桑の海 光る雲

桑の海の旅行記・エッセー・書作品と旅の写真

2009礼文の旅・3

2009-06-06 21:11:15 | 旅行記

3日目の朝は、夕べまでご一緒した“校長”が島を離れるということで、皆で見送りに港まで行きました。 校長はなかなかデッキに現れず、電話をしたらようやく出てくる始末。いかつい見た目に似合わずお茶目な人です。かつてはプロの格闘家であった校長は声も大きく、船が沖合に出るあたりでも「また来るよ~!」と叫ぶ声が聞こえたほどでした。

到着した1便には何とゆわんと村での知人の”なおたけ”さんご夫妻が乗っておりびっくり!一緒に島に入ったる~さんといい、同じ宿に来ることになっていても、互いに知らせ合っていないので、こういうことも起こるわけですね。

その後はまずレブンアツモリソウを再度見に行きました。昨日と違って午前中でもあり、光の当たり方も異なって、昨日とはまた違った美しさでした。ともかく時間に終われて慌ただしいツアー客をしり目に、ゆったりと見られたのが良かったです。1時間近くいたでしょうか?

次に8時間コースを南に下り、レブンコザクラの群落を見に行きました。この群落のことは以前から聞いたいましたが、今回初めて目にして感激しました。斜面一面にレブンコザクラがしきつめられたように咲いているのです。やや時期を過ぎていて、花の色が淡くなりかけていましたが、それでも見事の一言でした。その隣の斜面には、ミヤマオダマキが同様に一面に咲いていて、見下ろすと斜面が紫色に染まっていました。 花が皆下を向いていたので、斜面の下から見上げたらさぞかし美しいことだろうと思われました。

その後西上泊に行き、澄海岬でぼーっと海を眺め下ろし、礼文にまで抱えてきた胸の中のモヤモヤを少しばかり解消しました。

売店で人気のタコザンギ(たこの足にカレー風味の衣を付けて揚げたもの。西上泊の売店の名物。)を食べた後、アトリエ仁吉で仁吉さん達と話しました。 仁吉さんのところに来るのもこれで当分ないのではないかと思われました。「次に来るのはいつになるかわかりません。」と仁吉さんに話したら「俺もいつまでここに来るかわからないよ。」と言われてしまいました。仁吉さんも実は礼文に来るようになって30年も経っているとのことでした。

後は”仁吉山”を越え、鉄府の浜に下り、レブンアツモリソウの群生地から外れて咲いている株を見た後、ひたすら四時間コースを北上して星観荘に戻りました。校長のいなくなった夜の星観荘はちょっと寂しかったです。

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2009礼文の旅・2

2009-06-04 23:11:07 | 旅行記
2日目は、港で見送りをした後に、知人のる~さん達と一緒に、島の南の方をのんびりと花を見ながら歩きました。

この時期はこのあたりはレブンコザクラ、エゾノハクサンイチゲ、レブンハナシノブなどが見頃で、私は特にレブンコザクラとレブンハナシノブが好きなので、楽しみにしていました。

レブンコザクラもエゾノハクサンイチゲもややピークを過ぎていて今ひとつでしたが、でもまだあちこちにきれいな株があり、見つけるたびに立ち止まってカメラを向けていました。

レブンハナシノブは青紫の花びらと黄色い雄しべの色の取り合わせが美しい花ですが、花期が短いので、今まできれいな時期にぶつかったことがなかったのです。しかし、今回は咲き始めのきれいな花を数多く見ることができました。このあたりはクロユリも数多く見られるのですが、これまた今まで花期を外しており、今回はちょうど咲き始めのところにぶつかり、色濃く咲いている株を目にすることができました。クロユリ群生地の近くには、毎年八重咲きのエゾノハクサンイチゲが咲きます。今年はそれを直に教えてもらい、ちょうど見頃の花を見ることができました。エゾノハクサンイチゲは花も大きく、緑の中で真っ白な花をつけ、その上群落を作るのでよく目につきますが、八重咲きは珍しいものです。八重咲きのものは他のふつうのものよりもいっそう華やかでした。

桃岩までの花を愛でながらののんびり歩きは、風が強くしかも冷たく、写真も写しにくかったですが、まあ満足しました。

日本で最も遅い桜を見て香深の町に下り、ちどりという店でホッケのちゃんちゃん焼きを食べました。実に15年ぶり。ここの店では炭火の上に金網を置いて焼きます。食べ終わった後の皮までいただけました。懐かしく美味しかった!

その後夕方まで時間があったので、バスで島の北にある船泊まで行き、そこから歩いて、礼文島特産のレブンアツモリソウを見に行きました。

レブンアツモリソウを見るのもすごく久しぶりでした。クリーム色の独特な形の花は、これが特別に保護された花だということを忘れさせる清楚さがありました。見られたのは、群生地の公開が終わる時間までのたった15分でしたが、それでも十分に満足しました。見足らない分は翌日に改めて見ることにして、群生地を後にしました。
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2009礼文の旅・1

2009-06-02 20:43:05 | 旅行記

いろんなことを吹っ切りたくて、思い立って礼文島に行って来ました。

急に思い立ったので、飛行機がスーパーシートしかとれず、仕方なく高い金を払って乗ったのですが、さすがに高いだけのことはありました。 座席のゆったり感、国内線ではお目にかかれない機内食(どこかの有名料亭のプロデュース)、そして客室乗務員の至れり尽くせりのサービス。 一番びっくりしたのは靴べら(紙製)のサービス。しかも靴を脱いでいる客にしか渡されません。ここまでやるか!という感じでした。今日乗った便にはスーパーシートは8席しかありません。しかも預けた荷物も一番に出てきました。確かにありがたいサービスだったけれど、普段普通席ばかり乗っている俺からすると、いくら金を余計に払っているとは言え、サービスされている側もちょっと複雑な気分でした。

ところで、飛行機の中で星観荘つながりの知人・Mさんとばったり!しかも行き先も同じということで嬉しくなりました。Mさんはスーパーシート狙いで取れず、俺は普通席狙いで取れず、なかなかうまくいかないものだなと思いました。その後は星観荘まで、お天気屋も含めて楽しく過ごせました。

お天気屋に行くのは4年ぶりでしたが、マスターはすっかり恰幅がよくなりびっくりしてしまいました。本当はリシリアンカレーを食べたかったのですが、機内食を食べてしまったので、帰りまで我慢することにしました。

最終便で到着して向かった星観荘では、4年前にご一緒した“校長”が待っていてくれました。再会を喜び、早速仕事にまつわるいろんな話をしました。校長は本当に包容力のある楽しい方だなと思いました。 星観荘ではおなじみの面々が集っていたようでしたが、ここ数年はほとんど訪れていない私には初対面の人ばかりでした。

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