油山寺~愛野駅
最初の分岐 千鳥ヶ谷池への分岐
本堂から山門まで戻り、さらに先ほど歩いた道をしばらく戻っていくと道標が建っていた。そこには次の可睡斎は右に曲がると2.7km、直進すると3.4kmとなっている。一見右折した方が近くて良さそうだが、こっちの道は車道歩きだけで面白味が無い。
一方直進すると700mほど長くなるが、こちらには途中に千鳥ヶ谷池もあり、池の周囲には散策路もある。
当然選択は直進の千鳥ヶ池経由なので更に先ほど歩いた道を戻って行く。最初の分岐から5分歩くと、小さな小屋の上に黄色の派手な下地に「ふくろいラドンセンター」と書いた看板がある。そこを左折して山側の道をとるとラドンセンターや千鳥ヶ谷池の案内板が建っている。
千鳥ヶ池の案内板 千鳥ヶ谷池
千鳥ヶ池は周遊コースと直接展望台に向かうコースがある。まだ時間も早いので当然周遊コースを歩いたのだが、中々良い感じの道だった。誰もいない湖畔の道は落葉が積重なり、柔らかな感触を足に感じさせてくれる。歩き納めで歩いた小笠山の小笠池より雰囲気は良い。そういえばこの池にも小笠池にも浮橋があったが何のための橋なのだろうか? 景色を見るためなのか、景色を良くするためか、はたまた魚釣りのためか------
中峰山展望台と格好のよい名前の展望台に登ったのだが--- ここは残念 あまり眺めは良くなかった。
可睡斎への標識は要所要所にあるので道に迷うことはなく、途中には掛川・袋井地区でよく見かける小さなトンネルや、太公望が釣り糸を垂らしている池などもあり車道歩きより楽しく歩くことができる。
小さなトンネル 太公望
最後の目的地は可睡斎はすでにこのブログでも何度も紹介しているので、今回は変化球で紹介をします。
まず寺前の駐車場は料金は100円で呼び込みなどはしていない。門前の店は数軒あるが余りお客は入っていない感じがする。
ただ他の寺と違うのは、寺の直営の店があることで、ぜんざいなどを提供する店やお守りなどの売店があった。
境内に入るとスピカーが「牡丹の花の鑑賞、精進料理、土産」などの案内を繰り返している。尤もその音量は下げてあるので喧しさは感じなかったが。
可睡斎山門 可睡斎本堂
三山の初詣はそれぞれの寺により願い事が違うようで、可睡斎は厄除け、油山寺は眼病治癒、可睡斎は火伏がご利益があるとか。
火伏の神様「秋葉山三尺坊」の御真殿の前には、三尺坊の守り神の烏天狗が狛犬のように参道の左右に建っている。また火に関する道具だからか、大きな火箸と十能が奉納してあった。
秋葉三尺坊の烏天狗 秋葉三尺坊の大火箸と十能
三山を少し比較してみよう。
参詣客 = 1位 法多山 2位 可睡斎 3位 油山寺
駐車料 = 法多山 500円、300円 可睡斎 100円 油山寺 無料
商売気 = 1位 可睡斎 2位 法多山 3位 油山寺
雰囲気 = 1位 油山寺 2位 法多山 3位 可睡斎
全て私の個人的感想で、中でも雰囲気は完全に私の好み以外の何物でもありません。
今回の可睡斎には一つの目的があった。それは東海道を歩いているとき三河藤川宿の手前の「御開運御身隠山」に「鳩が窟」という名の、家康が追っ手から逃げるとき隠れた洞窟があった。
そのとき可睡斎にも家康が逃げ込んだ洞窟があった事を思い出し、次に可睡斎に行った時は必ずその洞窟を見てみようと思った。
家康の隠れた「出世六の字穴」 穴の内部
秋葉三尺坊の本殿の前を通り奥の院に向かう途中にその洞窟はあった。
洞窟の名前は「出世六の字穴」と言い、その謂れは案内板に書いてあった。
「武田勢に追われた家康は、この寺のほら穴に隠れて命拾いをした。その後家康は浜松城主となり駿府城、江戸城を築き国を平定し、江戸幕府を開き将軍となった。
その出世の故事になぞらえ、このほら穴を「権現洞」と、また「出世六の字穴」と呼ばれるようになった。出世六の字とは六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上)の世間から解脱する「出世間」からとも、あるいは六観音や六地蔵に由来するとも伝えられる」
