桑の海 光る雲

桑の海の旅行記・エッセー・書作品と旅の写真

鳴神山のカッコソウ(2024)

2024-05-03 21:31:41 | 日記
新しい登山靴を買ったので、足慣らしついでに鳴神山に登り、ついでに見頃のカッコソウを見てきました。
カッコソウはもう何度も見ていますが、ちょうど良い時期に当たったのは初めてでした。
シカの食害がひどく、厳重に網で囲われていましたが、おかげで人工的に増やして植えた株も多く根付いており、花が咲いていない株も多く見られ、年々花が増えているように思えました。
カッコソウの植生地のすぐ下には、これまたほとんど見られなくなったルイヨウボタンの群落があり、ここも厳重に網で囲われていました。ルイヨウボタンの花も地味ですがなかなか可憐でした。






ルイヨウボタン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

42年ぶりの燕岳

2023-08-10 12:19:35 | 日記
42年前に燕岳から表銀座を上高地まで縦走するはずが、意気地なしで体力もなかったために、燕岳に登頂できなかったばかりか、常念岳登頂後そのまま一の沢へ下山するという、子供心にも屈辱的な北アルプスデビューとなった私は、いつかリベンジを果たしたいと願い続けてきました。常念岳はその後2回登頂し、常念岳から蝶が岳への縦走も実行しました。残るは燕岳登頂です。
本来は海の日の3連休を予定していたのですが、前週に寝冷えで風邪を引き、体調がまだ回復していなかったので、前日に燕山荘をキャンセル。でも、私が登るはずだった日に、たまたま若い友人が燕岳~大天井岳を日帰りで登ってきた画像を見たところ、雨こそ降らなかったものの、やや雲が多く今ひとつ眺望に恵まれなかった模様です。
さて、中房温泉の駐車場に車が止められないことが予想されたので、穂高神社前駐車場に車を駐め、バスで中房温泉に向かいました。バスはほぼ満員で、途中ずっと熟睡できました。
中房温泉では既に暑く、この先の登山が思いやられました。ちなみに42年前のことは、今回同様ガスの中をひたすら登りとにかくきつかったこと、合戦小屋でサイダーを飲み干したことしか覚えていません。
今回は靴を新調したので、できるだけゆっくり登ってベンチごとに休憩を必ず取ることを意識しました。おかげで、ここ何回かの登山に見られたような、最初飛ばしすぎて気持ちが悪くなることもなく、動悸が激しくなったり、息が上がったりすることもなく登ることができました。
合戦小屋では今回のお目当てでもあった名物のスイカもいただきました。42年前にはスイカの販売はなかったはずです。
合戦小屋からやや緩やかな道となり、ガスの切れ間にテントが見え、燕山荘に到着。ほぼコースタイム通りでした。荷物を置いて燕岳まで往復しました。山頂では雲が切れるのを待って30分ほど滞在しましたが、その様子もなく諦めました。山頂ではガスの晴れるのを待って写真を写してくださった方、北海道からはるばる登りに見えた方、お母さんがテントを背負い、小学生の息子さんと二人で登っていた方、6年越しで槍ヶ岳登頂を目指している方等々、何人かの方とお話しができたのはうれしいことでした。燕山荘へ戻る途中では、きれいなドレスとスーツに身を包んだ美人さんとイケメンさんのカップルが、ウェディング用の写真を撮影していました。昨年尾瀬でもそうした方々に会いましたが、最近のトレンドなのでしょうね。
燕山荘ではカレーとケーキセットをいただきました。夕食もボリューム満点でいささか食べ過ぎました。寝床は3畳に2人で、荷物もゆったり置けましたが、42年前は確か同じスペースに4人詰め込まれ、蒸し暑くて寝付かれなかったのを覚えています。
夜中にかなりの雨が降りましたが、朝になると青空が広がり、外へ出てみると眼下に雲海が広がっています。燕山荘の西側には、昨日見えなかった山々がずらりと並んでいるのが見えます。かつて登頂した大天井岳・穂高岳・槍ヶ岳・笠ヶ岳・鷲羽岳・黒岳が並び、昨日登頂した燕岳の左には立山も見えました。朝日が昇って槍ヶ岳~穂高岳の山々を染める一瞬も目にすることができ、感激しました。下山後のバスの時間に余裕があったので、もう一度燕岳に行こうかとも考えたのですが、イルカ岩まで往復するのにとどめました。
素晴らしい眺望に名残を惜しみながら下山をしました。暑さと戦いつつ、それでも前日よりは幾分涼しい中房温泉まで、ベンチごとにしっかり休みを入れながら、これまたコースタイム通りで下山しました。バスの時間まで1時間以上あったので、やはりもう一度登頂すれば良かったかなと後悔しました。
下山後は安曇野しゃくなげの湯で汗を流し、すぐそばにある安曇野山岳美術館で開催されている『アルプの仲間展』を鑑賞し、前夜に燕山荘でも見た畦地梅太郎の版画や、大好きな坂本直行の絵画を見てから帰途につきました。
朝の燕岳

