何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

助産行為も調剤も似すぎて怒りすら湧かない

2006-08-27 12:35:19 | よくわからないこと
 助産師不足にもかかわらず、日本一の出産件数(約3000件)を誇る堀病院の院長。現状では仕方ないとか、看護師にやらせるのも必要悪などと開き直る。いないから仕方ない以前に、助産師を心の中では認めていないから、真剣に雇おう、生かそう、そういったことにはなっていないように思う。

 横浜市によると、医師数は昨年10月現在で常勤の産科医7人、助産師は6人、看護師は約70人。出産数が同じ規模の病院に比べ、堀病院の助産師の数が極端に少ない。昨年の出産数1801件の聖母病院(東京都新宿区)は常勤の産科医は4人だが、助産師56人だったという。(朝日新聞 2006.8.24)

 これを見れば経営姿勢の違いが明らかだ。助産師不足より産科経営を優先させていたにすぎない。助産師らの現有スタッフの仕事量に見合った分娩だけを請け負うことが、責任あるやりかたではないか。「他の医院でもやっているのに、なぜウチだけが・・・」と言ってもいるが、問われているんは人も含めた世の中の現状ではなく、自院の態勢であり姿勢だ。日常でも救急でも、自院にその態勢がなければ、受診を断るか、他院を紹介するなんてことは、当然ではないか。

 採用しない背景や理由を分析してみたらどうだろう。看護師はそれなりの人数を確保しているのに、なぜ助産師は不足のまま拡充しようとしないのか。看護師でこと足りるという意識が垣間見えないだろうか。助産師はある意味、専門職だ。独立性もある。しかし看護師は指示のもと、手足のように都合よく使えるという意識がある。そういった理由もないだろうか。助産師の存在を認めていないのではないか、というのはそういうところから感じる。

 薬局も同じだ。人不足より経営が大事という構造と似すぎていて、醒めた感じでこの事件を見ている薬剤師も多いのではないか。資格さえ持っていれば誰でもよく、国家試験を通ってきたのだから何でもできる、などと課題な業務をさせる経営者がいかに多いことか。薬剤師を尊重しているのではなく、法律上、仕方なく置かなければならないと思っているにすぎない。だから扱いもぞんざいだし、そういう薬局に限って、研修や教育すら平気で削減しようとする。募集も人数はおろか、心底からいいスタッフを欲しいなどと思っていない。そうではないと口先で何と言おうと、実際のアクションが全くないから、うわべだけであることはすぐわかる。

 さてこの堀病院。今後も現体制で存続するのだろうか。大幅に縮小するのだろうか。まさか公然と黙認されていくのだろうか。来春頃の様子を知りたいと思う。
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