みちのくの山野草

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小学生の頃の私

2024-04-09 12:00:00 | 菲才でも賢治研究は出来る
《コマクサ》(平成27年7月7日、岩手山)

 今でも目をつぶれば、
   『はっぱかげだらざこまがせ
と、子どもたちが一斉に囃し立てる映画のワンシーンが時に眼裏に浮かぶ。そう、それは小学生の頃に学校の講堂で皆と一緒に観た映画『風の又三郎』のそれだ。もちろん、宮澤賢治の『風の又三郎』の〝九月七日〟の中の、「発破かけだら、 雑魚撒かせ」に当たる。そこで、あの頃は私も純真だったななどと振り返っていると、
どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんも吹きとばせ
どっどど どどうど どどうど どどう
というBGMが耳の奥に流れてきた。
 そして、その映画を観て程なくして、近所の遊び仲間と近くの小川へ出掛けて行って、持ち寄った山椒の葉っぱを摺って笊に入れてそれを川に流したことがあったということを思い出す。それは同じく、〝九月八日〟の「魚の毒もみにつかう山椒の粉」(『宮沢賢治』〈ちくま日本文学全集〉89p))を真似てであった。だから、この映画のシーンは当時の私たちの現実の世界と近似し、延いては、『風の又三郎』は私たちの日常と親和性が強かったので、賢治ワールドは私たち小学生にとっては殆ど違和感がなかった。賢治は親しみを感ずる身近な存在であった。

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  『このままでいいのですか 『校本宮澤賢治全集』の杜撰』(鈴木 守著、録繙堂出版、1,000円(税込み))

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            〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守  ☎ 0198-24-9813
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