燕岳と燕山荘
 
イルカ岩と燕山荘
イルカ岩と槍ヶ岳
朝焼けの穂高岳
朝日に染まる槍ヶ岳の峰峰
燕岳から大天井岳への稜線を雲が流れる
かつて登った笠ヶ岳
かつて登った鷲羽岳
かつて登った黒岳
かつて登った黒部五郎岳
雲海の向こうにかつて登った峰峰を見る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

GWは国宝建築巡りに

2023-05-15 21:04:04 | 日記
GW後半に岐阜で所用があったため、懐かしい人たちに再会がてら、周辺の国宝建築を見て回ってきました。永保寺などは思いがけないところにあることを知って急遽追加して見てきましたが、今回見た中では一番渋い雰囲気で好ましいたたずまいでした。琵琶湖の竹生島にも初めて渡り、都久夫須麻神社本殿の華麗な装飾彫刻を見てきました。

犬山城天守閣(愛知)
茶室・如庵(愛知)
永保寺観音堂(岐阜)
永保寺開山堂(岐阜)
専修寺御影堂(三重)
専修寺如来堂(三重)
都久夫須麻神社本殿(滋賀)
宝厳寺唐門(滋賀)

大法寺三重塔(長野)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シャクナゲの室生寺

2023-05-15 20:59:00 | 日記
GW前に奈良に所用があったため、石楠花が見頃の室生寺に行ってきました。少しばかり見頃は過ぎていましたが、全山シャクナゲに埋もれている感じで、それはそれは見事でした。平安時代に建立された国宝の堂宇、平安時代に作られた仏像群を堪能してきました。













この標柱は師匠の今井凌雪先生が揮毫されたものです。室生寺に来るたび、じっくり鑑賞します。この標柱を書かれたときの先生の年齢をとうに過ぎましたが、先生は相変わらず遠く遙かな存在です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

元気甲斐

2022-12-17 21:49:37 | 日記
今日は何と日帰りで奈良へ。
奈良文化会館で開催中の師匠の遺作展を参観。
無理してまで見に行って本当に良かった。
何度も見ている作品が大半だったが、それでもただただ圧倒され、作品制作意欲を大いにかき立てられた。
同門の先輩や後輩たちといろいろ話せたのも良かった。
一番の収穫は、大好きな小淵沢駅の駅弁・元気甲斐のタイトルの原跡を見られたこと。
元気甲斐が出来るまでの過程を取り上げたテレビ番組を中学生の頃見たことがあり、その時からこの駅弁が食べたくて、学生時代にようやく食べられたのを思い出す。
その頃、師匠のことはNHK教育テレビの趣味講座で知っていたが、師匠がその駅弁のタイトルを書いていることは知らなかった。
師匠が元気甲斐の題字を書いたことを知ったのはほんの数年前のことだったので、今日原跡を見ることができて感激した。
何でも番組制作に関わったスタッフが長年所蔵していた題字を、近年元気甲斐の製造元に寄贈したものらしい。
展示に当たって、製造元の社長が自らはるばる山梨から奈良まで、展示スタッフの人数分の元気甲斐を自ら車を運転して題字とともに届けてくれたそうだ。
何とも嬉しい話ではないか。
久しぶりに元気甲斐を食べたくなった。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

