![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/76/6879eba9eb2ab5b1a212d68a5b8f832f.jpg)
〈『ぼくはヒドリと書いた。宮沢賢治』(山折 哲雄・綱澤 満昭著、海風社)の表紙〉
吉田 それはほら、この本の
第一章 手帳の中の「雨ニモマケズ負けず」の真実
を見てもらえば直ぐわかるだろう。
鈴木 どれどれ、少し見せてくれ。
荒木 何者よそのY氏(投稿者がイニシャル化)とは。そっかそっか、あの人な。そういえばこの件に関しては以前鈴木があれこれと論じていたやつだ。
鈴木 な~るほど、またぞろY氏は和田文雄氏の「ヒドリ」をここでもあれこれ受け売りしているわけだ。えっ、のみならず、相変わらず、
高村光太郎がなぜ「ヒデリ」という風に書き直したかという問題に切り込んでいるわけです。
〈『ぼくはヒドリと書いた。宮沢賢治』(山折 哲雄・綱澤 満昭著、海風社)16p〉
とか、
なぜ高村光太郎が「ヒドリ」を「ヒデリ」と書き誤ったのか。あるいは、知ったうえで、承知のうえで書いたのかという秘密にまで迫ろうとしている。
〈同19p〉
と述べているのか。こりゃ参ったな。
荒木 そうだよ、光太郎が書き直したとか、書き誤ったいうわけではなかったはずだべ。
吉田 そのとおり。にもかかわらず、このような言い方をY氏がしたならば、この方は著名な方だからなおのこと、多くの読者はこれは事実だと思ってしまうだろうに。お偉い方はご自分の立場をよくわきまえて上で話してもらいたいものだね。
鈴木 この件に関しては以前〝1853 高村光太郎の名誉のために〟で投稿したように、Y氏は、
とにかく光太郎はヒデリと直したわけでしょう。ヒドリの言葉を削ってね。結局、光太郎がやったことですね。
などと言っているんだよな。荒木 だが、それはY氏の誤解であるということを鈴木はそこで実証したわけだ。
鈴木 そう、それは端的に言えば、下掲の新聞記事
【『遺作(最後のノートから) 故宮澤賢治』(昭和9年9月21日付岩手日報)】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/15/a17b1d6ecc84a9a09c089a02d3505242.jpg)
から明なのだから。
いずれ、詳しくは〝1853 高村光太郎の名誉のために〟を見てくれ。
吉田 ところが、Y氏は同じようなことを相変わらず今度もまた繰り返しているわけだ。
鈴木 この件に関しては私が知っている限りでは、
・『宮澤賢治のヒドリ』(和田文雄著、コールサック社、2008年)
・『遠野物語と21世紀東北日本の古層へ』(石井正己・遠野物語研究所編、三弥井書店、2010年4月)
・『デクノボー 宮沢賢治の叫び』(山折哲雄/吉田司、朝日新聞出版、2010年8月)
で似たようなことをY氏は論じていて、そして今度は、・『遠野物語と21世紀東北日本の古層へ』(石井正己・遠野物語研究所編、三弥井書店、2010年4月)
・『デクノボー 宮沢賢治の叫び』(山折哲雄/吉田司、朝日新聞出版、2010年8月)
・『ぼくはヒドリと書いた。宮沢賢治』(山折 哲雄・綱澤 満昭著、海風社、2019年)
でもまた同氏は論じていることになる。吉田 折角鈴木が、
・1717 「雨ニモマケズ」の最初の公表 2010-09-18 09:00:15
・1853 高村光太郎の名誉のために 2010-11-25 08:00:00
・1857 「雨ニモマケズ」は「標準語」で書かれている 2010-11-27 08:00:00
・1861 和田氏は「日取り」とは言っていない 2010-11-29 08:00:00
・1863 和田文雄氏の「ヒドリ」 2010-11-30 08:00:00
・1865 『南部藩の百姓一揆の研究』の78p 2010-12-01 08:00:00
・1867 「日用取=ヒドリ」の新たな実証を 2010-12-02 08:00:00
・1869 「ヒドリ=ヒデリ(旱魃)の誤記」説 2010-12-03 08:00:00
・1871 「ヒドリ=ヒデリの誤記」説はやはり定説 2010-12-04 08:00:00
等で、しつこく、いやごめんごめん、縷々述べたというのにY氏は自分の主張の危うさに気付いていなかったのだろうか。・1853 高村光太郎の名誉のために 2010-11-25 08:00:00
・1857 「雨ニモマケズ」は「標準語」で書かれている 2010-11-27 08:00:00
・1861 和田氏は「日取り」とは言っていない 2010-11-29 08:00:00
・1863 和田文雄氏の「ヒドリ」 2010-11-30 08:00:00
・1865 『南部藩の百姓一揆の研究』の78p 2010-12-01 08:00:00
・1867 「日用取=ヒドリ」の新たな実証を 2010-12-02 08:00:00
・1869 「ヒドリ=ヒデリ(旱魃)の誤記」説 2010-12-03 08:00:00
・1871 「ヒドリ=ヒデリの誤記」説はやはり定説 2010-12-04 08:00:00
荒木 そうか、鈴木のこれらの投稿は2010年のものだから、そのことに気付いていれば 2019年になって、また似たようなことを論じた『ぼくはヒドリと書いた。宮沢賢治』を普通は出版すわけがないからな。
鈴木 何でまたぞろ繰り返すのかな。解らん。ますます、解らん。
吉田 しかも、Y氏が受け売りしている和田氏の『宮沢賢治のヒドリ』(和田文雄著、コールサック社)には致命的なことが書かれているからな。
荒木 なんだっけ、その致命的なこととは。
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賢治の甥の教え子である著者が、本当の宮澤賢治を私たちの手に取り戻したいと願って、賢治の真実を明らかにした『本統の賢治と本当の露』
本書は、「仮説検証型研究」という手法によって、「羅須地人協会時代」を中心にして、この約10年間をかけて研究し続けてきたことをまとめたものである。そして本書出版の主な狙いは次の二つである。
1 創られた賢治ではなくて本統(本当)の賢治を、もうそろそろ私たちの手に取り戻すこと。
例えば、賢治は「ヒデリノトキニ涙ヲ流サナカッタ」し「寒サノ夏ニオロオロ歩ケナカッタ」ことを実証できた。だからこそ、賢治はそのようなことを悔い、「サウイフモノニワタシハナリタイ」と手帳に書いたのだと言える。
2 高瀬露に着せられた濡れ衣を少しでも晴らすこと。 賢治がいろいろと助けてもらった女性・高瀬露が、客観的な根拠もなしに〈悪女〉の濡れ衣を着せられているということを実証できた。そこで、その理不尽な実態を読者に知ってもらうこと(賢治もまたそれをひたすら願っているはずだ)によって露の濡れ衣を晴らし、尊厳を回復したい。
〈はじめに〉
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………………………(省略)………………………………
〈おわりに〉
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〈資料一〉 「羅須地人協会時代」の花巻の天候(稲作期間) 143
〈資料二〉 賢治に関連して新たにわかったこと 146
〈資料三〉 あまり世に知られていない証言等 152
《註》 159
《参考図書等》 168
《さくいん》 175
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