はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

大崩・徳願寺尾根縦走

2014-03-24 11:54:01 | 低山歩き
歩行記録     歩行月日2014年3月23日
歩行時間:8時間35分   休憩時間:1時間05分   延時間:9時間40分
出発時間:6時00分    到着時間:15時40分
歩  数:  31、777歩   GPS距離22.9km

行程表
 安倍川駅 0:30> 佐渡山 0:30> 徳願寺 0:35> 仏平 0:15> 梵天山 0:20> 歓昌院坂 0:35>
 駿河峰 0:35> 大鈩山 0:45> 飯間山 0:20> 道の駅分岐 2:00> ?山(三角点) 0:20>
 宇津ノ谷峠 0:20> 道の駅 1:30> 安倍川駅
 
迷走記
 行程表を一見しただけでは単なる徳願寺尾根縦走と見えますよね。ところがよく見ると道の駅への分岐点から
?山(三角点)の間が2時間も掛かっています。ここは通常なら50分ほどで通過出来る場所なのですが-----
 実は今日のコースの目的は徳願寺尾根の縦走ではなく、例年歩いている「静焼アルプス縦走」です。
静焼アルプスと言っても、私が勝手に言っているだけの事ですが、コースは国道1号線の佐渡交差点から登り出し、
通称丸子アルプスと呼ぶ人もいる徳願寺の尾根を旧東海道の宇津ノ谷峠に行く。峠からは蔦の細道の峠を横断し
444m峰の尾根を経由して満観峰に出る。満観峰からは東海自然歩道のバイパスコースを花沢山まで行き、そこから
焼津アルプスと呼ばれている簡保の尾根を歩き焼津駅がゴールのコースです。
このコースは私が毎年歩いている中で海から富士山に次いで過極なコースで、所要時間は12時間掛かっています。

 今朝も始発電車に乗り安倍川駅を6時に出発して歩き始めた。昨年あたりから脚力が衰えた事もあり、今年の
ゴール到着は例年より1時間増の19時着とし、何としてでも明るいうちに山からは出たいと思っていた。
佐渡山、梵天山、飯間山、道の駅分岐と昨年より10分程遅い程度で通過し順調です。
満観峰や丸子富士の見える場所で昼飯を食べ終わり、次の場所は以前迷った事のある要注意場所だと、気を引き
締めて出発しました。

 ところが以前迷った辺りに来ると又も道が無くなって椎茸のホダ木を作っている場所に出てしまった。以前も
道を見失い出た所はホダ木の作成場所だった。ウン!ここは冷静にならなければ。
この場所は”竹林のある山頂付近にきたら左に曲がり、手製の標識を見て、その先で左斜め下の竹林の中の
道を下る”
はずだった。椎茸のホダ木のある場所では、すでに左に曲がる所を通り過ぎている。
これはきっと違う道に入り込んだのだと今来た道を戻る事にした。10mも戻らないで分岐がありそこには
赤いテープの目印もある。しかし分岐の中央にある目印は、どちらに行くか分からない位置だった。
ともかくその道を歩き出したのだ矢張りホダ木のある場所に出てしまい、さっきの道は数m下にある。
目印が有ったのだからと、辺りを探し回るが手製の標識は見当たらなかった。ウーン困った。どうしよう?
仕方ない昼飯を食べた所まで戻ってやり直そう。と先ほどの道を戻り始めた。アレ?モノラックのレールが。
さっきレールなんかあったかな? いや無かったはずだ。これは戻る道を間違えたと慌てて逆戻り。
再度ホダ木の所の辺りを点検するが標識は分からない。
 気持ちが段々焦ってきた。ここで無駄な時間を過ごしていると明るい内に山から出る事が出来なくなる。
矢張り昼飯の場所まで戻ろうと、また同じ道を戻りだした。さっき通った道?どうも自信が無いが時折目印も
あるし、道もしっかりしているから大丈夫だろう。でもおかしい。
20分も歩いただろうか、やっと待望の標識が2枚もあった。だがそこには今歩いて来た道の歩を指して”飯間山”
となっている。エ! だって俺は飯間山は通過してきたのだからそんな馬鹿な事はない。
後1枚の標識は”明治トンネル”となっていて方向を指す矢印は両方についていた。そんな馬鹿な、これは
誰かが悪戯で矢印を追加したのだろう。しかし飯間山の標識は今までもお世話になったいる岡部のSさんの標識
なので信頼はおける。さてさてどうしたらよいのか。
更に標識の場所は分岐になっていたのでそちらにも行ってみると何と三角点があった。若しかしてこれは?山の
標識のある三角点か、と思ったが?山の標識は無かった。
ではこの三角点は何処の三角点か? ない知識を絞り出すが、徳願寺尾根周辺で未確認の三角点は大鈩山の
中腹の三角点だけのはずだ。でも尾根の北側の方はあまり自信が無いが。
分岐した道は三角点まででその先は踏み跡も無かった。仕方なく標識まで戻り林の中を覗きこむと、道は急な
下り坂になっていて、底の方には白っぽい建物のような物も見える。しかも車のエンジン音が高く聞こえてきた。
ウン!これはヤバい。あれは新東名の静岡SAに違いない。尾根を間違えてしまったのだ。慌てて引返した。
道々色々考えたが何故新東名の方に来てしまったのか、いくら考えても納得できなかった。しかし現実にSAが
有ったのだから仕方ない。グズグズしていたら今日の予定を達成できなくなる。

 ホダ木の場所に戻り再度点検をする。ここには伐採に使うような道具や油もあり椎茸のホダ木を作っている
現場で、今日は日曜日なので作業が休みなのだろう。作業している人がいれば道を聞けたのに。
結局何も分からぬまま一番最初にこの場所に来た道に戻り引返そうとしたとき。上でガサゴソ足音がした。
振り返ってみるとトレランの格好をした若い男性が立っている。
「どちらから来たのですか?」
「宇津ノ谷峠です」
「エッ!宇津ノ谷峠ですか、私はそこに行きたいのですが道が分からなくて」
などと話をしながら宇津ノ谷峠へ
道に案内してもらった。それがナントナントたった今引返して来たばかりの道だった。
「実はこの道はさっき三角点の所まで行って引き返してきたのですが」
「間違いないですよ、私は毎週ここは走っているし、今もこの道から来ました。あの三角点を下ってガレ場を
過ぎれば峠ですよ。ここは伐採していて去年と道の状態が変わってますが、ここら先は同じです。」

フー良かった。しかし去年と同じ道が分からなかったのだから情けない。

 標識の場所まで戻り、今なら飯間山の矢印も納得できる。でも三角点の?山の標識はどうしたのだ。誰かが
ふざけた標識だと取り外してしまったのか。
林を下ると正面の景色は見慣れたものだったし、新東名のSAと思ったのは国道1号線沿い建物だった。
アーアここまで下れば分かったのに----- でもさっきは今日静焼アルプスを完歩する事だけを考えていたので
訳も分からずこの急坂を下るのは無理だった。
ここで1時間以上ロスをしたからには静焼アルプスは諦めなければならい。このまま進めば焼津駅到着は8時
過ぎになってしまうだろう。止めた!止めた!もう今日は宇津ノ谷峠で止めよう。
だいたい大崩山塊をホームグランドにして全ての標識のある道は歩くと豪語したり、しかも過去何度も歩いて
いる道で迷子になるとは何とも情けない。それに山でこんな失敗をしたのは初めてだ。アー情けない!

でも、とまたもや弁解が頭をもたげる。今日が先を急ぐ静焼アルプスでなければ、例え道が分からなくなっても
標識や下の建物が見えたら、きっと何だろう?何処だろう?と持ち前の好奇心で先に進んだと思う。
そうなればこんな失敗ではなくて、新しい道を見つけたと喜んだかもしれない。
何は兎も角今日は宇津ノ谷峠で終わり。次回? いやとても今は考えるのも嫌だ。