隷書大字典

2022-11-27 23:14:12 | 日記
2つ前の職場に勤めていた頃、今ほどネットが便利ではなかったので、欲しい本は出入りの書店に注文して取り寄せてもらっていたし、雑誌の定期購読もその書店にお願いしていた。全集を2種類取っていたときは、月の支払いが3万円にもなった。
あるとき店主が本を届けに来たついでに、「こんな本が店の棚にあって全然売れないままなんだけど要りませんか?タダであげますよ。」といって、大きな本を差し出した。角川書店の「隷書大字典」で、定価を見ると15,000円とある。ちょうど隷書の作品の制作を始めた頃だったのでありがたく頂戴した。
入手してからは、隷書作品を書くときには必ず利用しているが、角川書店のような大きな出版社から刊行されているにもかかわらず、索引には何カ所もミスがある。初版なので、再版以降は訂正されていることだろう。
そして今に至るまで、この字典は隷書作品を主として制作している私にとって無くてはならない存在となっている。今日は手本を書くために使った。
ところが、最近私は隷書作品を書くのにそろそろ飽きてきた。次の書体は何にしようか模索中である。そうなると、長らくお世話になってきたこの「隷書大字典」も、出番が少なくなっていくことだろう。
そう言えばあの書店は今もまだ営業しているだろうか?当時店の前を通ったとき、あまりに小さな店構えなのにびっくりした記憶がある。そしてあの辺りは区画整理があって、町並みがすっかり変わってしまったはずだから。。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

坂本直行の山の絵

2022-09-02 21:26:44 | 日記
坂本直行の絵を集め始めて何年になるでしょうか。
最初に入手したのは夏の利尻山の絵でした。続いて花の絵も集めるようになり、はまなし、オオバナノエンレイソウ、エゾノハクサンイチゲ、エゾリンドウの絵を続けて入手しました。山の絵では私が登ったトムラウシ、剱岳の絵を入手しました。
4回登頂し、北海道の山では一番回数を登っているニペソツ山の絵もかねて欲しいと念願していたのですが、なかなか出物に遭遇できず、一度だけ素晴らしい油彩を見つけたのですが、既に売約済みでした。
そこへ今回思いがけず、この作品を含む何点かの坂本直行の水彩画がオークションに出されました。他の水彩画はあっさり即決で売れてしまいましたが、この作品だけは、構図も単純で色味も灰色中心で見た目も地味であるからか買い手が付かないまま、結局入札したのは私だけで無事落札できました。
坂本直行がニペソツ山を描いた水彩画は他にもあり、夏の青空の下に鋭く聳える様を描いた見事な作品もあるのですが、既に坂本直行記念館の所蔵となっており、市場には出ません。私がニペソツ山に登ったうち3回は、写真のようなあまり天候に恵まれない中での登山でした。そんな私の経験にもこの絵はふさわしいと思い落札した次第。後悔はしていません。
ニペソツ山の絵を入手できたら、坂本直行の作品のコレクションは終了するつもりでいたので、これを区切りにしたいと思います。

今回入手したニペソツ山の絵
四回目に登ったときのニペソツ山
本来はこんなふうに見える(ネットで拾った画像)
初めて入手した利尻山の絵
化雲平から見たトムラウシ
剱沢小屋と剱岳
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初めてのグループ展

2022-03-28 20:49:51 | 日記
初めてのグループ展を開催しました。参加者の多くは大学で専門に書を学んだ・学んでいる人です。一方でこれまで全く書と関わりを持ってこなかった方も1人参加しています。
以前から私の周辺の20代の若い人で、書に取り組んでいても発表の場がないという人が何人もいるという話を耳にしていました。師匠に師事して書を学び、展覧会に作品を発表するというやり方もありますが、往々にして師匠の書風を強制されたり、展覧会出品に多額の費用がかかったりして、そうした若い人からは敬遠されてしまう風潮が、群馬のような田舎でも見られます。
しかし、そんな人でも気軽に自分の書きたい作品を書きたいように書いて出品する展覧会を開こうと、参加者の皆さんで意見が一致し、ようやく開催の運びとなりました。
また、普段書と縁のない生活をしながら、日頃の活動から優れた書のセンスをお持ちだと睨んだ方に声をかけたところ、出品を快諾して下さいました。そうした書と縁のない方でも参加できる展覧会ということで、少しでも書の裾野を広げ、書に関わりのない人でも書展に足を運んでもらいたいという思いもありました。
私の師匠は「自分の好きなものを好きなように書く」という姿勢を教え子達にも奨励された方でした。そうした書のあり方をこの展覧会で実現したいと思っていました。
作品の出来は別にして、それを何とか実現できたように思います。様々な書風・書体の作品が並び、普通の書展で見られるような作品がある一方、いわゆる現代アートのような作品や、普通書では扱わないような題材を取り上げた作品が同じ空間に並べられ、悪く言えば統一感のない、良く言えばバラエティに富んだ作品の並ぶ、これまで県内の書展ではあまり目にしたことのないような興味深い空間が出来上がりました。
出品者も50代と20代がほぼ同じ人数出品しており、出品者の平均年齢がこれだけ低い書展は県内では存在しません。そういう展でも目新しい展覧会であったと思います。
わずか2日半の会期でしたが、250人を超える方々が見に来て下さり、常にお客様がいる状態が続きました。私は隣の部屋で勤務校の書道部展も一緒に開催していたので、昼食に出たとき以外は座っている暇がないほどでした。
第2回展は来年の同時期に開催する予定です。同じように発表の機会を探していた若い新たな参加者も、今回の展覧会を通して1人加わりました。ひとまずは展覧会開催に協力して下さった皆さん、見に来て下さった皆さんに心より感謝申し上げます。
写真はグループ展に出品した拙作です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

