はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

志太奥4山縦走

2015-02-28 14:31:57 | 低山歩き
歩行記録                                                      27-2-24(水)
歩行時間:6時間05分   休憩時間:3時間28分   延時間:9時間40分
出発時間:8時20分     到着時間:18時05分
歩  数: 42、333歩(推定距離31.7km)    GPS距離29.3km
行程表
 蔵田バス停 1:05> 高尾山 0:40> 笠張山 1:10> 菩提山 0:35> 桧峠 0:35> 椿山 1:15> 上滝沢 0:35>
 中山公園 0:45> 赤坂橋 0:30> 金吹橋 0:25> 勝草橋 0:30> 藤枝駅 
                              志太奥4山縦走
 何やらこの時期の恒例になってしまった志太奥4山縦走に行ってきました。
このコースは余り景観に恵まれてなく、花も無いので雨さえ降らなければいつ行っても良い場所です。
なので逆に何か切っ掛けがないと中々歩く気にはならなくて、この時期になると 「去年も歩いた時期になった」 と自分でハッパを
かけて歩くようになってしまってます。今日の天気予報は 「晴れ時々曇り風弱し」 で、やっと行く気になった。

 藤枝駅から日帰り温泉「ゆらく」まで自主運行バスで行き、そこでバスを乗り換えて蔵田まで行きます。
私のモットーとしている 「駅から・・・・」 ですが、今日の様なコースではどうしょうもありません。何しろ駅から出発地の蔵田までが
20kmもあるので、そこまで行くのに時間を取られ、山を歩く時間が無くなっていしまいます。

          
            鼻崎の大杉                            高尾山山頂
           蔵田の地図                高尾山の地図
 バスの運転手と話をしていると
「山を一人で歩るけば、道を考えながら歩くのでボケなくていいね」 と言った。私はすかさず
「家の者は、私がボケたら足が丈夫なので何処へ行ったか分からくなると心配してますよ」 と言って笑いあった。
ミニバンを改造した自主運行バスは、運転手が近いので気楽に話ができるのが楽しい。

 高根神社参道入口に大きく立つ杉の木は、既に老樹のくせに勢力旺盛で枝先は赤っぽく変色していた。これで一風吹けば
子孫繁栄のために、花粉を撒き散らすのだろう。
今日は幸い無風状態なので花粉は飛んでないが、何となく鼻がムズムズしてくるようだ。

 林道と別れて山道に入るが、まだ体が動き慣れしていないので上り坂がきつく感じる。準備運動を兼ねて一歩一歩ゆっくり歩く。
最初にここを歩いた時は、長い2本目の林道を歩きながら、いつ山道に入るのか標識や目印を見落としてはならないと、注意を
しながら歩いたが4・5回目ともなると余裕綽々、余裕を持って気楽に歩ける。(当りまえだよ)
このコースで登山者に会ったのは一度だけだが、その割には標識がしっかり付いていて、初めての人でも不安なく歩けます。

 高尾山山頂は北東の方向が少し開けていて、富士山が覗けるのだが、今日は富士山どころか近くの山もぼやけていた。
高尾山の海抜は675mで出発地の蔵田が419mなので標高差は256mしかない楽な山頂です。
それでも今日歩く4山の中では2番目に高い山です。

 
                林道崩壊                               笠張山山頂
 高尾山を下り林道を行くと崩壊現場に出た。人の歩くところは確保されていたので助かったが、崩壊当時ここに来たら断念する
事は無いが一苦労した事だろう。崩壊は昨年10月に襲った台風18号によるものだと杭が立っていた。
更に林道を進んだ笠張山の入口には、標識が林道の左右に有り見落とす事は無いが、標識に従い左に行くと道が分からなく
なってしまう。ここは標識の下を入ったら、すぐ鋭角に曲がった先の急な登りに付いた踏み跡が登山道です。注意してみると先の
方には目印もも付いています。私も最初来た時は間違えてしまいました。
この道は標識に 「笠張山新登山口」 となっていたが、道が新しいので余り歩かれていないようだ。登り口には茨の枝が伸びていて
痛い思いをしてしまった。
雑木林の中に入ると今度は落葉で道が埋まり見にくなっているが、前方を注意深く見れば目印があります。と云うか開いた所を
上に向かって行けば自然に目印や踏み跡に出ます。

 笠張山の標高は698mで高尾山より高い。だが何故か名前は知られてなくて、今朝乗ったバスの運転手も高尾山と菩提山は
知っていたが笠張山は知らなかった。
山頂標識のある所は林の中で視界はないが、南に20mも行った所は少し開けていて、丸太のベンチなどもあるので休憩には
都合が良い。とは言え今日は墨絵をさらに薄くした状態で見に行くほどもなかったが。
 笠張山の大変なのは上りよりも下りで、こんな道は登りたくないとか、下りで助かったと感じる道です。それでも熊笹の間に
道が有るので、熊笹を握りながら下れるのが救いですが。

 
                菩提山山頂付近                         菩提山からの眺め
 10分以上の悪戦苦闘は下に農道が見えてくれば終わりで、正面に次に登る山頂部分が見えてきます。この菩提山の山頂
付近は遠くから見ると仏舎利塔の塔のようで、搭本体の丸い頂点部に更に小さな丸みが有るように見えます。
実際歩くと搭本体の急な上りが終わると平らになり、少しするとまた登りになるを4回ほど繰り返して山頂に辿り着きます。
まさか昔の人がこの形状から 「菩提山」 としたとは思えないが何となく気になります。
ここの登りがこのコースで一番大変な所ですが、距離は短かく林道から30分も掛からず登れるのが救いです。