何とも長ったらしい説明だ。「六の字穴」なら、ほら穴の中が六つに分かれているとか、六の字に似ているのか思ったのに全然違って後世の作文だった。そんな事なら三河の「鳩が窟」のように、家康が逃げ込んだ穴を、追っ手が覗こうとすると鳩が飛び出し、これなら中に人はいないと探索を免れたので「鳩が窟」。こっちの方が単純かつ面白い。
三河の鳩が窟 鳩が窟内部
それにしてもここの「出世六の字穴」の内部はきれいなもので壁があまりザラザラしていない。それに比べ三河の「鳩が窟」はいかにも自然のほら穴といった感じでゴツゴツザラザラしている。
若しかして、ここ可睡斎のほら穴は後世になって人工的に掘ったものなのか。そう感じるのは少々穿ち過ぎな考えか----
可睡斎の奥の院にも初めてお参りをした。本堂から左程離れていない高台にある奥の院は、隠居寺のようなたたずまいだった。
法多山奥の院
可睡斎から袋井駅に行くには、総門に続く道を道なりに南に進んで行く。途中にある袋井市民病院、袋井商業高校を過ぎて東名高速のガードを潜ると、信州街道の県道58号に合流する。そして県道をさらに南下し国1バイパスを潜り原野谷川の静橋を渡れば駅は近い。
東名高速に出る前に「久野城跡入口」の看板に気が付いた。一瞬行く気になった止めた。場所も明確でないし同じ道を往復するのも気が進まない。そんな訳で可睡斎から袋井駅には直行してしまった。
おかげで袋井駅到着は14時10分。これでゴールでは早すぎる。さてどうしよう。仕方ない愛野駅まで歩いてみよう。
少々歩(ある)中気味の私は愛野駅に向かって歩き出したが、一般的には袋井駅でゴールするのが普通だと思う。
遠州三山を廻って袋井駅まで約6時間20分経っている。歩行数も32000歩で距離にして25km程度か(GPSは23kだった)。これなら一回のウォーキングとして決して短くはないし、何より袋井愛野間の東海道線沿いの道は面白い物は目に付かなった。
そんな訳で遠州三山を歩く気になった方は袋井ゴールをお勧めします。
愛野駅に帰る道は、旧東海道はすでに歩いたことがあるので今日は東海道線沿いに歩く事にした。
線路沿いのその道は、太くなったり細くなったりしながら線路から付かず離れず続いている。歩道も有ったり無かったりだが、交通量は多くないので歩くのには支障はなかった。
道は線路の北側に東西に伸びているが、住宅が少なくなるとまるで線路の側道のように真っ直ぐ伸びている。ならこの道は「線路畷」と名付けようなどと馬鹿な事を考えながら歩いていると、前方に朝立ち寄った愛野公園が見えてきた。袋井駅からまだそんなに歩いていない。案外愛野までは近そうだ。
線路のガードを潜り南側に出て愛野公園の下に行く。朝歩いた陸橋の交差点は上の方にあるが、どうやらそこまで行かなくても立体交差になっているので下の道を行けば良さそうだ。なんかこの辺りは人家は少ないが、よく整備されていて彼方此方に公園がある。公園団地?そんな感じの場所だった。
大きな建物が南側に出てきた。OTUKA製薬やPOLA化粧品の工場だったが、工場の裏は小笠山が控えているので、どちらも東西に細長い建物になっていた。
POLAの工場が過ぎるころ前方に線路を跨ぐ跨線駅が見えてきた。袋井駅からまだ40分、歩数は4800歩、距離にして3.7kmしかない。(後日時刻表で袋井・愛野間の距離を調べたら3.5kmだった)こんなに短いなら来年の初詣はコースを変更した方が面白そうだ。
今年 愛野-エコパ-法多山-油山寺-千鳥ヶ谷池-可睡斎-袋井
来年 愛野-エコパ-法多山-久野城跡-可睡斎-千鳥ヶ谷池-油山寺-愛野
愛野駅に15時到着。行きがけにコンビニのあるのは確認済みだったので一人乾杯をして車中の人に。
愛野駅
最初の分岐 千鳥ヶ谷池への分岐