風街オデッセイ

2021-11-06 20:46:58 | 日記
作詞家松本隆の活動開始50周年を記念したイベント、風街オデッセイに行ってきました。朝の通勤中に聞くラジオで宣伝していたので、申し込み開始日に申し込んだところ見事当選。しかもアリーナ席でした。
実は武道館ライブはおろか、武道館に入ったのも初めて。それにアリーナ席はステージが近い!年を取ってだいぶ落ちてきた視力ですが、18列目でもちゃんとアーティストの表情が見て取れました。我が目に感謝感謝。
演目はすべて松本隆作詞の歌です。その歌を提供されたアーティスト本人が歌うのと、別のアーティストがカバーするのとが混じっていて、3時間(予定は2時間半)があっと言う間。まさに満喫しました。紅白歌合戦もこれまで2度見に行っていますが、今回はステージに近かったことも合わせると、過去最高のライブだったと思います。
はっぴいえんども良かったですが、私が感動したものを挙げると
B’z「セクシャルバイオレット№1」(元歌は桑名正博)
斉藤由貴「卒業」「初戀」
大橋純子「シンプルラブ」
横山剣「ルビーの指環」(元歌は寺尾聰)
太田裕美「木綿のハンカチーフ」「雨だれ」「さらばシベリア鉄道」
安田成美「風の谷のナウシカ」
森口博子「リップスティック」(元歌は桜田淳子)
イモ欽トリオ「ハイスクールララバイ」
C-C-B「Romanticが止まらない」「Lucky Chanceをもう一度」
アグネス・チャン「ポケットいっぱいの秘密」
全30曲だったので半分以上感動した、というより感動の連続でした。特にB'zと斉藤由貴は、これを見に来るのが目的だったので、本当に本当に最高でした。松本隆は松田聖子への歌詞の提供も多いので、松田聖子もサプライズで登場するかなと思っていたけれど、さすがにそれはありませんでした。一方、桜田淳子と寺尾聰の歌は本人の歌で聞きたかったです。
B’zや大橋純子のときは会場もノリノリで、本来なら皆立ち上がるところでしたが、このライブでは着席のみ、声援禁止だったのでかなり残念でした。でも、状況次第では中止になったかも知れないイベントなので、これも仕方がありません。
昨日の今頃は斉藤由貴の歌を聴いていた頃でしょうか。いまだに余韻に浸っています。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

40年目の墓参

2021-11-03 21:31:00 | 日記
多磨霊園にある向田邦子さんのお墓に、ようやくにお参りに来ることができました。向田さんが今年で亡くなって40年です。これまでの思いを込めて墓前に合掌しました。
写真は墓石ではありません。墓石の横に立てられた。本を開いた形を象った慰霊碑です。右側の文字は、森繁久彌氏がみずから小文を草し揮毫したものです。「花ひらき はな香る 花こぼれ なほ薫る 久彌」と書かれています。左側は向田さんが赤坂に開いていた「ままや」のメニューを揮毫していた編集者の柿内扶仁子さんが筆を執っています。
今日も心あるファンの方とおぼしき女性が掃除をされていました。おかげで墓域にはゴミ一つなく、墓石もこの石碑もきれいに磨き上げられていました。ありがたいことです。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする