何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

業務で数字を求めることを止めよう(2)

2006-10-22 23:07:09 | 薬局経営
 昨今、小・中学生の自殺をめぐる報道が多い。文部科学省に挙がっている報告によると、いじめの報告件数が毎年数万件あり、自殺者が数百人いるが、「いじめによる自殺者はゼロ」という状態が近年数年間続いているという。誰が見ても「シンジラレナ~イ」と、耳を疑うだろう。

 自殺の原因がいじめにあったとすることで、教職員か教育委員会か、はたまた文部科学省か、都合が悪い状況があるから、困る人たちがいるからだろう。子供が自らの命を断ったことは痛ましいとしながらも、それを未然に防ごうなどという動きにはなかなか結びつきにくいのだろう。イジメがなくなる気配が見えないことも、頷ける。

 「いじめによる自殺がゼロ件」という報告は、子供の教育は二の次で、そういう統計的数字にすることのほうを優先していたと言われても仕方のない状態は、教育者たるもの、誰のために仕事をしているのか、おおいに疑いたくなる。それはごまかしであり、実態隠しだ。おそらく、いじめの調査も甘く、実態把握もいいかげんなものだと十分推測できる。いじめよりも教育者たるものの資質のほうが重症かもしれない。

 これを本末転倒と言わずして、何と言うのだろう。田中秀征さんいわく「見識のない指導者ほど、数値に頼る」という。
 これまで、薬局の活動を営利優先で金儲けの数字ばかり見ていることを批判してきた。深刻な問題を引き起こす土壌、背景において、薬局と学校で、これほどまでに共通する因子がいまさらのように浮かび上がってきて、悲しいやら、苦笑するやら 

 成果主義というか、利益志向は、それに携わる者の良心をも蝕み、プロ意識まで失わせてしまうことを再確認しておきたい。「業績は体質の結果である」。悪しき体質から、望む業績などえられない。業績が未達なのは、利益を最優先課題に掲げているからだといってもよい。やることをやれば結果として業績がついてくるよう、体質を見直すべきだし、業績が出なければさらにノルマを課したり、経費等を絞るのではなく、自分たちの活動の進め方に問題があったのではないかと、謙虚に冷静に反省することだろう 
Comments (2)
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