本堂から山門まで戻り、さらに先ほど歩いた道をしばらく戻っていくと道標が建っていた。そこには次の可睡斎は右に曲がると2.7km、直進すると3.4kmとなっている。一見右折した方が近くて良さそうだが、こっちの道は車道歩きだけで面白味が無い。
一方直進すると700mほど長くなるが、こちらには途中に千鳥ヶ谷池もあり、池の周囲には散策路もある。
当然選択は直進の千鳥ヶ池経由なので更に先ほど歩いた道を戻って行く。最初の分岐から5分歩くと、小さな小屋の上に黄色の派手な下地に「ふくろいラドンセンター」と書いた看板がある。そこを左折して山側の道をとるとラドンセンターや千鳥ヶ谷池の案内板が建っている。
千鳥ヶ池の案内板 千鳥ヶ谷池
千鳥ヶ池は周遊コースと直接展望台に向かうコースがある。まだ時間も早いので当然周遊コースを歩いたのだが、中々良い感じの道だった。誰もいない湖畔の道は落葉が積重なり、柔らかな感触を足に感じさせてくれる。歩き納めで歩いた小笠山の小笠池より雰囲気は良い。そういえばこの池にも小笠池にも浮橋があったが何のための橋なのだろうか? 景色を見るためなのか、景色を良くするためか、はたまた魚釣りのためか------
中峰山展望台と格好のよい名前の展望台に登ったのだが--- ここは残念 あまり眺めは良くなかった。
可睡斎への標識は要所要所にあるので道に迷うことはなく、途中には掛川・袋井地区でよく見かける小さなトンネルや、太公望が釣り糸を垂らしている池などもあり車道歩きより楽しく歩くことができる。
小さなトンネル 太公望
最後の目的地は可睡斎はすでにこのブログでも何度も紹介しているので、今回は変化球で紹介をします。
まず寺前の駐車場は料金は100円で呼び込みなどはしていない。門前の店は数軒あるが余りお客は入っていない感じがする。
ただ他の寺と違うのは、寺の直営の店があることで、ぜんざいなどを提供する店やお守りなどの売店があった。
境内に入るとスピカーが「牡丹の花の鑑賞、精進料理、土産」などの案内を繰り返している。尤もその音量は下げてあるので喧しさは感じなかったが。
可睡斎山門 可睡斎本堂
三山の初詣はそれぞれの寺により願い事が違うようで、可睡斎は厄除け、油山寺は眼病治癒、可睡斎は火伏がご利益があるとか。
火伏の神様「秋葉山三尺坊」の御真殿の前には、三尺坊の守り神の烏天狗が狛犬のように参道の左右に建っている。また火に関する道具だからか、大きな火箸と十能が奉納してあった。
秋葉三尺坊の烏天狗 秋葉三尺坊の大火箸と十能
三山を少し比較してみよう。
参詣客 = 1位 法多山 2位 可睡斎 3位 油山寺
駐車料 = 法多山 500円、300円 可睡斎 100円 油山寺 無料
商売気 = 1位 可睡斎 2位 法多山 3位 油山寺
雰囲気 = 1位 油山寺 2位 法多山 3位 可睡斎
全て私の個人的感想で、中でも雰囲気は完全に私の好み以外の何物でもありません。
今回の可睡斎には一つの目的があった。それは東海道を歩いているとき三河藤川宿の手前の「御開運御身隠山」に「鳩が窟」という名の、家康が追っ手から逃げるとき隠れた洞窟があった。
そのとき可睡斎にも家康が逃げ込んだ洞窟があった事を思い出し、次に可睡斎に行った時は必ずその洞窟を見てみようと思った。
家康の隠れた「出世六の字穴」 穴の内部
秋葉三尺坊の本殿の前を通り奥の院に向かう途中にその洞窟はあった。
洞窟の名前は「出世六の字穴」と言い、その謂れは案内板に書いてあった。
「武田勢に追われた家康は、この寺のほら穴に隠れて命拾いをした。その後家康は浜松城主となり駿府城、江戸城を築き国を平定し、江戸幕府を開き将軍となった。
その出世の故事になぞらえ、このほら穴を「権現洞」と、また「出世六の字穴」と呼ばれるようになった。出世六の字とは六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上)の世間から解脱する「出世間」からとも、あるいは六観音や六地蔵に由来するとも伝えられる」
