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今日は5月の第2日曜日、母の日です。我が母は遠い昔に世を去り、今はお母さんと呼んでいる老妻がいるのみです。その妻に娘が孫と連れだって祝いにきました。
女親、母を意味する“たらちね”(垂乳根)は、母にかかる枕詞でもあります。その言葉そっくりなのがイチョウ:銀杏(イチョウ科イチョウ属)の老木の太い主側枝からから垂れ下がる鍾乳石状の樹瘤です。
この樹瘤、またはこれが生じたイチョウは乳銀杏といわれ、母乳の出ない女性に信仰される例が多く、さらには東京雑司が谷の鬼子母神のように、子授け銀杏となったものまであります。
一般には雄株に多く、変態枝、鍾乳枝、気生根などとも呼ばれ、向地性を持って下垂し、時には群れをなして出現します。この現象の起因や機能・仕組みなどについては諸説あるものの、いまのところはっきりしませんが、イチョウの原始性をしめす一つの例といえるようです。
写真は亀岡市の名木に指定されている丹波国分寺跡にある通称オハツキイチョウ(種実が葉の上に生じる珍しいも木)のもので、こちらは雌株です。