何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

流水プール事故から、再発防止策の重要性を学べ

2006-08-03 09:18:14 | 思いつくまま
 先の記事で、吸水口を二重にできないのか、と思っていたと述べたが、なんとそのような通知があった。

「プール吸水口のふた二重に」国の通知、市が見落とす (読売新聞) - goo ニュース

 同市教委によると、文科省通知は「排(環)水口には堅固なふたや金網を設けてボルトなどで固定させるとともに、吸い込み防止金具などを設置すること」というもの。1999年6月、「学校水泳プールの安全管理について」と題し、体育局長名で全国都道府県知事らに出されたが、同年8月には「地域のプール」も対象に加え、翌年からは毎年5月の通知に「学校以外のプールについても」という文言が加わった。

 また、プール監視員としての対応基本がマニュアル等で示されていないのはいかがなものか、と述べたが、

プール管理の下請け会社、吸水口の事故対策なし (読売新聞) - goo ニュース

 マニュアルは、A4用紙8枚で、同プールなど5か所のプールで使っている。内容は〈1〉利用者の安全確保〈2〉施設の衛生管理〈3〉事故の際の対処――などの4項目と、具体的な「監視者の心得」などに分かれている。流水プールについては、〈1〉の項目で「小さい子供の流水プールの利用禁止」などとあるだけで、吸水口のふたが外れた場合などの緊急事態については、対応が規定されていなかった。

 マニュアルとは、どんな人にも画一的、機械的に作業をさせようというものではなくて、基本を示してその主旨を最大限に活かそうとするものになっていないようだ。

吸水口の危険、説明受けず 元アルバイトが証言 (共同通信) - goo ニュース

 昨年まで3年間監視員としてアルバイトをしていた同市の女性会社員(18)が3日までに、流水プールの仕組みや吸水口の危険性について管理業者から説明を全く受けていなかったと証言した。
 女性によると、監視員はアルバイトの高校生が主体。ほとんど泳げない人もおり、京明はアルバイト採用の際、水泳の経験を問題にしていなかったという。

 京明プランニングのずさんさ、いいかげんさはもうこれ以上言うまでもないだろう。つつけば他にもたくさんの埃が出てくることだろう。
 太陽管財を含めて、原因は複合的であって、それぞれに甘さがあったと言わざるをえないようだ。まさに人災と言ってもいいのかもしれない。

 今回の事故はかなり大々的に報道されているので、流水プールを持つ施設は戦々恐々としながら、自施設だけはそうあってはならないと“予防処置”をとっているだろう(口頭での注意で済ませるのでなく、具体的な対応を望む)。同様の事故が再発しないことを願う 
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ISO9001は無力なのか・・・

2006-08-03 00:43:38 | ISO9001奥が深いか浅いのか
 まさか、とは思った。自分の目を疑った。それは、太陽管財がISO9001を取得していただった。

 埼玉県ふじみ野市の市営プールで、小学校2年生の女児が流れるプールの吸水口に吸い込まれて死亡した、そのプールの管理運営をふじみ野市から請け負っていたのが、この太陽管財である。

 流水プール以外にも、学校のプールでも、吸水口に吸い込まれて児童、生徒が亡くなった事件って、これまでにもあった。吸水口に手を当ててみれば、大人ならまだしも、子供ならうっかりしていれば事故に遭う危険性があるのは、十分想定できるだろう。

 プール外壁に格子状の柵があるとはいえ、あの柵って10cm程度の間隔で二重にしておくことはできないのだろうか。二重にしたのでは、メンテナンスの手間が面倒だと思ったのだろうか。
 何らかの理由でさくが外れたら、自動的に吸水が止まるような構造にはできなかったのだろうか。フェイルセーフ的な構造は、そんなに難しくないと思うのだが。

 しかしこのビル管理サービス業の太陽管財、ISO9001を取得していたにもかかわらず、京明プランニングという下請け会社にプール管理を丸投げしていたという。
 ISO9001的には、アウトソースにあたると思われ、下請けさせるなら任せる力量を備えているといえる業者にさせるべきだった。太陽管財では、そういった管理ができていなかったのではないか。7.4の不適合か。

 ふじみ野市側も、まさか太陽管財がさらに下請けに出してしまうなどとは思っていなかったようで、太陽管財がそういう信用のおけない会社かどうか、よく吟味していなかったのではないか。せいぜい、入札により価格の安さだけで落札して、任せていたのではないか。ふじみ野市側にも、そういった落札相手の吟味不十分さはあるだろう。

 そして京明プランニング。マニュアルもあるのかどうかわからない会社、安全を守る業務にもかかわらず、現場の監視員に吸水口の構造や危険性を知らせず、バイトでプール管理をさせていたとは!

 まさか!、と思って、事件を起こした会社のISO9001認証取得状況を検索してみるが、それにしてもパロマしかり、シンドラーしかり、東横インしかり、みな取得している。内部監査態勢はどうなんだろうか。顧客重視はどこまで徹底できているのだろうか。唖然とするばかりだ 
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加害者への罰と、被害者遺族との落差

2006-08-03 00:11:08 | よくわからないこと
医療過誤は9人、厚労省が医師・歯科医師32人処分 (読売新聞) - goo ニュース

-----転載ここから
 厚生労働省は2日、不正行為を行った医師と歯科医師32人に対する業務停止の行政処分を発表した。発効は今月16日。
 今回の処分では、医療過誤によるものが9人に上った。

 埼玉医大総合医療センターで2000年、抗がん剤の過剰投与により女子高生が死亡した事件で、主治医に対する指導を怠ったとして、業務上過失致死罪に問われ、有罪判決が確定した川端五十鈴・元耳鼻咽喉科科長兼教授(71)は、医業停止1年6月となった。

 処分を検討した医道審議会医道分科会は、薬剤の誤投与による医療過誤のケースでは、処分対象の医師個人だけでなく、医療機関のチェック体制にも問題があったとして、同省に医療機関への指導を求めた。
-----転載ここまで

 ニュースでも、この川端教授の部下だったS医師によって娘を失ったFさん夫妻がコメントを寄せていた。
 その疾患の治療経験を持ち合わせない医師に任せて、その管理責任は免れないだろう、というのは誰しもが思うところではないか。トカゲの尻尾斬りのように事件から逃れようとするこの教授に、医道審議会が裁いたとはいえ、到底、遺族の納得のいくものではない。そもそも用法もわからず、連日投与してしまったという、あまりにも初歩的なミスなのである。遺族が、あまりにも患者軽視だというのも、無理もないことだと思う。

 この“処分”に対し、遺族は医師免許剥奪も当然と考えていたようであり、大きな落差がある。JR西日本といい、パロマといい、埼玉医大総合医療センターの一件といい、被害者はワリに合わない世の中のようだ 
 
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