞれの宿泊先でも良い出会いがあって、20代の頃の長期の北海道旅行のことを思い出させる印象深い旅でした。
ああ、年が変わる前に書き終えることができた!