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〈『ぼくはヒドリと書いた。宮沢賢治』(山折 哲雄・綱澤 満昭著、海風社)の表紙〉
荒木 で、次はこう続くのか。
そして、このことは賢治にとってもプラスになることだと、次のように言います。
天国にいる賢治がこの理不尽を知らない訳がない。少なくともある一定期間賢治とはオープンでとてもよい関係にあり、しかもいろいろと世話になった露が今までずっと濡れ衣を着せ続けられてきたことを、賢治はさぞかし嘆き悲しんでいるに違いない。そして、『いわれなき〈悪女〉という濡れ衣を露さんが着せられ、人格が貶められ、尊厳が傷つけられていることをこの私が喜んでいるとでも思うのか』と、賢治は私たちに厳しく問うているはずだ。
天国にいる賢治がこの理不尽を知らない訳がない。少なくともある一定期間賢治とはオープンでとてもよい関係にあり、しかもいろいろと世話になった露が今までずっと濡れ衣を着せ続けられてきたことを、賢治はさぞかし嘆き悲しんでいるに違いない。そして、『いわれなき〈悪女〉という濡れ衣を露さんが着せられ、人格が貶められ、尊厳が傷つけられていることをこの私が喜んでいるとでも思うのか』と、賢治は私たちに厳しく問うているはずだ。
山折 人間にはそういうところもあるな(笑)、私自身にもあると思いますけどね。
綱澤 山折さんにはないでしょう。
山折 いや、何か出てきそうな感じがするな、何かのときに。これは難しい問題であると同時に、きつい、つらい問題ですね。
鈴木 そっか、ここもまた、私の『「羅須地人協会時代」再検証-「賢治研究」のさらなる発展のために-』(友藍書房)の38pからの引用だ<*1>。正直嬉しいね。だって、ここもまた高瀬露の濡れ衣を晴らすことに直結している部分だからね。
吉田 そして、こう引用してくれているのは綱澤 満昭氏だ。ほらこれは、綱澤氏と山折さんとの対談であり、この部分は綱澤氏の発言なんだ。
鈴木 えっ、引用してくださったのはあの綱澤 満昭氏なんだ。偶然だな。
荒木 なんだ、その「偶然」とは。
鈴木 実は、少し前から気になっていた本があって、いまそれを読み返しているところなんだがそれが『宮沢賢治の声-啜り泣きと狂気-』(綱澤満昭著、海風社)という本で、著者は綱澤 満昭氏だったんだ。
荒木 それじゃ綱澤氏に感謝だな。
鈴木 うん、もちろんだ。とてもありがたい。
吉田 でもな、喜んでばかりもいられないぞ鈴木。
鈴木 というのは?
<*1:投稿者註> ただし、この拙著『「羅須地人協会時代」再検証-「賢治研究」のさらなる発展のために-』(鈴木守著、友藍書房)の在庫はもうありませんので、その中身そのものをご覧になりたい方は、『「羅須地人協会時代」再検証』(一気読みタイプ)』にてご覧下さい。
あるいは、紙媒体としては同じような内容のことを下掲の『本統の賢治と本当の露』(鈴木 守著、ツーワンライフ出版)でも論じておりますので、そちらでご覧下さい。
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賢治の甥の教え子である著者が、本当の宮澤賢治を私たちの手に取り戻したいと願って、賢治の真実を明らかにした『本統の賢治と本当の露』
本書は、「仮説検証型研究」という手法によって、「羅須地人協会時代」を中心にして、この約10年間をかけて研究し続けてきたことをまとめたものである。そして本書出版の主な狙いは次の二つである。
1 創られた賢治ではなくて本統(本当)の賢治を、もうそろそろ私たちの手に取り戻すこと。
例えば、賢治は「ヒデリノトキニ涙ヲ流サナカッタ」し「寒サノ夏ニオロオロ歩ケナカッタ」ことを実証できた。だからこそ、賢治はそのようなことを悔い、「サウイフモノニワタシハナリタイ」と手帳に書いたのだと言える。
2 高瀬露に着せられた濡れ衣を少しでも晴らすこと。 賢治がいろいろと助けてもらった女性・高瀬露が、客観的な根拠もなしに〈悪女〉の濡れ衣を着せられているということを実証できた。そこで、その理不尽な実態を読者に知ってもらうこと(賢治もまたそれをひたすら願っているはずだ)によって露の濡れ衣を晴らし、尊厳を回復したい。
〈はじめに〉
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………………………(省略)………………………………
〈おわりに〉
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〈資料一〉 「羅須地人協会時代」の花巻の天候(稲作期間) 143
〈資料二〉 賢治に関連して新たにわかったこと 146
〈資料三〉 あまり世に知られていない証言等 152
《註》 159
《参考図書等》 168
《さくいん》 175
現在、岩手県内の書店での店頭販売やアマゾン等でネット販売がなされおりますのでどうぞお買い求め下さい。
あるいは、葉書か電話にて、『本統の賢治と本当の露』を入手したい旨のお申し込みを下記宛にしていただければ、まず本書を郵送いたします。到着後、その代金分として1,650円(本体価格1,500円+税150円、送料無料)分の郵便切手をお送り下さい。
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