 
                 菩提山山頂                          山名表示
              菩提山の地図
 菩提山山頂には何か浮き彫りにされている石仏と祠? それとも賽銭箱? が置かれている。ここの標高は691mで今日の
最高峰だが景色は相変わらず霞んだままだった。

          
           いかにも尾根道                       二等三角点「伊久美村」
 菩提山を少し下ると今日唯一とも云うべきいかにも尾根道らしい道になるが、それもすぐ終わり林の中の道になる。
その道の途中に三角点を案内する標識があり、林の中に入ると石杭だけが顔を出した三角点があった。余りに淋しいので
近くに落ちていた赤いペグを拾い三角点の横に挿しておいた。ただこの三角点はこれでも二等三角点で、富士山の剣ヶ峰に
ある三角点と同等だった。試しに三角点の上に方位磁石を置いてみると北が正面を向いていた。

 
                   桧峠上の茶畑                       桧峠の地蔵堂
                 桧峠の地図
 菩提山からの山道が農道になると前方が開け茶畑が広がってくる。茶畑の色はまだ濃い緑だが、後2ヶ月もすれば柔らかい
緑色の新芽が出てくるだろう。
今日の行程で山道はここで終わるが、後は長~い舗装路歩きが待っている。ここまでの距離はおよそ10km強だが、予定距離は
30kmなのであと20kmは残っている計算になる。フー疲れるなー。

 農道と県道215号が合流する所が島田市伊久美の桧峠となる。この桧峠はかっては藤枝と川根を結ぶ重要な峠で、明治までは
川根側からはお茶を含む山間の産物を、藤枝からは塩等の日用雑貨を牛馬の背や人が背負って、この峠を越えて運んでいた。
大正に入ると索道や道路が建設され、やっと大量輸送が可能になったという。
当時の藤枝の商圏は大井川左岸まで広がっていたので、盛んに利用された峠だったが、大井川沿いに鉄道が敷設されたり、島田
までの道が開通すると、いつしか桧峠は静かな峠になったという。

 地蔵堂には当時の事を紹介した新聞の切り抜きが張られていて、読んでいると時間の経つのも忘れてしまいそうになる。
しかしまだ先は長い、余りユックリできないと重い腰を上げた。

 
            椿山の最頂部のブッシュ                          椿山山頂標識
 県道と別れて椿山への農道に入る。分岐には標識が建つ迷う事はない舗装路が続くのだが、国土地理院のウエブ地図では
農道が複雑怪奇に交じり合い、とても一筋縄では歩けそうもないように見える。そんな農道だが疲れが出はじめた足にはかなり
きつく感じる。椿山の標高は三角点は485mで、手前にある最高部は499mと、今日の中では一番低い山だが眺めは一番
良い山だ。今日歩いた高尾、笠張、菩提の3山は一望できるし、南アルプス、富士山、駿河湾なども眺める事ができる。
だが勿論今日は遠くは駄目で、近くもぼやけているので見甲斐はない。それでも登るのだから我ながら呆れてしまう。

 椿山の山頂標識は明らかに山頂とは思えない農道脇に立っているので、今日は最高部に行ってみようと思っていた。
農道がの一番高い所の上には茶畑があり、更にその上には低木の塊が見える。多分そこが最高部だと見当を付けて茶畑の
上に出ると踏み跡がブッシュの中に続いていた。
しかしブッシュの中は何の変哲もない雑木の落ち葉が堆積していただけで景色は勿論見えない。山名の椿の木は無いかと
辺りを見回すと、何やら椿の葉に似た木はあるが椿かどうか判断できなかった。
すぐ諦めて農道に戻り、先に進んで山頂標識のある場所に行くが、これでは如何せん山頂の雰囲気は出なかった。

 
                ログハウス                                 三角点「椿山」
 以前にも覗いた事のあるログハウスの敷地の中に入ってみた。勿論誰も居ないし最近立ち入った気配も無い。
チョット中を覗かせてもらおうと階段を登りウッドテラスに登ると、今まで見えなかった南側の景色が少し見えてきた。 
更に進むとその景色を見ながら入れる風呂もある。随分金の掛かった建物だが、どのくらい利用したのだろう。
きっと金の価値を知らない成金が道楽で建てたのだろうと、僻み半分で勝手に思う。(ご免なさい)
反対側の庭に出ると、オヤあれは何だ? 庭の中ほどに国土地理院の白い木の杭と石の杭の頭が見えていた。
これが標高485mの三等三角点 「椿山」 でした。

 農道が下り始めた所にある 「開拓の礎」 の辺りの景色が一番良いのだが、今日は勿論駄目、来年に希望を託そう。
それでも一昨年写した写真をアップしましょうかね。

     
                                椿山より 志太奥の山

     
                                椿山より 富士山
 椿山から県道215までの農道は急な下りで、逆コースでなくて良かったと感じてしまう。蔵田を出てからここまで誰とも会わず、
また車道で車にも合わなかった。この縦走の一番の魅力は静さかなので、今日もその魅力を存分に味合う事ができた。
そうそうこちら側のバスの終点に朝乗ったバスが停まっていて運転手が手を挙げてくれた。
でもご免なさい、ここでバスに乗ってしまうと歩行距離が20kmになってしまう。軽く頭を下げて通り過ぎるしかなかった。
きっと運転手さんはアホたれただろうな。

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