みちのくの山野草

みちのく花巻の野面から発信。

「尊者がたよ」「ご婦人がたよ」

2018-07-30 10:00:00 | 法華経と賢治
《『100分de名著『法華経』』(植木雅俊著、NHK出版)の表紙》
 それでは今度は「「尊者がたよ」「ご婦人がたよ」」という項に移ろう。
 植木氏によれば、地涌の菩薩と同様に『法華経』だけに出てくるという常不軽菩薩とはどのようなことをした人なのかというと、
 この菩薩は出家の男女、在家の男女の誰であれ、出会う人ごとに近づいて、次のように告げました。

 「尊者がたよ/ご婦人がたよ、私は、あなたがたを軽んじません。あなたがたは、軽んじられることはありません。それはどのような理由によってでしょうか?あなたがたは、すべて菩薩として修行しなさい。あなたがたは、正しく完全に覚った尊敬されるべき如来になるでありましょう」………①
             〈『100分de名著『法華経』』(植木雅俊著、NHK出版)100p〉
ということである。
 実は私は以前から、「雨ニモマケズ」の「デクノボー」はこの常不軽菩薩がモデルだと言われていることにとても違和感を感じていたので、それがやっと解消できるかなと読む前はそう期待していたのだが、残念ながらこの〝①〟による限りは違和感は拭えなかった。

 のみならず、さらにもう一つ新たな違和感を私は抱くようになった。それは植木氏が、
 これまで、『法華経』では経典の受持、読誦、解説、書写が重視されると話してきました。…(投稿者略)…この菩薩はそれを満たしていなかった。
             〈102p〉
と言っているようにだ。したがって私は、一体どういうこっちゃとぼやいたのだが、植木氏はこの項の最後に、
 この菩薩の行動が仏道修行の形式を満たしていなかったということは非常に重要な意味をもってきます。それは後ほど解説することにしましょう。
             〈102p〉
と述べていたから、その解説までのお楽しみとしよう。

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