新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
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クリンソウ:九輪草(危機に立つ大阪府民の花)

2009-05-16 21:38:16 | 植物観察1日1題

金剛山の山あいにクリンソウ:九輪草(サクラソウ科サクラソウ属)が咲いています。
山地の湿り気の多いところに生える多年草で、葉は大形で根際に固まってつき、花は5~6月高さ40~80cmの花茎に直径2cmほどの紅紫色の花を2~7段ほども輪状につけ、下から順々に咲きあがります。この様子が寺の塔の上につく九輪に似ていることからこの名があり、九段草、七階草などの名もあります。
ところで、この花が昭和36年に大阪府の草花に指定されていることは、ほとんどの府民に知られていません。
府花に選ばれたのは、金剛山麓にサクラソウの原生種「クリンソウ」が自生していることが理由になっています。その金剛山のクリンソウは、かつては群落をなし一面に咲いていたそうでが、今ではオタカラコウなどほかの植物にかこまれて、写真のようにひっそりと咲いています。
おりしも新聞で篠山市で4千平方米に約17万株の大規模な自生地が見つかったと報じられました。
これに引き換え、大阪府民の花クリンソウは放置すれば絶滅の惧れもなくはありません。
なんとかして環境保全にも熱心な橋下知事に府民の花クリンソウの保護を訴えたいのですが。
(先年訪れた洛北愛宕山の見事なクリンソウをご覧ください。