何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

どこまでできるか、在宅医療

2008-02-29 22:32:32 | よくわからないこと
 薬局に対して「私、在宅をやりたいんです」なんていう求職者がいると、一瞬戸惑う。そういう思いの人が世の中にいておかしくないと思うが、薬局で行う在宅医療となると、訪問薬剤管理指導(居宅療養管理指導)ということになる。

 どのような思いでそう言うのか。経験があって、既にやりがいを感じているのか、未知の体験で興味が先行しているのか、それともそう言うことが採用されるうえでのリップサービスにしているのか、定かではない。

 薬局が、必要に応じて在宅に赴くのは、ある意味必然である。しかし、一般論で言えば、業務に意義があっても薬局業務全体から見ると、経営効率は良くない。それは厚労省も半ば気づいていることであって、明言は避けているものの、それでも使命だと思って取り組むよう、言葉を濁しながら認めたような発言をしている。

 在宅患者をどんどん集めて・・・などというのは、ある意味、矛盾だ。うまくいっているように見えても、それだけで薬局としては食っていけないのであり、どこかにしわ寄せが来ざるをえない。一薬局で担当できる在宅患者数は、調剤業務量とのバランスを考えると、それほど多くは受け入れきれない。

 そういう在宅を、知ってか知らずか、やりたいという求職者。業界のことをまったくわからない人なら、あまり突っ込むこともないのだが、高齢化社会を迎えるから、先を見てそこに活路があると思っているのなら、考えものだ。

 薬局は、あくまでも薬局として機能しなければ、その先のことはありえない。OTCでも、在宅でも、相談黄綬でも、薬局として薬剤師として、果たすべきことができて成り立つものだ。在宅を「薬のお届け」程度の思っているのなら、またそれも仕方のないことだ。

 いかにせよ、薬局が持つひとつの機能としてやるのならともかく、そこを強化しようとか、積極的に拡大しようなどと言う意見に会うと、まず薬剤師として疑わざるをえない。
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続ける技術

2008-02-29 00:00:04 | 心に残ること
 石田淳氏の講演でのメモから。

 ある目的を持って物事を続けられる人は、およそ2%にすぎない。3カ月でもいいから、一つのことをどうやって楽しく続けるか。習慣化することで、無意識につ行動できるようになる。

 ダイエットでも、達成した人の大半が半年にリバウンドでこれまで以上に元に戻っている。いかにその状態を維持することが難しいことか。

 やる気、意志、モチベーション、これらは瞬発力に関係する。どうやってやる気を出させるかではなくて持続力。継続するための環境を整えること。
 ポイントはスモールゴールの設定。どうやって決めて、実行していくか。

 段階を追って、少しずつやっていくことが大切。急激な行動の変化は持続しない。“急にやろう”は続かない。「いかに継続するか」が重要。

 楽しくやるセルフマネジメント。人は楽しいものでないと行動を継続できない。いつ、誰がやっても同じ結果が得られるか(再現性)。どんなリーダーがやってもできるか。

 毎日の行動を、一つできただけでも評価するようにする。結果ではなく、途中の行動(成果を得るための行動のステップ)を評価する。たとえば、できたらカレンダーに○をつけていくだけでもよい。

 行動が続かない理由は、次の2点。
1)やり方がわからない
2)やり方がわかっているが、継続できない

 「やり方」とは、知識と技能。技能とは、技能のトレーニング。しかし、ついひとりのときはサボってしまうこともある。継続が難しいのは、継続するための環境が確保されていないから。

 目標ややる気が、人が行動を起こす時の影響力は0~せいぜい20%。どうすればやる気を出すかが重要ではない。どういう環境条件を作ればよいか、が重要。

 「やり方がわからない」といに、成果に至るまでの行動を分解し、チェックリストで行動ができているかを評価し、わからない行動はトレーニングで補う。
 「行動を分解する」とは、初めての人、未経験の人、重度障害者の人にでもわかるように、ひとつひとつの行動を分解する。
 そして、行動分析を行う(メジャーメント)。マインドマップを用いて自分の継続したい行動を分解し、優先順位をつけてみる。

 継続できないのは、have to(しなければならない)になっているから。それをいかに want to に変えていくか。黙っても自分で道を切り開ける人(上位2割)よりも、多くの8割を変えていく。
 wanto to で行動を促すには、褒めて、楽しく行うようにする。そうでないと、生産性は上がらない。また仕事が出来る人であっても、放っておかないで、不定期でいいあkら接触して褒める。

 行動を促しているようで、具体的でない言葉はたくさんある(例:コミュニケーションをとる)。具体的でないと、評価できないし、褒めることもできない。あいまいなままでいると、主観的になる。

 指示も、具体的な言葉で行う。そして、行動したら評価する。くれぐれも、カッコイイけどあいまいな言葉、抽象的な言葉で済ませない(例:明確化する、向上する、検討する)。

 ABCモデル。A:先行条件-->B:行動-->C:結果。
 先行条件(目標、ゴール、締切り、トレーニング、優先順位など)では、行動は持続しない(せいぜい0~20%)。
 どうやったら、また行動を繰り返したくなるか。どうすれば、またくりかえすようになるか。結果次第で、行動をくり返すようになる。これが80~100%を占める。

 叱ることもあるが、行動に対して叱る。人格を持ち出さない。

 意志の力だけでは続かない。続かないのは、意志の力が弱いからではない。
 何を「ターゲット行動」として、それができるように不足している行動を増やし、過剰行動を減らす。行動のピンポイントを見つけ、「毎日、これこれの行動をする」とし、記録する。

 不足行動は増やしにくい。すぐに成果の出ないものは、持続しにくい(逆に、すぐに効果の出るものは、持続する)。最大で2週間程度、できれば1週間以内に、行動したことに対して、自分へのプレゼントを行う。評価は、グラフやカレンダーへの記録によって行う。

 ライバル行動として、行動を邪魔するものがある。それらは近づけないに限る。身の回りに、どんなライバル行動があるのか、考えてみる。
 また、どういう環境を作れば、やろうと思うのか、それを作る。

 ターゲット行動を増やすために、サブゴールをたくさん作る。行動のハードルを低くする。動機付け条件を作る。

 そもそも、「続けたいこと」は、本当に続けるに値する行動かどうか。そうであればターゲット行動を決めて、日々続ける。

 スモールゴールは、あまりハードルを高くしない。一般的に作る難易度の半分程度にとどめておく。毎日1時間行う、を30分程度にするように。
 毎日、新たな時間を工面して絞りだすよりも、生活のどこかの時間に組み入れるほうがよい。急激な生活の変化は、難しい。
 ポイントは、自分に厳しくしないこと、挫折してもよい、と考えておくこと。挫折したら、ハードルを下げて、再開すればよい。
 スモールゴールの例として、ここまでやったら、自分の好きな喫茶店に行く、ちょっとしたものをプレゼントする、など。

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