何とも長ったらしい説明だ。「六の字穴」なら、ほら穴の中が六つに分かれているとか、六の字に似ているのか思ったのに全然違って後世の作文だった。そんな事なら三河の「鳩が窟」のように、家康が逃げ込んだ穴を、追っ手が覗こうとすると鳩が飛び出し、これなら中に人はいないと探索を免れたので「鳩が窟」。こっちの方が単純かつ面白い。
三河の鳩が窟 鳩が窟内部
それにしてもここの「出世六の字穴」の内部はきれいなもので壁があまりザラザラしていない。それに比べ三河の「鳩が窟」はいかにも自然のほら穴といった感じでゴツゴツザラザラしている。
若しかして、ここ可睡斎のほら穴は後世になって人工的に掘ったものなのか。そう感じるのは少々穿ち過ぎな考えか----
可睡斎の奥の院にも初めてお参りをした。本堂から左程離れていない高台にある奥の院は、隠居寺のようなたたずまいだった。
法多山奥の院
可睡斎から袋井駅に行くには、総門に続く道を道なりに南に進んで行く。途中にある袋井市民病院、袋井商業高校を過ぎて東名高速のガードを潜ると、信州街道の県道58号に合流する。そして県道をさらに南下し国1バイパスを潜り原野谷川の静橋を渡れば駅は近い。
東名高速に出る前に「久野城跡入口」の看板に気が付いた。一瞬行く気になった止めた。場所も明確でないし同じ道を往復するのも気が進まない。そんな訳で可睡斎から袋井駅には直行してしまった。
おかげで袋井駅到着は14時10分。これでゴールでは早すぎる。さてどうしよう。仕方ない愛野駅まで歩いてみよう。
少々歩(ある)中気味の私は愛野駅に向かって歩き出したが、一般的には袋井駅でゴールするのが普通だと思う。
遠州三山を廻って袋井駅まで約6時間20分経っている。歩行数も32000歩で距離にして25km程度か(GPSは23kだった)。これなら一回のウォーキングとして決して短くはないし、何より袋井愛野間の東海道線沿いの道は面白い物は目に付かなった。
そんな訳で遠州三山を歩く気になった方は袋井ゴールをお勧めします。
愛野駅に帰る道は、旧東海道はすでに歩いたことがあるので今日は東海道線沿いに歩く事にした。
線路沿いのその道は、太くなったり細くなったりしながら線路から付かず離れず続いている。歩道も有ったり無かったりだが、交通量は多くないので歩くのには支障はなかった。
道は線路の北側に東西に伸びているが、住宅が少なくなるとまるで線路の側道のように真っ直ぐ伸びている。ならこの道は「線路畷」と名付けようなどと馬鹿な事を考えながら歩いていると、前方に朝立ち寄った愛野公園が見えてきた。袋井駅からまだそんなに歩いていない。案外愛野までは近そうだ。
線路のガードを潜り南側に出て愛野公園の下に行く。朝歩いた陸橋の交差点は上の方にあるが、どうやらそこまで行かなくても立体交差になっているので下の道を行けば良さそうだ。なんかこの辺りは人家は少ないが、よく整備されていて彼方此方に公園がある。公園団地?そんな感じの場所だった。
大きな建物が南側に出てきた。OTUKA製薬やPOLA化粧品の工場だったが、工場の裏は小笠山が控えているので、どちらも東西に細長い建物になっていた。
POLAの工場が過ぎるころ前方に線路を跨ぐ跨線駅が見えてきた。袋井駅からまだ40分、歩数は4800歩、距離にして3.7kmしかない。(後日時刻表で袋井・愛野間の距離を調べたら3.5kmだった)こんなに短いなら来年の初詣はコースを変更した方が面白そうだ。
今年 愛野-エコパ-法多山-油山寺-千鳥ヶ谷池-可睡斎-袋井
来年 愛野-エコパ-法多山-久野城跡-可睡斎-千鳥ヶ谷池-油山寺-愛野
愛野駅に15時到着。行きがけにコンビニのあるのは確認済みだったので一人乾杯をして車中の人に。
愛野駅
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